見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2020/08/04

セントルイスのカレンとケン


ツイッターで見つけた
“2020年の最もネガティブな言葉はポジティブ(陽性)!”

白人でないわたしはアメリカで絶対に足を踏み入れたくない州というのがある。
ニューヨークに一年ほど住んだけど、(まだアルファベットアベニューに白人の姿を見かけない頃のこと)暴力を振るわれたこともなければ言葉の上でも肌の色で差別されるような場面に一度も遭遇しなかった。

上の画像は映画の一場面ではありません。州によっては、何人もいっぺんに殺傷できる恐ろしい銃をそれこそ何丁も所持する家が普通にあるということです。

◇BLM(黒人の命も大切)運動の抗議者たちに銃を向けたセントルイスの夫婦はかつて近所の地区からゲイを排除するために戦った

JULY 10, 2020 by JOHN WRIGHT

先月、邸宅の外でBlack Lives Matter(黒人の命も大切)を訴える平和的な抗議者たちに不名誉にも銃を向けたセントルイスの個人被害弁護士、マークとパトリシア・マクロスキーは伝えられるところではかつて近所のお高くとまった地区ポートランドプレイスからゲイを排除するために戦った。

マクロスキー夫妻はポートランドプレイスの評議員を訴え、未婚の人々が一緒に暮らすことを禁じた規定が入る委託協定と呼ばれる地区の規定を守らせるように要求した。夫婦は連邦最高裁判所への上訴に失敗した。

夫婦の気がかりな過去のできごとの暴露でセントルイス・ポスト・ディスパッチは、「マクロスキー夫妻がゲイのカップルをその区画に住まわせたくなかったからだと幾人かの隣人は言っている」と金曜の晩に報じた。

「妻のパトリシアが信託契約書を変更するための活動を指揮した1992年に評議員らはパトリシア・マクロスキーを評議員として解任することに投票して彼女を反ゲイ(同性愛者を排除する人)と非難した」とセントルイス・ポスト・ディスパッチは報じている。マーク・マクロスキーは「政治的な理由からポートランドプレイスのある人々はそれをゲイの問題にしたがった」と言った。


△米ミズーリ州セントルイスの検察当局は7月20日、6月に自宅の前を通ったデモ参加者に銃を向けた弁護士夫妻を武器の違法使用で訴追した。

マーク・マクロスキー被告(63)とパトリシア・マクロスキー被告(61)は人種差別に反対するデモが115万ドル(約1億2000万円)相当の邸宅の前を通りかかった際に銃を抜いた。

マクロスキー夫妻はデモに脅威を感じたために武装したと話している。
しかし検察は被告らの行動は平和的な抗議活動が暴力に見舞われる危険を作り出したと説明した。

セントルイスのキム・ガードナー検事は「非暴力的な抗議に参加している人に脅威を与える仕草で武器を振り回すのは違法だ。幸運なことに死者が出るような事態にはならなかったが、セントルイスではこのような行為は受け入れられない」と述べた。

「平和的に抗議活動を行う権利を守らなければならない。脅迫によって抑え込もうとする試みは許されない」

マクロスキー夫妻は武器の違法使用のほか、第4級の傷害罪でも訴追されている。

問題となった行動は6月28日、デモ隊がセントルイスのライダ・クルーソン市長の辞任を求め、市長宅へ向かっている最中に起こった。2人の様子をとらえた動画ではマーク被告とパトリシア被告がデモ隊が自宅前を通った際に銃を向けている。

このデモは5月にミネソタ州で黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人警官に首を圧迫されて死亡した事件を受け、全米で起こった人種差別や警察暴力に対する抗議の一環。クルーソン市長は、警察への援助停止を求める活動家の名前と住所をフェイスブックのライブ配信で読み上げ、反感を買っていた。

被告らは共に人身傷害事件を専門とする弁護士で私有地に住んでおり、私有地を守る権利があると主張している。

ミズーリ州のマイク・パーソン知事(共和党)もマクロスキー夫妻を擁護しており、検察当局がこの件を刑事訴追した場合には恩赦を与える用意があると話す。また地元のラジオ番組に出演した際にも、「2人が刑務所で過ごすことはないと思う」と語った。

