見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2009/01/31

EUがハマスを受け入れるきざし


◇ヨルダン川西岸のイスラエル入植地2008年に57%増

ミッチェル中東特使が到着する何時間も前、占領されたヨルダン川西岸におけるイスラエル入植地の活発な動きがまた連続して増えていることを示す報告書をイスラエルの団体ピースナウが発表しました。57%増の1200以上の新築が2008年に建てられました。

ピースナウのヤリーヴ・オッペンハイマー:「目下の入植地の拡大、目下の違法な辺境の植民地(前哨地点)の拡大を、私たちは検分できます。入植地街区ばかりか西岸の中心にある小さな孤立した入植地と、建造物が西岸全域なのを私たちは検分できます。」

国際法廷はイスラエルの入植地全部が違法であると裁定してきています。2001年ミッチェルは、イスラエルの全入植地拡大に対して凍結を求める、「ロードマップ」の基礎となった米国の委員会を率いました。

◇EUはハマスを容認する用意ができてると信号を送る

この間、欧州連合当局はアメリカ支援のハマスに対するボイコットをEUが破るかもしれないのを初めて示してきています。もしハマスが二つの国家の解決策を受け入れるのであれば、ハマスを含めるパレスチナ統一政府とEUは交渉すると、エルサレムでの演説でハビエル・ソラナEU外交政策議長は言いました。

ハビエル・ソラナ:「アラブの平和発議権であるアラブ連合によって率先して行われる非常に重要な発議権の関係において共存できる、あれほど多くの人びとにとって死に物狂いの二つの国家、同時にいっしょに生きられる二つの国家を、なんとか手に入れようと努力し続ける人たちのチームでなければなりません。もちろん、それに向かって働くことのできる人たちは助けられ支援される必要があります。」

新たなスタンスはイスラエルとアメリカから分離することになり、ハマスにもイスラエルの存在権を認め、暴力による脅しと縁を切るよう要求しています。けれど、イスラエルはパレスチナ人のために同じ条件を採用するのを拒否してきています。

◇ハマス当局:「私たちは1967年の境界の状態を受け入れる」

1967年の境界内のパレスチナ国家を受け入れるつもりだとハマス当局者が繰り返し続けるとき、ソラナのコメントが出ます。AP通信とのインタヴューでハマスのスポークスマン、ガージ・ハマドは「私たちは国際社会の一員になりたい。ハマスには目下、ガザの危機の数を増やすことや世界を刺激することに関心はないと考える」と言いました。ハマドは続けました、「1967年の境界の状態を私たちは受け入れます。私たちはイスラエルを破壊しようなどと考えていません。」

◇スリランカの戦闘で25万人が困難な立場に追い込まれる

スリランカではスリランカ軍とタミール人反政府勢力との衝突で25万人の一般市民が困難な立場に追い込まれると国連が警告しています。先週を通じて300人が殺されてきているエスカレーションする戦闘の真っ最中に一般市民が身を逃れています。他に1000人が負傷すると報告されてきています。政府の宣言する「安全地帯」に対する攻撃を含め、国連は週末にわたる無差別爆撃でスリランカ政府を非難してきています。

◇イラクが地方選を行う

イラクでは、今週末の地方選挙より早く数万人が期日前の票を投じてきています。2005年以来、初のイラクの全国参政権です。

◇イラクはブラックウォーター社の認可を更新しない

もうひとつイラクのニュースで、民間軍事会社ブラックウォーターワイルドワイドの軍事行動を取る認可を更新するのを拒否するとイラク政府は発表してきています。また悪行で起訴されるブラックウォーターの護衛が他の会社で働くのを許すつもりもないとイラクは言います。イラクとアメリカの当局者が民間の請負人に適用される新たな規約ひとそろいを終えしだい、ブラックウォーターはイラクを出るよう命じられると内務省のスポークスマンは言いました。国務省はアメリカの職員と軍事施設を護衛するためブラックウォーターを雇います。2007年、ブラックウォーターの護衛はバグダッドの二スール広場で挑発されたわけでない正統な理由のない皆殺しで17人のイラク人一般市民を殺しました。

◇政権がイランに書簡を起草する

オバマ政権がイラン政府に関係改善を申し出る書簡を起草しているとロンドンのガーディアン紙が報じています。手紙には、アメリカは彼らの政権を転覆しようとしていないのをイラン指導者らに請け合うとありました。

◇1953年のクーデター、旅客機攻撃についてイランがアメリカの謝罪を要求

過去の行動を謝罪するなら、イランはアメリカとの会談を快く受け入れるつもりだとイランのマフムード・アフマディネジャドが言ったときニュースが届きます。アフマディネジャドはイランの国家主義的な政権を転覆する1953年のアメリカ支援のクーデターと、1988年のイラン旅客機撃墜について謝罪するようホワイトハウスに求めました。

◇CIAのアルジェリア支局長が2人の女性のレイプで起訴される

アルジェリアのCIA支局長が2人のモスリム女性を飲み物にクスリを混ぜて飲ませレイプしたかどで調査中です。ABCニュースによると、レイプとやらが生じる前に彼女たちの飲み物に気絶させられる強烈なクスリを加えたと二人のアルジェリア人女性が自主的にアンドリュー・ウォーレンを訴えました。10月に申し立てがあった後、ウォーレンはアメリカに呼び戻されました。

◇拷問の犯罪訴追手続きはないとの断言をホルダーは否定する

エリック・ホルダーの司法長官指名を上院司法委員会が承認しており、上院本会議の採決に送られます。拷問に関連づけられるブッシュ政権の当局者らを訴追しないと共和党議員に告げたとの報道をホルダーが否定するとき、票決に付されました。ミズーリーのクリストファー・ボンド上院議員はホルダーが彼に確約を与えたとワシントンタイムズに語りました。またボンドは、アメリカ市民をスパイする無線電話に掛かり合う遠距離通信会社のために効力がさかのぼる責任免除を無効にしようと努力はしないとホルダーが彼に告げたと言いました。ホルダーの補佐官はボンドの主張を否定しています。

◇2008年は組合員が増加した

労働者階級のニュースでは、組合に属するアメリカ人労働者の割合が何年ものあいだで初めて上昇しています。労働統計局は、労働者の数1610万人に対し、組合に加入する労働者の数が42万8千人にまで増えたと言います。

(以上、デモクラシーナウ!2009年1月29日ヘッドライン)

◇イラク北部ティクリートでブッシュに投げた靴の像の除幕式

イラクの首都バグダッドでブッシュ前米大統領が昨年12月14日開いた記者会見でイラク人のテレビ記者が暴言を浴びせ、靴を投げて逮捕された事件に関連し、同国北部ティクリートで29日、この記者の行動をたたえ、彼が用いた「靴の像」の除幕式が催された。

像は故フセイン元大統領の故郷でもあるティクリートの孤児施設に飾られたもで、コンクリートの土台があり、全体の高さは3.5メートル。靴は長さ2.5メートル、幅1.5メートルとなっている。材料はファイバーグラスに銅。

イラクの彫刻家が制作、孤児たちも手伝った。制作費は5000米ドル(約45万円)。孤児施設の責任者は「像はジャーナリストによる英雄行為を思い出すための次世代への贈り物」、「孤児たちはブッシュ(前大統領)の戦争の犠牲者だ」などと語った。

靴を投げて、外国賓客に対する暴行の罪などで起訴されたたムンタゼル・ザイディ記者の裁判は中断したまま。ただ、同記者への同情論はブッシュ前大統領への反発がくすぶる中東諸国で根強い。記者は、有罪が確定した場合、最長で15年の禁固刑が科される可能性もある。

他人に対し靴を投げるのは、イスラム世界では最大の侮辱行為とされる。

(CNN 2009年1月30日)

チェが命名「イネジロウ・アサヌマ工場」


◇キューバ:「浅沼稲次郎工場」健在 英雄ゲバラが命名

カリブ海の島国キューバの田舎町に、1960年に刺殺された浅沼稲次郎・社会党委員長(当時)の名前を冠した紡績工場がある。キューバ革命の英雄チェ・ゲバラ(28~67年)が、浅沼氏を追悼して48年前に命名した。長い歳月が過ぎ、日本で工場の存在を知る人はほとんどいないが、工場はいまも順調に操業を続けている。(キューバ東部の町ヒバラで庭田学)

東部オルギン県ヒバラは人口約2万人。カリブ海に面した風光明媚な町だ。住民は誰もが「イネジロウ・アサヌマ工場」を知っている。工場の正面玄関には浅沼氏の横顔のレリーフがある。「65年8月、(浅沼氏の)妻が送る」と記されていた。

今年はキューバ革命50周年。キューバ工業相だったゲバラの顧問を務めたフアン・グラバロサ氏は、「チェはキューバが日本のように発展することを願って、新工場にアサヌマの名前をつけた」と語った。グラバロサ氏自身は浅沼氏を知らなかったが「殺された日本の社会党党首だとチェが教えてくれた」と回想する。

現在の従業員は305人。2年前、大幅な経費節約で政府に表彰された。アイダ・オロ工場長は「昨年のハリケーン襲来時には400人以上が工場に避難し、2000人分の炊き出しもした。ここはヒバラ住民みんなの工場です」という。

工場には昨年、ゲバラの娘アレイダさんが訪問したほか、数年前にはラウル・カストロ国家評議会議長も訪れた。浅沼氏の秘書だった酒井良知さん(77)=横浜市=は、「工場はどうなっているのかと思っていた。工場のことを知っている人は、社民党にももういないでしょう。浅沼さんの名前を今もなお残していただき感謝感激です」と話している。

(毎日新聞 2009年1月31日)

写真は、昨年キューバを襲った2つのハリケーン被害の復興支援のため製作された「レボリューションTシャツ」のウェブサイトにあったものです。
チェ・ゲバラの言葉、「HASTARA VICTORIA SIEMPRE(勝利の日まで)」が表面にプリントされたTシャツは、チェのスピリットを広めるため、キューバ大使館の全面協力を得て完成させたものだそうです。この「レボリューションT」の売上の一部がハリケーン被害の復興支援に寄付されます。
http://www.authentic-revolution.jp/

写真はクリックすると拡大版でご覧になれます。

2009/01/30

メディアの最低の礼儀を問う


◇IAEA(国際原子力機関)事務局長がガザに関してBBCをボイコット

ガザに対する慈善事業の世論への訴えを放送しないと決めたことで、国際原子力機関のトップがBBCとのインタヴューをキャンセルしている。

BBCの決定は「人間の基本的礼儀の規定」を破るものだとモハメド・エルバライダイは考えたと彼のスポークスマンは言った。

BBCの会長マーク・トンプソンは世論への訴えの放映はBBCの公平性を汚すものだと述べていた。

声明で、BBCはエルバラダイの処置は遺憾なことだと述べた。

IAEA事務局長はダボスの世界経済フォーラムでBBCとのインタヴューに加わることが予定されていた。

だが、ガザの人道援助資金をつのるための、UKの主要慈善団体の傘下グループ、災害緊急委員会による3分の訴えを放映しないと会社が決めたことで、エルバラダイ氏はそれをキャンセルした。

「正しいとか誤りに関係なく、脆弱な人びとを助けるためにある人間の基本的な礼儀(適切さ)の規定をこの決定は破ると彼は信じる」とスポークスマンは言った。

イギリスの他の衛星放送3局、ITV、チャンネル4、チャンネル5は、月曜にその訴え(哀願)を放映した。

だが、スカイニュースもまた客観的役割に「矛盾する」と言って、それを放映しないことを選んでいる。

(BBC NEWS 29 January 2009)

◇今月初めのベネズエラのイスラエル外交使節の追放と外交関係の断裂に答えて、イスラエルがベネズエラの大使を追放してきている。

ベネズエラはイスラエルのガザ攻撃に抗議して、1月6日イスラエル大使シュロモ・コーエンとスタッフを追放し、1月14日外交関係を絶った。ボリビアもまたその日、外交関係を絶った。

イスラエルは軍事行動で基本的人権を侵害したと言って、ベネズエラの外務大臣ニコラス・マドゥーロは自国の行動を擁護した。

「国際平和を求めることに権限を委譲する私たちの憲法の精神に順応し、緊密に提携する私たちの決定はもっともで、正しかった」と外務大臣のウェブサイト上の声明でマドゥーロは述べた。

ベネズエラの行動はパレスチナ国家設立のための支援に矛盾しないとマドゥーロは言った。

今週のベネズエラ外交官の追放に関してイスラエル当局者とは誰とも話してきていないと彼は言った。

「イスラエル国家の返答は説得力がなく優柔不断で遅い、どんな場合にも私たちには名誉なことだ」とマドゥーロはカタールの衛星TV局アルジャジーラに語った。「この犯罪者どもによって率いられる、今日あるイスラエル国家がこの決定を下したのを私たちは誇りとする。」

イスラエルとベネズエラには以前、外交上の緊張があった。2006年8月イスラエルがベネズエラ大使を召還したとき、外務大臣は「イスラエル国家に対する法外な名誉毀損発言に照らし、そしてイスラエル駐在ベネズエラ大使の召還に反発して、イスラエルはベネズエラの大統領ウゴ・チャベスの一方に偏した政策に抗議するものだ」と述べた。

(CNN 28 January 2009)

写真は、ベネズエラの首都カラカスのパレスチナ賛成の壁画

2009/01/29

別の世界は可能がテーマの会議


◇ガザの下水設備が大規模な損害をこうむる

イスラエル急襲による損害のせいで危機的な下水設備の修復について、パレスチナ水道当局の職員らは、2カ月遅れていると述べます。数回の空爆がひどく水道管に損害を与え、イスラエル軍のブルドーザーが5区画の水ため池を「故意に破壊した」と当局者たちは言います。水があふれ出て1万人を危険にさらすのを防ぐため設備は緊急修繕中でした。修理は今週終えることになっていましたがイスラエルの攻撃による損害は、少なくとも3月まで終わらないことを意味します。設備の修理は事実上この18カ月でイスラエルによって許可された唯一の開発援助プログラムも同然だと、ロンドンのインディペンデント紙は報じます。

