見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2008/05/06

タイム誌の世界を変えた100人




タイム誌の「世界を形づくる人びと100人」が発表された。
ここにあるのは、彼らのパワー、才能、あるいは道義をわきまえた手本が世界を変えている100人の男女のリスト(TIME 5 May 2008)、とある。

ちなみに、ほんの一部ですが、こんな人の名が挙がっています。

◇アーティスト&エンターテイナー
・ジョージ・クルーニー
・ディキシー・チックス(「ブッシュが同じテキサス出身で恥ずかしい」発言から、クリアチャンネルが支配する全米のほとんどのラジオ局から干されたにもかかわらず、いつの間にか、カントリーの枠を超えたファンを獲得。アルバム「Taking the Long Way」が2007年のグラミー賞で主要4部門のうち3部門を制覇した。)
・フィリップ・シーモア・ホフマン
・ハワード・スターン(アメリカで最もリスナーが多く、最もエロく過激で、最も保守的な連中から嫌われているラジオのパーソナリティ。彼はただの下品野郎とは違う。彼は正真正銘の自由主義者だ。毎日のように南部のキリスト教右翼から「放送をやめろ」と抗議の電話が入り、実際にコロラドなどいくつかのラジオ局がキリスト教右翼のボイコットで放送を中止した。だが、それでも聴取率は圧倒的だった。全米のラジオ局の6割以上を独占するクリアチャンネルは、彼がブッシュをファシスト呼ばわりした4日後、放送を中止した。ハワード以外のクリアチャンネルのパーソナリティはほとんど右翼、彼らはイラク開戦を求める集会を開いたり、ディキシー・チックスのCDを焼き捨てるキャンペーンを行っていた。同時多発テロが起こったNYから、唯一彼の番組だけが通常通り放送を続けた。そして全米のTVやラジオが笑いを自粛した2ヶ月間、彼は笑いとエロとでアメリカを鼓舞し続けた。)
他に、メリル・ストリープ、リーズ・ウイザースプーン(契約料が一番高い女優)など。

◇サイエンティスト&思想家
・ジミー・ウェールズ(Wikipediaを作った人)

◇指導者&革命家
・No.1 ダライ・ラマ
・No.2 プーチン
・No.3 オバマ
・No.4 ヒラリー
・No.7 ジョージ・W・ブッシュ
・ムクタダ・サドル師(イラクシーア派の強硬な反米指導者)
・エボ・モラレス(ボリビア大統領)
・エレン・ジョンソン=サーリーフ(アフリカ初の女性大統領)
・ウゴ・チャベス(ベネズエラ大統領)
・アハマディネジャド(イラン大統領)
・アイマン・ザワヒリ師(アルカイダのナンバー2)
・コンドリーザ・ライス
・温家宝首相(中国のナンバー3)
・イスマイル・ハニヤ(ハマスのパレスチナ首相)
・小泉純一郎(日本の元首相)
・ビル&メリンダ・ゲイツ

◇ヒーロー&パイオニア
・ボノ(U2のミュージシャン)
・ラルフ・ローレン
・ポール・スミス
・アル・ゴア

◇建設者&タイタン
・フランツ・ベッケンバウアー(皇帝と呼ばれたドイツサッカーの名プレーヤー)
・トム・アンダーソン&クリス・デウォルフ(mixiの20倍を上回る会員7000万人以上を誇る米最大手のSNS、MySpace.comの共同創業者)
・シェイク・モハメッド(ドバイを湾岸地域の目もくらむ観光と商業の中心地に変えたドバイ首長国連邦の首長)
他に、スカイプを創業した男たち、No.78に村上隆など。

写真は、特に個人的に選ばれてうれしいディキシー・チックスとハワード・スターン
主流メディアから常にはじかれるノーム・チョムスキーはもちろんリストには挙がってませんが、一般投票の「100人」には入っていました。

