見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2011/03/28

東電社長はずっと休息中



◇原子力安全委員会は28日、2号機のタービン建屋で見つかった特に放射性物質の濃度が高い水について、「一時溶融した燃料と接触した原子炉格納容器内の水が何らかの経路で直接流出したと推定される」との見解を示した。
安全委は、この水が地下や海水に漏れるのが「最大の懸念」として防止に万全を期すことや監視強化を求める菅直人首相向けの助言案をまとめた。
東京電力によると、汚染された水の除去作業は難航している。1号機は原子炉の蒸気を冷やす復水器に回収を継続。2、3号機は復水器が満水に近いため中の水を移す必要がある。タービン建屋には原子炉の冷却機能にかかわる電気設備が集中し、除去が最優先の課題となっている。
東電は1~4号機の放水口付近の1・5キロ北にある5、6号機放水口付近で海水から濃度限度の1150倍の放射性ヨウ素を検出したと発表。1~4号機の放射性物質が流れた可能性がある。
東電は28日未明、燃料や冷却水を封じ込める原子炉圧力容器が破損して穴が開き、外側の格納容器に水が漏れ出た可能性について初めて言及。ただ経済産業省原子力安全保安院は「圧力容器に穴が開いている可能性は非常に低いと考えているが、あらゆる可能性を念頭に置く」と述べた。
被ばく線量が緊急時の上限の100ミリシーベルトを超えた作業員は同日までに19人に達した。厚生労働省は今回の事故対策に限り250ミリシーベルトに引き上げている。

http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032801000311.html
◇炉心溶融(メルトダウン)を震災当日予測 応急措置まで半日も

経済産業省原子力安全保安院が、震災当日の11日夜、東京電力福島第1原発事故に関して、3時間以内の「炉心溶融」を予測していたことが27日、分かった。また翌12日未明には放射性ヨウ素や高いレベルの放射線を検出、原子炉の圧力を低下させる応急措置をとる方針が決まったが実現するまでに半日も要した。政府文書や複数の政府当局者の話で判明した。
溶融の前段である「炉心損傷」を示すヨウ素検出で、政府内専門家の間では危機感が高まり、応急措置の即時実施が迫られる局面だった。
しかし菅直人首相は12日早朝、原子力安全委員会の班目春樹委員長と予定通り現地を視察。政府与党内からは、溶融の兆候が表れた非常時の視察敢行で応急措置の実施を含めた政策決定に遅れが生じたとの見方も出ている。初動判断のミスで事態深刻化を招いた可能性があり、首相と班目氏の責任が問われそうだ。
政府原子力災害対策本部の文書によると、保安院は11日午後10時に「福島第1(原発)2号機の今後のプラント状況の評価結果」を策定。炉内への注水機能停止で50分後に「炉心露出」が起き、12日午前0時50分には炉心溶融である「燃料溶融」に至るとの予測を示し、午前3時20分には放射性物質を含んだ蒸気を排出する応急措置「ベント」を行うとしている。
保安院当局者は「最悪の事態を予測したもの」としている。評価結果は11日午後10時半、首相に説明されていた。
この後、2号機の原子炉圧力容器内の水位が安定したが、12日午前1時前には1号機の原子炉格納容器内の圧力が異常上昇。4時ごろには1号機の中央制御室で毎時150マイクロシーベルトのガンマ線、5時ごろには原発正門付近でヨウ素も検出された。
事態悪化を受け、東電幹部と班目氏らが協議し、1、2号機の炉内圧力を下げるため、ベントの必要性を確認、4時には保安院に実施を相談した。また菅首相は5時44分、原発の半径10キロ圏内からの退避を指示した。
だが東電がベント実施を政府に通報したのは、首相の視察終了後の8時半で、作業着手は9時4分。排出には二つの弁を開く必要があるが、備え付けの空気圧縮ボンベの不調で一つが開かなかった上、代替用の空気圧縮機の調達に約4時間を費やし、排出が行われたのは午後2時半だった。
与党関係者は「首相の視察でベント実施の手続きが遅れた」と言明。政府当局者は「ベントで現場の首相を被ばくさせられない」との判断が働き、現場作業にも影響が出たとの見方を示した。
政府に近い専門家は「時間的ロスが大きい」とし、ベントの遅れが海水注入の遅延も招いたと解説。1号機では排出開始から約1時間後、水素爆発で同機建屋の外壁が吹き飛んだ。

