ルーゴ大統領の解任
写真は2008年大統領選で61年におよぶコロラド党による支配を終わらせた聖職者のルーゴ大統領(BBC NEWS)
6月29日のBBC NEWSによると、ルーゴ大統領弾劾からメルコスール(南米関税同盟)貿易圏がパラグアイの特権を停止した。
地域の指導者らはパラグアイ初の左派大統領の解任を「議会のクーデター」と説明している。
ルーゴ氏は自分の弁護に24時間未満の時間を与えられたあと、上院で弾劾された。
パラグアイは、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイと共に、メルコスール発足時のメンバー国の一つ。
その経済はブロック内の貿易に大きく依存している。
http://www.bbc.co.uk/news/world-latin-america-18636201
◇南米パラグアイの上院は6月22日、フェルナンド・ルーゴ大統領(61)の弾劾裁判を開き、賛成39、反対4の賛成多数で罷免を決めた。この決議に諸外国からは非難の声があがっている。
同大統領は、土地問題をめぐる騒乱の制圧で17人が死亡した不手際の責任を問われた。元カトリック司教の同大統領は、複数の隠し子がいる問題も指摘されていた。
大統領が罷免された約1時間後、フェデリコ・フランコ副大統領(49)が後任に宣誓就任した。議会内部では歓声が上がる一方、議会の外では大統領罷免に反発する群衆と警官隊が衝突した。
キューバ外務省は「議会によるクーデター」と弾劾決議を非難し、新政権を承認しない方針を表明。また、チリのアルフレド・モレノ外相は国営放送で、弾劾が「この種類の手続きに必要な最低限の条件を満たしていない」とコメントした。
中米諸国は共同声明を発表し、同大統領に対する弾劾を受け入れないよう国際社会に求めている。
(引用元:AFP 2012年6月24日)
http://www.afpbb.com/article/politics/2885902/9164378
◇6月22日から23日にかけて、ラテンアメリカの諸機関、諸国が声明を発表。大統領罷免を非難し「事実上の(クーデターによる)大統領」フランコを承認しないことを宣言した。
南米共同市場(MERCOSUR)発足メンバー国のアルゼンチン、ブラジル、ウルグアイはアスンシオン駐在の大使の本国召還を命じた。ブラジルのアントニオ・パトリオタ外相は南米諸国連合(UNASUR)、メルコスールには民主条項があり、加盟国が憲法秩序を破壊した場合、制裁を加えられ、その資格が停止されることを指摘した。
アルゼンチン外務省は、パラグアイにおける憲法上の大統領の罷免と民主主義秩序の破壊に対して、即時にラファエル・ロマ大使の召還を決定したというコミュニケを発表。クリスティナ・フェルナンデス大統領はアルゼンチンがパラグアイにおけるクーデターを認めることはないと言明した。ウルグアイはエンリケ・フィッシャー大使を召還した。
ウナスールの首脳会議が6月27日、ペルーのリマで開催されることをエクアドルのラファエル・コレア大統領が発表。輪番制の議長はフェルナンド・ルーゴであるが、ペルーのオジャンタ・ウマラ大統領が議長になるものと思われる。恐らくここでウナスールとしてのパラグアイに対する民主条項が発動されるのではないかと思われる。コレアはエクアドルが提案すると断言した。
ウナスール内での右派政権はコロンビアとチリのみだが、憲法秩序の擁護に関してはこれまでのウナスールのなかで合意があり、パラグアイに対して資格停止の処分、フランコ政権の不承認が決定されるものと思われる。
ALBA諸国(ベネズエラ、キューバ、ボリビア、エクアドル、ニカラグア等)は、すでに6月22日、フランコ政権を承認しないことを全体で確認している。
(引用元:ブログ「ラテンアメリカの政治経済」)
http://ameblo.jp/guevaristajapones/entry-11285307813.html
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