見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2012/06/21

ムバラクは死んでない




写真は、水曜、健康状態が悪化したのちにムバラク元大統領が移送されたカイロのアディ軍病院の門を警戒する兵士たちの姿


ムバラクはまんまと刑務所の病棟から逃れたうえに、担当弁護士は医療を方便に海外での治療を要求する。
議会を解散させ選挙にもいちゃもんつける軍最高評議会はエジプト国民をどこまで愚弄するつもりか。

◇ムバラク氏は刑務所のトイレで転倒しただけと弁護士が容態悪化を完全否定

カイロ:水曜日、エジプト国営メディアが報じる投獄された前大統領は瀕死というのは偽報だと弁護団のひとりが非難、そしてムバラク氏は単に刑務所のバスルーム(トイレ)で倒れただけと主張してホスニ・ムバラクの健康をめぐる困惑に新たな政略的な陰謀の察知が入り交じった。

弁護士Youssri Abdel Razeqからの新たな説明は、ムバラク氏の状態だけでなく、昨年ムバラク氏がエジプトの変革で追放されて以来ずっと暫定統治を担う軍主導の政権内部にありうる動機についてもまた追加の不審を起こさせた。

水曜日、弁護士のAbdel Razeq氏はそれを否定。本当は何が持ち上がたのか、ムバラク氏は刑務所のバスルームで転んだのだと弁護士は述べた、転倒は首の血栓から生じたもので、彼は午後5時に刑務所から軍病院に移送された、臨死体験の報道が現れはじめるよりずっと前のこと。

「昨夜、私どもは、いわゆるエジプトのメディア熱にびっくりした」と弁護士は言った。

医師らは首の血栓を除くためムバラク氏にすぐに投薬、彼はMRI検査を受けて安定した状態にあると彼は言った。ムバラクの法律チームが医学的根拠を用いてムバラク氏の完全釈放を仰ぐ申し出を行政の裁判官と共に提出しているとAbdel Razeq氏は述べた。それから、ちょうど二年前に腸の外科手術のためドイツに行ったと同様に、ムバラク氏を医療のため国の範囲外、外国へ行かせて治療させることも当局は快く受入れたと彼は言った、「もちろん、医師団がそれを勧めるとして」とAbdel Razeq氏は話した。

水曜早くに、ムバラク氏は自分で呼吸しているし状態はほとんど安定していると安全保障当局は述べた。

終身刑を言い渡されたムバラクはカイロの刑務所病棟にいた。弁護士は、彼の健康状態の悪化は投獄を免れてしかるべきだと訴えていた。

アナリストは、ムバラク氏が大統領選の勝者が決まるクライマックスの瞬間に意識を失ったことに驚嘆する。「非常にシェイクスピア的」だと国家資金研究所のアナリストは述べる。「彼自身にとって自分は永遠だ、彼の後に誰も存在することはできない。彼は後継者の名前を聞きたくない」のだと。

選挙を監視したカーターセンターの元大統領ジミー・カーターは、「エジプトが取っている非民主的な転向に深く心配した」と火曜の声明で言っている。センターは「選挙の重要性と目的に疑問をいざなう、広範囲に及ぶ行政と憲法の情況について容易ならぬ憂慮」を表した。

カーター氏は、先月の一回目の投票とは対照的に先週末の投票を通じて幾つかの国際監視団が強める凝視と恫喝を軍人から受けてきていると述べた。「取るに足りないが、カーターセンターの立会人の前で顕著な恫喝のパターンがあった」とカーター氏は言った。軍はいくつかの投票所でオブザーバーを撮影した、ある国際的オブザーバーはプロセスについて肯定的な声明をするよう強要されたと感じた。

彼はまた、投票と票のカウントを監督する彼のチームの能力につけられる制約についても気をもませられたと言った。「制約は信用できて有効な選挙監視の核心の原論に反している」と彼は声明で述べた。「カーターセンターはそのような情況における今後の選挙に立ち合うつもりはありません。」


タハリール広場では、ムバラク氏の具合のニュースは毎度おなじみの疑念に出くわす。「ムバラクは瀕死と当局者は言う」と22歳のHatem Moustafaは言った。「今回は本当にそうなのかも。」 だが、確信はしていなかった。「思うに、オレらがタハリール広場を退去するならそのために軍の評議会はこれを言っているんだろう」とMoustafa氏は言った。「広場から立ち去らせるためなら当局者はなんだって言う。」

抗議者のひとり、モハメッド・ガマルは、「人々の正当性が旧将軍の欲によって相殺されることはありません」と言った。ガマルが言うようにムバラクは病院に救急搬送された。判決後に彼の政府の政治犯が刑期を努めている悪名高い刑務所の病棟にヘリで空輸されたとき、彼の健康状態がまた悪化した。
(報道によると彼はヘリから降りようとしなかった。)

http://www.nytimes.com/2012/06/21/world/middleeast/official-silence-surrounds-mubaraks-condition-in-egypt-hospital.html?_r=2&ref=world

◇エジプト大統領選:投票結果の公表延期 精査に時間必要と

エジプトの選挙管理委員会は20日、大統領選決選投票の結果公表を当初予定していた21日から延期すると発表した。国営の中東通信が伝えた。不正を訴える申し立てが計約400件あり、「精査にさらなる時間が必要」と説明した。公表時期について主要紙アルアハラム(電子版)は23~24日との見通しを示した。

決選投票では穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団が推すモルシ自由公正党党首と、シャフィク元首相の両候補が「勝利宣言」したが、地元メディアはモルシ氏勝利と報道。20日には開票作業の監視を支援した改革派の判事グループが記者会見し、モルシ氏が88万余の得票差で勝利したとの非公式集計の結果を発表した。

国を暫定統治する軍最高評議会が新大統領の権限を制限し、民政移管への懸念が高まっている。ムバラク前大統領の容体急変もあり、開票結果の遅れは選挙の信用性を低下させ、混乱に拍車をかける恐れもある。

(引用元:毎日新聞 2012年6月21日)

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