バンクシーは謎のままがよい
ここで2度ばかり紹介したことのあるグラフィティアーティスト、「バンクシー」のニュースです。
◇新聞が「バンクシーの正体を暴く」
バンクシーって?
正体不明のグラフィティアーティスト、バンクシーはロビン・ガニングハムという34歳の元公立学校の生徒だと、新聞Mail On Sundayは主張してきている。
4年前に撮られたスプレー缶を手元にひざまづく男性の写真から「ゲリラアーティスト」の身元を割り出したと新聞は述べる。
だが、バンクシーのスポークスマンはこの報道についてコメントを拒否した。「私たちはこの要求をしょっちゅう受け取る」と彼女はBBCに語った。
「こういう話を私は決して確認しないし否定もしないと、常に言ってることを言うだけです。」
バンクシーのステンシルで刷りだしたアートワークは、世界中の人目につく公共スペースに予告なしに現れる。
1月、画家が「Banksy」という文字を完了するのを示す、ロンドン西のポートベロロードの彼のグラフィティ作品がオンラインオークションで20万8100ポンドの入札を引きつけた。
だが、2006年のディズニーランドでのグアンタナモベイの捕虜の等身大のレプリカといった、世間をあっと言わせる大胆な離れわざでもアーティストは名高い。
彼の猛烈に用心深い個性は彼の破壊活動分子のアピールを増すだけだ、そしてクリスティーナ・アギレラやアンジェリーナ・ジョリーを含めるハリウッドエリートのお仲間が彼の絵をわれ先にかき集めてきている。
・きわめつけの才能
アーティストに関する唯一信頼できる伝記的事実は、彼がブリストル生まれのブリストル育ちであることだ。
彼の本名はロビン・バンクスで両親は彼が絵描きでデコレーターだと思っているとよくウワサされてきているが、バンクシーと親しい人たちは誰もこのウワサ話を確かめたことがない。
いま、新聞Mail On Sundayは彼の真の正体を暴いていると主張する。
2004年バンクシーがジャマイカで絵を描くのを示すと主張する一枚の写真を使って、新聞はアーティストの正体を突きとめたと言う。元友人と知人らは写真の男性をロビン・ガニングハムであると確認する。
年に学費9420ポンドのブリストル大聖堂スクールにガニングハムと一緒に行ったスコット・ナーズは、彼は「アートできわめて才能があった」と新聞に話す。
「彼がバンクシーでもボクはまったく驚かない」と彼が言ったのが引用される。
後にバンクシーと一緒に展覧会をやったアーティスト、ルーク・イーガンは、最初のうちはガニングハムなど知らないと否定したが、結局、彼とアパートを共有していたのを認めた。
ガニングハムがバンクシーだったかどうか新聞に尋ねられ、「そうね、彼は当時の彼ではなかった」と彼は返答した。ガニングハムの父親ピーターは写真の人物には見覚えがないと言った、一方、彼の母親パメラは彼女に息子などいないと主張した。
・圧倒的な期待はずれ
新聞がバンクシーのだと主張する写真はジャマイカ人写真家ピーター・ディーン・リッカードによって撮影された。
写真はまずインターネットに登場してその後2004年にMail On Sundayの姉妹版Evening Standardに現れた。
バンクシーを何年も追跡した反落書きのブリストルの職員コリン・セイセルが写真は本物だったと結論づけたが、バンクシーのエージェント、スティーヴ・ラザリデスはリッカードの写真は彼のクライアントではなかったとニューヨーカー誌に話した。
2年後、彼が誰であるか世間は決して気づくべきでないとバンクシーは言い張った。
「カミングアウトすることに一度も関心はない」と彼は雑誌Swindleに語った。
「自分をよく見せることにのめり込んではいない。ボクは絵をよく見せようとしているだけだ。」
「それ以外には、現実のボクが向こうの数人の15歳の子にとって圧倒的な期待はずれになることの安全策だ。」
(BBC NEWS 13 July 2008)
写真は、ブリストルでのバンクシーのアート。バンクシーのグラフィティは大いに集められるが、地元議会によって頻繁に取り除かれる。
2枚目もバンクシーアート。このアーティストのステンシルはよく破壊活動分子の政治的メッセージを伝達する。
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