闘牛はマドリードの文化
◇米アリゾナ州の連邦地裁は28日、同州が制定した不法移民取り締まり強化のための州法の主要部分について施行差し止めを命じ、移民問題は政府に管轄権があるとしたオバマ政権の主張を認めた。
同地裁のボルトン判事は、警官が速度違反で職務質問した相手が不法移民の疑いがある場合は、合法的な移民であるかどうかをチェックすることを義務付ける条項の施行を差し止めることに同意した。国土安全保障省によれば、アリゾナ州には46万人の不法移民が在住しているという。
同判事はまた、移民に対し米国の在住権があることを証明する文書を常時携行することを義務付ける条文や、不法移民が雇用を求めて街頭など公の場所に集まることを禁じる条文についても、施行を差し止めた。さらに、国外追放処分となりそうな罪を犯したとみられる不法移民については、逮捕状なしに身柄を拘束できるとした条文も、差し止め対象とした。
不法移民と知りながら雇用した場合の罰金強化など、その他の異論の少ない条項については、29日から施行される。
同州法については、支持者は連邦政府が不法移民を取り締まれない空白を埋めるためのものだと主張、これに対して反対派は人種差別を強めると訴えている。
(ウォールストリートジャーナル 2010年7月29日)
◇スペイン北東部カタルーニャ自治州の議会は28日、闘牛を2012年1月1日から禁じる条例を賛成68、反対55、棄権9で可決した。
可決の瞬間、議場には歓声が沸き起こった。闘牛は1991年にスペイン領カナリア諸島で禁止されているが、スペイン本土で禁止されるのは初めて。
動物愛護団体は、他州もこれに追随するよう求めている。
闘牛はスペインの国技とも言われ、闘牛士は英雄のように扱われてきた。だが近年は、若者を中心に、闘牛人気が急速な衰えを見せている。2007年のある世論調査では、国民の4人に3人が、闘牛には興味がないと回答した。
同州では人気の低下が特に顕著で、州都バルセロナで稼働している唯一の闘牛場における前年のシーズンチケット保有者数は数百人程度。首都マドリード最大の闘牛場における2万人を大きく下回った。
同州は、独自の言語と文化を持ち、スペインからの独立を求める声も多い。闘牛禁止条例は表向きは動物愛護のためとしているが、独自のアイデンティティーを強調する狙いがあるとの見方もある。
(AFP 2010年7月29日)
写真はカタルーニャでは人気が低迷するがいまだバルセロナで行われる闘牛(BBC)
昨年、議会が審議入りを小差で可決して以降、国内外を巻き込む論争が続いていた(CNN)
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