見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2019/08/08

トランプが核でイランを脅す

懐かしいね。スコット・リッター!

◇核兵器でイランを攻撃するとトランプはほんとうに脅したのか?

アフガニスタンを破壊できたが、どこかほかに信号を送っていたと彼は言った。おっかない部分はすでに計画があること。

ICH July 25, 2019 by Scott Ritter

7月22日、ドナルド・トランプとパキスタンのイムラン・カーン首相との記者会見の間、トランプはアフガニスタンを絶滅させる計画を見直したことについてどちらかと言えばさりげなく話した。

「わたしは一週間のうちにその戦争に勝てた。ただ1000万人を殺すことは望まない」とトランプは言った。「アフガニスタンに対してわたしには計画がある、わたしがその戦争に勝ちたいと思えばアフガニスタンは地上から消えるだろう、それはなくなる。文字通り、10日で終わるだろう。そしてまたわたしはそれを終わりまでやり遂げたくない。」

人類の歴史においていまだかつて見られない範囲とスケールでの推測に基づく大量殺人に関するトランプの表面上は珍しくもない言及は衝撃的だった(600万人のユダヤ人を殺すのにナチスドイツは4年以上かかった)。アフガニスタンで自由活動状態を許されたわたしたちはそれが決して生じないことを知っている。だが、それは事前の用意なしではなかった。また、そのような完全破壊の方針はもしかするとイランに当てはまるとみなされる、そして万一アメリカ・イラン戦争の場合には核兵器を使用する可能性は断じて推測に基づくものではない。彼は正確に自分がなにをしているかわかっていた。

毎日の奇怪な声明やツイートの集中砲火についてトランプ・ホワイトハウスのオブザーバーの間にそっけない傾向がある。彼を取材する記者はこの男が世界を100回以上破壊するのに十分な核能力を所有する史上最強の軍隊の最高司令官であることを忘れるほどこの終わりのない誇張の流れにしだいに慣れるようになった。ツイートが方針表現のためのフォーラムになった時代には、例えば2018年核体制見直し(NPR)の方針表現の従来の形が存在して実際の意味を押さえ続けることを忘れるのも簡単だ。

2018年核体制見直し(NPR)によると、アメリカ合衆国は「合衆国やその同盟国、パートナーズのきわめて重大な利益を守るために、極端な状況でのみ核兵器の使用を考慮に入れる。」これは元気づけられる声明だが、その真価は国家が核兵器を使用するのをやめさせるアメリカの核企業の能力にある。NPRが特に言及したように、「抑止に失敗するとすれば、アメリカ合衆国、同盟国、パートナーズのためにアメリカ合衆国はできる限り最低レベルの損害と最善の成就期間でどのような戦争も終えるよう励む。」

アメリカ合衆国とその同盟国のために「できる限り最低レベルの損害」と「最善の目的達成期間」の間でバランスに達することはワシントンが成就の傾向を示したある事ではない、人はもっぱらイラクやシリアでのIS(イスラム国)に対する苦闘においてコバニ、モスル、ラッカを視察に訪れてその荒廃状態を見る必要がある。戦略的能力がゼロの軽武装の反乱軍を破るためにアメリカが都市をくまなくなぎ倒すことを選ぶことは、「バランス」といういかなる概念も越えて計算についてたくさん事実を表す。人が現代の核兵器の破壊力を要因として含めるとき、「できる限り最低レベルの損害」は文字通り何の意味もない非常識な標準であることが明白になる。

それとして、問題はアメリカの核企業の使用になりそうな最低基準が何かになる。まっさきに、アフガニスタンで進行中の衝突はアメリカ合衆国による可能性のある核兵器の使用に関していかなる同一視の要因にこれっぽっちも加わらない。武力衝突の間、相互関係の問題に対処するとして米軍の将校は表面上ウィーン条約と付随書に厳格遵守で動く。国際司法裁判所は核兵器の使用は戦時国際法と相容れないと断定した。

しかしながら、アメリカとNATO軍の立案者は例外を開拓してひとたび衝突が始まれば人道主義と国際法の旧来の理論は抽象的で無意味なものになることに注をつけた。だが、この例外はアフガニスタンの現在の状況に決して当てはまらない。そのような計画を見直したとのトランプ大統領の主張の向きを生じさせるものだ。率直に言ってこれまでにアメリカの軍の指導部がそのような計画の考慮を許され、立案するままにしておかれ、実施の準備を整えるまでにしておかれる余地はまったくない。

だが、トランプがアメリカとイランとの間の非常に異なる対立に信号を送るためアフガニスタンを使っているのは明らかだ。2国間の緊張が高まる中でアフガニスタンを核絶滅で脅したのと同じ記者会見の間にトランプはイランとの状況について、「われわれはまったくの最悪事態の準備ができている」と言った。トランプが「まったくの最悪」によってなにを表すつもりだったか意味を明確にしようとすることに多くの想像力はいらない。2019年6月26日、記者に話しかけてトランプはイランとのどのような戦争も「非常に長くは続かない、わたしはあなた方にそう予測できる。boots on groundとか、百万人の兵士を派遣する話をしているのではない。」

