見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの、見つけたとき、 それを作品にしたり、思わずなにかの形にして、人に 伝えたくなります。 見つけたとき感じた、しあわせ感覚が、ひとしずくでも 誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

March 31, 2011

電力の質 電源選択の時代



下記は3月11日以前の記事、「米国の事情、ガスタービンについて」だが、
日本はいよいよ原子力に取って代わる発電に舵を切る必要がある

写真は、三菱重工業が米ドミニオンから受注したガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)に使われるガスタービンの同型機

◇天然ガスを使う発電設備、ガスタービンに追い風が吹いてきた。米国で「シェールガス」と呼ばれる新型の天然ガスの生産が本格化。ガス価格が下落して発電コストの競争力が高まっているためだ。オバマ政権が力を入れる風力など再生可能エネルギーの普及も、実はガスタービンに有利に働く。「原子力ルネサンス」ともてはやされた原子力発電所の新設計画が軒並み遅れているのとは対照的だ。

今年1月、「ガスタービンの時代」を予感させる受注が米国であった。
三菱重工業が米電力大手ドミニオンの傘下企業、バージニア・エレクトリック・アンド・パワー(VEPCO)から、ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)と呼ばれる設備を受注したのだ。

GTCCはガスタービンで発電してから、その排熱で蒸気をつくり、蒸気タービンを回してさらに発電する高効率の発電設備。ガスタービン3基、蒸気タービン1基、発電機で構成し、出力は130万キロワットと、大型原発1基に相当する規模となる。

三菱重工は昨年5月、同じドミニオンから原発設備を受注している。出力170万キロワット級の加圧水型軽水炉で、ノースアナ発電所(バージニア州)3号機向けに建設する計画だが、こちらは「計画が2年遅れている」(三菱重工)。つまり、ドミニオンは原発計画を遅らせ、ガス炊き火力発電を優先する戦略に転換したわけだ。

なぜか。背景にはシェールガスの登場でガス価格が下落したことが大きい。これでガスを使った発電のコスト競争力が一気に高まった。

シェールガスは米国で100年分に相当する埋蔵量があるとされ、資源メジャーや商社による投資が活発だ。設備投資の安さも魅力だ。受注額は明らかにしていないが、170万キロワットの原発の受注額が数千億円なのに対し、出力がさほど変わらないGTCCは数百億円。1桁の違いがある。規制電力のドミニオンは建設費用を電力料金に上乗せできるとはいえ、原発の投資負担が重いのは事実だ。工期も短い。GTCCは2014年末には稼働を開始できるが、原発は建設に7年はかかる。ドミニオンはさらに数基のGTCCの建設を計画しており、三菱重工は追加受注に期待を膨らませる。

意外なようだが、風車や太陽光など再生エネルギーの普及もガスタービンには追い風だ。風車や太陽光は天気任せ。気象変化によって出力が変動し、電力系統を不安定にする。電力業界では「しわ」と呼ばれる現象だ。再生エネルギーに出力を自在に調整できるガスタービンを組み合わせ、しわを取って電力系統を安定させる新たなニーズも高まっている。出力調整が難しい原発にはできない芸当だ。

こうした「しわ取り」用途に適したガスタービンに力を入れているのが、米ゼネラル・エレクトリック(GE)だ。スイッチを入れればすぐに立ち上がり、出力調整も自在な機動力を武器に、高効率・大出力路線の三菱重工とは違った市場開拓を着々と進めている。

米国では老朽化した石炭火力発電所の建て替えが課題になっているが、二酸化炭素(CO2)の排出を抑えつつ、低コストで発電できる発電手段としては、ガスタービンを上回る解決策が見当たらない。

(引用元:日本経済新聞 2011年3月7日)
http://www.nikkei.com/tech/ssbiz/article/g=96958A9C93819696E2E6E2E1E38DE2E6E2E1E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;df=2;p=9694E3EAE3E0E0E2E2EBE0E4E2EB

◇米国発の「シェールガス革命」の行方を、発電設備を手掛ける重電メーカーがかたずをのんで見守っている。最近になって採掘技術が確立し、生産量が急増しているシェールガスが世界のエネルギーの需給構造を一変させ、メーカーの戦略にも大きな影響を与える可能性があるからだ。

シェールガスとは、頁岩(けつがん)と呼ばれる固い岩の層に含まれる天然ガスを指す。以前から存在は知られていたが、採掘が難しくコストがかかるため、ほとんど利用されずにきた。だが、岩に小さな穴を開け、高い水圧をかけてガスを取り出す技術が確立されたことで生産量が急増している。

米国は既存のガス田での生産が細り、国内需要の3割相当を輸入する計画だったが、シェールガスの登場により、天然ガスを輸入しなくても需要をほぼ満たせるようになった。

余波は世界に及ぶ。世界最大の液化天然ガス(LNG)生産国のカタールは米国への輸出を当て込み、LNGの生産能力を大幅増強してきたが、仕向け地をアジアや欧州に振り向けざるを得なくなった。天然ガスの価格には強い押し下げ圧力がかかっている。

シェールガス革命が追い風になりそうなのはガスを燃料に発電するガスタービンだ。ガス価格が下がればガスを使った発電単価も下がり、他の発電手段と比べた競争力が高まるからだ。IHIの橋本伊智郎副社長は「最近、ガスタービンの引き合いが増えてきた」と語る。

