見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2017/07/27

オピオイド系鎮痛剤

◇オピオイドとヘロインの突発的流行がどのように大手ファーマ社によって引き起こされたか
by Sally Painter

アメリカで増大するヘロイン中毒は流行病の高さにある。処方薬オピオイドの過剰摂取と増加傾向にあるヘロイン使用の間に関連はあるのか?過度に処方された鎮痛剤と結果として起こる中毒の間を点々で結びつけた人もいた、そしてそれらの中毒はヘロインに救いを求めた。

オピオイド系鎮痛剤オキシコンチン(OxyContin:化学名オキシコドン)は処方されるナンバーワンの鎮痛剤としてそびえ立つ

マイク・マリアニ(ウイーク誌)によって書かれた最近の記事によると、大いに習慣性をもたらす鎮痛剤オキシコンチンの増加は急速で、他の鎮痛剤が占有しなかったような市場に行き渡った。

オピオイドの認可と続いて起こる1996年のヘルスケア市場への導入からその驚くべき大当たりに関する考察で、マリアニは、アメリカのパーデュー・ファーマ社(Purdue Pharma)が最初の5年間に4500万ドル相当のオキシコンチンを販売したと報告する。売上高は2000年までに11億ドルまで伸び、2010年には売り上げがべらぼうな31億ドルに拡大したと彼は説明する。これは、すべての鎮痛剤の30%市場優先度を意味したと彼は指摘する。

この市場における優先度はたやすく解明されなかった。たとえば関節炎の“手術後の痛み”など、FDA(連邦薬品局)が薬を認可した広範囲の用途を懸念するウワサがあったとマリアニは報告する。ほとんどどんな種類の痛みもこの人気のある鎮痛剤で処置されるのにふさわしかった。医師らが他の利用できる鎮痛剤以上にオキシコンチンを好んで処方することから、パーデュー・ファーマ社と医者間の関係についてもいかに懸念が起こったかマリアニは説明する。

販売戦力を刺激する動機づけ

2000年までには2倍以上の販売戦力を有してパーデュー・ファーマ社は1年分のボーナス7万ドル+を払うと販売代理人に申し出たと、記事のなかでマリアニは述べる。なかには1年間のボーナス25万ドルも稼いだ販売代理人がいたと彼は報告する。

では、なぜオキシコンチンは医師に対して成功だったのか?それは2001年に関していえば2億ドルで予算に組まれた会社のマーケティング・キャンペーンだったとマリアニは述べる。彼はまた、医師の処方癖を詳細に列挙したデータベースを会社が構築したことも指摘する。このデータで身を固めた販売戦力は、高率の鎮痛剤処方医師に向けて進めることができた。

マリアニは2002年という早い時期にはっきり述べたロサンゼルスタイムズの報道、「パーデュー・ファーマ社は結果を顧みずに無責任にオキシコンチンを処方していた何百人もの医師を特定していた、けれども彼らはそれについてなにもしなかった。」を引き合いに出す。パーデュー・ファーマ社の使命がいかに、「オキシコンチンの処方箋を与える事態になったとき、一次診療の医師に思慮分別なくさせる」ことになっているか、彼は説明する。

特にFDAがそもそもの80ミリグラムより高い服用量で売られるのを可能にしたとき、オキシコンチンの習慣性の特質が、街で売られる貴重なドラッグまでのし上がったとマリアニは指摘する。かつて製薬業は薬の大いに習慣性の特性を認めるよう強いられた、過剰に処方する医者への弾圧はすでに中毒している人たちのほとんど助けとならなかった。多くの人々はオキシコンチンの処方箋欠如で中毒をつのらせると考える、大手ファーマ社のネットの処方鎮痛剤に没頭する人たちがヘロインに救いを求めた。

ヘロインはオキシコンチン中毒から次のステップアップだったか?

CDC(アメリカ疾病予防管理センター)はヘロイン中毒の45%が「処方薬オピオイド系鎮痛剤にもおぼれている」と報告する。ヘロインをやっている10人のうち9人が他のドラッグをやっている。CDCによると、ヘロイン中毒の様相はあらゆる年齢層と所得水準の男女両方の中で見境なく変身させた。この10年間、ヘロインの消費は18歳から25歳の中で2倍に増えた。

最も高い人口増加を経験する人口統計上の3つのグループが歴史的にヘロイン中毒率が低いグループだったとCDCのウェブサイトは述べる。

これらの統計と同じく気がかりなのはそれがもっと悪くなる。ヘロイン中毒はまた「複数の他の物質、特にコカインと処方薬オピオイド系鎮痛剤を濫用している」とCDCは述べる。ヘロイン中毒の流行で過剰摂取関連の死亡事件もまた増加の傾向にある。死亡率は2002年〜2013年に4倍になる。

CDC2014年プレスリリースが2012年のヘロインとオピオイドの死亡率に関する研究を引用した。研究は2010年〜2012年の間に28州で実施された。研究はアメリカの人口の56%に相当するように設計された。この期間中、ヘロインの死亡率は28州で2倍になった。5つの州で処方薬オピオイドの死亡率の増加を報告した。

ヘロイン常用者と処方薬オピオイドの濫用

同じ報告が、処方薬オピオイド常用者の大多数がヘロイン中毒にならなかったと述べた。

しかしながら、ヘロイン常用者の4人に3人がヘロイン常用に救いを求めるより先に処方薬オピオイドを濫用していたと報告される。

これは「処方薬オピオイド濫用とヘロイン間のつながり」の前兆となった。CDCによると「ヘロインはオピオイドである、そしてどちらのドラッグも類似した影響を引き起こす脳の同じ感覚器官に作用する」から、このつながりは意外ではない。

ヘロインはより安価なドラッグのために中毒者は処方薬オピオイドの代わりにヘロインに救いを求めている、特にそれがもっとたやすく入手できるからには。ヘロインと処方薬中毒に対する戦いで“欠かせない”重要なステップとして、CDCは「不適当なオピオイド処方」の削減を勧告する。

http://www.topsecretwriters.com
http://www.informationclearinghouse.info/47504.htm

△1996年、パーデュー・ファーマ社は、作用時間が12時間で薬物依存性が少ない鎮痛薬オキシコンチンを売り出した。ところが、作用時間は12時間ではなく、実際は6時間、8時間で、中毒者と死者がでた。
2007年、パーデュー・ファーマ社は「虚偽的な販売」で有罪となり、6億ドル(およそ666億円)の示談金をアメリカ政府に支払った。だが、2017年の現在も、オキシコンチン中毒問題は解決していない。
過去20年間にアメリカで700万人以上がオキシコンチン中毒になり20万人以上が死亡した。オキシコンチンは日本では麻薬であり、医療用にしか販売されていない。2015年、トヨタ自動車のアメリカ人女性常務がオキシコンチン57錠をアメリカから国際宅配便で入手して、麻薬及び向精神薬取締法違反で逮捕された。
2007年の裁判前後、パーデュー・ファーマ社のオキシコンチンの売り上げは一度落ち込んだが、翌年には持ち直し、その後、2014年まで、年商20-30億ドルの売り上げが続いている。
1996年の販売開始以来2016年までにパーデュー・ファーマ社は総額310億ドルのオキシコンチンを売り上げている。この成功には、パーデュー・ファーマ社のオーナーであるサックラー家(Sackler family)の3兄弟(3人とも医師免許所持者)が大きな貢献をした。サックラー家は2016年にアメリカで19番目の大富豪、アメリカン・ドリームの代表でもある。
(ウィキペディアより)