見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2008/04/08

世界中の市民が見ている



聖火リレーが途中バスに避難してバスで行くしかない事態になったり、トーチが何度も消されるなんてこと、これまであったかしらね。

◇8月に開かれる北京五輪の聖火リレーが7日、仏パリで行われたが、チベット騒乱での中国政府の対応に対する抗議活動が相次ぎ、途中で打ち切られる異例の事態となった。
中国当局は、抗議活動家が五輪準備期間を、チベットでの人権全般に対する中国のこれまでの対応を糾弾したり、中国の外交政策を批判するために利用しようとしているのは「恥ずべきこと」と非難。その上で、世界各地を回る聖火リレーに変更はないとしている。
パリでの聖火リレーは、出発地のエッフェル塔をスタートした直後からトラブルに見舞われ、抗議者が聖火ランナーを取り囲む厳重な警備を突破しようとするたびに繰り返し中断された。
数千人のデモ参加者を前に、聖火は幾度かバスの中にかくまわれたほか、少なくとも2度、消すことを余儀なくされた。新華社は中国当局者の話として、安全上の理由から消火したとしている。
仏内務省の発表によると、警察は今回のデモで18人の身柄を拘束した。
聖火は9日、米サンフランシスコに到着する。当地では7日、チベットを支援する活動家3人が名所ゴールデンゲート・ブリッジに登り、抗議の垂れ幕を掲げた。
(ロイター通信 2008年4月7日)

◇前日のロンドンから抗議運動の「火種」は海を渡っていた。多数の市民が沿道に集結。手には「チベットに自由を」などと書かれたプラカード、チベットの旗、消火器、水鉄砲…聖火を奪ったり消そうとする市民も続出した。
主催者側は、聖火を守るため、一時的に聖火トーチの火を消し、伴走するバスの中へトーチを移す緊急措置を取り、リレーは何度も中断した。
エッフェル塔には5つの手錠を組み合わせ、五輪マークを表現した黒い旗がなびいた。近くで抗議行動に参加した活動家(32)は「世界中の市民が中国での出来事を注視しているのだと、中国政府に伝えたい」と語った。
パリは、3月にギリシャで行われた聖火採火式にメンバーが乱入した国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」の拠点。今回の抗議行動も予告し、拘束された5人のうち2人が同記者団のメンバーだった。
治安当局は警官ら約3000人を動員。厳戒態勢を敷いた。聖火の周りでは、警察の車両やオートバイ、ローラースケートの警官らが何重にもなって警戒した。
聖火はセーヌ川沿いにあるエッフェル塔を出発。元五輪メダリストら80人の聖火ランナーは、凱旋門や目抜き通りのシャンゼリゼを含む約28キロのコースをリレーした。
中国への抗議は世界に広がっている。9日には米サンフランシスコでもチベット人組織や市民団体が抗議活動を予定。17日にはインドでもチベット人らが大規模なデモ計画を立てている。
(デイリースポーツ2008年4月8日)

写真は、サンフランシスコのゴールデンゲートブリッジのケーブルに登り、垂れ幕をくくりつける中国の人権侵害に抗議する活動家たち(ロサンジェルスタイムズ 07 April 2008)
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