イングランドが固唾を飲む日
⌘イギリス各地で極右が扇動する暴動が広がりこれまでに400人以上が逮捕される。
ダンス教室に参加していた3人の少女が17歳の少年によって殺害された事件から1週間。事件が起きたイギリス中部サウスポートでは5日、少女たちの追悼集会が開かれた。
イギリスでは事件直後から犯人は「イスラム教徒の移民」とする「偽情報」が拡散され、これを利用した極右集団が移民やイスラム教徒へのヘイトデモを煽り暴動に発展。各地でモスクや難民申請者の滞在するホテルが襲撃され、ロイター通信によるとこれまでに420人が逮捕される事態となっている。
スターマー首相:「動機が何であれこれは抗議ではない。ただの暴力だ。わたしたちはモスクやイスラム教徒のコミュニティへの攻撃を容認しない。」
スターマー首相は緊急会議を開き「暴動の参加者だけでなくオンラインで暴力を扇動した者にも法の裁きを受けさせる」と述べた。
インターネット上の「デマ」の拡散が問題となるなか、「X=Twitter」を所有するイーロン・マスクは、「内戦は避けられない」と投稿している。
イギリスの首相官邸はマスクの投稿に対し「あのようなコメントを正当化することはできない」と非難した。(TBSニュース参照)
#ハワード・ベケット:何千人ものがレイシズム(人種差別)に反対するためにリバプールに集まった。国の全域だ。ニューカッスルからリバプール、ブリストル、ロンドン、ブライトンまで。人々は「人種差別に反対 暴力に反対 団結に賛成」と言っている。人種差別主義者は勝てない。彼らは信頼を得ないだろう。
#地元のイギリス人たちがパブから出てきて故郷アクリントンのイスラム教徒を取り巻いて抱きしめる。イギリスを分裂させ、破壊しようとする悪党どもは少数派だ。
⌘憎悪に対抗して団結:イングランドのレイシズムに対抗する抗議者たちはほとんどなにも応酬する状態にない
ニューカッスルからロンドン、ブリストルまで、人種差別反対のデモ参加者はさらなる人種差別主義者の暴動の脅威に反抗した。
それはイングランドが固唾を飲む日だった。国中、そしてアイルランドの海を越えたベルファーストで、警官はここ10年以上で最も広範囲に及ぶ暴力の夜を危ぶみ、覚悟を固めた。
過去1週間にわたり数十の町や都市を包囲した極右の動乱に狙われた恐怖から店舗は板で囲われ、劇場公演はキャンセル、ホテルや移民相談センターは閉鎖された。
だが、ニューキャッスルからロンドン、ブリストルまで全域のイングランドの街路に群がったのは、人種差別に反対するデモ参加者だった。対抗する勢力の抗議者が最初に到着し、その数は数十から数百へ、そして数千人へとみるみる増えていった。
夕方までには、ほとんどが敵対する相手のいない対抗勢力の抗議者だった。
極右の気配はほとんどなく、歌やダンス、サンババンドの演奏など、ほぼカーニバルのような雰囲気があった。
反人種差別の抗議の規模は、極右、反移民の暴力によって威圧された1週間後に話を変えるための行動であると確実にメッセージを送っていた。
バーミンガムの宝石街にある移民センターの外で、彼らは「ファシストのクズどもはバーミンガムから出ていけ」と繰り返し唱えた。
リバプールで彼らは「ナチスに反対するおばあちゃん」「移民歓迎。人種差別者は歓迎しない」「貧困層が貧困層を責めると金持ちだけが勝つ」などの横断幕を掲げた。歩行器にあるポータブルスピーカーで高齢男性がジョン・レノンのギブ・ピース・ア・チャンスを繰り返し流した。
ブライトンでは反人種差別の抗議が極右勢力を圧倒したため、警察は極右を守るために彼らを包囲した。
小競り合いはあったが、その数はごくわずかだった。ハンプシャー州アルダーショットでは怒りが爆発し、警察が介入して「ここでは難民は歓迎される」と繰り返しチャントしていたグループが、「ボートを止めろ」と叫ぶグループに近づけないようにした。
プレストンやブラックプールのようなところの雰囲気は緊張していたという。
テイラー・スウィフトをテーマにしたサウスポートのホリデークラブで少女3人が殺害されて9日が経過、警察署長らはイングランド全土で100件以上の極右デモの可能性に備えていた。
イングランド北西部と北東部が最悪の事態に遭遇するとの警察情報部の示唆により、正午までに国内すべての警察部隊が厳戒態勢を敷いた。
4000人以上の警察官からなる機動隊が国内各地に展開し、数日前から極右テレグラムチャンネルなどで出回っていた移民法律事務所や亡命を求める人たちの宿泊施設を含める39ヶ所の「標的リスト」を保護した。
リバプールに起因するとみられるメッセージは、「教えてやるまでやつらは来るのをやめない…もう移民はいらない。マスクをしろ。これをできるだけ遠く広く拡散しろ」とフォロワーに伝えた。