◇ゲーツはラテンアメリカにおけるイランの役割について警告する

ロバート・ゲーツ国防長官は彼がラテンアメリカにおけるイランの「破壊活動」と呼ぶものについて警告しています。ゲーツは火曜日、上院軍事委員会の眼前で話しました。

ロバート・ゲーツ国防長官:「率直に言って、ラテンアメリカ、特に南米と中米の多くの場所でイラン人らが行っている破壊活動のレベルについて私は案じている。彼らは多くの事務所と多くの活動領域を開拓しており、それに隠れてこれらのある国々で起こっていることに口出しする。正直言って、私はロシア人よりもこの地域でのイラン人の干渉のほうを案じている。」

◇第9回世界社会フォーラム(反グローバリズムを訴える有識者やNGOが集う反ダボス会議)がブラジルで開幕

ブラジルでは、10万人以上の人たちが第9回世界社会フォーラムのために集まっています。火曜日、5万人の群衆がアマゾン川河口の街ベレンを練り歩いて、このイベントが始まりました。世界社会フォーラムは、「別の世界は可能」というテーマのもと、世界中から社会運動を集めます。スイスの街ダボスに企業リーダーたちが集う世界経済フォーラムの年次総会、ダボス会議に対抗して同時に行われます。
(6日間のフォーラムではアマゾンの熱帯雨林の違法伐採問題や世界各地に不況をもたらしている金融危機などをテーマに討論が行われる。ブラジルのルラ大統領やベネズエラのチャベス大統領も出席する。同フォーラムは2001年にブラジルで始まり、これまでにインドなどで開かれた。共同通信)

◇投票日夜の教会放火で3人が起訴される

マサチューセッツでは、投票日夜の黒人が優位を占める教会を燃やしたとして3人の白人男性が公民権罪で起訴されてきています。オバマ大統領の勝利の仕返しとして故意に火が付けられたと法の執行官らは言います。全焼したとき教会は高価な修復で完成間近でした。

◇投票日夜の攻撃で男が罪を認める

同時に、ニューヨークでの投票日夜の連続ヘイトクライムで責任を問われる3人の容疑者のひとりが有罪を認めてきています。ブライアン・カランザ被告は10年の実刑を承認します。他の容疑者2人は無罪を申し立てており、保釈金で自由の身です。警察によると、投票日の夜、3人は襲撃するための犠牲者を求めてスタッテンアイランドの黒人居住地区全域をクルマで走っていました。イスラム教徒の10代の黒人の男の子は野球のバットでぶちのめされ、病院に搬送されます。彼らは別の黒人男性、ヒスパニックの男性も攻撃しました、そして3人がアフリカ系アメリカ人だと思った白人男性を轢きました。その男性はひと月以上コーマ状態でいます。

(デモクラシーナウ!2009年1月28日ヘッドライン)

写真は開幕した反ダボス会議に合わせてパフォーマンスする女性たち(AP通信)

生きる糧と次世代を消去


◇イスラエル軍は28日未明、パレスチナ自治区ガザ地区南部ラファのエジプトとの境界に掘られた密輸用トンネルを空爆した。(毎日新聞)

◇報道によると、イスラエル軍兵士はガザ地区南部に越境して農家に向けて発砲したところが目撃されているほか、また、同地区北部でも、越境して建物を砲撃するイスラエル軍部隊が目撃されている。一連の攻撃はイスラエルとハマス双方が停戦に入った18日以来最大規模のもの。(AFP通信)

ガザに住む、ガザ・アルアズハル大学教養人文学部英語学科のアブデルワーヘド教授は、今回のイスラエルの急襲開始以来、途絶えた電気をなんとかディーゼル自家発電に切り替えながら断続的に電子メールで世界に発信してきた。世界の激怒の抗議を支えたのは、命がけのこういうガザの人びとの奮闘だったのだと、あらためてその勇気とがんばりに驚嘆させられる。
できるだけ多くの人に伝えたいと「転送自由」として翻訳し公開している岡真理さんに感謝して、21日のアブデルワーヘド教授のメールを下記にコピーします。これまでのすべての教授のメールは反戦翻訳家集団TUPのウェブサイトにある。

◇ガザ侵攻25日目 (2009年1月21日)
皮肉なことだ。侵攻が終わったのだという。イスラエルの戦車が持ち場から引き揚げていった。言っておくが、侵攻は終わってなどいない。侵略者は今もガザ地区のなかにいるのだから。再配備は撤退を意味しない!

私がとにかく気にかかっているのは民間人犠牲者であり、人命の損失だ!あいにくどの国王も、大統領も、首長も、スルタン(イスラム教国の君主)も、国家の代表使節も、誰一人としてイスラエルによる人権侵害をあえて口にしようとしない。民間人や住宅に対してイスラエルが白リン弾を無差別に用いたことも彼らには「見えなかった」のだ!

最大の損害のひとつが農業の営みが破壊されたことだ!イスラエルは実に広範囲に農業地帯を破壊した。ガザ地区全体でそれは広大な比率だ。軍事用ブルドーザーで木々を根こそぎにし、温室、作物、収穫物、井戸、灌漑網、電線、そして農地にある他のありとあらゆるものを破壊した。文字通り、その周りにあるありとあらゆるものだ!彼らは家畜や食肉の動物やニワトリまで殺した!土地の姿が変わってしまった!小さな土地を仕切る垣根も破壊された!農家の家も粉々にされた!農地は私の掌のようにまったいらにされた!イスラエルはガザ地区で暮らすパレスチナ人ことごとくを罰したのだ!全体の損害のおよそ50%が農地におけるものだと推定されている。

すなわち、イスラエルのガザ戦争は、ガザ地区のありとあらゆる人びとに対する無差別懲罰であったことがはっきりした!それは、次世代を殺害する措置だった。何百人もの幼児や子どもたちが殺されて瓦礫の下に埋まった。また、何百人もの女性が民家への狂気の爆撃で殺された!イスラエルによる正当化や弁解はまったくもってばかげている。国連事務総長がガザを訪問した。事務総長は UNRWAの学校で罪もない市民が非人道的な生活をしている状況を視察し、ジャバリーヤ難民キャンプにあるアルファフーラの学校へも足を運んだ。イスラエルの戦車の砲撃によって避難していたパレスチナ人67人が殺され何十人もが負傷した場所だ!事務総長は彼自身の言葉でもってイスラエルを非難した?だからどうした?私は本気で言っている。国連事務総長の訪問が何だという?3つの首脳会談が中東地域で開かれたが、イスラエルによる人権侵害と戦争犯罪を非難する言葉は一言も発せられなかった!

侵攻から25日が経過して戦闘行為が中断され停戦になったというのに、イスラエルの戦車がガザ地区の中央部に進攻して2人を殺害した!その間、昨日と今朝、イスラエルの軍艦から砲撃があった!言うまでもないことだが、イスラエルの偵察機が複数、依然として頭の上を低空飛行していていらだたしい。そしてイスラエルの戦車も依然としてガザ地区の境界内に展開している!

写真は、27日復旧してすぐに空爆されたガザのトンネル

2009/01/27

ハマスの兵器はどこから来る


イスラエルの標的のひとつとされるカッサムロケット弾はハマス製造らしいが、今回あまりにも不釣り合いな戦力に抵抗するのにハマスが使ったのはカッサムの4倍の飛距離を有する中国製のロケット砲だったと、wired visionが伝えている。

イスラエルの封鎖でガザの人びとが頼るのは「命綱のトンネル網」、あれだけ立派なアメリカ製兵器(新型バンカーバスター)で叩かれたのに、命がけの復旧作業で1月27日再開された。
写真はさっそく運ばれるヤギ、生活必需品の他にもiPod、バイアグラまで運ばれるそうだ。(写真wired vision)

日本人にも若手のこんなジャーナリストがいる。以下は彼が書いた本の推薦文からーー。
「ロシア 語られない戦争—チェチェンゲリラ従軍記」常岡浩介著
暗殺された元FSB中佐アレクサンドル・リトビネンコの盟友によるルポルタージュ。東洋人でありながら、ロシアから「テロリスト」扱いを受けている彼は、暗殺の対象となっている可能性もある。そんな自身の危険を顧みず、ロシア秘密警察による拘束などの実体験をもとに、同国の闇を暴く。
政府側の発表でしか語られないチェチェン戦争の内幕、プーチン政権に対抗するジャーナリスト、政治家たちの不審な死とFSBの関係や実態、メドベージェフ政権の今後と充実した内容だ。

イスラム教徒のジャーナリスト、常岡浩介のブログ「さるさる日記ーThe Chicken Reports」は、1月22日ガザに入った彼の目に映る実態を伝えます。全文は下記のブログからお読みください。彼は、朝日ニュースター「ニュースの深層」で電話によるガザ報告をやっている。
http://www2.diary.ne.jp/user/61383/

◇1月23日
昨日の夜、ガザ地区内に入って、車の中で嗅いだいやな臭いは死臭でした。
中心都市のガザ市でも、今現在、市の半分が全く電気がないままで、昨日、ラファからガザまで車で走る途中の大半は真っ暗でした。
ガザは2000年以来2回目、パレスチナは3回目ですが、今回の攻撃は今までの2回とは桁が違うデタラメさです。今までイスラエル軍というのは、国際社会の批判を回避しようと、いろいろ手を尽くして「人道的」であるように装っていたと思うのです。今回も、彼らなりの努力の跡は認めます。たとえば、空爆前に目標の家屋にわざわざ電話をかけて、住人に非難を促したり。しかし、そういう取り繕いをもってしても、今回の攻撃のデタラメさを人道的に装うことは無理だったようです。モスクも病院もむちゃくちゃに破壊されていましたし、国連施設も壊されていました。病院は女性や子どもの被害者で溢れています。
今日数時間、取材で回っただけで、まだほとんど観ることができていませんが、仰天の連続です。
イスラエルは、「ハマスを弱体化させた」としていますが、どうもまったくそうではないようです。ハマスは大して傷つかず、無関係の市民ばかりが殺されています。イスラエルが「武器密輸トンネル」と呼んでいるのは、その用途の大半は武器の運搬ではなく、イスラエルのガザ封鎖によって欠乏した生活物資の運搬なんですよね。何年にもわたってイスラエルがガザを兵糧攻めにしたにも関わらず、ガザの市民生活が破綻寸前のままギリギリ持ちこたえたのはトンネルからの物資があったからです。
◇1月24日
今日、イスラエルがエレズ検問所を報道関係者に開放し、一気に150人ものジャーナリストがガザ入りしました。おかげで賑やかになりました。
今日は地上部隊が侵攻したガザ市東部、ゼイトゥーン地区、ジャバリア地区などを見て回りました。
昨日見たのはオフィス・官庁街でしたが、こちらは郊外で、市民の生活圏です。
昨日の日記で、イスラエルはハマスの弱体化に成功していない、と書いたところですが、今日は全く次元の違う事実に気づきました。
イスラエルはそもそも、ハマスの弱体化など目指してはいなかったのです。
ゼイトゥーン地区でも東部でも、侵攻した地上部隊は、初めから、そこにハマスがいるかどうかを捜索しさえしませんでした。
彼らはただ、民家であるとか、店であるとか、工場であるとかの別に全く構わず、目に付くものすべてを丁寧に破壊しながら進んでいました。アイスクリーム工場も跡形もなくなっていましたし、製粉場もばらばらでした。
誰が住んでいるかにも全く構わず、民家は破壊され、わざわざ丁寧に破壊した跡に土をかけて埋めたりもしていました。
果樹園の木々を、丹念に一本一本切り倒して、農場をブルドーザーで破壊したりしていました。もちろん、軍事的な意味などないはずです。モスクを破壊した跡には落書きが残されていました。
過去2回の取材で、イスラエル軍という組織は感情のない、システマチックな組織ではないかと感じていました。すべての行動が合理的で、無駄がないようにみえたのです。しかし、今回のイスラエル軍は明らかに、無駄としかみえない行動をむやみにしています。というより、作戦目的が全くみえません。去年12月下旬の最初の空爆については、治安・防衛・警察関係の施設を一気に破壊するというスタイルで、傍目にも目的がよく分かりました。しかし、地上戦は作戦自体、全く無意味な破壊行動に徹しています。
市民を拘束して下着だけにして並べて座らせ、脅迫した、などの証言もありましたし、兵士たちが民家に入ってきて、屋内の家具を楽しみで破壊して回ったという証言もありました。
どうやら彼らは、ハマスになど関心がなかったようなのです。
◇1月25日
イスラエルがそもそもハマスの弱体化など目指していなかったのでは、というぼく自身の疑念は、ますます強くなっています。今日は空爆で破壊されたガザ・イスラム大学を訪ねましたが、学長も同じ意見でした。しかし、「では、本当の作戦目的は?」となると、どうも納得できるコメントが聴けません。「ガザ市民の生活基盤破壊が目的だ」という人が多く、実際、ガザ市民の生活基盤は壊滅させられているのですが、なんのために生活基盤を破壊したのか、やっぱり分かりません。見た感じはヘイトクライムみたいですが、国家レベルでヘイトクライムをやってなんになるのか?あるいは、産経新聞が書いていたように、自分たちへの憎悪を煽って市民のハマス支持を強め、ファタハとの分断を深めて、パレスチナ全体をより混迷させたいというのも考えられると思いますが、それってイスラエルの利益になると確信できるのでしょうか?
謎ばかり深まります。教えてえらいひと!
◇1月27日
ガザでエジプトの話をするのもなんですが、ガザの人たちのエジプトに対する感情はひどく悪いです。イスラエルの攻撃の中、国境へ逃げてきた一般市民をエジプト当局は救助するどころか、銃を向けて追い払ったのです。
そもそも、ここ何年も続いているイスラエルのガザ封鎖はエジプトの全面的な協力があって初めて成立しました。つまり、ラファの国境をエジプトが完全閉鎖したので、ガザ市民は飢えと欠乏に苦しんだのです。
エジプトに越境できたパレスチナ人は救急車に乗った重傷者か、秘密トンネルをくぐり抜けた密入国者だけでしたが、イスラエル人の方はその頃、タバの国境から歓迎されつつエジプトに入国し、ダハブだのシャルムシェイクだのといったリゾート地で観光を楽しんでいたのです。
もちろん、そんな矛盾はエジプト国民にも分かっており、新聞には「軍隊はどこだ?」「青年たちはガザへ国軍を送れと要求」などといった見出しが躍っていました。ラファに近いアリーシュの金曜デモでは、数十人のデモ隊を数百人の盾と棍棒、銃で武装した警官隊ががっちり取り囲んでいました。
つまり、エジプト当局はどこか外国の軍隊だとか、パレスチナ人だとかではなく、自国民を恐れ、暴動を警戒しているのです。
ハマスの出身母体「ムスリム同胞団」はエジプトで非合法ですが、もし、民主的で自由な選挙があったら、間違いなく与党となるであろうといわれています。ハマス支配のガザがエジプトの同胞団を刺激し、エジプトの貧困と停滞の元凶といわれる、腐敗したムバラク独裁政権を打倒することを、彼らは恐れているのです。
そんなしょうもないエジプトに、明日はガザから戻ろうと思います。