同知事は州議員時代、自宅を侵入者から守る際に殺傷能力のある武器の使用を認める通称「城の原則」法の草案を共同執筆した経緯がある。

https://www.bbc.com/news/world-us-canada-53481537 
△コロナウイルス感染症が増え続けるアメリカで‘カレン’と‘ケン’が増殖中

コロナ禍のアメリカで最近よくネットやニュースで耳にするのが、女性だと「カレン」、男性だと「ケン」という名前。

カレンとは、固定概念が強く自己中心的で常に自分は正しいと主張する白人女性を総称するスラングです。つまり最近話題になっているカレンとはマスク着用が義務付けられているスーパーマーケットやファストフード店などにマスクを着用せずに入店し、従業員から着用を求められると逆ギレして暴言を吐いたり、ヒステリックに暴れだす人たちのことを意味しています。

そんなカレンたちに共通しているのはかたくなにマスク着用を拒否するばかりか、「マスクをしない権利がある」と主張して注意した相手を罵倒することです。ちなみに男性の場合は「ケン」と呼ばれていますが、話題になるのは圧倒的にカレンの方が多いようです。

アメリカのカレンたちはかなり過激で、買い物かごに入った商品をあたり一面に投げつけて暴れる、注意されて納得がいかないと店の床に座り込んで抗議する、わざと咳をしたりツバを吐いたりする、入店を制止しようとした従業員に体当たりして店の中に入ろうとするなど挙げたらきりがありません。

最近ではカリフォルニア州サンディエゴのスターバックスでマスク着用を求められたことに激怒したカレンが、フェイスブックに「サービスを拒否された」と店員を名指しで書き込んで大炎上する騒ぎも起きています。この投稿を見て店員に同情した人たちがチップをあげようと募金活動を始め、10万ドルを超える額が集まったといういかにもアメリカらしい後日談もありましたが、この話にはまだ続きがあります。この女性は、「(店員は)私を利用して金儲けをした。集まったチップの半分は私にももらう権利がある」と地元テレビ局の取材で語り、自分はこの一件でたくさんの批判や脅迫を受けたのだから店員を名誉棄損で訴える考えがあると主張したのです。

最近はこのように他人に感染させる危険性があることは棚に置いてマスク着用を拒否して逆切れする白人女性たちをカレンと呼ぶことが増えていますが、もともとは常軌を逸した人種差別的発言をする人に対して主に使われてきた呼び名です。例えばここ最近のニュースでは、自宅の前を通る人種差別を訴えるデモ隊から「自分たちの家を守るため」という主張で、ピストルをデモの参加者に向けるカレンと横で半自動ライフル銃を抱える夫ケンの姿が多くのメディアで取り上げられています。他にもニューヨークのセントラルパークで犬にリードをつけずに放して遊ばせていた白人女性が居合わせた黒人男性から犬をつなぐよう注意されたことに逆キレし、脅されて身の危険を感じていると警察に通報した動画が拡散され際も、「セントラルパークのカレン」としてニュースになっています。カレンとは、このように総じて自分の主張を曲げずに白人には特権があると思い込んで行き過ぎた行為をする人たちのことを指しており、SNSでは#KarensGoneWild(カレンたちが怒り狂う)というハッシュタグまで登場しています。

カレンの語源はわかっていませんがウィキペディアによると映画「ブラックパンサー」(2018年)に主演したチャドウィック・ボーズマンが人気コメディ番組「サタデー ナイト ライブ」で黒人の集まりに薄味でおいしくない手作りのポテトサラダを持ってきたカレンという名の架空の白人女性をネタにしたことから、そのようないかにも黒人のことを理解していない白人女性を総称する言葉として広まった可能性があるようです。昔からこうした人たちはいましたが、SNSとスマホの発達であっと言う間に動画が拡散されるようになったことに加えてパンデミックによる外出自粛や経済活動の停滞などで多くの人がストレスを感じていること、人種差別抗議運動ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切)が全米に拡大して注目されることへの不満などもカレンが増えている要因になっていると言われています。