2008/05/05

サンタクルスは富裕層の反乱



ボリビアのリッチな県が国の方針に逆らって勝手に自治権拡大の住民投票を行うとのニュースを知って、1985年に一度だけ訪れたことのあるサンタクルスの街を思い出した。
ニュースにもあるように、そこはボリビア9県のうちで一番リッチな県である。石油、ガス、その他の資源に恵まれているのはもちろん、臼型に作られた街の不毛なトップの高地から下に行けば行くほど裕福になるという仕組みの首都ラパスから行く者にすれば、その平らな街は空気もなにも、暮らしやすく感じたものだ。
とはいえ、ほんの数日滞在しただけの旅人の直感で、素朴なインディオが行き交うラパスとはぜんぜん違って白人ばかりが目につくサンタクルスのストリートに、なんとも鼻持ちならない傲慢な感じを嗅ぎ取ったのも事実だ。ラパスに戻ってほっとしたのをよく憶えている。以下、ニュースからーー。

◇ボリビアの最も豊かな県、サンタクルスの有権者たちが、公認されていない住民投票で、自治権拡大のための発議を支持していることが伝えられる。
サンタクルスの財源の監督権をもっと県に与えること、そして治安部隊を創設することを、80%以上が支持したのを地元TV局の出口調査が示す。
ラパスの当局らは投票は違法と宣言しており、結果は無視するつもりだと述べる。
散発的な暴力の勃発が投票をだいなしにした。
サンタクルスの多数が、左派のエボ・モラレス大統領の批判者である。
大統領は国の豊かな東部県をもっと貧しい西部の一助としたいと望む、土着の彼特有の支持者の大半が貧しい西部の出身だ。
・土地保有(所有権)
モラレス氏は、南米一の最貧国のボリビアを貧困から引きだすことを期待した過激な改革を断言してきている。
ボリビアの人口の約25%が居を構えるサンタクルスの指導者らは彼らの財源の地元監督権拡大を要求してきている。
彼らは土地保有の大幅な制限を発議する憲法草案におびやかされると感じる。
土地の分配と豊富な石油やガスの埋蔵量に関し、サンタクルスにさらなる監督権を与えることが盛り込まれる提議が日曜の投票で支持された。
・投票が危機の不安を突然起こさせる
日曜の投票のほとんどは平静だったが、モラレス氏の支持者らが投票用紙を燃やして投票所をあさりまわったとき、貧しい地域で暴力が突発した。
ある投票所が破壊されたと報じられ、と同時にどこかよその住民投票の反対者らが投石して投票で支持してもらいたい人たちとかち合った。
少なくとも20人が負傷したと当局は伝え、警察が群衆に催涙ガスを放ってひとりが死亡したと未確認情報は伝えた。
抵抗勢力が投票をボイコットすると言って以降、成り行きは常に自治権拡大に味方するものとなっていたと、BBCの南米特派員 Daniel Schweimler は伝えた。
わが特派員は次に何が起こるかが問題だと付け加える。他に3つの県が自治権拡大で住民投票を行うつもりだと言っている。
(BBC NEWS 5 May 2008)

◇南米ボリビア最大のサンタクルス県で4日に実施された、県政府の自治権拡大を定めた自治憲章案の是非を問う県民投票で、85%以上が賛成票を投じたことが地元テレビ局が行った初回の出口調査で明らかとなった。
ただし、エボ・モラレス大統領と大統領率いる社会主義運動(MAS)は、すでに投票結果の無効を宣言しており、今回の県民投票を違法かつ違憲とみなしている。
モラレス大統領は自治憲章案の県民投票は違憲であり分離主義的行動だとして、結果を承認しない意向を示している。
大統領は軍を派遣するとも警告していたが取り下げ、大統領支持派と県政府支持派の衝突は増加している。
(AFP通信 2008年5月5日)

◇昨年10月、南米ボリビアのサンタクルス国際空港ビルに地元住民らによるデモ隊が進入し同空港ビルを占拠した。
事件の発端は昨年10月16日、同空港に着陸したアメリカン航空機に対してサンタクルス国際空港の職員が連邦空港管理局ではなく、地元空港に対して空港使用料を支払うように要求したこと。
モラレス大統領は、空港職員の違法行為を理由に国軍と軍警察に出動を要請、220人の国軍兵士らが空港ビルを占拠した。同事件以後、ブラジルのゴル航空など数社が同空港向けのフライトを一時中止した。
ところが、軍隊出動と中央政府の姿勢に反発したルベン・コスタサンタクルス県知事が地元住民らにデモ参加を訴えかけた。その結果、18日までに約7000人の地元住民によるデモ隊が空港前に集結、県の旗などを振りかざしながら国軍撤退を要求していた。
ボリビアではモラレス大統領と財政的に豊かなサンタクルス県などの南部・東部数県の間で自治権拡大などをめぐって衝突が続いており、今回の事件も中央政府と自治権拡大を目指す各県のあつれきを象徴している。
また、AP電によると、今回の事件に先立ち、ボリビア政府がサンタクルス空港の責任者を地元関係者から選出するこれまでの慣習を変えて中央政府が選出した人物を空港責任者にあてたことも、地元の反発を招いていたという。
ボリビアの財政収入の多くは、農業生産が活発でなおかつ天然ガスなどの資源が豊富な、南部・東部数県からの税収に頼っており、財政不均衡に不満を持つサンタクルス県などが、広範な自治権の拡大を中央政府に求めている。
ボリビアは人口の過半数がインディオ系で、大統領府のあるラパスを含む北部県の多くはインディオ系住民が占めるが、サンタクルス県などでは白人の占める割合が多い。
(世界日報 2007年10月21日)