写真はクリックすると拡大版でご覧になれます。

2009/01/26

BBCはポイントをはずす


◇広告は公平という公共放送のキャスターの体面を傷つけるものだと言って、イギリスのBBCがガザ救済のための英国の第一級の慈善団体からの嘆願を放送するのを拒否している。
土曜日、放送キャスターの決定に対し、デモ参加者らがロンドン中央のBBC放送局で抗議する。
決定が人を刺激してイギリスとスコットランドで週末の抗議を促した。あるグループなどは、スコットランドのグラスゴーにあるBBCビルの玄関ロビーを100人が占拠して、BBCがその広告を流すまで動くつもりはないと言っている。
(CNN 25 January 2009 の記事から一部抜粋)

◇英BBC放送が報道機関の「中立性」を盾に、パレスチナ自治区ガザへの支援金要請運動をニュース番組などで取り上げない方針を決めたことに批判が集中、市民による抗議デモのほか、現職閣僚が再考を促す異例の事態になっている。
支援金要請運動は、イスラエル軍に破壊されたガザの家屋再建費用などを募るため英国の13の慈善団体が共同で計画した。
BBCはイスラエルとパレスチナという2つの当事者がある中、パレスチナ側への支援金要請だけを取り上げれば、報道機関としての中立性が損なわれるとして放映しないことを決定。
これに対して「人道支援と政治問題をはき違えている」との批判が起こり、アレグザンダー国際開発相がBBCトップに見直しを求める書簡を送付。英ITVなどTV各局も放映を決め、BBCの孤立ぶりが目立つ。
BBC側は「戦争と自然災害による被害は違う」と正当性を主張しているが、25日付の英各紙は「ガザの子どもたちにはわれわれの支援が必要だ」(サンデーテレグラフ)、「もし今後放映を決めれば政治圧力に屈したとみなされる」(オブザーバー)と批判のトーンを一段と強めている。
(大分合同新聞・共同通信 2009年1月26日)

◇南米ボリビアで25日、先住民の権利拡大などを盛り込んだ憲法改正の是非を問う国民投票が行われ、地元2大TVによる出口調査によると、賛成票が8%以上の差で反対票を上回り、新憲法は承認される見通しとなった。
これまでの憲法は大統領の再選を禁じていたが、新憲法承認により、エボ・モラレス大統領の二期目(5年)就任に向けた再選への道が開かれることとなる。
さらに新憲法は、36の先住民コミュニティーについて、自治権や独自の言語の公用語化、司法の権利を認め、農地改革として個人の土地所有面積に上限を設けることも定めている。
一方、左派のモラレス大統領への反発が強いサンタクルス、タリハ、ベニ、パンドなど資源豊富な東部県での出口調査では、改憲反対が多数となっているほか、サビナ・クエジャル知事が憲法改正反対運動を展開したチュキサカ県でも、賛成票と反対票の差はわずかだった。
(AFP 2009年1月26日)

◇天然ガス企業の国有化発表、改憲の国民投票前に

左派系政権を率いる南米ボリビアのモラレス大統領は23日、全国向けのTV演説で、英BP系の子会社が保有する天然ガス開発企業チャコの国有化を発表した。同大統領が進めるエネルギー資源の国家管理策の一環。
チャコの株式を取得する形で国有化する。同社従業員の解雇などは実施しないと約束した。大統領は2007年、08年、石油関連産業の国有化を推進すると発表している。
(CNN 2009年1月24日)

◇南米ボリビアで22日、新たに国営紙「変革」が発刊された。既存メディアを反政府寄りと批判する先住民出身の急進左派モラレス大統領の肝いり。大統領は就任以降、天然ガス資源やエネルギー、通信企業の国有化を進めており、国家管理強化の動きがメディアにも及ぶことになる。
同紙の綱領は「真実はわれわれを解放する」。全国で日刊3000部が発行されるが、創刊号は5000部が市民に無料で配られたという。大統領は「メディアの歪曲(わいきょく)に対し、より多くの情報と教育のためのメディアが必要だ」などと語った。
(時事通信 2009年1月23日)

写真はロンドン中央のBBC放送局で抗議する人びと

2009/01/24

人種差別を無視した過去の報道を謝罪


◇大統領就任式に1億7000万ドル要する

就任式の全費用は少なくとも1億7000万ドルになるだろうとABCニュースが報じます。金の一部は、就任式のため大口寄付を争った、シティグループ、リーマンブラザーズ、UBSアメリカ、ゴールドマンサックス、ワコビア(米銀)からのウォール街の著名な重役から出ています。

◇パレスチナ人4000人の家が破壊される

ガザのインフラのダメージは数十億ドルと推定されます。4000件以上の家屋が破壊されてきています。少なくとも40万人が依然として水道なしでいます。

パレスチナ人女性:「私たちの家すべてが破壊されてきています。このほんの少年にも家がありません。彼に一体なんの罪があるのです?彼を見てください。彼らは私たちから一体なにを期待するのか?私たちの家?なぜ彼らは民家を破壊したがるのか?」

◇イスラエルがまた国連の学校を爆撃、少年2人が殺される

土曜夜、イスラエル内閣が停戦を発表する数時間前、パレスチナ人一般市民の避難所として使用される国連の学校をイスラエル軍がまた爆撃しました。二人の少年が殺されました。少年たちの母親はその攻撃で両脚が吹き飛ばされて重症を負っています。3週間の急襲で国連の学校へのイスラエルの爆撃はこれが4度目でした。

◇医師:イスラエルは医療品の倉庫を破壊した

この週末を通じ、ガザのKostas Konstantinidisというギリシャ人医師が、医療品の倉庫を破壊したとしてイスラエルを非難しました。

Kostas Konstantinidis 医師:「人道的救援もイスラエルの空軍によって爆撃されます。私たちが医療用とあらゆる薬剤の入ったコンテナを保管する倉庫を彼らは破壊しています。ああいうものも彼らは爆撃しています。彼らは病院を爆撃しています。彼らはすべてを砲撃しています。この種のトンネルがある境界でも、十中八九私たちが人道救援物資をそこから通すことができると疑って、彼らは地震を起こす特別の爆弾で爆撃しています。」

◇ブッシュが国境警備隊員の刑期を減刑する

在職する最後の丸一日、ブッシュ大統領は丸腰のメキシコ人麻薬密売人を撃った後にその狙撃を隠蔽しようとした二人の元国境警備隊職員の刑期を減刑しました。イグナシオ・ラモスとホセ・コンピーンは狙撃を一度も報告せずに証拠をいじくりました。二人は刑務所で2年服役していました。ブッシュは厳密な法解釈に従った場合にその日昼までに恩赦を発行しなければなりませんが、それ以上はないと言った大統領の顧問たちがやがて現れます。CIAのスパイ、ヴァレリー・プライムの正体を記者にリークした事件での役割で有罪になったチェイニー副大統領の元主席補佐官スクーター・リビーを恩赦にしないせいで多くの保守主義者がブッシュを非難しています。共和党のアラスカ州元上院議員テッド・スティーヴンスもまた恩赦を求めていました。昨年スティーヴンスは汚職の告発で有罪を宣告されました。

◇アメリカのメキシコ人死刑執行は国際法に違反すると国際法廷が裁定

昨年テキサスでのメキシコ国民の死刑執行は国際法に定めるアメリカの責務を破ったと国際司法裁判所は裁定しています。メキシコとアメリカ間の論争は、領事館の力添えの権利について死刑監房にいる51人のメキシコ市民に知らせなかったことでメキシコがアメリカを非難した2004年にまでさかのぼります。昨年、死刑執行を停止せよとの国際法廷による命令にもかかわらず、テキサス州はメキシコ国民に死刑を執行しました。

◇エルサルバドルのFMLNが法律で定められた投票で勝利を宣言

エルサルバドルでは、左派ファラブンド・マルティ民族解放戦線またはFMLNが法律で定められた投票で勝利を宣言してきており、数十年の右翼のサルバドール議会支配を終わりにします。左派の元ゲリラたちは右翼与党の国民共和同盟アリーナ党を上回る46%の得票率で勝利しました。エルサルバドルの大統領選は3月15日に行われます。FMLNの候補者Mauricio Funesが勝つと予想されます。
(1981年に武装闘争を開始したFMLNは、オリヴァー・ストーン監督の映画「サルバドル」で描かれており、一般に知られるようになった。)

◇著名なロシアの人権弁護士が暗殺される

ロシアでは、月曜、チェチェン戦争におけるひどく野蛮な残虐行為で有罪を宣告された最高位のロシア人大佐の釈放に抗議して数日後に著名な人権弁護士が暗殺されました。スタニスラフ・マルケーロフ弁護士は、市民的自由グループ、Rule of Law(法の定則)協会の理事でした。2006年に暗殺されたアンナ・ポリトコフスカヤを含め、彼は多くの労働組合員、環境団体、ジャーナリストたちの代理人でした。マルケーロフといっしょだった25歳のジャーナリストもまた射殺されました。

◇ミシシッピーの新聞が公民権報道を謝罪する

ミシシッピーでは、メリディアンスター紙が公民権問題での過去の報道に対する謝罪を公表しています。社説の一部には「この新聞と南部全域の他の多くの新聞が、特定人種の学校、バス、レストラン、洗面所、劇場、他の公共の場所の不公平をたいてい無視することによって、はなはだしい怠慢を演じた時代があった。抗議や座り込みを含め、私たちの中に起こった最も重要な公民権運動に関して読者のために記録しないことによる怠慢から私たちはそれを演じた。それは間違いだった。私たちは大声で人種隔離と東部ミシシッピーの黒人居住者の有権者登録を妨害する努力の成果に抗議しているべきだった」とあります。社説はマーチン・ルーサー・キングの祝日の前日、アメリカ初の黒人大統領としてバラク・オバマの就任式の二日前の日曜に掲載されました。

◇ユタ州の国有地10万エーカーの賃貸契約を判事が一時停止する

石油とガスの掘削のため、ユタ州にある国立公園近くの土地10万エーカー以上をリースするブッシュ政権の土壇場の試みを連邦判事が保留しています。アーチとキャニオンランド自然公園とダイナソー国定記念物の近くを掘削することでその衝撃の影響について土地管理局が十分な調査を行ってこなかったとリカルド・ウルビナ判事は裁定しました。環境保護論者たちは競売を非難してきました。ユタ大学の学生のひとり、ティム・デクリストファーが入札者のふりをして競売を混乱させました。結局、彼は合計2万2000エーカーとなる土地の12区分の権利を買うことになりました。

(以上、デモクラシーナウ!2009年1月20日のヘッドライン)

◇イスラエルはガザ攻撃数日前にハマスの提案を無視、攻撃と封鎖で停戦に違反したとカーター政権の元高官が証言

昨年12月14日、カーターセンターの上級顧問でアメリカン大学の教授、ロバート・パスターはジミー・カーター元米大統領と共にハマスの政治的指導者ハレード・マシャアルと追放先のダマスカスで会見しました。パスターによれば、イスラエルがガザ包囲攻撃を停止するなら、ハマスは停戦状態に戻る用意があるとマシャアルは提案しました。パスターは声明をイスラエル軍に伝えましたが、返事はありませんでした。2週間後、イスラエルは3週間に及ぶ攻撃を開始し、1300人を超えるパレスチナ人を殺害しました。死者の大半は一般市民で、最低でもその3分の1が子どもでした。

(デモクラシーナウ!2009年1月22日のヘッドライン)

写真は国連が運営する学校に逃げ込むホームレスになったパレスチナ人家族。この学校にもイスラエルが爆撃しているとしたら、この二人の兄弟と家族はどうなったでしょうか。

政策はシーソー論争


◇オバマが妊娠中絶ファンドを解禁
アメリカのバラク・オバマ大統領が妊娠中絶を容易にする外国の家族計画団体への連邦のファンド準備の禁止を解禁してきている。
アメリカは世界的に家族計画プログラムの最大の支援国のひとつだが、ジョージ・W・ブッシュ元大統領が妊娠中絶の便宜のためのファンドを封鎖した。
アメリカの有力な反妊娠中絶団体はこの解禁を酷評してきている。
政策は前政権と現政権間の追いつ追われつのシーソー論争になってきている。
(BBC NEWS 24 January 2009)

◇ノーム・チョムスキー:ガザ危機に関してオバマの姿勢はブッシュの立場を取る

木曜、国務省を訪れたオバマ大統領はイスラエルのガザ攻撃以来初めて中東紛争について実体を示す意見を述べました。オバマはパレスチナ人の安全保障の確約を断言することなしに、まず第一にイスラエルの安全保障の確約に言及しました。彼はイスラエル南部の町に対するパレスチナのロケット弾攻撃を非難しましたが、アメリカが後援する人口が密集するガザのイスラエルの爆撃を非難しませんでした。ですが、ブッシュ政権からの離脱で、オバマはパレスチナ人の受難を認めていましたし、ガザの境界は救援のため開かれるべきだと言いました。MITの教授、ノーム・チョムスキーは、ガザの危機に関してオバマの姿勢はブッシュの立場を取ると言います。「ほぼ、ブッシュの姿勢です。どの民主国家もそうであるようにイスラエルには自衛権があると彼は言い出しています。それは真実ですが、論拠に欠陥があります。」
▲ノーム・チョムスキーとの対談の続きは後ほどメールマガジン「NewsFanzine」でお伝えします。
(デモクラシーナウ!2009年1月23日の番組の冒頭のみ)

