ブラジル発パリ行きの便が消えた
◇不明のエールフランス機、救難信号10回発信後墜落の可能性
フランスの航空会社エールフランス・KLMは1日、ブラジルのリオデジャネイロからパリのシャルル・ドゴール空港に向かっていた228人乗りのエールフランス機が10回の救難信号を発した後、大西洋に墜落したもようだと発表した。
エールフランスによると、このエアバス製「A330-200型機」は、電気系統の故障と乱気流に見舞われたと連絡した後にレーダーから消えた。ピエール・アンリ・グルジョン最高経営責任者(CEO)は記者会見で、ブラジルの沿岸から遠く離れた地点で消息を絶ったことを明らかにした。通信担当責任者フランソワ・ブルスは落雷に直撃された可能性も否定できないと述べた。
グルジョンCEOは、パリ近郊の本社で開いた記者会見で、同機が墜落した公算が大きいと述べた上で、天候が要因だったかどうかを判断するのは「時期尚早」との見解を示した。同社によると、同機はパリ時間午前4時に強い乱気流の空域に突入し、4時14分に自動救難信号を発信。CEOは、同機が10回の救難信号を発した直後に消息を絶っており、「予想外の異常事態」が発生した可能性を示唆していると語ったが、それ以上の詳細には言及しなかった。
(ブルームバーグ 2009年6月2日)
◇ブラジル空軍は、1日にブラジル沖で消息を絶ったエールフランス航空AF447便の捜索を夜間も継続するため、特殊な電子機器を搭載した航空機の投入を決めた。空軍報道官が1日夜、明らかにした。
報道官によると、夜間は目視による捜索はできないが、電子センサーやレーダーセンサーによる捜索は可能だという。C130ハーキュリーズでエールフランス機からの救難信号の受信に全力を挙げ、天候が許せば赤外線装置を搭載したEmbraer R99型機で海上の浮遊物を捜索する。捜索は夜通し続けるという。
報道官は、別の海域を捜索していたフランスの航空機2機は日没後は捜索を取りやめざるを得ないだろうと語った。また、AF447便が消息を絶ったのとほぼ同じ時間にブラジルに向けて近くを飛行していたブラジルのTAM航空のパイロットが、セネガルの航空管制担当海域でオレンジ色のものを見たという報告があることも明らかにした。このパイロットによるとオレンジ色のものが救命ブイだったのか、炎だったのかはわからなかったという。
(AFP 2009年6月2日)
◇見込みのない飛行機が捜索される大西洋
月曜、乱気流のなかで消息を絶った228人の乗客と乗員を乗せた定期旅客機を見つけるため、フランスとブラジルは大西洋の深い海域を捜索している。
リオデジャネイロからパリに向かって飛行していたエールフランスのエアバス搭乗者の中から生存者を見つける有望な見込みはほとんどないとフランスは考える。
海洋上に姿を消す前に送った短い回線の自動記録が最後の連絡だった。
乱気流のあらしによってたぶん操縦不能になったものとフランス当局者は考える。
シャルルドゴール空港とリオのジョビン国際空港のスタッフは228人の行方不明者の親族と友人の助けになろうと努めてきている。
行方不明者のほとんどはブラジル人かフランス人だが、全部で32の国籍が含まれる。5人の英国人と3人のアイルランド市民がそのなかにいる。
もし生存者が見つからないとすれば、エールフランス社の75年の歴史においてエールフランスの飛行機がかかわる最悪の命の損害数になってしまう。
フランスと米国の情報筋は飛行機の損失の原因としてテロリズムを除外してきている。
・米国のスパイテクノロジー
捜索機の乗組員たちは捜索範囲をブラジルと西アフリカの中間点数十海里のゾーンにせばめてきていると、エールフランスのピエール・アンリ・グルジョン最高経営責任者(CEO)は言った。
彼らの作業は、数日間信号を送ることになっているエアバスのアルゴス・ビーコンによって促進されるかもしれないと、彼は付け加えた。
セネガルのダカールに基地を設けるフランスの偵察機が月曜夕刻に推測上の墜落エリアに到達する予定だった。それはダカールに常駐する他のフランス機2機と目下ギニア湾で巡航する海軍の軍艦船によって同行されるはずだった。スペインとセネガルもまた、捜索を助けるため飛行機を急派した。
フランスの大統領ニコラ・サルコジは、政府が救助のためワシントンと接触していることを確認した。
「衛星観察能力を利用する手段を得るためと、手がかりを私たちに供給できるかもしれない部署に聞くため」に、フランスがペンタゴンと接触してきたことを、フランスの防衛大臣エルベー・モリンの不特定の補佐が、これより早くにAFP通信社に伝えた。
ブラジルは捜索を助けるため、ブラジル北東部沿岸のはるか彼方に、空軍機7機と海軍の船3隻を派遣してきている。
「ブラジルのナタルから約1200キロメートル北東の、航空機が通信を絶った最後のポイントに、私たちはなんとか達するよう努めたい」とブラジル空軍のスポークスマンは言った。
ほとんど飛行機との最後の無線通信が記録されたところ、遠く離れたエリアに捜索は集中していると、空軍スポークスマンはAFP通信社に語った。
「このゾーンは、ブラジルの航空管制の管轄とセネガル・ダカールのそれとの間のライン上にある」と彼は付け加えた。
パリのブラジル領事、マリア・セリナ・ロドリゲスは、捜索者らには海洋の深さが面倒になることを、受け入れた。
「ついに浮かぶ残骸、破片、救命胴着を見つけられるのを彼らは願っています、ですが、時間をさいて、彼らはなんとか領域をせばめようとして、気象庁と海上の潮流を監視する当局者らと調整しています」と、彼女はAP通信に語った。
(BBC NEWS 01 June 2009)
http://news.bbc.co.uk/go/pr/fr/-/2/hi/americas/8078147.stm
写真は姿を消したAF447便
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