トランプが同じように脅しの言葉をツイートしたあとこの声明は行われ、次のように言い放った。「なんでもアメリカに対するイランによるどのような攻撃も優勢的な不可抗力の戦力を受ける。ある地域では圧倒するとは抹消を意味する。」大統領は核兵器の使用について話していたし、話している点で、どんな理性的なオブザーバーの考えも疑いの余地はない。

1000万人を殺すのに必要な範囲とスケールに核兵器を使用する点で単なる考慮が想像も及ばないアフガニスタンと状況は似ても似つかない、イランと比較して状況はまったく異なるシナリオだ。2018年NPRは、幾つかの衝突の可能性のある問題点でイランに立ち向かうためにアメリカの核抑止力によって演じられる役割について特に意見を伝える。まっさきにNPRは「イランはそうすると決めて1年以内に核兵器を開発するのに必要不可欠な技術力と能力の多くを保持する」と述べる。2018年NPRはアメリカが一般的にイラン核合意で知られるJCPOA(Joint Comprehensive Program of Action)のメンバーだった間に書かれ、発表された点について心に留める必要がある。2018年5月にアメリカはJCPOAから手を引いた、そしてそれ以降は核開発計画を制限することについて新たな交渉に入ることを強要するためにイランへの「最大限の圧力」の方針に乗り出した。この圧力に応じるよりむしろイランはJCPOAによって容認される範囲を越えて核保有能力を増やした。2018年NPRで言及した1年のしきい値はかなり短くなっていることを意味する。

アメリカは核拡散や「テロリストに完成した武器または原料、専門知識へのアクセスを与えないこと」についても懸念を抱く。イランはテロ支援国家と言い放たれていた、そして核開発計画で重要な役割を演じるイラン革命防衛隊はテロリストの実体だ。2018年NPRは「暴力的な過激派組織による核兵器、核物質または関連するテクノロジーや専門知識の違法な取得を防ぐことは重要なアメリカの国家安全保障の優先事項」と言い放つ。「核兵器または原料、テクノロジー、そしてそれらを製造するのに欠かせない知識をもつ」イランのような「ならず者国家」による核兵器の取得はテロ組織がそれをもつ見込みを増やすと注意する。「さらに」とNPRは言及する、「テロリストのイデオロギーの本質を考慮すれば、わたしたちは彼らがそれをもつために核兵器を使用するのは当然のことと決め込まなければならない。」

現在ではイランが核兵器を追い求めていないこと、あるいはアメリカによるイランとイラン革命防衛隊の両方へのテロリストの本質との指定はまったく現実に欠ける政治的処置であることは重要ではない。それがアメリカの核抑止力政策の問題ということになるとき、核兵器を身につけるためとテロ組織とこのテクノロジーを共有するためにイランとしては理論上は存在する能力と意図がアメリカの政策の中で固められたという事実はそのまま残る。それとして、「アメリカ合衆国、同盟国、パートナーズのきわめて重要な利益を守る」ためにワシントンが核兵器の使用を考慮できることを受けて、抑止に失敗したというアメリカによるどのような宣言も非常に「極度の状態」を引き起こす。

核兵器を使うことで、アメリカ合衆国はイランの核施設を破壊して政府やイラン革命防衛隊を含む補助的な組織を排除するのに一週間かからない。そのような攻撃で殺されるイラン人の数は1000万をずっと上回る。トランプ大統領はアフガニスタンを絶滅させることへの言及がばかげていたとわかった。だが、短期の決定的な軍事的勝利を達成するために核兵器を使うとの彼のやる気の意味はわからなかった。

イランに備えてアメリカ合衆国が核兵器の使用を合法化する条件を明確にしたという事実はすべてのアメリカ人をぎょっとさせ怖がらせて当然である。現在の危機がこれらの条件を満たしてもよかったという事実は全世界を警戒させて当然だ。正常の事情のもとにアメリカ国民は理性のあるまともな大統領に核戦争の亡霊を不必要に招いたどのような状況からも逃げることを期待できた。トランプ大統領がきわどい国際的な緊張のまっ最中にこのように手軽に自分の力を引き合いに出すということは、きっとわたしたちに躊躇させると思う。

△スコット・リッターは1988年~90年に旧ソビエト連邦で軍縮査察の任務につき、90年の湾岸戦争ではペルシャ湾でミサイル探知などの特殊任務についた元海兵隊情報部将校。 除隊後、91年~98年まで国連大量破壊兵器廃棄特別委員会の査察官としてイラクで力を尽くした。イラクには大量破壊兵器はないと一貫して否定、イラク戦争反対運動に参加した。

http://www.informationclearinghouse.info/51991.htm