見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2024/06/21

わたしたちはスパルタカス

 


2024623日の日曜日はWorld Whistleblower Day(不正を通報する)内部告発者の日です
人道に対する犯罪について一般の人々に知らせることで勇気と度胸がある人たちの日


#
スーザン・サランドン:「ジュリアン・アサンジは恥ずべき危険な事実をありのまま伝えたがために迫害され苦しめられている。」


ジャーナリストのジョン・ピルガーが昨年12月30日に亡くなった

ジョン・ピルガー:常に徹底的に真実を捜し、めったに上から下へ組織化されない。ジャーナリストが権力の代理人である場合、その役割をどう偽ろうとも決して本物のジャーナリストではない。本物のジャーナリストは人民の代理人だ。


「スパルタカスは紀元前71年から73年にかけてローマの奴隷の反乱指導者だった。カーク・ダグラスの映画『スパルタカス』にはローマ軍がスパルタカスの家来たちに彼らの指導者がだれであるか明らかにして放免されるよう求めるスリリングな場面がある。そうするどころか、何百人もの同志が立ち上がり連帯して拳を上げ、『私はスパルタカスだ!』と叫ぶ。反乱は進行中だ。ジュリアン・アサンジとデヴィッド・マクブライドはスパルタカスだ。パレスチナ人はスパルタカスだ。旗と理念と連帯でもって通りを埋め尽くす人たちはスパルタカスだ。なろうと思えば、私たちはみなスパルタカスだ。」

https://note.com/spiderman886/n/n3ced5be97484

↑この記事に出会う前、わたしの昔々のメールマガジンに掲載したことのある彼の記事を偶然見つけ、読んでいたところだった

『オッペンハイマー』の映画もあることだし、ジョン・ピルガーへの感謝の思いから、下記に一部抜粋したものを掲載する



NewsFanzineもっと遠くへ』No.214 
◽️ヒロシマの嘘は今日の嘘◽️ICH 06 August 2008
https://tama-newsfanzine.opal.ne.jp/NewsFanzineFrame-1.html

1945年8月6日ヒロシマへの原爆投下から63年の「原爆の日」を迎え、その爆発した都市の灰から始まり今日の戦争と危機に脅されるイラン攻撃に至るまでの「嘘の進歩」についてジョン・ピルガーが説明する。

爆撃直後の時期、連合国占領当局は放射能汚染に関する言及をすべて禁止して、人びとは爆弾破裂によって殺されたか負傷しただけだと主張した。それが最初の大嘘だった。ニューヨークタイムズ紙の一面が「ヒロシマの廃墟に放射能はない」と伝えた。この偽情報の典型、ジャーナリズムの放棄を、オーストラリアの記者Wilfred Burchettが世紀のスクープで正した。「世界への警告としてわたしはこれを書いた」とデイリーエクスプレス紙で伝えたBurchettは、あえて挑む最初の特派員。危険な旅のあと、ヒロシマに到着している。彼が「原子力の疫病」と呼ぶもので死んでいる人たちで溢れかえる病院の病棟を彼は説明した。この真実を語ったために彼のプレス認可は撤回された。彼は笑い物にされ、中傷され、そして正しさを証明される。

ヒロシマ、ナガサキの原爆は世紀を超える犯罪行為だった。本来、犯罪性が備わっている兵器の束縛を解いた、前もって計画した大量殺戮だった。この理由で、言い訳がましい弁明者らは究極の「よい戦争」という神話の口実を探し求めてきた。リチャード・ドレイトンが、それを「倫理の洗礼」と呼んだ時、むごたらしい帝国の過去を償うのを許すばかりか、常に核弾頭のもとに60年の強欲な戦争をはかどらせることを西側に許してきた。

原爆は太平洋戦争を終わらせて人命を救うために落とされたというのが最も不朽の嘘だ。1946年の米国戦略上重要爆撃概観は、「原爆なし」にでも日本の領空覇権は無条件降伏を引き起こして侵略の必要を未然に防ぐのに十分な圧力を行使できていたと結論づけた。「たとえ、原爆が投下されていなくても、ロシアが参戦していなくても、侵略が計画または熟考されていなくても、日本は降伏していただろう」というのが、事実全体の詳細な調査に基づき、生き残った日本の指導者らの証言に裏書きされた実地調査の鑑定だった。

ワシントンの国立公文書保管所には日本の和平交渉開始を計画する米国政府の文書がある。この計画を誰も追い求めなかった。米国の戦争大臣ヘンリー・スティムソンは、「原爆を使わなくていいように、単に降伏を成し遂げる努力はなされなかったし、真剣に斟酌されなかった」ことを認めた。彼の外交政策の同僚らはしきりに、「むしろ我々をこれみよがしに抑えつけるロシア人どもを原爆で威嚇」したがった。原爆を作ったマンハッタン計画を指揮するレスリー・グローヴ
司令官はこう証言した。「ロシアが我々の敵であり、そのことを基礎として計画が処理されたことに、なんら幻想を持たなかった。」ヒロシマが消滅した日、トルーマン大統領は「実験の圧倒的な成功」に対して彼の満足を言葉に表した。