特別捜査官らが投稿の出所を追うなか、この脅しは非常に深刻に受け止められた。キール・スターマー首相は48時間以内に緊急コブラ会議を2回招集し、2011年の暴動以来最大の暴動鎮圧部隊をイギリス本土全域に派遣した。
夏休みのクラブで6歳のBebe King、7歳のElsie Dot Stancombe、9歳のAlice Dasilva Aguiarが殺害され、他の8人の少女と大人2人がナイフにより重傷を負って9日が経っていた、そしてイギリスは悲しみを癒す間もなく1週間の広く行き渡った暴動により身悶えさせられる。
サウスポートでの暴力の不穏な情勢は致命的なナイフ攻撃のわずか36時間後に始まった。容疑者はアラブ系イスラム教徒だとオンライン上で間違って特定された後、暴徒がモスクを襲撃し、警察車両に火をつけた。この投稿は数千万回閲覧され、アンドリュー・テイトやトミー・ロビンソンといった人気のある右翼の人物によって拡散された。
他の町や都市がこれに続き、それは延々と続くように思えた。
警察と司法による不穏な情勢を鎮圧する試みは失敗し、暴徒が勢いづいた。うわべは手当たり次第の暴力の点呼がイギリス全体を不安にした。
ロザラムとタムワースでは集団が亡命申請者たちが宿泊する2つのホテルに放火、リバプールのウォルトンではコミュニティの図書館が燃え立った。店舗は略奪され、家やクルマは襲撃されてジャーナリストが標的にされた。
最も深刻な幾つかの騒動の中心地マージサイドでは、警察本部長セレナ・ケネディが水曜の法廷で部下の警官90人以上が前例のない暴動で負傷したと述べた。
標的となったアサイラム・リンク・センターのマネージャー、ユアン・ロバーツは、「わたしたちのスタッフ、ボランティア、サービス利用者に向けられる暴力のおそれと地域への潜在的なダメージにショックを受け、落胆している」と述べた。
彼は、「コミュニティからの反応は感極まるものでした。多くの前向きな支援のメッセージや何百もの助けの申し出があり、わたしたちはほんとうに感動しました。この憎悪は少数派であり、リバプールのほとんどの人がウエルカムで親切であるのをわたしたちは知っています」と付け加えた。
シェフィールドでは、移民相談センターの外での噂のデモの数時間前に市内の一部がゴーストタウン化した。
https://www.theguardian.com/world/article/2024/aug/07/anti-racism-protesters-fill-streets-of-english-cities-as-far-right-threat-recedes
⌘イギリス各地で極右主導の暴動が行われる中、発端となった「偽情報」をSNSに投稿した女性が逮捕される
イギリスでは先週から反移民・反ムスリムを掲げる極右主義者ら主導の暴動が広がり、イスラム教のモスクや難民申請者が滞在するホテルが襲撃された。
暴動は偽情報がインターネット上で拡散されたことから始まったが、警察は8日、偽情報を最初にネット上に投稿したとみられる55歳の女性を逮捕した。
現地メディアによると、女性はイギリス中部に住むアパレル会社の役員で、旧Twitter=X上で殺人犯の名前を捏造した上、「昨年、ボートでイギリスに渡って来た難民だ」とする虚偽の投稿をした疑いが持たれている。
彼女の投稿はその後、ロシア政府との関連も指摘されるウェブサイトに掲載されたほか、極右団体「イングランド防衛同盟」の創設者トミー・ロビンソンやXで900万人のフォロワーを持つ右派系インフルエンサー、アンドリュー・テイトがSNSで拡散し、急速に広まったとされている。
また、Xを所有するアメリカの実業家イーロン・マスクも暴動に絡んだ偽情報の拡散に加担。BBCによると、マスクは「イギリス政府が暴動の参加者を収容するための強制収容所を建設予定だ」とする虚偽のニュース記事を拡散したとのことだ。投稿は170万回以上閲覧されたが、マスクはその後、何の説期もなく投稿を削除したもよう。
(TBS news dig参照)
#イーロン・マスクは先週の暴動に対するキール・スターマー首相の反応を批判し、UKは「内戦」に向かっていると示唆したことでニュースになっている。AP通信
#アメリカのニューヨークポスト紙ヘッドラインによると、イギリス警察長官がオンライン投稿を理由にアメリカ市民の身柄引渡し、投獄を実行すると言っておどす:「われわれはあなたのあとを追うつもりである」
By Alexander Hall, Fox News
Published Aug. 10, 2024
画像は、パリオリンピックのボクシング競技でパレスチナの選手ワシム・アブサルが敗れた時、彼は「パレスチナに自由を」と叫ぶ
対戦相手のスウェーデンの選手がワシムの腕を持ち上げて、それを支持した
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