BBCはポイントをはずす
◇広告は公平という公共放送のキャスターの体面を傷つけるものだと言って、イギリスのBBCがガザ救済のための英国の第一級の慈善団体からの嘆願を放送するのを拒否している。
土曜日、放送キャスターの決定に対し、デモ参加者らがロンドン中央のBBC放送局で抗議する。
決定が人を刺激してイギリスとスコットランドで週末の抗議を促した。あるグループなどは、スコットランドのグラスゴーにあるBBCビルの玄関ロビーを100人が占拠して、BBCがその広告を流すまで動くつもりはないと言っている。
(CNN 25 January 2009 の記事から一部抜粋)
◇英BBC放送が報道機関の「中立性」を盾に、パレスチナ自治区ガザへの支援金要請運動をニュース番組などで取り上げない方針を決めたことに批判が集中、市民による抗議デモのほか、現職閣僚が再考を促す異例の事態になっている。
支援金要請運動は、イスラエル軍に破壊されたガザの家屋再建費用などを募るため英国の13の慈善団体が共同で計画した。
BBCはイスラエルとパレスチナという2つの当事者がある中、パレスチナ側への支援金要請だけを取り上げれば、報道機関としての中立性が損なわれるとして放映しないことを決定。
これに対して「人道支援と政治問題をはき違えている」との批判が起こり、アレグザンダー国際開発相がBBCトップに見直しを求める書簡を送付。英ITVなどTV各局も放映を決め、BBCの孤立ぶりが目立つ。
BBC側は「戦争と自然災害による被害は違う」と正当性を主張しているが、25日付の英各紙は「ガザの子どもたちにはわれわれの支援が必要だ」(サンデーテレグラフ)、「もし今後放映を決めれば政治圧力に屈したとみなされる」(オブザーバー)と批判のトーンを一段と強めている。
(大分合同新聞・共同通信 2009年1月26日)
◇南米ボリビアで25日、先住民の権利拡大などを盛り込んだ憲法改正の是非を問う国民投票が行われ、地元2大TVによる出口調査によると、賛成票が8%以上の差で反対票を上回り、新憲法は承認される見通しとなった。
これまでの憲法は大統領の再選を禁じていたが、新憲法承認により、エボ・モラレス大統領の二期目(5年)就任に向けた再選への道が開かれることとなる。
さらに新憲法は、36の先住民コミュニティーについて、自治権や独自の言語の公用語化、司法の権利を認め、農地改革として個人の土地所有面積に上限を設けることも定めている。
一方、左派のモラレス大統領への反発が強いサンタクルス、タリハ、ベニ、パンドなど資源豊富な東部県での出口調査では、改憲反対が多数となっているほか、サビナ・クエジャル知事が憲法改正反対運動を展開したチュキサカ県でも、賛成票と反対票の差はわずかだった。
(AFP 2009年1月26日)
◇天然ガス企業の国有化発表、改憲の国民投票前に
左派系政権を率いる南米ボリビアのモラレス大統領は23日、全国向けのTV演説で、英BP系の子会社が保有する天然ガス開発企業チャコの国有化を発表した。同大統領が進めるエネルギー資源の国家管理策の一環。
チャコの株式を取得する形で国有化する。同社従業員の解雇などは実施しないと約束した。大統領は2007年、08年、石油関連産業の国有化を推進すると発表している。
(CNN 2009年1月24日)
◇南米ボリビアで22日、新たに国営紙「変革」が発刊された。既存メディアを反政府寄りと批判する先住民出身の急進左派モラレス大統領の肝いり。大統領は就任以降、天然ガス資源やエネルギー、通信企業の国有化を進めており、国家管理強化の動きがメディアにも及ぶことになる。
同紙の綱領は「真実はわれわれを解放する」。全国で日刊3000部が発行されるが、創刊号は5000部が市民に無料で配られたという。大統領は「メディアの歪曲(わいきょく)に対し、より多くの情報と教育のためのメディアが必要だ」などと語った。
(時事通信 2009年1月23日)
写真はロンドン中央のBBC放送局で抗議する人びと
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