裏を返せばガスタービン以外の発電設備にはいずれもマイナスになりうる。代表例は石炭火力発電。石炭火力は米国の発電の半分を占める主力だが、CO2の排出量の多さから悪玉扱いされている。米国では石炭火力発電所を閉鎖に追い込むための市民運動さえあるほどだ。

住友商事が米ペンシルベニア州のシェールガス鉱区のプロジェクトに参画する。

(引用元:日本経済新聞 2010年10月18日)
http://www.nikkei.com/tech/ssbiz/article/g=96958A9C93819696E3E6E2958B8DE3E7E3E2E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;df=2;p=9694E3EAE3E0E0E2E2EBE0E4E2EB

◇幻に終わるか、「第2東電」構想

電力会社から買う電気はみんな同じ。利用者は電源を選べない――。そんな“原則”が覆るかもしれない。東京電力とソニーとの間で二酸化炭素(CO2)ゼロの電気だけをやり取りする計画が実現寸前まで進んだ。実質的に環境性の高い電気を特定の需要家のみに販売する「第2東電」を作るような計画。東電内部にも反対論は根強かったものの、実現に向けた原動力になったのは2000年から始まった電力自由化がもたらした競争だった。

「第2東電」構想の動きが表面化したのは昨年9月29日。ソニーとバイオマス発電所を持つファーストエスコによる発表だった。東電が60%、ソニーが40%を出資してつくる新会社「サステナブルグリーンパワー」に、ファーストエスコが持つ福島県白河市内の出力1万1500キロワットの発電所の発電事業を譲渡する覚書を結んだ。譲渡価額は9億円。バイオマス発電で作った電気を東京・港区のソニー本社まで送電して使う計画だった。

東電社内の調整は難航した。特に自由化後、新規電力を相手に大型ビルなどの需要の取り合いを最前線で担う営業部から異論が噴出する。子会社が作る電気とはいっても、ソニー本社という大口顧客が現在の東電との契約を解除して、ライバルとしている新規電力からの購入に移ってしまうことに反発は強かった。

結論が出せないままの膠着状態が続くなか、計画実行へと背中を押したのは清水正孝社長だ。赤字にならないなどの前提を設けることで、経営トップ自らがゴーサインを出した。特定の顧客に直接、特定の電源の電気を供給するのではなく、発電所の運営会社に出資するスキームであれば問題ないと判断。もし、東電がやらなくても、ソニーは別の新規電力事業者と同じことを目指すに違いない――。大口顧客に対する競争がすっかり定着したことで、顧客が求めるサービスに対応しなければ需要が奪われてしまうとの考えが働いた。

ただ、結果的には、東電社内での1年近い時間の空費が実現への障害になってしまった。覚書を結んだ昨年9月の時点で、バイオマス資源を巡る市況はそれまでとは大きく変化した。

ファーストエスコはその後、東電・ソニーよりも良い条件を提示した日本テクノ(東京・新宿)に発電所子会社を売却すると発表。「第2東電」構想はとりあえず幻となった。

それでも、今回の東電・ソニーの動きが電力業界に与えたインパクトは大きかった。電力自由化後に価格競争は進んだが、電源の選別につながりかねない「電力の質」に応えるサービスは皆無だったからだ。企業規模には大差があるものの、ライバル企業が存在することで、自由化前夜にはねつけていた需要家の要望に対し、いまや最大手の東電であっても、応えざるを得ないのだ。

1年前には出光興産が作る新規電力事業者、プレミアムグリーンパワー(東京・千代田)が三菱地所が運営する「新丸の内ビルディング」に、風力や水力など自然エネルギーを主体とする電力の供給を始めている。気候変動問題への意識が定着し、東京都や埼玉県などの自治体が温暖化ガス削減に向けた規制を導入する中、自然エネルギーで作る環境負荷の低い電気の価値は高まっている。たとえ、割高であっても供給を希望する需要は存在するのだ。

政府の自然エネルギー政策の混乱もあり、国内の風力やバイオマスなどの発電所を運営する企業のなかには、厳しい経営を強いられているケースも多い。確実に「CO2ゼロ電力」の需要はありながら、供給側とのミスマッチが続いている。両者をつなぐ役割を期待されていた日本卸電力取引所に設けられたグリーン電力の取引市場は開設された2008年11月以来、取引実績ゼロが続いている。

環境配慮を強く求める海外の消費者・投資家などの意向を意識するソニーはクリーンな電源からの直接の電力購入をあきらめたわけではない。東電とソニーが共同で出資した発電所運営会社、サステナブルグリーンパワーは存続しており、案件さえあれば「第2東電」構想が再浮上する可能性もある。需要家による電源選択というパンドラの箱は完全に開くのか。環境意識の変化と自由化の浸透により、従来型の電力供給のあり方も変化を促されている。

(引用元:日本経済新聞 2011年2月28日)
http://www.nikkei.com/tech/ssbiz/article/g=96958A9C93819696E0E3E295908DE0E6E2E0E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;df=3;p=9694E3EAE3E0E0E2E2EBE0E4E2EB

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