リアルピープル、リアルニーズ
◇世界難民の日:アンジェリーナ・ジョリーが難民の窮状についてより強度の理解を要求する
2009年世界難民の日
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の世界難民の日の、米国での活動開始にねらいをつけるワシントンでのイベントで、UNHCR親善大使アンジェリーナ・ジョリーがアントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官と並んで登場し、世界中の数百万の戦闘の犠牲者を、重荷としてではなく潜在的なギフト(適性、天賦の才)として受け入れるよう世界に求めた。
アメリカ人として、「私は多様性が私の国にもたらしている力をわかっています。国を作った人々のことを、今度は保護を求める難民や経済移民として放逐しようとしています。難民は単なる重荷として見られるべきでないことを、私たちは世界に納得させる必要があると考えます。彼らは苦境を乗り越え生き延びた人たちです。そして彼らを保護する国々や地域社会の雇用に資質(優良性)をもたらすことができます」と彼女は述べた。
「私が出会って時間を共にしてきた難民は私の人生を大きく変えてきています」とジョリーは付け加えた。「今日、彼らの人生を私に知らせてくれたことで、私は彼らに感謝をしたい。」
ワシントンDCのナショナルジオグラフィックソサエティ本部であった「世界難民の日」イベントでジョリーは演説していた。イベントにはチャド東部のDjabal難民キャンプからのTVのライブ番組も含まれた。グテーレス国連難民高等弁務官は、なんとか助けようとする人々に加えて、世界の4200万人以上の住み慣れた土地や家から追い立てられた人々が直面するますます高まる窮境と脅威について話した。難局は特に、民兵、悪党、政府軍、国際部隊と政治的あるいは民族的につながった反抗的な徒党、非常に多数の関係者を巻き込む可能性のある国内退去事態に挑戦していたと彼は言った。人々が国境の向こうに逃れられないなら、そのときは人道的な機関が内側または戦闘ゾーンのそばで彼らに救済法を得させようと努めなければならない。
「これは危険であり、世界を変えることだ」と彼は言った。「厄介な傾向のひとつは、人々に国境を越える能力がないこと。UNHCRにとって彼らに手段を近づけるのがますます難しい。今日、国際社会は窮境に直面する。国家の主権(統治権)を人間の主権と釣り合わせるのは難しい。UNCHRの私たちにとってこれは大チャレンジだ。」
戦闘の本質の変化によって、彼の機関とそのパートナーたちが取り組まなければならないことの範囲内で「人道主義の空間」が縮んでいるとグテーレスは言った。ある状況では人道主義の働き手が正当な標的としてみなされる。パキスタンで過去5年、二人のUNCHRの職員が殺されてきている、最も最近は6月9日ペシャワールのパールコンチネンタルホテルの爆発だ。
「人道主義者がますます標的になっている」と彼は言った。そして罪のない一般市民の救助など必要に迫られるのを、彼らを助けようとする人たちの安全を保証するための責任といかに釣り合わせるか、これが大変なジレンマを引き起こす。「だが、UNHCRのスタッフはどうやって離れるか決して私に尋ねない」と彼は言った。「常にいかに踏みとどまるかを私に尋ねる。」
アメリカのヒラリー・ロダム・クリントン国務長官は木曜に演説する予定だったが、水曜にホワイトハウスに行く途中転倒し肘を骨折した後、キャンセルを余儀なくされた。
ワシントンのイベントは難民の窮状と暴力のおどしによって追い立てられた人々に注意を引きつけるようデザインされた数日間の世界中の活動をキックオフした。今年のイベントのテーマは「リアルピープル、リアルニーズ」、世界金融危機からの副産物になんとかうまく対処しようと世界が一生懸命になる間、貧しい国々の何百万の人々が生き延びるために助力と注意を必要としている。
6月20日土曜のイベントには、ワシントンのケネディセンターでの伝説的なコンゴ人ヴォーカリストとバンドリーダー・サンバマパンガラによるコンサート、オーストラリアの難民対難民のフットボール試合、イラク北部のイラン出身クルド人難民によるミュージカルパフォーマンス、そして日本での映画祭が含まれる。土曜には新しいウェブサイトwww.refugeedaylive.orgがイラク、パキスタン、アフリカの難民キャンプ、コロンビアの難民のための定住地から、連続するライブにスポットをあてて扱うことになる。
一方、ジョリーは、強制排除が人生の避けがたい事実、現実だと指摘した。
「それがダルフール、ミャンマー、あるいはパキスタンのスワットヴァレーか、まだ未知の危機としてのどこかからであろうと、大移動は私たちの未来の特徴になるでしょう。私たちは単なる数を超えてその先を見なければならないし、代わりに個人を見なければなりません。」と彼女は言った。
(UNHCR The UN Refugee Agency 19 June 2009)
http://www.unhcr.or.jp/news/2009/090619.html
◇ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーが設立した慈善団体「ジョリー・ピット基金」が、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によるパキスタンの難民救済支援のため100万ドルを寄付したことが明らかになった。
同機関によると、パキスタンでは今年に入ってから、北西部で政府軍とタリバンの抗争が激化し、200万人が住む家をなくしている状態で、過去10年間で人道的に最も厳しい危機を迎えているという。アンジーは2001年にUNHCR親善大使に任命されて以来、3度パキスタンを訪問しており、2005年にはブラピも一緒に同地を訪れている。
◇米経済誌フォーブスが先日発表した「09年の最も影響力のあるセレブリティ100人」のトップ10に、カップルでランクインしたアンジェリーナ・ジョリー(第1位)とブラッド・ピット(第9位)。
カップルは今週初め、ピットのホームタウンである米ミズーリ州スプリングフィールドに、ピットの母親の名前をつけたジェーン・ピット・小児ガンセンターを設立するため、UNHCRに寄付したと同額100万ドル(約9500万円)を寄付している。
ジョリーは、主演する新作アクションスリラー「ソルト」の4カ月に及ぶニューヨークでの撮影が先頃終了し、ピットはスティーブン・ソダーバーグ監督による主演作「マネー・ボール(Moneyball)」の撮影がスタート。「マネー・ボール」は、マイケル・ルイス原作のノンフィクション「マネー・ボール/奇跡のチームを作った男」を映画化するもので、米メジャーリーグのオークランド・アスレチックスの現ゼネラルマネージャー、ビリー・ビーンが画期的なデータ分析戦略で貧乏球団アスレチックスをワールドシリーズ常連チームへと導く姿を描く。本作の撮影のためブラピ一家はロサンゼルスに移り、ジョリーはしばらくの間、家庭で主婦業に専念するようだ。
(eiga.com 映画ニュース 2009年6月19日)
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