なべとフライパン革命
アイスランドで何が起きているか知ってますか?!
なべとフライパン革命! 借金奴隷金融制度からの脱却!
写真はアイスランドの首都レイキャビク(NYTimes.com)
アイスランドの女性議員:「民間の借金を公的にすることを私たちは拒否した。
この借金は私たちが頼んだものではない。
腐敗した銀行制度。ほとんどのメディアは寡頭政治家と金融業界に支配されている。
イギリス政府はアイスランドに対しテロリスト法を適用した、だから怒っている。」
この革命に取り組んだアイスランドのアーティスト:
「絶対にあきらめるな、時間はかかる。」
アイスランド革命:一体どんなことが起こったか、時系列で見てみる。
2008年
中央銀行を国有化。貨幣クローナが無価値になり、株式市場は停止。国家は破産した。
2009年
国会前で国民が抗議行動。内閣総辞職、総選挙。この時、提案されたのは、国家の負債として35億ユーロをイギリスとオランダに月賦で15年間、5.5%の金利で支払うことだった。
2010年
国民が抗議デモ、国民投票での決定を要求。2010年1月、大統領が提案を拒否、国民集会を宣言した。
3月、国民投票で93%が支払いを拒否。この間、政府は危機を招いた責任者たちに対する捜査を行い、多くの企業役員と銀行家が逮捕された。
インターポールが犯罪に関与したグループに国外退去を命じる。この危機を通じて憲法改正を行うための国民議会が選出される。選ばれた市民25人が新憲法の草稿を国会に提出。普通の人々からなる25人はオンラインでたくさんの住民の助けを借りて書類をまとめた。
2011年
2月から憲法集会がスタートする。
2012年
アイスランドは国民に対して住宅ローンを免除するに至る。
◇経済崩壊後、失業率を6%まで改善したアイスランドは危機対応のモデルケース2008年の世界金融危機で折からの金融バブルが崩壊し、経済崩壊寸前の苦しみと屈辱を味わったアイスランドが予想外の回復を遂げている。経済規模が1割も縮小するほどの深刻な景気悪化を経てきたにも関わらず、失業率は6%程度にとどまり、さらに改善する兆しを見せている。アイルランドの失業率が約15%、スペインが約25%とは対照的だ。もちろん人口32万人のアイスランドを、より大きく複雑な欧州諸国と単純比較するわけにはいかない。だが7日付ニューヨークタイムズ紙は、泥沼にはまったままのギリシャやスペインなどとは正反対の危機対策をアイスランドが打ってきたことに着目している。ユーロ離脱などで自国通貨の価値を切り下げても、経済危機の痛みを取り去ることはできない。誰もが貧乏になるだけだ。だが、痛みを国民と金融システム全体で広く薄く負担することで、高失業による危機悪化のスパイラルに歯止めをかけることはできる。アイスランドはそのために、同国で最大級の銀行も救済せずに破綻させ、預金支払いを保証し、借金で首が回らない家計や企業には債務免除を行った。とくに営業的には黒字の企業が借金返済に行き詰ってつぶれる黒字倒産を看過すれば、貴重な雇用主を殺すことにもなる。(引用元:ニューズウィーク日本語版 2012年7月12日)◇アイスランド革命 借金奴隷金融制度からの脱却アイスランドは腐敗した政府を辞職させた。憲法改正について一般市民による集会が組織された。銀行は国有化され、民間銀行によって作り出された借金の返済はしないことに決めた。すべては平和的に行われた。もしも世界の他の国々がこの例を採用したとすれば...◇金融危機への対処でアイスランドが取ったアプローチは、あらゆる場面で国民の要求を市場より優先させるというものだ。政府と銀行の取り決めにより、各世帯は債務が住宅価格の110%を超える場合、それを免除されることになった。
アイスランド金融サービス協会(SFF)が今月公表したリポートによると同国の銀行は08年末以来、GDPの13%に相当する債権を放棄し、全国民の4分の1以上が債務負担を軽減された。これに加え、最高裁が10年6月に外貨連動型のローンを違法とする判決を下したことで、通貨クローナの下落に伴う損失を負担する必要もなくなった。
・EU加盟を望まず
このように市場より国民に配慮した政策の背景には、危機に見舞われて以来、アイスランド国民がその怒りを強硬な抗議行動を通して示してきたことがある。世界的に広がった「ウォール街を占拠せよ」運動や、ギリシャなど欧州各地で続く財政緊縮反対デモの先駆けとして、アイスランド国民は経済破綻後、街頭に繰り出してデモを行った。09年初頭には抗議行動がエスカレートし、参加者らは議会や首相府に向けて投石。警察が催涙ガスを使って排除に乗り出す事態となった。
さらに経済・金融破綻をめぐり当時の政府首脳や銀行幹部の責任を問う声も強い。ホルデ前首相は危機に際して果たした役割に絡み同年9月に告発された。特別検察官は最大90人を起訴する可能性があるとしており、当時の国内大手3銀行の最高経営責任者(CEO)を含む200人余りが刑事責任に問われる恐れがある。
国内2位だったグリトニル銀行のラルス・ウェルディング元CEOはすでに昨年12月、「違法ローンを提供した」罪で起訴され、近く公判が開かれる予定。ちなみに世界金融危機の引き金となった米国のサブプライム住宅ローン危機で果たした役割をめぐり、刑事訴追された銀行幹部は一人もいない。
デンマークのダンスク銀行の新興市場担当主任エコノミスト、ラース・クリステンセン氏(コペンハーゲン在勤)はアイスランドについて「危機の際に必要とされることの模範例に倣った」と指摘。「要するに家計が破産すれば銀行も一蓮托生だということ。銀行の金利など関係ない」と述べた。欧州連合(EU)の債務危機が3年目に入るなか、同国では最近の世論調査の大半で加盟を望まない国民が多い結果となっている。
(引用元:ブルームバーグニュース)
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