写真は、サンタクルスのデモと一部で暴力の勃発がーー。

2008/05/04

ディーン・カーメンのSlingshot




あの画期的な乗りもの「セグウェイ」を憶えているだろうか。ジョージ・W・ブッシュがうれしそうに自分とこのひろーい敷地で乗り回している映像を見た方も多いはず。あれを発明したディーン・カーメン氏がコメディセントラルの番組で実演した浄水器は、もとの水がなんであれ(海水、水たまりの濁った水、化学薬品の毒入り排水、尿やヒ素だって)従来の電力のわずか2%で一つの村に一日1000リットルの「きれいな水」を供給できる設計なんだそうだ。フィルターはまったく使用せず、捨てるものはなにもない。ただ蒸溜するだけ。
スターリングエンジン(セグウェイもそう!)で発電する「スリングショット(浄水器の開発コードネーム)」の目標価格は1000ドルから2000ドル。AP通信はそれを「水とパワーを個人の手に戻すことをめざしたダビデとゴリアテの物語」と形容する。
ワオー、この価格で実現すれば、少なくとも渇きのせいで死ぬ人はいなくなる。
以下、もうひとつの「きれいな水」のおはなしーー。

◇市販のミネラルウォーターよりきれい(オレンジ郡の施設長いわく)
カリフォルニア州ファウンテンバレー発:カリフォルニア州南部が深刻化する水不足に直面する中、同地域のオレンジ郡は4億8000万ドルの費用を投じ、排水を飲用可能になるまで浄化できる最先端のマイクロフィルトレーション(精密ろ過)システムを導入した。
このシステムは「Groundwater Replenishment System(地下水再補充システム)」と呼ばれ、2008年1月10日から、浄化された水の供給を開始している。
この種のシステムとしては世界最大級で、オレンジ郡で暮らす10万世帯以上に、他の地域から買い入れる水なみか、それ以下の安価で水を提供できるという。また、下水を浄化システムに取り込むため、天然の水源に捨てる排水の量も減らせるという利点もある。
新浄水施設が完成したのはここが初めてだが、同じカリフォルニア州内以外にもテキサス州やフロリダ州の多くの都市が導入を検討している。
1日あたり約26万キロリットルの水をオレンジ郡盆地の帯水層に還元するこの施設のろ過プロセスを、かいつまんで写真で紹介してみよう。

写真1:ていねいな表示と矢印がついたこれらのパイプ類は、この浄水施設になくてはならないものだ。一番上の青い管の内部には、細いシルバーのパイプが複数通っていて、マイクロフィルターでろ過された排水を次の工程に送る。
「backwash(逆流させてろ過器を洗う)」と書かれた管は、すでにろ過された水を数時間ごとに一度ずつマイクロフィルトレーションシステムに逆流させ、ろ過システムを通る水の流れをスムーズにしている。
システム全体は週に一度、圧搾空気と酸で徹底的に洗浄される。洗浄に使う空気は「air scour(空気洗浄)」と書かれた管を通って入る。

写真2:逆浸透(RO)シリンダーでは、強い圧力をかけられた処理水が何層もの薄い合成樹脂の膜を通過していく。
RO工程を経ることで、ウイルス、塩類、殺虫剤、その他ほとんどの有機化学物質は取り除かれる。医薬品成分など、取り除けない有機化学物質もあるが、それらは次の段階の紫外線処理で除去される。