◇国連と人道支援団体ケアはイスラエルの爆撃後、援助を届けるのを停止した

木曜、国連のガザ本部へのイスラエルの爆撃後、また国連は援助受け渡しを停止しました。攻撃は至急必要とされる救援物資を保管する倉庫に火を付けました。当時、数百人のパレスチナ人がそこを避難所にしていました。国連の使用人3人が負傷しています。イスラエルの攻撃が国連の働き手や施設に向けられるため、国連がガザ支援を停止するのはこれが二度目でした。UNRWAの職員ジュディ・クラークはこの最新の爆撃で機関の食糧と医薬品のすべてが破壊されていると言いました。

ジュディ・クラーク:「ガザのここ国連敷地内は非常に悲惨な情況です。私たちの倉庫はあるタイプの爆発物が命中して火が付いています。炎は油によって作業場から燃え広がっていて、倉庫まで燃え広がってきています。次から次へ倉庫が焼き尽くされています。目下私たちはなんとか倉庫と事務所のあいだに緩衡地帯を築こうとしていて、事務所が燃えるのを止めようとしています。この炎上で私たちはすべての食糧とすべての医薬品を消失してきています。」

別の人道支援団体、ケアインターナショナルもまた、ガザ市にある団体の敷地近くへのイスラエルの爆撃に続いて、援助受け渡しの停止を発表しました。

◇クシニッチ下院議員が議場でイスラエルの攻撃を糾弾する

「ガザと呼ばれる窮屈な囲いに閉じこめられた大部分が子どもの負傷して飢え渇いた一般市民の住民を攻撃するため、アメリカの飛行機、ヘリコプター、弾薬(軍需品)を使うのが容認できることになってきています、ことによると、そのわけは私たちがウソに基づく戦争でイラクの100万人以上の罪のない一般市民の死をすでに容認してきているからです、ガザの人道的大災難を私たちが認めるとき、両方の側が苦しみをこうむる現実をわかってそれにこつこつと取り組むとき、私たちもまた私たち自身を救う方法を見つけるかもしれません。」と言って、議場で演説する民主党のデニス・クシニッチ下院議員は国連敷地内への攻撃を非難しました。クシニッチは公然とイスラエルのガザ攻撃に反対する数少ない議員のひとりです。

◇イスラエルの人権団体がガザ封鎖を解くよう促す

同時にイスラエルでは、イスラエル政府がガザの人道危機を悪化させるのを止めるようにと、二つの人権団体が最高裁に促しました。

人権弁護士ヤディーン・イラーム:「20日前に戦争が始まって以降、25万人が電気なしでいるのを、そして50万人がまともな水なしでいるのを、私たちは事実として知っています。下水が通りにあふれ出ています、そして私たちは流行病寸前にあります。この戦争の一部ではないガザの市民にちゃんとした水と電気とクスリと他のなんであれ彼らが必要としているものを供給するよう軍隊に命じることを、ここで私たちは最高裁に求めています。」

◇イスラエルに脅された後、「フリーガザ号」がキプロスに戻る

この間に、ガザに人道支援を届けようとする船がイスラエル海軍に船上の民間人乗客たちを撃つと脅された後、キプロスに戻ってきています。医師と医療品を届けようと努めるフリーガザ号は水曜にキプロスを出港していました。先月フリーガザの別の船にイスラエル海軍の船がわざと激しくぶつかって沈没寸前にさせて以来、初のグループのガザに到達する試みでした。フリーガザ運動のHuwaida Arrafは彼女の船が戻るのを余儀なくされた脅威をこう説明しました。

Huwaida Arraf:「私たちがまだガザ沿岸から約100マイルの公海で申し分なかった真夜中の2時半頃、イスラエル軍が私たちに通信してきました。私たちは何者でどこへ行こうとしているか彼らに正確に伝えました、すると彼らは引き返せと私たちに命じました。そして私たちは人道援助を運んでいる、それを必要としている人びとに援助の受け取りを容易にするのが占領軍として交戦中の軍として彼らに課せられた義務であり、私たちはガザに入港するつもりだと伝えました。彼らは4隻の戦艦で私たちを包囲しました、そして明るいライトを私たちに放ちます、そしてある意味で衝突するといって脅す、ひらりと身をかわす行動を目の前でとっていました、なぜなら私たちの単純な船は彼らがしている技術を必要とする作戦的行動をとれませんでしたから。そして私は彼らに言いました、あなた方の戦艦のひらりと身をかわす行動はこの船の安全と船上の21人の乗客の生命を脅かしています。離れなさいと。すると彼らは、ただちに向きを変えないなら私たちに向かって発砲すると脅したのです。」

◇ロスとサンフランシスコのイスラエル領事館を抗議者たちが妨害する

アメリカの全域で抗議者たちがイスラエルの急襲を糾弾し続けます。木曜、サンフランシスコのイスラエル領事館を妨害しようと、からだを鎖でつないだ9人が逮捕されました。ロスのイスラエル領事館で6人のユダヤ人たちが同様の行動をとった翌日この抗議が起こりました。他に数十人が領事館の外に集まって「アメリカのユダヤ人は私たちの名義ではないと言う」とシュプレヒコールをあげます。反シオニストユダヤ人国際ネットワークのエリック・ロマンが抗議に参加しました。

エリック・ロマン:「ユダヤ人として私たちは非難します。ひとりの人間としてそれは私たちの遺産の裏切り行為だと私たちは考えます。アメリカ市民として、政府が軍事、経済の両方と政治的支援を提供し続けることに、そして国際社会でイスラエルを擁護し続けることに、憤激させられます。ロサンゼルス市長Antonio Villaraigosaが、イスラエルによるガザに対する弁解のできない犯罪的包囲であるものを擁護する声明を繰り返すせいで私たちは非常に狼狽させられる。」

◇アメリカの爆弾がガザに打撃を加えるとき、ブッシュはアメリカの「モラルの透明さ」について話す

アメリカが後援するガザへのイスラエル攻撃が続くとき、木曜、国民への別れの挨拶にブッシュ大統領が放送電波に訴えました。その三分の一が子どもの1000人以上のパレスチナ人がアメリカが供給した兵器によって殺されたにもかかわらず、ブッシュは彼が「アメリカのモラルの透明さ」と呼ぶことと、反対の「罪なき者を殺すこと」について話しました。

ブッシュ大統領:「アメリカはモラルの透明さを維持しなければならない。私は善と悪についてあなた方によく話してきた。そしてこれがある人たちを不愉快にさせた。だが、この世界には善と悪が存在し、この二つのあいだに妥協などあるはずがない。イデオロギーを促進するために罪のない人を殺すことはいつでもどこでも間違いだ。」

ブッシュはまた彼のスピーチを使って彼の遺産を擁護しました、そして彼の大統領職は9.11の攻撃に対する返答によって意味を明確にされると言います。

◇CIA長官:オバマはブッシュ政権の拷問の真相を突きとめたりしない

辞職するCIA長官マイケル・ヘイデンは、水責めを含め、オバマにはCIAの拷問実施の徹底的調査に着手する気は少しもないと主張しています。お別れの記者会見で話すヘイデンは、先月の諜報ブリーフィングの彼の計画をオバマが共有すると言いました。「彼は前方を見ており、それは非常に適切だ。」とヘイデンは言いました。ヘイデンのコメントは、オバマが検事総長に指名するエリック・ホルダーが上院司法委員会で水責めは拷問の形態だと考えると話したとき出てきました。

◇靴を投げたイラク人ジャーナリストの健康について懸念が高まる

イラクでは、ブッシュ大統領めがけて靴を投げたイラク人ジャーナリストの家族と弁護士が彼の身の安全について由々しき懸念を表明しています。ムンタザル・アル・ザイディは逮捕以降二人の面会を許されただけで、ほぼ1カ月間、誰とも面会してきていません。どこにザイディが拘留されているか知らないし、電話で彼と話すことができないでいると親類は言います。ザイディの顔と身体にさんざんなぐられた打撲傷があること、歯がないこと、鼻の深い裂け目と、耳には明らかなやけどの痕跡があるのをカルテが説明するとザイディの弁護士は言います。

◇政府批判のスリランカ人編集者が暗殺される

スリランカでは、政府のタミール人反乱軍との戦争批判で知られる有力紙の編集者が暗殺されてきています。Lasantha Wickramatungaは、Sunday Leader紙に出社する途中ガンマンらによって銃撃されました。彼はもっと前の暗殺の企てをものともせず生き延びてきていました。結果としてきたるべき殺人を見越して書かれた遺作のエッセーで、「あらゆるケースにおいて、攻撃が政府によって鼓舞されたと信じる理由が私にはある。いよいよ私が殺されたとき、私を殺すのは政府であるはずだ。」

◇アメリカの学校で増加する人種差別(隔離)

教育のニュースでは、アメリカの学校で黒人とラテン系の学生が増加する人種隔離を経験していると新たな報告にあります。公民権時代以降、黒人とヒスパニックの学生がどの時期より白人から分けられているとカリフォルニア大学の公民権プロジェクトは言います。研究論文の著者は、公民権と教育改革の軽視、その上、住宅供給市場での平等を促進するため制定された住宅供給公正法の是認不履行を責めます。

(以上、デモクラシーナウ!2009年1月16日ヘッドライン)

写真は「ガザの破壊に衝撃を受ける国連」の記事から、目下少なくとも5万人のガザ市民がホームレスだと国連は言います。(BBC NEWS 23 January 2009より)

2009/01/23

オバマにセイ・サンクス


今朝届けられた「テイク・アクション」はいつもと違った。TrueMajority.orgも言っている、「何年も政府を動かすためメッセージをTrueMajorityのメンバーに送ってきていて 今までにこの文章を書いたのは一度もなかった」と。
それが以下にある「今日、この国のために彼がしたことで大統領に謝意を表そう」である。テイク・アクション!
http://act.truemajorityaction.org/p/7002/tell_obama

◇バラク・オバマ米大統領は22日、キューバのグアンタナモの米海軍基地にあるテロ容疑者収容施設の1年以内の閉鎖と、テロ容疑者の尋問に拷問のような方法を用いることを禁止する大統領令に署名した。これらの決定は、ジョージ・W・ブッシュ前大統領の政策を明確に拒絶したものといえる。

オバマ大統領が署名した大統領令では、米国の捜査当局に対し、拷問だとの批判も出ている虐待的な方法を用いた尋問を止めるよう命じているほか、米本土で拘束されている唯一の「敵性戦闘員」である、カタール国籍のAli Saleh Kahlah al-Marri被収容者の問題についても、見直しを命じた。

一方で、オバマ大統領は、これまで数年間にわたってグアンタナモの収容施設に収容されてきたテロ容疑者を今後どう扱っていくのかという問題については解決策を示さなかった。グアンタナモには、起訴されないまま拘束されている収容者や裁判中の収容者などもいるが、最終的に何人が起訴もしくは解放されるのかは明らかにされなかった。

グアンタナモの収容施設には、2002年1月11日の開設以来、800人以上のテロ容疑者が収容され、現在も約245人が収容されている。ブッシュ前政権に批判的な人びとからは、テロとの戦いの下で行われた虐待と憲法違反の象徴とされている。

(AFP 2009年1月23日)

◇カストロ前議長「オバマ氏は歴代大統領で最も誠実」

キューバの共産党機関紙「グランマ」は22日、フィデル・カストロ前国家評議会議長の寄稿を掲載した。原稿の中で米国のオバマ大統領について「(キューバの革命政権が成立した)1959年元日以降の11人の米国大統領の中で、個人的には最も誠実と思われる」と期待を示した。カストロ前議長の寄稿は先月16日付以来で、1カ月以上の中断は異例だったことから健康状態が注目されていた。

(日経新聞 2009年1月23日)

写真は、前回にも紹介したイスラエルのガザ虐殺に抗議するブラジルの漫画家、カルロス・ラトゥフの作品

2009/01/19

メイア元首相:パレスチナ人は存在しない


◇カタールとモーリタニア、イスラエルと関係断絶 ガザ侵攻で

中東カタールとアフリカ北西部のモーリタニア両国政府は16日、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区への侵攻を受け、同国との関係を断絶すると発表した。
カタールはイスラエルと外交関係を樹立していないが、貿易事務所の開設を認めるなどの接触は続けてきた。アラブ連盟参加のモーリタニアは1999年、イスラエルと国交を樹立。しかし、ガザ情勢を受け今月初旬にはイスラエル駐在大使を引き揚げさせていた。
ガザ情勢を受け、アラブ諸国では親米派とパレスチナ寄り国家の亀裂が表面化。ドーハでは16日、ガザ情勢協議のアラブ首脳緊急会合が開かれたが、エジプトとサウジアラビアが参加しない事態ともなっていた。
ガザ侵攻に絡むイスラエルに対する外交制裁としては、南米ベネズエラとボリビアが14日、断交を打ち出している。

(CNN.co.jp 2009年1月17日)

日本語で放送されるイランのラジオIRIBのライヴ放送というのがある。
最新の話題となる解説「シオニストとシオニスト政権」は今回のイスラエルの一方的ガザ猛攻を理解するのに役立つし、ニュースも、伝え方次第で同じできごとがこうも変わるか!という見本のようでおもしろい。そこにこうある:

イスラエルのゴルダ・メイア元首相は1969年6月15日に「われわれの見解では、パレスチナ人など存在しない。パレスチナの土地にはひとりのパレスチナ人の存在も見られない」と発表した。
だが、実際にはパレスチナ人は存在しており、祖先の土地への占領に対して全力で抵抗している。
真実により、今日シオニストの本質は世界の人々に明らかになっている。現在シオニズムとシオニストは自由を求める見識のある人間の思考には、強奪、占領、人種差別、テロリズム、圧制のイメージを連想させる。
全文は以下からどうぞ。↓
http://japanese.irib.ir/index.php?option=com_content&task=view&id=5633&Itemid=87

▼以下はイランのラジオJapanese IRIB Radioのウェブサイトから転載したニュース。私たちが毎日当たり前に耳にする、ほとんどがアメリカ経由で入ってくる主流メディアのニュースと比べると、イラン経由のほうが事実を正確に伝えているように思えてくる。たとえば、ハマスの扱い、アメリカとイスラエルは彼らの抵抗運動を平気でテロとくくり、まるで無法にガザを支配しているように言うが、彼らは正規の民主的選挙で国民によって選ばれた政権勢力だ。当時、選挙監視団を率いたカーター・アメリカ元大統領も選挙に不正はなかったと言明している。そのハマスの議員を殺しているのがイスラエル。このひとつをとっても、英米経由の偉そうな世界の報道は公平さを示す天秤の針がまん中にないことがわかる。