(引用元:共同通信 2011年3月28日)
http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032701000673.html
シンガポールが輸入した日本の野菜、千葉の水菜と栃木または茨城の菜の花からセシウム134とセシウム137が検出された。東電の説明によると、セシウム137は核燃料内に存在するため、3号機の原子炉か使用済み核燃料一時貯蔵プール内の燃料が損傷して溶け出し外部に漏れ出ているとのこと。また3号機はMOX燃料を使用する。MOX燃料は放出する放射線量が格段に多い。これが風に乗って栃木、茨城、千葉にまでおよんでいるということだ、なお、この量は一時的に減っても、止まる見通しが立たない。
◇シンガポール、愛媛・千葉産野菜も禁輸

シンガポール農業・食品・獣医庁は24日夜、日本から輸入したミツバなど4種類の野菜から放射性物質を検出したと発表した。栃木、茨城、千葉(水菜)、愛媛(大葉)の4県から輸入されたもので、同庁は新たに千葉、愛媛両県の野菜と果物を輸入禁止の対象に加えた。
放射性物質が検出されたのはミツバのほか菜の花、ミズナ、シソで、いずれも23日にシンガポールに到着した。ミツバとシソから放射性ヨウ素、菜の花とミズナからは放射性のセシウム134とセシウム137も検出した。「健康に影響はない」(同庁)としているが、これらの野菜を処分することにした。
シンガポールでは福島第1原子力発電所を受け、日本産食品を対象に放射能検査を実施しているが、放射性物質を検出したのは初めて。23日には福島、茨城、栃木、群馬の4県からの野菜や果物、乳製品の輸入停止を決めていた。今回の事態を受け、同庁は日本産食品に対する検査を強化する方針を示している。

(引用元:日本経済新聞 2011年3月25日)
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E0E7E2E3E48DE0E7E2E1E0E2E3E39790E3E2E2E2;at=DGXZZO0195570008122009000000

△シンガポールは日本から輸入された農産物や乳製品などのサンプルを調べた結果、26日までに新たに東京都産のネギと神奈川県産のキャベツから微量の放射性物質が検出されたということです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110327/t10014927131000.html

◇東電「貞観地震」の解析軽視

東日本大震災の発生メカニズム
 東京電力福島第1原発の深刻な事故原因となった大津波を伴う巨大地震について、09年の経済産業省の審議会で、約1100年前に起きた地震の解析から再来の可能性を指摘されていたことが分かった。東電は「十分な情報がない」と対策を先送りし、今回の事故も「想定外の津波」と釈明している。専門家の指摘を軽んじたことが前例のない事故の引き金になった可能性があり、早期対応を促さなかった国の姿勢も問われそうだ。
09年6月、原発の耐震指針の改定を受け、電力会社が実施した耐震性再評価の中間報告書案を検討する審議会。869年に宮城県沖で発生したマグニチュード8以上とみられる「貞観(じょうがん)地震」を、岡村行信委員(産業技術総合研究所活断層・地震研究センター長)が「非常にでかいもの(地震)が来ているのが分かっている」と取り上げた。
当初の報告書案はこの地震に触れていなかった。東電は「被害はそれほど見当たらない」と答えたが、岡村さんは、宮城県から福島県の広い範囲で浸水したという最新の研究から「納得できない」と追及。その後に提出された報告書案は「(貞観地震と同規模の揺れは)想定内」とし、現在の耐震構造で問題ないとの見方を示した。
岡村さんは、04年のスマトラ沖大地震のように、幅広い震源域がほぼ同時に破壊する「連動型地震」を想定した対応を求めたが、審議会の事務局は「最終報告書で検討する」という形で収めた。
専門家「貞観の再来」
 多くの専門家は、東日本大震災を「貞観地震の再来」とみている。同研究所などは05年以降、貞観地震の津波による堆積(たいせき)物を調査。同原発の約7キロ北の福島県浪江町で現在の海岸線から約1.5キロの浸水の痕跡があったほか、過去450~800年程度の間隔で同規模の津波が起きた可能性が浮かんだ。
東電によると、現地で測定された地震動はほぼ想定内で、地震によるトラブルは少なかった。一方、非常用電源の喪失などの津波被害で、原子炉が冷却できなくなった。
「想定外」は言い訳
 東電の武藤栄副社長は25日の会見で「連動地震による津波は想定していなかった」「(貞観地震に対する見解が)定まっていなかった」と釈明。東電の対応に、岡村さんは「原発であれば、どんなリスクも考慮すべきだ。あれだけ指摘したのに新たな調査結果は出てこなかった。"想定外"とするのは言い訳に過ぎない」と話す。

(引用元:毎日新聞 2011年3月27日)
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110327k0000m040036000c.html
写真はCNN
http://us.cnn.com/interactive/2011/03/world/interactive.nuclear.japan/index.html