写真3:紫外線処理は、カナダに本社のあるトロージャンテクノロジーズ社の紫外線装置「TrojanUVPhox」を使って行なう。
スチール製シリンダーの内部にランプが並んでいて、ここで水に紫外線を照射する。処理水に過酸化水素を加えて紫外線と反応させることで、マイクロフィルターや逆浸透処理で除去し切れなかった不純物をほぼすべて取り去ることができる。

浄化された水は、最後に米ジェネラルエレクトロニック社製の2000馬力の巨大モーターで帯水層へと戻される。この水は、もともとあった帯水層の水と混ざり、いつでも利用可能な状態に置かれる。
現在の浄化性能は1日あたり約13万キロリットルだが、この施設がフル稼働すれば、1日あたり約26万キロリットルの水を浄化し自然に戻すことができる。
この施設は、将来的に増築して処理量を2倍にまで増やせる設計になっている。それが実現すれば、現在オレンジ郡が他の地域から供給を受けている1日あたり約53万キロリットルの水をこの施設ですべてまかなえるようになる。
これは非常に大きなメリットだ。というのも、外部から引き入れている水の販売価格は市場で決まるため、水不足の時には価格が急高騰するのに対し、リサイクルされた水は固定価格で販売されるからだ。
(wiredvisionnews2008年3月11日)

2008/05/02

ミサイルは無人偵察機からやってくる


◇AP通信によると、イスラエルによる急襲がふたたび繰り返されているパレスチナ自治区では警戒感を強めているガザの武装勢力が双眼鏡を使って常に無人偵察機を見張っている。
「Glouchester Daily Times」紙に掲載されたAP通信の記事「パイロット不要の飛行機がイスラエルの主要兵器として登場」から引用するーー。

上空に無人偵察機を見つけると武装勢力の兵士たちは、携帯電話の電源を切ってバッテリーを外すようにトランシーバーを通じて仲間たちに警告する。イスラエルのハイテク装備によって自分たちの居場所を突き止められるのを恐れてのことだ。
ガザ地区南部の出身でイスラム聖戦グループに属する兵士によると、無人偵察機は主に個人を標的にする場合に使われ、建物は狙わない。
無人はたいてい有人よりはるかに高い上空を旋回飛行する。発射されるミサイルの多くは破壊力が非常に高いもので、着弾地点には深い溝ができる。
無人偵察機が標的とするのはたいてい歩いている人や道にできた穴を避けるために減速しているクルマなどの低速で動く対象物だとこの兵士は語った。
「無人偵察機は上空に小さな円を描いて飛んでるように見えるが、ミサイルを発射する直前になると減速する。他のとはまったく違う。ミサイルが発射された形跡も見えないし、音もほとんどしない」と兵士は述べた。

米国でも同様の目的で同じ戦術を幾度となく採用してきている。聖戦を行なうテロリストと疑われる人物を密かに狙い撃ちすることを目的にした、パキスタンで飛行している無人偵察機「プレデター」もその一例だ。2年前にパキスタン国境近くで行なわれ、女性や子供たちが巻き込まれた爆撃が「プレデター」によるものだったのをニューヨークタイムズ紙が記事にした。
(WIRED NEWSより)

写真は、イスラエルの無人偵察機から発射されたミサイルが近くに命中した瞬間のガザの人びとのリアクションだ。この普通の人びとの動きを見ても、交戦中のミサイル攻撃などというのでないことがわかる。仮にここで犠牲者が出ても、マスコミは戦闘中の死者と書くのだろうか。

