アートの yellowism
写真は上のが今回落書きにより汚されたロスコの作品
もうひとつはテートモダンのロスコルーム全体の展示風景
現代アートに残された最高の創造は芸術を捨てること
ロスコの絵の落書きには、“Vladimir Umanets, A Potential Piece of Yellowism.” とある
◇ロンドンの近代美術館「テート・モダン」は7日、展示していた現代抽象表現美術の巨匠、マーク・ロスコ(1903〜70年)の代表作「ブラック・オン・マルーン」(58年)に来場者によるいたずら書きが見つかったと発表した。作品の右下部分に黒いインクで書き込まれたという。ロスコの作品「Orange, Red, Yellow」は、2012年5月に競売大手クリスティーズのオークションで、ニューヨークで開かれた現代芸術のオークションでは過去最高の8690万ドルで落札された。
この絵画近くにいた男性によると、ペンを走らせるような音が聞こえ、その直後に男が立ち去った。AP通信などによると、警察は8日夜、英国南部ワージングで26歳の男を逮捕した。
ロスコは、ロシア帝国下にあったラトビアに生まれたユダヤ人で、13年に家族と共に米国に移住した。いたずら書きされた作品は、ロスコの代表作である連作「シーグラム壁画」(約40点)のうち一つ。
ロイター通信によると、いたずら書きをしたと主張する男が8日電話取材に応じ、「現代アートに残されている最も創造的なことは、芸術を捨てることだ」などと話したという。男は「Yellowism」と称する芸術運動を主宰しているとされる。警察は容疑者の名前を明らかにしておらず、同一人物かは不明。
毎日新聞10.09
http://mainichi.jp/select/news/20121009k0000e030120000c.html
有名な連作「シーグラム壁画」は、1950年代にマンハッタンの企業シーグラムから依頼を受けて製作された。
(引用元:The Voice of Russia 2012年10月8日)
◇ロンドンのテート・モダン美術館でマーク・ロスコの絵画が傷つけられる
ひとりの目撃者はこうツィートした:「こいつは静かに近寄るとマーカーを取り出して落書きした。シュール。」
作品「ブラック・オン・マルーン」は、画家から美術館に寄贈されたものだが、数億ドルの価値があるだろう。
世界の最も有名な現代美術館のひとつ、テートモダン美術館は、シーグラム壁画コレクションを置くのにそれ専用のロスコ・ルームを設けた。
ロシア系アメリカ人の抽象表現主義者マーク・ロスコは現代美術で最も重要な巨匠のひとり。
ブラック・オン・マルーンは、元はフォー・シーズンズ・レストランによって依頼されたシリーズの一部で、レストランはニューヨークのパークアベニューにある有名な超モダン高層建築物、シーグラムビルにあった。
報道によれば、「あの場所で食事をする常連のあらゆる畜生どもの食欲を減退させるものを描きたい」とアーティストは言ったとされる。
けれども、作品完成後、ロスコは依頼に関して翻意する、そのわけは、おそらく彼の絵を特権階級の食事をする人あての背景に使ってもらいたくなかったのだろう。1965年に彼はそのシリーズの何点かをテート・ギャラリーに寄贈しようと決意する。結局、1970年のアーティストが死んだ日に、作品9点がテートに届く。http://www.independent.co.uk/news/uk/crime/mark-rothko-painting-defaced-at-the-tate-modern-8201199.html
△Wikipediaによると、
彼はニューヨークのシーグラムビルのレストランの壁画を依頼され、約40枚の連作(シーグラム壁画)を制作した。しかし友人に譲った作品が売りに出されるという事件をきっかけに、自分の作品が世間に理解されていないと考えるようになり、前渡しされた購入金を全額返却して納入を拒否した。その後、いくつかの美術館が作品の買い取りを申し出たが、ロスコが全部を一つの空間で展示することにこだ わったため難航し、結局彼の死後、世界の3つの美術館(ロンドンのテート・モダン、ワシントンD.C.のフィリップス・コレクション、千葉県佐倉市のDIC川村記念美術館)にわかれて収蔵された。
1970年に病気(大動脈瘤)や私生活上のトラブルなどの理由で自殺。66歳。
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