みごとな顔ぶれ
◇イスラエル、極右に存在感 新政権が5党連立合意
イスラエルのネタニヤフ首相は6日夜(日本時間7日早朝)、5つの政党による連立内閣の樹立で合意した。連立交渉は難航し、 首相は連立樹立を優先して極右政党に譲歩した。今後、極右政党の影響力が強まり、イランやパレスチナに対する外交姿勢は一段と厳しくなりそうだ。政権基盤は弱く、野党との交渉が難航して内政が停滞する可能性もある。
5党による新たな連立政権の議席数は61議席。イスラエル国会の定数120議席の過半数を辛うじて確保したにすぎない。連立交渉では各党が閣僚ポストなどを要求して難航。中道政党を取り込むことができず、極右政党「ユダヤの家」の参加が不可欠となった。
ユダヤの家は8議席にすぎないが、11日に発足する新内閣で法相と農相、教育相、国防副大臣のポストを得たとされる。特に、法相は安全保障閣議に参加することができ、安全保障問題で発言力を持つ重要ポスト。ネタニヤフ首相は同党に法相ポストを与えるのに慎重だったとされるが、譲歩を余儀なくされた。
ユダヤの家はパレスチナ国家の樹立に反対し、パレスチナ自治区であるヨルダン川西岸地区への入植を推進する立場だ。ベネット党首はパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスの壊滅作戦を主張したこともある。
ユダヤの家の影響力が増したことで、新内閣は対立するパレスチナやイランなどに対し、より強硬な外交姿勢を打ち出す可能性がある。米政府はイスラエルとパレスチナとの和平交渉を仲介しているが、すでに交渉は暗礁に乗り上げており、新内閣で交渉を再開するのは難しい情勢だ。
イランは核開発に加え、ハマスやレバノンの民兵組織に武器や資金を供与しており、イスラエルは自国の安保にとって最大の脅威と見なしている。イスラエルは米国が核開発問題でイランと歩み寄っていることを強く非難している。同盟国である米国との関係修復も難しそうだ。
7日付のイスラエル紙イディオト・アハロノトは「(議席数61は)地獄のようだ」と指摘した。僅差で過半数を維持している状況では、野党は連立政権の切り崩しに動き、重要法案の審議では野党の協力を得るのは難しいとの見方を示す。
イスラエルでは失業や不動産価格の高騰などで国民の不満が高まっている。イスラエルは「内憂外患」の状況に陥っており、イディオト紙は「ネタニヤフ首相は(円滑な政権運営には)マジシャンになるしかない」と突き放した。過激派組織「イスラム国」(IS)が台頭し、中東の秩序が揺らぐ中、イスラエルが不安定になれば、地域の情勢をさらに混乱させかねない。
(日本経済新聞 2015年5月7日)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM07H97_X00C15A5FF2000/
◇ネタニヤフの新政権は、極端な民族主義者、宗教、入植者びいき、反和平、そして不安定と、難問を包み込む殻。他の点ではおみごと。
◇ベドウィン(遊牧のアラブ人)の村をユダヤ人の村で置き換えることを最高裁が認める
北部ネゲヴ(Negev)のUmm al-Hiranは国有地に造られ、ユダヤ人コミュニティHiranの建造を可能にするとの判断を裁判所が決める。
(ハーアレツ紙 6 May 2015)
http://www.haaretz.com/news/israel/1.655145?utm_campaign=Echobox&utm_medium=Social&utm_source=Facebook
△ベドウィンの村ネゲヴを置き換えるPrawer計画を政府が実施することを、ネタニヤフはベネット(極右政党の党首)に約束する。
http://www.ynet.co.il/articles/0,7340,L-4654559,00.html
◇イスラエルの入植者らが東エルサレムのパレスチナ人の家屋を乗っ取る
そこに住む一家が不在の間、20人ほどのユダヤ人若者が真夜中に押し入って転居したとパレスチナ人地区Silwanの居住者は言っている。
ハーアレツ紙 6 May 2015
水曜早くに、東エルサレムのパレスチナ人地区Silwanの中心部の係争のある建物をイスラエルの入植者の一団が乗っ取った。
そこに住むパレスチナ人一家が不在の間、午前1時頃、約20人ほどのユダヤ人青年らが押し入って転居したとSilwanの居住者らは言っている。
Abu Nabとして知られる家は、入植者らが所有するBeit Dvashとして知られる別の建物に隣接した。入植者らが住んでいる別の係争のあるアパート、Beit Yonatanの近くだ。
あるうわさによると、Abu Nabの居住者は建物を売却し、進んで置いていった。入植者グループAteret Cohanimは、建物をめぐって長い法廷闘争を遂行してきた。建物は20世紀初頭にSilwanに住む小さなユダヤ人コミュニティYemeniteに仕えるシナゴーグだった。
建物が無人であり、入植者によって所有されると知られている限りのうえは、事件に関係していないとエルサレム市当局は述べた。「ユダヤ人には世界で住みたいと思う任意の場所、とりわけエルサレムに、住む権利がある」と市は述べた。「… エルサレム市当局とイスラエル警察はこの問題に掛かり合っていない。アラブ人居住者に礼状はまったく押しつけられていなかった。これは当局とはなんの関係もない一般市民の問題。」
2010年、エルサレム市長Nir Barkatは、建物Beit Yonatanから人を立ち退かせることで、検事総長と国の検察当局から圧力を受けた。当時市長は、もしも彼が入植者を追い立てるよう強要されたならば、同様に、Abu Nab建物のパレスチナ人居住者を負い立てることをあくまで主張すると発表した。
http://www.haaretz.com/news/israel/.premium-1.655189
◇イスラエルの新しい法相、Ayelet Shakedにはパレスチナ人についてかなり悪質な考えがある
イスラエルの政治家が”パレスチナ民族”に戦争を宣言
両方の側の過激派が嫌がらせの話しぶりを徐々に上げるとき、イスラエルと占領地域の有毒な空気が、さらに一段と不快きわまるものになる。
イスラエルの政治情勢は、少なくともイスラエル国会(Knesset)のある議員がパレスチナ人の子どもを「ずるいヘビ」と呼んで、この国はいつでも喜んでパレスチナの全住民に戦争を宣言すると示唆している記事を引き合いに出されるほど険悪だ。
宗教民族主義の政党「ユダヤの家(Jewish Home)」のイスラエル国会議員Ayelet Shakedは、エレクトリック・インティファーダで最初に報じたように17歳のパレスチナ人 Mohammed Abu Khudairの残忍な殺人事件の前日、2014年7月1日にパレスチナ人について敵意をかきたてる発言(そもそも、ネタニヤフの元盟友、ジャーナリストのUri Elitzurが書いた)をシェアするためにフェイスブックを利用した。
「これは戦争」だとAyelet Shakedは入力中にUri Elitzurを引用した。彼女は過激派としてイスラエルのマスコミでごく普通に糾弾されていた。「言葉には考えがあります。これは戦争です。それは対テロ戦争ではありません、過激派に対する戦争ではありません、そしてパレスチナ自治政府に対する戦争でもありません。いや、これらはほんとに現実を避けるきまり文句です。これは二つの民族の間の戦争です。敵は誰ですか?パレスチナ民族です。その訳は?彼らに尋ねなさい、彼らが始めたのです。」
(※記事の続きは"NewsFanzine"にて後日配信する予定)↑こういう人が法務大臣になるとは! イスラエルの分解もそう遠くはないな
http://www.thedailybeast.com/articles/2014/07/07/israeli-politician-declares-war-on-the-palestinian-people.html
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