大阪なおみと７枚のマスク

 

USオープンで決勝に進んだなんてすごい！応援してます！大阪なおみさん

大阪なおみは「７枚のマスクで足りないことがほんとうに悲しい。できれば決勝戦まで進み、全部のマスクを見せたい」と言っている

下記は英ガーディアン紙の記事です

◇大阪なおみ、USオープンのマスクで人種による不当な扱いの犠牲者にみなの注目を浴びせる

USオープンの準々決勝で勝利する前、大阪なおみはジョージ・フロイドの名前を描いたマスクをつけることでアメリカにおける人種による不当な扱いに強い光をあて続ける。ジョージ・フロイドは５月にミネアポリスで白人警官が彼の首を膝で押さえつけたあと亡くなった黒人だ。それは元全米チャンピオン（２０１９年の全豪でも優勝）がフラッシングメドウズにもってくる７枚のフェイスマスクの５枚目だった。

大阪なおみがシェルビー・ロジャースに６－３、６－４で勝利したあと、グランドスラムで彼女がつけたフェイスマスクにある５人の名前のうちの２人、トレイボン・マーティンの母親Sybrina Fultonとアマド・オーブリーの父親Marcus Arbery SrからのビデオメッセージをESPNは見せた。

Sybrina Fulton：「わたしはあなたの特別注文したマスクにトレイボン・マーティンと描いてくれたこと、そしてアマド・オーブリーとBreonna Taylorと描いてくれたことにも、大阪なおみにほんとうにお礼を言いたかったの。わたしたちは心底あなたに感謝しています。勝ち続けてください。USオープンでまっしぐらに強打してください。サンキュー。」

Marcus Arbery Sr：「なおみ、わたしの家族を擁護してくれたことにわたしはほんとうに感謝を伝えたい。あなたがしていること、あなたがわたしの息子と家族を擁護してくれていることに神の恵みを。わたしの家族はほんとうにほんとうに感謝しています。」

警察または民間人の手によって不当に殺害された黒人の名前が描かれたあと２枚のマスクは準決勝と土曜の２回目の決勝に進出した場合のために大阪なおみの旅行カバンに残っている。

日本人の母とハイチ人の父を持ちアメリカで育った２２歳は次のように述べている。「涙をこらえるのにほんとに必死でした。わたしにとってそれはちょっと超現実的なこと。わたしがしていることに彼らが感動を覚えているなんて、とてもジーンときます。わたしがしていることは何にもならないような気がします。もしかするとそれはわたしにできることの一片です。」

２週間前、警察のジェイコブ・ブレイクへの発砲（背中に７発）に対する反発で大阪なおみはウエスタン＆サザン・オープンの準決勝試合を辞退すると表明した。彼女のソーシャルメディアのアカウント上の声明で次のように書いた。「黒人女性として、テニスをするわたしを見てもらうことより、ただちに考慮が必要な、もっとずっと重要な問題があるように感じます。」

彼女は後にトーナメント試合に再び加わって、BLM（黒人の命も大切だ）と描かれたTシャツを着て試合に現れた。

USオープンの１回戦では自宅で警官によって射殺されたブレオナ・テイラーの名前にスポットをあてたマスクをつけた。２回戦のマスクは昨年デンバーで警察に拘留中に亡くなった黒人の若者エリジャ・マクレーンの名前。３回戦は今年２月にジョージア州でジョギング中、白人の親子に射殺されたアマド・オーブリーの名前。「テニスが世界中で見られていることや、たぶんブレオナ・テイラーの顛末を知らない人がいることをわたしは十分承知しています」と大阪なおみはワシントンポスト紙に語った。「わたしにとってそれはまさに意識を広めることです。その顛末（ニュース）を知る人が増えるほどそれに興味を持つようになるように思います。７枚のマスクでは名前の数が足りないのはほんとに悲しいことです。」

先月、大阪は彼女の活動の場を使うことの重要性について話した。「手当たり次第の人々がアスリーツは政治に関与してはならない、ただ楽しませるべきだと言うとき、わたしは遺憾に思います」と彼女はWSJ誌に語った。「第一に、これは人権問題です。第二に、わたしよりあなたに話す権利を与えるものは何なのか？その論理により、あなたがイケアで働いている場合、あなたは家具についてだけ話すことが許されるのですか？」

https://www.theguardian.com/sport/2020/sep/09/naomi-osaka-victims-racial-injustice-us-open-masks-tennis-george-floyd?utm_term=Autofeed&CMP=twt_b-gdnnews&utm_medium=Social&utm_source=Twitter#Echobox=1599651573