◇イラン最高指導者、パレスチナ首相にメッセージ

イランイスラム革命最高指導者ハーメネイ師が16日金曜、パレスチナのハマス合法政権のハニヤ首相にメッセージを寄せ、「歴史上、最も悲劇的な戦争犯罪に対するガザの人々の抵抗と信仰は、アメリカをはじめとするシオニスト政権イスラエルの支持者、イスラム共同体の偽善者と反逆者たちを辱めている」と語った。
「世界の戦争犯罪史上、最も悲劇的なできごとに対する、ガザの人々、そして献身的で勇敢な聖戦士たちの20日間の忍耐は、イスラム共同体の前に名誉の旗をはためかせている。」
さらに、「今日イスラム教徒のみならず、ヨーロッパやアメリカの多くの国民が、あなた方が正しいことを認めている。あなた方は今すでに勝利している。この誇り高い抵抗を続けることにより、非人道的で卑しむべき敵は、これまで以上に、辱められ、敗北を喫するだろう」と語った。

(Japanese Radio 2009年1月17日)

◇イスラエルの律法学者、「殺害は合法」

シオニスト政権イスラエルのある律法学者が、同政権のオルメルト首相に対してガザ地区での民間人、女性や子どもの殺害を続けるよう要請したことが明らかになった。
フランス通信の報道によると、ユダヤ教の一宗派「イスラエル国民派」の権威者のひとり、モルドハーイ・エリヤーフは、イスラエル軍の首脳陣のひとり、同政権のオルメルト首相と同政権の軍高官らに宛てた書簡の中で、ある地域の住民が集団殺害されたできごとがユダヤ教の聖典トーラーで述べられていることに触れ、「ガザ地区の大量殺害もトーラーに出てくるできごとに匹敵するもので、トーラーによれば、女性や子どもの殺害は宗教法に反するものではない」と伝えた。
ユダヤ教会で毎週配布される冊子に掲載されたこの書簡には「ロケット弾発射を阻止しなかったガザ地区住民は集団で処罰されるべきだ」とある。

(Japanese Radio 2009年1月17日)

◇欧州議会の議員がイスラエルへの制裁を要求

シオニスト政権イスラエル軍によるガザ地区への軍事侵攻の継続に抗議し、欧州議会の議員がイスラエルへの制裁を求めた。
フランス通信によると、欧州議会の議員はEUに対し、イスラエルとの関係を深める幾つかの計画をガザへの軍事侵攻に対する抗議として停止するよう求めた。
これ以前にも、聖地ベイトルモガッダス・エルサレムでイスラエルの欧州委員会代表団の団長が「両者の関係改善は中断されるべきだ」と述べている。
また、今期EU議長国を勤めるチェコの外務大臣は「イスラエルとの関係を深めるために下された決定は、欧州27カ国の合意により変更される」と述べている。
報告によると、欧州議会の多くの議員が14日水曜、EUはイスラエルに対し制裁を行うと強調した。

(Japanese Radio 2009年1月15日)

◇ピースボートのガザ殺害非難

日本の平和団体「ピースボート」の客船が世界各地の港への旅を終え、東京港に帰ってきた。船は「ガザでの殺害停止」と書かれたバナーを掲げ、ガザ地区の罪のないパレスチナ人に対するシオニスト政権イスラエル軍の攻撃を非難する。
日本の報道各社によれば、この客船は583名の日本の平和活動家を乗せ、世界各地の港を旅する間に、ガザに住む人々、特に女性や子どもの殺害に抗議する旗を掲げてイスラエル軍の攻撃を非難した。彼らはさらにガザのパレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスに対するイスラエル軍の攻撃を非難する。
今回の旅に参加した団体の中には広島と長崎の原爆被害者78名も含まれた。
この船のNGOメンバーは世界各地を旅する間に20カ国、23の港に寄港してイスラエル軍のガザ攻撃に対する非難とパレスチナの人々への支援を訴えた。
ガザの女性や子どもに対するイスラエル軍の侵略に対し、世界各国の国民や政府の抗議は依然として続いている。
また、国際人権団体ヒューマンライツウォッチはイスラエルによるガザ地区での白リン弾の使用を非難している。
ガザ地区は世界で最も人口密度の高い地域のひとつで、この種の爆弾の使用は多大な被害をもたらす。人道的に民間人が住む地域での白リン弾の使用は禁止されている。「ガザで核爆弾を使用する」とのイスラエル強硬派議員の脅迫を考慮すると、ガザの住民に対するイスラエルの白リン弾の使用はパレスチナ人に対するイスラエルのアパルトヘイト、民族浄化思想を示すのと、第二次世界大戦での広島・長崎へのアメリカによる原爆投下を想起させるものだ。

(Japanese Radio 2009年1月15日)

◇世界のイスラエルに対する抗議デモ継続

シオニスト政権イスラエルによるガザでの攻撃拡大にともない、世界各国でシオニストに対する抗議デモが広がりを見せている。
イギリス、フランス、ドイツ、スペイン、ギリシャ、オーストリア、ポーランド、スウェーデン、デンマーク、ベルギー、ノルウェー、ボスニア・ヘルツェゴビナの人々は、イスラエルによるガザ攻撃の継続に抗議し、反戦デモを行った。
アメリカ国民も10日土曜、ワシントンのホワイトハウス前に集まり、パレスチナの人々に対する支持を表明した。なかでも際だつのが、フランスとイギリスの国民の抗議である。フランス通信によると、首都パリをはじめとする様々な都市で数万人規模の人がガザ住民に対する殺害の継続に抗議した。
パリのデモ参加者は政府に対しイスラエルとの貿易・経済関係の断絶を求めた。さらに、国連に対してもガザでの戦争犯罪を理由にイスラエル首脳を処罰するよう要請している。ファールス通信によると、イギリスのデモ参加者はロンドンのイスラエル大使館を襲撃しようとして警官隊に妨げられた。このデモではイスラエル大使の国外追放が要求された。
またイギリスのガーディアン紙は、イギリスの国会議員数名がブラウン政権に対してイスラエルへの各種兵器の売却を停止するよう求めたと伝えている。
カナダ各都市でも数千人の人々が10日土曜、ガザのパレスチナ人への支持を表明し、通りに出て、ガザ地区に対するイスラエルの犯罪終結を求めた。
メキシコ、南アフリカ、ヨルダン、インドの人々も大規模なデモ行進を行い、パレスチナの虐げられた人々に対するシオニストの犯罪を非難した。
トルコの多くの都市でも再度「イスラエルに死を」のスローガンが声高に叫ばれた。
ヨルダン川西岸各地のパレスチナ人もイスラエル軍のガザ攻撃に抗議し、デモを行った。
イスラエルの犯罪に対し、イスラエルの首都テルアビブの数10万人も立ち上がり、デモを行い停戦を求めた。
カリブ海沿岸の15カ国は声明を発表し、ガザでのイスラエルの犯罪を非難すると共に、イスラエルに対し国連安保理の決議、さらには人道的・道徳的な原則や法規を尊重することでパレスチナ人の領土から自国軍を即時撤退させ、停戦を促すよう求めた。

(Japanese Radio 2009年1月12日)

写真は、前にも紹介したイスラエルのガザ虐殺に抗議するブラジルの漫画家、カルロス・ラトゥフの一連の作品のひとつです。
クリックすると拡大版でご覧になれます。

2009/01/18

種をまいたのは誰か


◇2006年1月1日、何度も予告された通り、マルコス副司令官が率いるメキシコ全土をめぐる旅「もうひとつのキャンペーン」が始まった。サパティスタ支援グループはサンクリストバル市のウエストエンドに集結していた。日が傾き出すと集会はダウンタウンに出発した。

マルコス副司令官はその日午後早くにサパティスタの自治権のある自治体のひとつガルーチャの村を出発した。ジャーナリストやオブザーバー、興味津々の見物人を驚かせたのは、彼が護衛のエスコートなしに、たったひとりでモーターバイクでサンクリストバルまでやってきたことだった。

ジャーナリストと旅の同行者たちは置き去りにされた。誰もがよく承知する通り、モーターバイクは他のどの乗物より速かった。

以下は、約2万人がいる中央広場に乗りつけたマルコス副司令官のスピーチ:

「サパティスタの苦闘を農村や都会の労働者の苦闘と連帯する目的で、私たちみなが移動することになる道路がどんなかを検分すること、危険があるかどうかを調べるため最初に出発するのが私の義務になる。もし私の身になにかまずいことが起こっても、あなた方といっしょに闘ったことで私は誇りに満ちているのをわかってくれ。あなた方はずっと最高の教師であり最高のリーダーであった、そしてあなた方はまともに私たちの苦闘を遂行していくものと確信する、そして尊厳という言葉をすべての人にもっと適切に教えるものと私は確信する。」

「私たちは風である。私たちは苦闘で死ぬことはない。目下、言葉は肥沃な土に種子をまかれてきている。この肥沃な土はあなた方の心であり、目下それはサパティスタの尊厳を開花させる。」

写真は2006年当時のマルコス副司令官
http://www.narconews.com/Issue40/article1533.html

1月6日、彼がイスラエルのガザに対する猛攻について発言しています。
サパティスタには、プロの軍隊が無防備な全住民を殺しているようにしか見えないと言います。そして報いを受けることになる「種をまいたのは誰なのか!」誰も問おうとしていないと声を上げます。
全文は右サイドのリンク「NewsFanzine No-239」から読むことができます。

2009/01/16

イスラエルの犯罪をあばくマンガ


◇侵攻抗議し10万人超がデモ スペイン

スペインからの報道によると、スペイン全土で11日、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ侵攻に抗議し、一刻も早い停戦を求めて計10万人以上がデモ行進を行った。

与党社会労働党などが主催したデモには、主催者発表で約25万人が参加。警察当局は、参加者の集計を発表していない。

首都マドリードのデモはガザ情勢の悪化以来、欧州で最大規模のもので、「平和」や「SOSガザ」などと書かれた横断幕を持った参加者が町を練り歩いた。

(共同通信 2009年1月12日)

◇6日、モロッコの首都ラバトで、弁護士らが、ガザ地区へのイスラエルの攻撃を非難し、即時停止を求める行進をおこなった。

400名を超える弁護士が行進に参加し、アラブ諸国に対し「イスラエルとのあらゆる形での関係正常化」を凍結するよう呼びかけた。

デモ参加者らは、封鎖の解除と、子供を含む600名以上のパレスチナ人を殺害した攻撃の即時停止を求めた。

国連安保理に対して、「パレスチナ人の正当な権利を保障する決議を、責任を持って採択し、実施する」ことを求めた。

ガザ地区の民間人へのイスラエルの攻撃という「犯罪行為」を非難するスローガンを掲げ、国際機関やアラブ諸国の諸機関、そして国際世論がイスラエルの攻撃を即時停止に向けて圧力をかけるように求めた。

弁護士会会長のムハンマド・アクディン氏は、弁護士会は、人道に反する罪でイスラエルの指導者らを国際司法裁判所に提訴する考えがあることを示した。また弁護士会が、ガザ地区のパレスチナ人に対して、精神的、物質的な支援を実施する手段を検討中であることも明らかにした。

11日前にガザへのイスラエルの攻撃が開始されてから、モロッコ全土でデモが続いている。

4日には、ラバトで「野蛮な」攻撃を非難し、アラブ諸国と国際社会の沈黙に抗議する行進がおこなわれ、約200万人が参加した。

(マグレブアラブ通信社)

写真は、イスラエルのガザ虐殺に抗議するブラジルの漫画家、カルロス・ラトゥフが公表した一連の作品のひとつです。彼は「イスラエルの犯罪を明らかにするため、作品を見た人がバナーやチラシ、Tシャツにこれを使って広めて欲しい」と言ってます。他の作品はここで見ることができます。↓
http://www.wakeupfromyourslumber.com/node/5916

画像をクリックすると拡大版でご覧になれます。

ガザはダンテの地獄編


◇イスラエル軍、国連にも白リン弾

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)ガザ事務所のジョン・ギング所長は15日、現地からのビデオ会見で、同日のUNRWA施設砲撃に「イスラエル軍が白リン弾を使用したようだ」と語った。白リン弾は主に発煙に使われるが、消火が困難で人口密集地での使用は「非人道的で国際法違反の疑いがある」と人権団体が批判している。今回のガザ地区侵攻で同軍による白リン弾使用を国連が事実上確認したのは初めて。

ギング所長によると、砲撃は14日夜から15日まで続き、数100トン分の食料や医薬品など人道支援物資が焼けた。燃料運搬トラック5台も炎上したが、白リン弾攻撃によるものだったと見られる。ギング所長は「においや炎上の様子は白リン弾だった」と語った。

砲撃に抗議した潘基文(バンギムン)国連事務総長に対し、オルメルト・イスラエル首相は施設内からの武装勢力の攻撃に反撃したと釈明している。しかし、ギング所長は「武装勢力は存在せず、施設からの攻撃もなかった」と明言、イスラエル側の説明を否定した。

(毎日新聞 2009年1月16日)

◇白リン弾と高密度不活性金属爆弾 
イスラエルはガザで違法兵器や実験的兵器を使用か

禁止されている実験兵器の使用の疑いが強まり、イスラエルへの批判が高まっている。国際人権団体ヒューマンライツウォッチ(HRW)は、ガザを攻撃しているイスラエル軍が白リンを使った砲弾を違法に使用したと非難してきている。白リン弾は皮膚に触れると非常に深刻な火傷をもたらし、人口密度の高いガザの難民キャンプに向けて使われると大変危険である。現地の医師団や人権団体は、論議を呼んでいるもう1つの兵器、高密度不活性爆弾(DIME)による特徴的なケガを負った人々を見たと報告している。DIMEは米空軍が2006年に開発した兵器だ。この爆弾に被弾すると、生き延びても負傷部分の切除や微細な金属粒子による内臓損傷に苦しむことになる。ガザのシーファ病院からノルウエーに戻ったばかりのマッズ・ギルバート医師は、ガザを「まさにダンテの地獄編の1シーンだ」と言っている。

(デモクラシーナウ!2009年1月14日)