写真はクリックすると拡大版で見ることができます。

グアンタナモ6周年 拷問モデル完成



◇カメラマンがグアンタナモから釈放される
アルジャジーラTV局のカメラマンがグアンタナモ湾での米国の拘留から釈放されたとアルジャジーラ放送は伝える。
サミ・アル=ハジは 6年以上におよび米国に収監されていた。彼は2001年アフガニスタンで拘留された。
彼はいま故国スーダンに戻っているとアルジャジーラは伝える。
「私たちは待望で盛り上がった興奮状態におり、喜びに感極まっている」とアルジャジーラのアラブ向け放送の常務取締役Wadah Khanfarは述べた。
米国の直接のコメントはなかった。
不特定の筋のことばを引用して、ハジ氏がグアンタナモから釈放され、スーダン行きの飛行機に乗ったと告げた。
彼はまもなくスーダンの首都ハルトゥームに到着すると思われるとアルジャジーラ放送は言った。
2001年12月、アフガンに接するパキスタン軍によって逮捕されたのちに米軍に引き渡されたとき、ハジ氏はアルジャジーラのカメラマンとして職務を遂行していた。
当時38歳だったサミ・アル=ハジは民兵組織との結びつきで訴えられたが告訴はされなかった。
彼が1990年代にボスニアとチェチェンでモスリム戦闘員への資金提供にかかわり合ったと米軍は申し立てた。
2007年はじめにハジ氏はハンガーストライキを開始した。彼は折に触れて幾度か強制的に食べ物を流し込まれたと彼の弁護士が言った。
彼に対する申し立てを彼は否定し、告発は政治的に誘導されているとアルジャジーラでの彼の雇い主は述べる。
(BBC NEWS 1 May 2008)

◇グアンタナモ米軍基地 テロ容疑者収容開始から6年目
米国がキューバのグアンタナモ基地に、「テロとの戦い」と称するもので捕らえた人びとを違法に拘束し始めたのは、2002年1月11日のことだ。この6年間に「敵性戦闘員」とされる800人以上の男性(未成年者も含む)が訴追手続きなしに収監されてきた。グアンタナモ収容所には米国の法律もキューバの法律も適用されずに、収容者は戦争捕虜としても扱われない。さらに、法による保護を奪われた収容者たちには、情報を引き出す手段として心理学や医療の力を借りた拷問が加えられている。
ロンドン在住のイエメン出身のライター、モギブ・ハッサンのいとこのファワズ・マフディは5年以上にわたってグアンタナモに収監されていた。彼は2007年6月に釈放されたが、心理的に重篤なトラウマを負っており、何度も自殺を図っている。イエメン人はグアンタナモ収容者の3分の1を占めるといわれる。かつては最大の収監者を出していたサウジアラビアが大幅に数を減らしたのに対し、イエメン政府はなんら有効な手段を講じてきていないとマフディは批判する。
従軍牧師の証言によって、グアンタナモでは囚人の精神をくじくために宗教が武器として使われていることが明らかになっている。また、グアンタナモにおいてCIAの拷問モデル(感覚器官、文化的感受性の攻撃、個人的な恐怖対象)が完成されたと歴史学者は述べる。
(デモクラシーナウ!2008年1月11日の放送より)

写真は、2008年2月のスーダンでの抗議。サミ・アル=ハジのポスターの前でグアンタナモ収監者に抗議して2人が黒い袋をかぶりオレンジ色の服を着て立つ。
スーダンではハジ氏の拘留に対する抗議がずっとあった。

2008/05/01

yellow dust


◇中国の殺し屋 イエローダスト
東アジアの黄砂嵐のシーズンが始まった。先週中国北東部で観測された黄砂によって、現在韓国や日本の一部で、学校が閉鎖されたり、工場が操業不能になったり、毒性の物質が蓄積したりしている。
この砂嵐は毎年3月から5月まで続くもので、モンゴルや中国の砂漠から風で吹き上げられた砂が、中国の工業地帯で汚染物質を吸着し、最終的に東部地域に到達する。
これによって生じる損害がどれだけになるか定かではないが、控えめな数字でも、製造業における損失は数十億ドルにのぼり、特にハイテク製品のメーカーに被害が大きいとされている。汚染物質は肺や免疫系疾患を引き起こす可能性もあり、影響はさらに大きくなる。(ロイターの記事によると、韓国政府の支援を受けている韓国環境研究所は、黄砂による1年あたりの経済的被害を58億ドル、死者は165人、病人は180万人と推定している。)
家畜を過剰に繁殖させることに起因する森林の減少や砂漠化によって、黄砂はますますひどくなりつつあるようだ。だが、確実なことを知るのは難しい。中国が黄砂について沈黙を守っているからだ。
中国は、モンゴル、日本、韓国との間で計画されていた監視プログラムを開始する予定だったが、最近これから離脱した。自国の設備を他国が気象データの収集に使用することを中国は拒否し、今後収集する情報を「国家機密」であるとし、共有しないと述べている。
この決定は、昨年制定された、国家の安全に重要であるとして気象観測データを外国と共有することを禁じた法律に沿うものだ。
このような秘密主義は理解に苦しむ。気まぐれな権力の誇示としての価値を除けば、外交的にも科学的にもなんの意味もないように思えるからだ。あるいは、中国の天候制御体制に、何か問題が起きているのかもしれない。
<以前ここで紹介したように、中国には中国全土で天候制御プロジェクトを展開する「人工影響天気事務室」がある。彼らは大砲を撃って人工雨を降らせ、北京オリンピックを晴天にするそうだ。>
(wiredvision 2008年3月5日)