◇国際人権団体ヒューマンライツウォッチ(HRW)は10日、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区侵攻で、「非人道性」が指摘されている「白リン弾」を使用している可能性が高いと指摘した。HRWは、世界で最も人口密度が高い地域の一つであるガザ地区での白リン弾使用は、国際法に違反する可能性があるとし、イスラエル軍に同弾の使用停止を求めている。

HRWの専門家らは9、10の両日、イスラエル側のガザ境界から、ガザ市やジャバリヤ難民キャンプ方面で砲弾が空中さく裂し、白煙を吐く多数の物体が落下する様子を確認。さらにメディアの映像などから、これらが白リン弾である可能性が濃厚と判断した。

白リン弾は国際条約で明示的に禁止された兵器ではなく、化学兵器ともみなされていない。だが、皮膚に触れると骨を溶かすほど激しく燃焼し続け、人体に深刻な被害をもたらすのが特徴だ。第二次大戦の空爆などにも使用され、消火が難しいことからその非人道性が指摘された。

現在は主に、発煙弾として使われているが、その使用の是非を巡って論争があり、元英軍少佐の軍事専門家、チャールズ・ヘイマン氏は英タイムズ紙(5日付)に「故意に市街地に投下すれば、国際刑事裁判所行きだ」と指摘している。

HRWは、白リン弾を焼夷(しょうい)弾と位置付け、人口密集地にある軍事目標や、民間人を焼夷兵器で攻撃することを禁じた「特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)第3議定書」に違反する疑いがあるとした。さらに、市民被害最小化の予防措置をとるべきだとする国際人道法の義務に反する、と強調している。

イスラエル軍は06年夏の第2次レバノン戦争での白リン弾使用を認めている。今回の侵攻に関しては毎日新聞に対し、「白リン弾は使用していない。使用した兵器の種類については答えられない」とコメントしている。

米軍も04年11月にイラク西部のファルージャ攻撃で同弾を使用、多数の市民に被害が出た。イスラエル、米国ともCCW第3議定書を批准していない。

▲白リン弾
空気と反応して発火、発煙する兵器。ざんごうの敵兵をいぶり出したり、対戦車砲に対する煙幕として有効とされる。消火が極めて困難なことや、人体への被害が大きいことから「人間を焼き尽くす兵器」とも言われる。

(毎日新聞 2009年1月11日)

写真は白リン弾

2009/01/15

スターバックスにダビデの星


◇ベネズエラ政府は14日、パレスチナ自治領ガザ地区に対するイスラエルの軍事作戦で多数の死者が出ていることを理由に、イスラエルと外交関係を断絶すると発表した。
公共テレビで発表された声明は、「ベネズエラ・ボリバル共和国は、世界平和への展望にのっとり、また人権への連帯と尊重から、イスラエルとの外交関係の断絶を決定した」と述べ、決定の理由として「イスラエル当局によるパレスチナ人に対する残虐な迫害」を上げた。
チャベス大統領はすでに今月6日、駐ベネズエラ・イスラエル大使に国外退去を命じていた。
南米諸国の多くはイスラエルのガザ攻撃に批判的で、ベネズエラ政府の発表の数時間前には、ボリビアのエボ・モラレス大統領が同じくガザ攻撃を理由に、イスラエルとの外交関係断絶を宣言している。
(AFP 2009年1月15日)

◇レバノン:ガザ戦争を通してスターバックスをののしる

「一杯のコーヒーは一発の弾丸に等しい」は、進行中のガザでの戦闘に反対するベイルートのデモ参加者たちがうっかり漏らした主要なスローガンだった。

レバノンで日課となっている一連の抗議の最新のもので、パレスチナひいきの活動家らは新しい標的、スターバックスに向けて彼らの激怒を発散した。

火曜夜、100人あまりの抗議者がベイルートのあわただしい繁華街ハムラ通りのアメリカのコーヒーチェーン店の支店を閉店させたと地元メディアは伝えた。

抗議者たちはイスラエル軍を支援するとしてチェーン店を非難した。彼らはコーヒーショップ内の客にスターバックスコーヒーをボイコットするよう説得した。彼らはイスラエルに金を寄付するとして、会社の会長で社長のハワード・シュルツを非難した。

イスラエルを支援するとのスターバックス非難は誤りだとシアトルに拠点のある企業のスポークスウーマンはAP通信社に語った、そしてCEOであれ店員であれ、会社の社員のひとりの政治的好み(ひいき)は会社の方針に何らの関係もないと付け加える。

今月初めに発表された会社声明にはこうある:

「スターバックスコーヒーカンパニーとその経営陣がイスラエルを支援するとのウワサは疑う余地なく誤りである。スターバックスは政治に関係しない組織で政治的主義主張を支援しない。さらにどのレベルにおいてもスターバックスのパートナー(社員)の政治的好みはスターバックスカンパニーの方針に何らの関係もない。」

それは抗議者を思いとどまらせなかった。ある人は店のウィンドーディスプレイにある緑と白のスターバックスのロゴにダビデの星を貼り付けた。

地元のレバノン新聞Assafirによると、他の人たちは「パレスチナ人たちはノドが乾き、あなたのカップは彼らの血であふれんばかり」と、パレスチナの国旗を持ってシュプレヒコールした。

客が店を出るのを手伝った後、スターバックスの従業員らはコーヒーショップを閉店した。しかしながら今朝、いつも通りに再開されたコーヒーショップは客が店内に座っているのが確かめられた。

スターバックスは国の全域に16の支店を有するレバノンで人気のあるコーヒーチェーン店だ。

社会をネットワークするウェブサイト、Facebookで多くのグループがマクドナルドやスターバックスといったイスラエルを支持するとかの米国企業のボイコットを要求する。

ガザでのイスラエル戦争の後、スタートした最新のグループ「罪のないガザの人びとを殺すイスラエルを助ける故にマクドナルドとスターバックスをボイコット」は誇りとして1000人以上のメンバーを持つ。

(LA Times Babylon & Beyond ベイルートの Raed Rafei)

写真は、ガザ地区に対するイスラエルの地上攻撃に抗議するデモで、ベイルートの繁華街ハムラ通りにあるスターバックスの店のロゴにダビデの星をテープで貼り付けた。(Hussein Malla / Associated Press)

2009/01/13

戦争という怪物


イスラエル防衛軍がパレスチナ自治区ガザに侵攻してすでに3週間。国際人権団体ヒューマンライツウォッチによると、半数が子どもの人口150万人がひしめく世界で最も過密地区のひとつ、ガザで、イスラエルはクラスター爆弾と同様、故意に人のいる近くで発射するのが禁じられる白リン弾を使用してきており、国際法違反を指摘されている。また、劣化ウラン弾の使用も懸念される。
以下は、2003年11月からイラクのファルージャに入り、米軍の市民への無差別攻撃、病院への攻撃と破壊、難民に追いやられた人々の姿を世界に向けて発信し続けたことで知られる、独立系ジャーナリスト、ダール・ジャマイルの記事から抜粋です。

◇戦争という怪物 by ダール・ジャマイル
6 January 2009
http://dahrjamailiraq.com/the-monstrosity-of-war#more-1405
http://www.truthout.org/010609A

AFP通信(Agence France-Presse)は、土曜日、イスラエル軍がガザに侵攻を開始したとき、最初に殺されたのはパレスチナ人の子どもだったと報じた。

人口の半数が17歳以下の150万のパレスチナ人の故国、この世界で最も人口が密集した地域のひとつに対し、イスラエル政府は進行中の空と地上の攻撃を加えてきている。

「標的を”弱体化させる”つもりで、ここ最近ガザの通り沿いに配備された砲兵中隊がハマスの標的と国境近くの通行自由エリアに砲撃を開始した午後4時頃から、地上侵攻が大規模な砲兵隊の砲撃で始められた」と、この猛攻についてイスラエルのハーアレツ紙は書いた。「数百という砲弾が発射された、これには通行自由なエリアを狙ったクラスター爆弾が含まれる。」

11月4日イスラエルはガザへの軍事攻撃を開始して、ハマスが長いこと遵守してきた休戦協定を破る。国連難民救済事業と世界食糧援助プログラムによってガザに届けられる食糧の供給を妨げることは続けられた。次の犠牲はガザの発電所を動かすのに使われる決定的な燃料配達の便宜だった。最後にイスラエルはジャーナリストと救援の働き手がガザに入るのを禁止した。

12月中旬、イスラエル訪問中に国連人権調査員リチャード・フォークがイスラエルのガザ封鎖を「人道に対する犯罪」で、「目に余る大規模な国際法違反」と呼んだことについて特に言及するのは重要だ。

プリンストン大学の国際法名誉教授で、パレスチナ自治領の人権について国連特別報告者のフォークは、「人道に対する犯罪に等しい政策によって集団懲罰にあっている一般市民を守ることで合意の責任ノルマ」に訴えるよう国連に促した。フォークはまた犯罪訴追手続きの可能性を求めてイスラエル軍と文民職員の調査を国際刑事裁判所に求めた。

このせいで彼は、イスラエルから追放される前にテルアビブのベングリオン空港で20時間拘留された。

KPFAラジオの特派員サーメフ・ハビーブによると、「ガザ北部の町バイトラヒアで(アル・アタトラ一家の)17人あまりが殺された。その中には数人の子ども、2人の兄弟、二十歳の若者と一発のロケット弾で全員が殺された多くの年老いた男性たちがいた。」ハビーブはまたイスラエル戦闘機が浄水場と十数件の家屋を攻撃し、白リン焼夷弾兵器の使用と少なくとも15のモスクが爆撃されたことを報じる。モスクに対する攻撃で十数人が殺されてきている。イスラエル外相ツィピ・リブニは根気よく説明する。「ですが、戦争は戦争です。これらのことが起こりかねない。これは私たちの意図ではないが、どのような類の一般市民の犠牲者も完全に避けることはできない。しかしこの責任はハマスにある。」殺戮は、イスラエルによってガザに押しつけられる2年間の経済封鎖から引き出される血も涙もない食糧と医療品の欠乏のせいでパレスチナ人がこうむってきている難儀をいっそうひどくするだけだ。

2006年、イスラエル首相エフド・オルメルトの顧問ドブ・ウエイズグラスは封鎖についてこう言った。「この考えはパレスチナ人にダイエットを課することになっているが、彼らを餓死させることにはならない。」

救援は目的地に届けてきているというリブニからの主張にもかかわらず、ガザに行きわたる救援で「決定的な隔たり」があると国連は警告してきている。

UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)のスポークスマン、クリストファー・ギュネスは、人道的危機は存在しないという主張を非常識でばかげたこととして却下する。彼は次のように説明している。「私が働く組織UNRWAには現場で推定9000人から1万人の働き手がいる。彼らはガザで普通の一般市民と話をしている。人々は苦しんでいる。殺されている人たちの四分の一が一般市民(負傷者の大多数が一般市民)だ。なので、人々が一般市民の犠牲者を避けるためベストを尽くしていると言うのを聞くと、実際非常に不誠実に響く。」

軍事行動の最中、米軍が定期的に街を封鎖して、いかに電力、食糧、水、医療品を分離するか、私はイラクから報道してきた。2003年3月の米国のイラク侵略は12年半のその国に対する計画的大量虐殺的制裁のあとを襲ったのを忘れないように。その制裁は50万人の子どもの命を奪った。イラクの人びとはガザの人びとのように、「ダイエット」を課せられていたのだ。

ガザに戻って、国際赤十字委員会は日曜、赤十字の医療救急班が3日間イスラエル軍によって自治領に入るのを妨害されてきていると言った。ここでもまた、イラクでの情況に薄気味悪いほどよく似たこと起きている、特に2004年の米軍の二度のファルージャ包囲の間、医療と救急班は街に入るのを許されなかった、そしてすでに街に入ったチームは負傷者を救助しようと試みるたびに軍によって標的にされた。

救急車が負傷者に到達するのをイスラエル戦車が妨害すること、そして3人の救急医療士と救急車のスタッフが家族を救助しようとする間にイスラエル軍によって殺されてることを、KPFA特派員ハビーブが報じてきている。オックスファム援助機関もまたそのできごとについて報告した。「ジュネーブ協定のもと、イスラエルには医療人員が負傷者のもとに行くのを許し、安全な通行を確保する義務がある。代わりにイスラエルは彼らをごく普通に標的にする。」

理屈では、国際法で保護されている医療人員を意図的に標的にするとの、教養が高いとされる政府に対する非難は、戦争をじかに体験してきていない人々には信じがたく衝撃を与えることなのに私は気づいている。だが、私のように折に触れて幾度かそんな戦術をじかに目撃してきている人は他にいる。2004年ファルージャで米軍が標的にするのを見てきたように、私は2006年夏にレバノン南部の彼らの攻撃の最中にイスラエル軍によってこの戦術が使われるのを見た。

戦争の狂気はそんなもの。

ベテラン・ジャーナリストのロバート・フィスクは、戦争を「まったくダメな人間らしい心的態度」と説明する。

擁護できない危機の本質にくじかれ、国連での米国の拒否権に明らかに怒った国連総会議長、ニカラグアのミグエル・デスコト・ブロックマンはイスラエルの行動を激しく非難してこう言った。「極悪非道だと考える。他に呼びようがない。またもや世界は、安全保障理事会の機能不全を落胆して注視している。」

「ガザ破局の見解」と題した最近の記事でフォーク教授は書く。「ガザの人びとは非人間的な地政学上の犠牲者:何ら攻撃的な軍事能力にも欠け、F16爆撃機やアパッチヘリによって開始されるイスラエルの攻撃に対しまったく脆弱な、本質的に無防備な社会に対してイスラエルみずから「総力戦」と呼ぶものを引き起こす。これはまた、大虐殺が続けられ死体が山積みになるのに、ジュネーブ協定で今後課せられるとする国際法の目に余る違反がおとなしく脇に置かれるのを意味する。追加として、またもや国連が役立たずなのを暴かれるということだ。最後に、これは世界中で一般の大衆が金切り声を出して行進できても、まるで何もなかったかのごとく人殺しが続くのを意味する。毎日ガザで鮮やかに叙述される写真は、特に外交指揮に接近する軍事優先主義者が少ないのを含め、国民に変化を約束した新しい指導部を有するここアメリカでスタートする、国際法と国連憲章の権威への一新する取り組みを懇願するものである。」

▲独立系ジャーナリスト、ダール・ジャマイルは、「Beyond the Green Zone: Dispatches From an Unembedded Journalist in Occupied Iraq」(Haymarket Books, 2007)の著者。この4年にわたり、レバノン、シリア、ヨルダン、トルコと同様に、8ヶ月間占領されたイラクから報道した。
米テキサス州ヒューストン生まれ。2000年、ブッシュが大統領職を「盗んだ」ことで、いっそう行動に駆り立てられる。9.11に対する軍事報復、イラク侵略に反対する活動を行う。アメリカの主流メディアが不法なイラク侵略と占領の真実をほとんど伝えていない中で、真実を伝えようとみずからイラクに入る。2003年11月、ジャマイルは自分のウェブログ「Iraq Dispatches」でイラク現地報告の連載を開始。2004年1月には、米軍のイラク人拘留者に対する拷問・虐待について、いち早く報じる。同4月と11月には米軍による包囲、市民の虐殺が行われたファルージャについての記事を多数発信。とりわけ、ファルージャでのイラク人犠牲者の姿を数多くウェブサイトで公開し、「一般市民の犠牲は少ない」という米軍とイラク暫定政府の宣伝が全くのウソであることを暴いている。 
現在、ジャマイル自身のウェブサイトの他、米国の「ピープルズネットワークス」が運営する「ニュースタンダード」紙などに寄稿する。記事は、ポーランド語、ドイツ語、オランダ語、スペイン語、日本語、ポルトガル語、アラビア語に翻訳されている。

2009/01/11

爆弾は12月に届けられた


◇アメリカはイスラエルへ大規模な兵器の配達をもくろむ

ペンタゴンはかなりの武器をイスラエルに放出させるつもりである、そしてガザの軍事行動が長期間続くとの懸念が高まる。

今月末、ギリシャからイスラエルへ数百万トンの兵器を運ぶことができる商船を米国が雇おうとしていると、手に入れた微妙な文書を引用してロイターが報じた。

アメリカ海軍の軍事海上輸送部(MSC:Military Sealift Command)によれば、船は、1月後半に2度にわたって「戦闘手段(弾薬)」と呼ばれているものの20フィートの規格のコンテナ325個をギリシャのアスタコス港からイスラエルのアシュドッド港まで運ぶ。

積荷目録に関する記述には、これ以上の詳細な説明なしに、コンテナは起爆性の中身や雷管といった「危険物」で満載されるとある。

2008年の最後にペンタゴンは船の申し入れを発表した。2度の配達に定めた締め切り期限は1月25日と1月の最終日だ。

同時に、ペンタゴンのスポークスマンはイスラエルへの計画された武器の船荷を確認したが、その出荷がイスラエルのすさまじいガザ攻撃に結びつけられるのを否定した。

「このあらかじめ予定された船荷はおきまりの日常業務であって現行のガザの情況の支援ではない」と空軍中尉パトリック・ライダーは言った。

しかしながら、名前は伏せたままを望むロンドンの上級軍事評論家は、それはたぶん正規でない「異例」のものであり、ガザの軍事作戦行動に関連するのを出荷のタイミングが示すと述べた。

船の申し入れはイスラエルへの12月の米国の武器配達の次にくる、それもまた商船によって遂行された。

おまけに、従来、英国と米国の軍隊のために兵器配達を遂行してきているロンドンの船荷ブローカーは、そのようなイスラエルへのかなりの兵器の積荷の出荷はまれだと言う。

「一回の扱いに3000トンあまりの戦闘手段(弾薬)の船荷はたくさんだ、、、これはかなりまれで、何年も市場でこれほどの取引価格を見積もったのに遭遇してきていない」とあるブローカーは匿名を条件に言った。

12月の早い時期に米国によって雇われたドイツの船もまた、重さ260万トン、20フィートの規格のコンテナ989個で満タンにした兵器をどっさり満載した積荷をノースカロライナからアシュドッドまで運んだと、扱いの難しい微妙な文書は指摘する。

9月にアメリカ議会は、誘導爆弾ユニット39(GBU-39)のバンカーバスター爆弾1000基をイスラエルに売却する計画を承認した。それは進む方向を見つけるのにGPSを使用し、イランの核施設のような地下深く要塞化した構築物を貫通することができる。

先週、エルサレムポスト紙が最初のミサイルの積荷が12月初めに到着したと報じた。そしてその爆弾がガザでの軍事猛襲で使われていたと付け加える。

包囲されたパレスチナの飛び地でのイスラエルの15日間の攻撃がこれまで800人以上のパレスチナ人の命を奪い、ほぼ3500人を負傷させてきている。

これに反してハマスはパレスチナの闘士がこれまで少なくとも30人のイスラエル兵士を殺し、他に80人以上を負傷させてきていると言う。

(「Press TV」10 January 2009)

写真は、アメリカの爆弾で炎に包まれるガザ

イスラエルロビーに乗っ取られた議会





◇ただちに行動を!いますぐ行動を!コードピンクの呼びかけ

昨日、アメリカ上院はハリー・リード上院院内総務とミッチ・マコーネル共和党上院議員が共同提出者でこっそりと立案され、すみやかに道が踏み固められた決議案、「ガザからの攻撃に対し自衛するイスラエルの権利を容認すること、ハマスとの戦争でアメリカの強力なイスラエル支持を再確認すること、イスラエル・パレスチナ和平プロセスを支援すること」を満場一致の発声投票(誰が賛成し誰が棄権したかの記録が残らないことを意味する)で可決しました。
(全文はこちらで読めます→http://salsa.democracyinaction.org/dia/track.jsp?v=2&c=%2Fjokz6i3zQkWHhmSK2dtExwMqXIF74Vn)

私たちが話しかけた上院のスタッフらによって「AIPAC(アメリカイスラエル公共問題委員会)法案」と呼ばれた片方に偏した法制定は、目下包囲されている150万のガザ住人を助けるのにまったく無意味でした。それに「イスラエル・パレスチナ和平プロセス」を支援するためにどんなこともすることに、この法案は無意味です。

この数日のうちに下院は同様の法制定について票決すると思われます。どうかあなた方を代表する下院議員に「今日」電話して、なにひとつ妨害を受けないガザへの人道援助のためのアクセスとイスラエルの封鎖を取り除くのはもちろん、即時無条件停戦を要求しないどんな法制定にも反対票を投じるように求めてください。

あなたの友人にこのメールを転送することで下院への影響力を増幅してください。

DEMAND A VOTE TO END THE SIEGE OF GAZA!
http://www.codepinkalert.org//article.php?list=type&type=212

▲アメリカ・イスラエル公共問題委員会(The American Israel Public Affairs Committee:AIPAC)はアメリカ合衆国においてアメリカ・イスラエルの強固な関係を維持することを目的とするロビイスト団体で、利益団体。アメリカにおいて全米ライフル協会をも上回るほどの影響力を保持するロビー団体だ。
さまざまのユダヤ人団体から資金を得て設立した、元の名称「公共問題に関するアメリカ・シオニスト委員会」は、全米50州に10万人以上の会員を持つ。
またイギリスの経済誌エコノミストによれば、AIPACの年間予算は5000万ドルに上るといわれる。

写真は「BBC NEWS 11January 2009」の記事からーー。
・最初の写真はパリのダイイン。「ガザのイスラエル攻勢は、アメリカ、中東、ヨーロッパで数十万人が集会に参加するなど、世界的な反戦デモを誘発してきている。」(キャプション)
・次はレバノン南部の集会。「レバノン南部ではハマスを支援するヒズボラの活動家グループによって主催される集会で数千人のデモ参加者がイスラエルの軍事行動に怒ったスピーチを聞いた。」(キャプション)
・3枚目は米ホワイトハウス外の抗議者。「ワシントンでは、彼らの目にはっきり見えるブッシュ政権のイスラエル支持に対し抗議するため、数千人のデモ参加者がホワイトハウスの外に集まった。」(キャプション)
・最後はドイツの抗議者たち。「ドイツ全域で4万人以上の人々がガザ攻勢に抗議した。一方、デンマークやパリの同様の集会で逮捕者が報告されていた。」(キャプション)

写真はクリックすると拡大版でご覧になれます。

2009/01/10

私たちは屈服しない



1月8日、ロサンゼルスに住むシンガー&ソングライター、マイケル・ハートが、イスラエルを告発し、ガザのパレスチナ人を励ます歌「We Will Not Go Down」を発表した。以下は歌の歌詞からーー。

◇「私たちは屈服しない」by Michel Heart 8 January 2009
http://www.arabisto.com/article.cfm?articleID=28209

目をくらますような白い光のフラッシュが
今夜 ガザの空を明るくする
隠れ場所を求めて 人びとが走る
彼らの生死はわからない

それは戦車と戦闘機に付随して現れた
まっかな炎で破壊して
あとにはなにも残らない
くすぶるもやの中 ただ声が高まるばかり

私たちは屈服しない
戦闘力のない 夜に
あなた方は私たちのモスクや家や学校を焼き尽くすことができる
でも 私たちの意気は決して消えない
私たちは屈服しない
今夜 ガザで

女性や子どもが等しく
毎晩 殺されて めちゃめちゃにされるのに
はるか彼方から 国の指導者とやらが
誰が悪いか 誰が正しいかで 議論した

だが 彼らの無力な言葉はムダだった
そして爆弾が酸性雨のように降ってきた
でも 涙と血と苦痛にもかかわらず
くすぶるもやを通して あなたにはあの声がまだ聴ける

2009/01/09

ガザ停戦要求決議 アメリカだけ棄権


◇ヤファのアラブ人とユダヤ人の抗議

一家全員を含める避難民40人が殺されたシャバリヤの学校の砲撃から2時間後、戦争に反対するアラブ人とユダヤ人の抗議が1月6日(火曜)ヤファで起こった。それはいま毎日イスラエル中いたるところで起こるも同然の戦争に反対する多くのデモのひとつだった。Zedaaka組織とヤファの一覧表による呼びかけに従って、数百人のアラブ系イスラエル市民がヤペットストリートに集合した。グシュ・シャロームの活動家、防護壁に反対するアナーキスト、平和のための女性連合など、ユダヤ人抗議者らがこれに加わった。アラブ人抗議者たちは彼らの怒りを特にアラブ国家の指導者らに向けた。彼らはガザに対するイスラエルの猛襲に協力すると非難された。繰り返し発生するスローガンは、「ムバラク(エジプト大統領)は米国とイスラエルの代理人」だった。数人のアラブ人とユダヤ人抗議者らは、イスラエルとパレスチナの国旗を並べて見せるグッシュ・シャロームのエンブレムを高く掲げた。他にヘブライ語で「ユダヤ人とアラブ人は敵であることを拒否する!」とあるポスターを掲げた。最も人気のあるスローガンは、「バラク、バラク、国防大臣、あんたは今日までに何人子どもを殺してきた?」と、「政府の大臣は全員戦争犯罪人」である。抗議者たちはアラビア語とヘブライ語で「戦争犯罪をやめよ」、「未亡人と孤児は選挙ではない」と言った。
(グッシュ・シャロームのウェブサイトより)

◇イスラエル軍が学校砲撃の誤り認める

エルサレム:パレスチナ自治区ガザで6日に起きたイスラエル軍戦車が住民の避難所の学校を砲撃し、40人以上が死亡した惨事について、学校を運営する国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は、同軍が誤って攻撃したことを認めたと指摘した。9日付のイスラエル紙ハーアレツが報じた。
それによると、UNRWAスポークスマンは8日、同紙に対し、「イスラエル軍は別の場所からの攻撃に対して反撃したもので、学校への砲撃は意図していなかったことを認めた」と語った。イスラエル軍はこれより先、砲撃について「ハマスが人間の盾を使った」として正当性を強調していた。
(時事通信 2009年1月9日)

◇イスラエル、国連停戦決議を無視 死者800人に迫る

エルサレム:イスラエルは9日、国連安全保障理事会が採択したパレスチナ自治区ガザでの停戦を要求する決議を無視し、大規模な軍事作戦を続行した。AFP通信によると、昨年12月27日の作戦開始以来のパレスチナ死者数は777人に達し、犠牲者増加に歯止めが掛からない状況だ。
イスラエル軍の声明などによると、同軍は8日夜から9日未明にかけ、イスラム原理主義組織ハマスが使用する施設や武器庫、武装組織の集団などガザ全土の標的50カ所以上に空爆を加えた。北部ベイトラヒヤで戦車が家屋などに砲撃を加え、中部ディルアルバラでは海軍艦船がロケット弾発射拠点に対する攻撃を行った。
(時事通信 2009年1月9日)

◇国際赤十字が異例のイスラエル批判 負傷者と遺体放置

ロンドン:赤十字国際委員会(ICRC・本部ジュネーブ)は8日、イスラエルがパレスチナ自治区ガザ地区で国際人道法違反を犯していると批判した。
中立・不偏をモットーとするICRCが、紛争の一方の当事者を批判するのは異例。ICRCはガザ市内に職員を入れることを今月3日からイスラエル軍に求め続け、7日午後にようやく許可を得た。
ICRCによると、職員は現地で数々の「ショッキングな出来事」を目撃した。砲撃を受けたある家では、母親の遺体に寄り添う4人の幼子を発見、子どもたちは自力で立てないほど衰弱していた。別の家でも、複数の遺体や負傷者を見つけた。この家から80メートルの地点にはイスラエル軍が進駐していたが、何の手助けもせず、職員らに即時退去を迫ったという。
ICRCは、「国際人道法は(敵味方を問わず)負傷者を避難させ手当てすることを義務づけているのに、イスラエル軍は順守しなかった」と言明。パレスチナ人の救急車がガザ地区内を自由に移動できないことにも強い遺憾の意を示した。
(読売新聞 2009年1月9日)

◇ガザに安全な場所はどこにもない

エルサレム:パレスチナ自治区ガザに侵攻したイスラエル軍は6日、国連が運営する学校3カ所を砲撃し、少なくとも45人が死亡した。学校には、連日の戦闘をおそれて数百人の住民が避難していた。空爆が始まって以来、これほど多くの民間人の死亡が一度に確認されたのは異例。戦車が学校の近くで砲撃したとの目撃証言もあり、イスラエル批判の国際世論が高まるのは必至だ。