今日知ったぎょっとする現実に、とてもわかりやすい環境破壊の報道があった。この地球上では、毎秒の速さでテニスコート48面分の広さの森林が破壊されており、砂漠化が進んでいる。
このあいだ見た映画「長江エレジー」の現場は山峡ダムで消えてなくなった村落と隣り合った町だった。中国は2009年に完成する山峡ダムの大プロジェクトでも、地球の環境破壊の加速化に貢献したはずだ。

写真は、NASA撮影の風に乗って移動する黄砂 
写真はクリックすると拡大版で見ることができます。

中国の約束


北京オリンピックの開催が決定した2001年、中国はこれに向けて国内の人権状況の改善を約束した。
ところがこれがまったく果たされないばかりか、オリンピックが近づくにつれ中国当局の取っている措置はチベットなどへの締め付け強化と言論の自由、開放への弾圧の強化だ。
昨日、CNNなどのアメリカのニュースはこの「中国の約束」について何度も繰り返し報じていた。「なぜ中国でオリンピックが開催できるのか」といえば、人権問題の改善と環境問題の改善を実行すると中国が約束したからだ。なのに、改善するどころか悪化しているではないか。「中国はウソつき」だ、欧米などで聖火リレーの妨害があってもしかたないことだと言っている。
以下、ニュースからーー。

◇人権問題に敏感な欧米諸国にとって、中国の約束は舌先三寸のでまかせで「裏切り」だと映ったとしても無理はない。その上、聖火リレーを「調和の旅」と言葉で飾られたのでは「悪いジョーク」か「大いなる皮肉」と言うしかあるまい。
「人間存在の最も初歩的な尊重と結び付くヒューマニズムを欠いて、五輪精神に何の価値が残るのか。この精神を侵害するのは、中国の指導者たちである」(仏ルモンド紙より)

◇オリンピックの遺産を汚す人権侵害
「北京オリンピックまで残すところ1年。中国政府は人権促進を約束したが、時間切れになりつつある。中国政府が今後1年で人権侵害をなくすための緊急措置をとらなければ、中国のイメージダウンとなり、北京オリンピックの遺産に汚点を残すことになるだろう」とアムネスティインターナショナル事務総長アイリーン・カーンは述べた。
北京オリンピックを前に人権状況を改善するという中国の約束がどの程度履行されているかに関するアムネスティの最新の評価報告書で、北京を拠点に活動する人びとの一部がいまだに「自宅軟禁」や警察の厳しい監視を受けていることがわかった。オリンピックを前に人びとの関心が北京に集中するにつれ、他の地域の活動家たちが受ける人権侵害もひどくなっている。また、ジャーナリストへの弾圧も続き、中国社会と開発に関する本を出版する出版社が閉鎖される事態になっている。
「人権擁護活動家や国内メディアに対する弾圧が続き、死刑問題や外国メディアの取材といった分野での改革がなかなか進まない。オリンピックが中国の人権状況を改善する一助となるという約束が果たされていないばかりか、警察はオリンピックを口実に、より多くの人びとを裁判なしで拘禁している」とアイリーン・カーンは語った。
アムネスティの評価報告書「中国:オリンピックのカウントダウン、人権の約束を果たすのに残された時間はあと1年」では、オリンピックに関連する4つの主要な人権分野(死刑、裁判なしの拘禁、人権擁護活動家、メディアの自由)に焦点をあてている。
最新の評価結果の主要部分は以下の通りであるーー。
死刑:2007年1月1日以降、最高人民法院が死刑事件の見直しを再開したことで、死刑の適用は10%減少したと政府は主張しているが、非暴力犯罪に対する死刑判決と執行は続いており、死刑に関する統計もいまだに公表されていない。すべての裁判所でより透明性を高めるという政府の約束は実行されておらず、弁護人や家族は相変わらず死刑囚と面会できないし、死刑囚の置かれている状況も知らされない。地域によって死刑の適用基準が違うため、死刑判決は恣意的であることが多いということを、国は最近になって公式に認めた。
裁判なしの拘禁:オリンピックに先立って北京を「きれいにする」ために、裁判なしで人びとを拘禁することがますます増えている。この中には、「薬物中毒の強制的なリハビリ」や、「労働を通じての再教育」を適用できるような微罪の範囲を拡大するといったことも含まれる。
人権擁護活動家:北京以外の地域で人権擁護活動家に対する人権侵害が強まっている。居住の権利に関する活動家、陳小明は医療恩赦で釈放された直後の7月1日に上海で死亡した。陳小明が拘禁中に拷問を受けたという報告があった。
人権侵害の被害者のために活動する弁護士や法律アドバイザーらが標的となった。6月16日、盲目の法律アドバイザー、陳光誠が獄中で別の囚人に殴られたが、こうした事件もその一環である。囚人に陳光誠を殴るよう命令したのは刑務官だった。陳光誠は山東省で投獄されたが、理由は、産児制限のために当局が地元の女性たちに強制中絶および不妊手術を受けさせたとして地元当局を告発しようとしたことだった。
オリンピック関連施設の建設計画によって住居を追われた人びとに対する関心を高めようとした活動家たちも標的となった。葉国柱もその一人で、昨年末には電気ショック棒で殴られたと伝えられている。
メディアの自由:国内メディアに対する弾圧が続き、ジャーナリストや作家は引き続き投獄され、メディアで働く人びとは強制解雇され、出版社は閉鎖されている。
インターネットは広範囲に検閲されウェブサイトが閉鎖されてもいる。最近、厦門ではインターネットユーザーの登録を本名にすることを義務付ける新法に反対する人びとを弾圧する動きがあった。
アムネスティは最新の評価報告書を中国当局とIOC国際オリンピック委員会に送り、これらは北京でのオリンピック開催およびオリンピック憲章の根本原則に直接関係がある問題だと指摘した。
「中国で深刻な人権侵害が続いていることは、<人間の尊厳保持>や<普遍的・基本的・倫理的諸原則の尊重>といったオリンピック憲章の根本原則を傷つけることである。IOCは人権の尊重と法の支配に基づいてオリンピックの正の遺産を奨励すべきだ。北京オリンピックまで、時間がない。中国が人権を尊重しなければ、オリンピックに取り返しのつかない汚点をつけることになる。中国当局は、人権状況を改善するという約束を実行し、2008年8月に中国の人びとがあらゆる意味で自国を誇りに思うようにすべきである」とアイリーン・カーンは述べた。
(アムネスティインターナショナル・ジャパン2007年8月7日の報告より)
http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php?storyid=348

◇取材の環境悪化、殺害脅迫も=外国人記者クラブが声明
北京の中国外国人記者クラブ(メリンダ・リウ会長)は北京五輪開幕まで100日となった30日、西側記者への殺害の脅迫が行われるなど取材環境が悪化しているとし、中国政府に改善策を求める声明を出した。
中国当局はチベット問題などをめぐり、海外の「偏向報道」批判キャンペーンを展開。国民の西側報道への反発が強まる中、中国駐在の外国人記者少なくとも10人が匿名の殺害脅迫を受けたという。また、3月14日のラサ暴動以来、チベット問題取材に対する干渉が50件以上あった。 
声明は、「取材妨害や敵対的キャンペーンは五輪前の雰囲気を害する」と指摘。チベット自治区と周辺のチベット族居住区の取材容認など、規制緩和を中国当局に要求した。
(時事通信2008年4月30日)

写真は今日のニュース、9歳から16歳の子どもたちが中国南部の省の工場に過去5年にわたり労働奴隷として売られていて、その工場から救出された子どもたち。
農業の担い手が不足する日本でも相手は大人とはいえ、まるで奴隷のような人権上認められないひどい扱いをしているところがあるのを朝日新聞が報じていた。
研修生として中国人労働者を雇っているのだが、労働条件は過酷で安い上に生活環境は監禁状態に近く、パソコンを持つことも禁じられている。悪辣な労働が行われているのを知られたくないからなのか。これは栃木のいちご生産者農家の話で、人手が要らなくなり突然の解雇で強制送還になった中国人の話が語られている。