ロイター通信によると、6日夕、ガザ北部のジャバリヤ難民キャンプ内にあるアルファホラ学校がイスラエル軍の戦車の激しい砲撃を受け、中にいた子どもらパレスチナ人40人の死亡が確認された。負傷者も多数出ている。目撃者によると、2台の戦車が学校のすぐ外で砲撃をしたという。

6日午前には、北部のガザ市でシャティ難民キャンプ内の学校が空爆を受け、2人が死亡した。南部のハンユニスにある学校もイスラエル軍の砲撃にさらされ、3人が殺された。3校とも、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が運営する学校だが、昨年12月27日からの空爆を受けて、それぞれ数百人の住民が避難生活を送っていた。

イスラエル軍の報道官は、学校への攻撃について詳細を調べていると語った。

AFP通信によると、パレスチナ問題を担当する国連のゲイラード人道調整官は「3件の悲劇的な事件は、捜査する必要がある。国際的な人道が侵されたとすれば、責任を明確にしなければならない」との声明を出した。

ガザの国連幹部のジョン・ギングさんは「ガザには安全な場所は、もうどこにもない」とAP通信に話した。

(朝日新聞 2009年1月7日)

◇アフガン南部で反イスラエルデモ 数百人が参加

カブール:アフガニスタン南部カンダハルで5日、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの攻撃に抗議するデモが行われ、約700人の参加者がイスラエル国旗を焼くなどして暴力停止を訴えた。
現地のCNN特派員によると、デモ参加者は反イスラエル、反米のスローガンを叫び、ガザ侵攻への怒りをあらわにした。地元有力議員らが先頭に立ち、拡声器で「戦闘の停止を」と呼び掛けた。
一方、アフガンの中でも不安定な治安状況が目立つカンダハル州では、先月中旬の爆弾テロでカナダ兵3人が死亡。さらに先週、市場で爆発が起き、子どもを含む民間人2人が死亡するなど、暴力の連鎖が続いている。
(CNN 2009年1月6日)

写真はニュース局「デモクラシーナウ!」のスタッフの新年のごあいさつ
「新年らしさ」が欲しかったので、いつもすごいなー!と感動させられる彼らの顔を紹介したくなりました。写真をクリックすると拡大版でご覧になれます。 

ガザ空襲アメリカがゴーサイン



◇イスラエル軍による12月27日からの空襲と1月3日以降の地上侵攻で、1月6日現在、パレスチナ自治区ガザ(人口150万人)で550人以上の死者、2500人以上の負傷者が出ている。これに対し、年末から年始にかけて、中東、ヨーロッパ、アジア、アメリカなど全世界で約100万人の労働者、学生、市民がイスラエル弾劾とガザ連帯の集会やデモを起こしている。この数はここ数年で最大だ。さらにとても重要なのは、イスラエル国内でパレスチナ人とユダヤ人がともに手を組んで決起し始めていることだ。特に1月3日、地中海に面する大都市テルアビブで1万5000人が参加したデモが決行された。また同日、パレスチナ人の多い北の都市サクニーンで10万人以上が参加した大きなデモが行われた。

しかもテルアビブでイニシアティブをとったのは急進的な左派統一戦線で、「ユダヤ人とアラブ人は敵同士であることをやめよう!」、「ユダヤ人とアラブ人は人種差別・民族差別に対して闘おう!」、「平和なくして安全なし。資本の支配を解体しよう!」といったスローガンが多数掲げられた。サクニーンではパレスチナの旗と黒の半旗のみが掲げられた。

今回のイスラエルの攻撃はアメリカの全面支援を受けたものだ。イスラエルは06年のレバノン侵攻時のように、空襲から地上戦へという作戦を取っているが、これは地上戦での重大な敗北に転化する可能性が高い。

(週間「前進」 http://www.zenshin.org/blog/2009/01/10-2.html)

写真はテルアビブのデモと、イスラエルの新聞ハーアレツのインタヴューを受けるデモ主催団体グシュ・シャロームの代表ウリ・アヴネリ
Gush Shalom(グシュ・シャローム)の記事とデモの最後に行う予定だった反戦集会でのウリ・アヴネリのスピーチをメールマガジンで紹介しました。
右サイドのリンク「NewsFanzine 」のNo235をお読みください。

2009/01/06

政府が国民を代表しない世界



イスラエルにYes!イマジンにNo!の国 アメリカ

アラブの伝統楽器カーヌーンが奏でられる。イスラエル出身の美しいユダヤ人歌手、ノアによるヘブライ語のジョンの「イマジン」と、続いて、アルジェリア出身の世界的に有名なライの歌手、シェーブ・ハーレド(Sheb Khaled)によるアラビア語の「イマジン」。

ノアとデュエットした「イマジン」の曲は、ハーレドのアルバム「Kenza」の4曲目に収録されていたのだが、アメリカの同時多発テロ9.11以降、アルバムから削除され、オリジナルのアルバムは入手困難になっていた。実際、アメリカでは9.11の後、ジョンの「イマジン」が放送禁止になった。

you tubeで知ったこの「イマジン」ではノアとハーレドの後にいろいろな国の歌手が登場してそれぞれの言語で歌っている。

ただし、パレスチナ民にとって「No Country」は「想像してみる」話ではない。彼らはこの60年、これを現実として生きてきた。オープンエアーながら狭くて生活必需品がなんにもない牢獄に閉じこめられたも同然の生活を強いられ、次には正当な理由のないまるでいじめっ子の戦争に名を借りた殺戮がすぐそこで起きていても、どこにも逃げられないでいる。

ガザにジャーナリストは入れない。通常のニュースの映像はイスラエルが流しているものを使っていること、忘れてはならない。ガザから出られるのに、あえてとどまって外の世界に「なにが起きているか」伝えようとしている外国人の声に手が届くよう、せめて毎日努力したいとわたしは思っている。

you tubeに埋め込まれるこのコンサートがいつのものかはわからないが、アラブ人とユダヤ人がアラビア語とヘブライ語で歌う「イマジン」が世界中の人びとを揺さぶるのを心の底から願う。

特にアメリカの政府、これを止められるのはあなた方だけだ!


(転載歓迎とある京都のOKA MARIのメールでこのイマジンを知りました。ありがとう)

2009/01/04

遠く離れていても 感じる



土曜夜、イスラエル兵と戦車がガザに侵攻したとイスラエルのスポークスマンは言いました。ハマスは命が尽きるまで戦うと言います。一方、イスラエルの空襲に抗議するロンドン大会に警察の発表で1万2000人が集まりました。

◇ロンドンではガザ空襲に抗議する人たちがテムズ川からトラファルガー広場まで行進した。その多くがダウニングストリート10(首相官邸)では靴を投げるかまたは靴を置いたままにした。

大会では数人のスピーカー、シンガーのアニー・レノックス、コメディアンのアレクセイ・セイル、元ロンドン市長ケン・リヴィングストン、そして政治家のジョージ・ギャロウェイが、群衆に向けて話した。

アニー・レノックスは、ガザ空襲のTVの映像に心乱れ動揺したと、金曜の記者会見で言った。BBCのウェブサイトに投稿されたヴィデオによれば、「心の底まで衝撃を受けた」と彼女は言った。「ひとりの母親として、そしてひとりの人間として考えていました、なぜこれが安心(平穏)に対する説明になるのかと?」

トラファルガー広場での2時間の大会に引き続き、抗議グループはイスラエル大使館まで4.8キロ行進することにした。イスラエル大使館では週日抗議が続けられている。

(CNN.com 4 January 2009)

◇2008年の国連人憲賞を受賞したラムゼイ・クラークがガザ地区で殺人を引き起こしているイスラエルの空爆、封鎖、武力侵攻をただちにやめるよう求める緊急アピール、署名活動を始めています。↓以下のサイトからどうぞ。
http://www.iacenter.org/gazapetition/

署名の宛先:ジョージ・ブッシュ大統領、バラク・オバマ次期大統領、コンドリーザ・ライス国務長官、ヒラリー・クリントン次期国務長官、リチャード・チェイニー副大統領、ジョー・バイデン次期副大統領、連邦議会の指導者、藩基文国連事務総長、ミゲル・デスコト・ブロックマン国連総会議長、国連安全保障理事会の理事国リーダー、イスラエルの閣僚と野党党首、主要メディアの代表

◇アピール文
 
イスラエルは60年におよび、国連総会と国連安全保障理事会決議、国際司法裁判所、国際法、そして基本的人権の要請に異議を申してて拒否し、処罰されないままパレスチナ人民を迫害し続けてきました。

ここ数年、パレスチナ人が虐待され、貧困を強いられ、分割され、そして貶められている一方で、イスラエルは、ますます豊かになり、強力で暴力的になっているのに、自分自身を犠牲者だと宣言するようになっています。

最も効果的な組織に対してパレスチナ人を分裂させる、これが長年一貫したイスラエルの戦術でした。近年の大部分でイスラエルはファタハを攻撃しました。今イスラエルが攻撃する標的はハマスです。だが、パレスチナ人はひとつであってパレスチナ国家もまたひとつです。これがパレスチナ解放機構の指導原理です。イスラエルの方針は常にパレスチナ国家樹立の可能性を破壊することでした。ハマスに対する犯罪的な攻撃は、実はパレスチナ国家樹立を阻止し、それを分割して征服するという、イスラエルの継続的な攻撃の一環なのです。

大失敗のブッシュ政権が終わり近づいている今、現在汚職で刑事告発を受けた首相がいるイスラエル政府(オルメルトは暫定首相)は、国際的な孤立や、パレスチナの窮状を深刻にして大虐殺を行うため、ガザ地区を統治するパレスチナ指導者を恣意的かつ組織的に葬り去るのを国際世論が許すかどうか試しています。ガザ地区への無差別攻撃や侵攻の動きを十分知ったレバノン、シリア、イラン、アフガニスタンの中東アラブ諸国、すなわち悲惨な規模の闘争に至る危険をかかえるイスラム社会全体に激しい怒りを燃え上がらせて、それはインドとパキスタン間にも広がることになります。

イスラエルのために戦うアメリカやEU、NATOと共に、アメリカの「唯一無二の」大統領ジョージ・W・ブッシュがイスラエルを支援し、ガザであら探しをしている間、イスラエルはガザの抵抗する力を破壊してパレスチナ人に最終的な解決を無理強いするだけでなく、この地域におけるイスラエル支配拡大を阻害する可能性をつぶすため、イラン、シリア、レバノン、パキスタン、そしてアフガニスタンで戦争につながる対立を探しているのです。

署名に参加した私たちは、この危険で困難な日々と時間のなか、国連、アメリカ、NATO加盟国、中立のヨーロッパ諸国、アジア各国、第一に中国、インド、インドネシア、パキスタンの政府、アフリカ、中南米諸国に対し、イスラエルとパレスチナに即時停戦し、平和の確立を要求するよう求めます。恒久平和のすべての要件が満たされるまで、ガザ、イスラエル、エジプト、および地中海へのすべての国境を人道支援物資を運ぶため開放するとともに、イスラエルの武力行使や禁輸処置も止めることを求めます。

私たちは各国政府と人道団体に、医療、食糧、人道物資、シェルターなど、パレスチナが必要とする緊急援助を提供するよう求めます。そして平和と正義と世界中の男・女・子どもに平等な尊厳を真剣に模索するすべてのメディアに、「イスラエルはただちに攻撃をやめよ」とヘッドラインで報じるよう求めます。すべての党派は、ひとつの国家が承認されるかパレスチナ国家が国連総会決議181号(1947年)の完全履行に沿って1948年10月以前の統治が委譲され、パレスチナが繁栄するまで、パレスチナ人との交渉の継続に努めなければなりません。

(署名活動を広めるため、「訳:どすのメッキー」を引用させていただきました)

写真は、ガザに侵攻するイスラエル兵士と、ガザ急襲に抗議するロンドンのラリー

2009/01/02

スクールバスの子どもがハマス?





◇イスラエル軍のパレスチナ自治区ガザへの空爆は2日、開始から7日目を迎え、AFP通信によるとこれまでの死者は420人に上った。1日にはガザを支配するイスラム過激派ハマスの上級幹部宅を空爆、本人と妻子ら約20人を殺害した。イスラエルのリブニ外相は同日、フランス政府提案の48時間停戦を改めて拒んだ。地上戦突入の可能性が徐々に高まっている。

空爆で殺害されたのはハマス政治部門のニザル・ラヤン氏(49)。同氏は対イスラエル強硬派で、退避を拒否していた。空爆ではこのほか、1日から2日早朝までにパレスチナ自治評議会(国会)やモスク(イスラム教礼拝所)など約50カ所が破壊された。

ガザとの境界には地上部隊が展開して侵攻に備えている。イスラエル紙ハアレツは、地上戦について「大規模だが短期間になる」との政府の見方を報じた。ガザからの情報によると、ハマス側は地雷や仕掛け爆弾などで応戦する準備を進めているという。

停戦に向けた国際社会の働きかけは成果を上げていない。イスラエルのリブニ外相は1日、パリでサルコジ仏大統領らと会談したが、「ハマスと一般住民を区別している。ガザに人道危機はない」として、仏提案の48時間停戦を拒否。攻撃を続ける考えを示した。

ハアレツ紙の世論調査によると、イスラエル国民の空爆支持は52%に上っている。

(朝日新聞 2009年1月2日)

◇イスラエルのメディアによると、軍は政府に対し、短期間ながらガザへの本格的な地上侵攻の必要性を提言した。ガザ境界に集結した部隊はほぼ戦闘態勢を整えている模様だ。軍は2日、ガザ在住の外国人にイスラエル側への通行を認め、約200人が退去した。

イスラエルは停戦条件として、ガザからのロケット弾攻撃の停止や、空爆によって弱体化したハマスの再武装化を阻止する「枠組み」(政府幹部)の構築を模索している。一方、ハマスはまずイスラエル軍が攻撃を停止し、ガザの封鎖を解除するよう主張している。

フランスのほか、トルコなども停戦の調停に動いているが、ハマスはラヤン氏殺害で態度を硬化させている。

(毎日新聞 2009年1月2日)

ガザのアル=アズハル大学の英文科教授、アブデルワーヘド教授から送られてきた写真から
この上、イスラエルは地上戦まで行うつもりか。これほどの封鎖を行っておきながら、リブニ外相はガザに人道危機は起きていないときっぱり言い切る。ノーム・チョムスキーは言います。「アメリカが止めろと言えばイスラエルは逆らえないのですよ。」