1945年以降、少なくとも3回、米国は核兵器使用の瀬戸際にあったと考えられている。彼らのインチキ「テロ戦争」を遂行することでワシントンとロンドンの現政権は非核保有国に対し、「先制」核攻撃をする用意があると宣言してきている。核のハルマゲドンの真っ暗闇のためのそれぞれの奮闘で正当化の嘘がますます暴虐無謀になる。イランは目下の「脅威」だが、イランには核兵器はないし、イランが核兵器工場を計画しているとの誤報は主として評判がガタ落ちのCIAがスポンサーのイラン反体制グループMEKから出てくる。ワシントンによって入念に計画されたサダム・フセインの大量破壊兵器に関する嘘が、ちょうどイラク国民会議から生じたようにだ。

この黒幕の手先を作り出すことで西側のジャーナリズムの役割は決定的だ。この嘘の進歩が、1945年以来最も危険な核の危機のひとつに私たちを導いてきている。なぜなら、メディアでは相変わらず現実の脅威がほとんど口にできないままだからだ。中東には、ただひとつ手に負えない原子力が蔓延る、それはイスラエルだ。イスラエルが200個ほどの核弾頭を製造している証拠をそっと持ち出そうとした1986年、英雄的なモルデハイ・バヌヌはなんとか世界に警告しようとした。国連決議をものともせず、イスラエルは今日、はっきりイランを攻撃したくてムズムズしている。西側が汚してきている国家との正真正銘の交渉をもしかしてアメリカの政権が遂行するかもしれないことを気遣って。

かつてリベラルとみなされ、今は自国の政治と軍の主流派コンサルタントのイスラエル人歴史家、ベニー・モリスがニューヨークタイムズ紙で、「イランは核の荒地に変わる」と脅した。これは大量虐殺だろう。ユダヤ人の側に皮肉を必要とする。

論点を巧みに避ける、わたしたち、その他の人びとは単なる傍観者でいるために、善良なるドイツ人がかつてしたように「私たちは知らなかった」と主張するのだろうか?
ひとりよがりで一方的な、西側の価値の肯定的イメージと、法と倫理にかなった目隠しと呼ばれるものにさらに身を隠すのか?

イスラエルの元首相シャロンやオルメルト、ブッシュやブレアは裁判にかけられない。なぜかけられない?ヒロシマの原爆の記憶が答えを要求する。

▲ジョン・ピルガー:独自の取材方法で有名な、イギリスで活躍したオーストラリア出身のジャーナリストでドキュメンタリー映画作家。
50本以上のドキュメンタリーを制作し、戦争報道に対してイギリスでジャーナリストに贈られる最高の栄誉『ジャーナリスト・オブ・ザ・イヤー』を2度受賞し、記録映画に対してはフランスの国境なき記者団賞、アメリカのエミー賞、イギリスのリチャード・ディンブルビー賞などを受賞している。
ベトナム、カンボジア、エジプト、インド、バングラデシュ、ビアフラなど世界各地に赴任。著書には「世界の新しい支配者たち」(岩波書店)など多数がある。「Freedom Next Time: Resisting the Empire(次こそ自由を:帝国への抵抗)」ではアフガニスタン、ディエゴガルシア島、インド、パレスチナ、南アフリカの現状について書いている。
www.johnpilger.com


◽️アサンジの裏切り者たち 
CounterPunch2023年3月11日 by John Pilger

ジュリアン・アサンジ、チェルシー・マニング、エドワード・スノーデンの「勇気の人物像」のオーストラリアでの発売を記念してジョン・ピルガーがシドニーで行った演説のなかで述べたこと:


わたしは2010年にロンドンで初めてジュリアン・アサンジをインタビューして以来、彼のことを知っている。わたしはすぐに彼のドライで暗いユーモアのセンスが気に入った。彼は誇り高いアウトサイダーであり、鋭敏で思慮深い。わたしたちは友人になり、わたしは多くの法廷に座って、州の法廷が彼と彼のジャーナリズムにおける道徳的革命を黙らせようとするのを聞いてきた。
わたしの名前はジュリアンの保釈を求めるボランティアのリストに載っている。
少し前にベルマーシュでジュリアンに会った。本のことや刑務所の抑圧的な愚かさについて話した。刑務所の連中はジュリアンにジムを使わせてくれない。彼は草に近づくなと警告する標識が立つ檻のような場所でひとりで運動をしなけれなならない。でも、草はない。わたしたちは笑った。
もちろん、笑いは盾である。わたしが部屋を出る時、彼はいつものように拳を高く掲げて握りしめた。彼は勇気の化身だ。
その善良な人間の追跡(アメリカ政府による)は、わたしたち全員への警告を意味している。
バーナード・コナリー、デヴィッド・マクブライド、ジュリアン・アサンジ、真実を語った極めて道徳的な人々は、このパラノイアの敵であり、犠牲者だ。
もはや報道の自由はない。なかにはCounterPunchのサイトのような避難所がある。最も重要な問題は正義であり、わたしたちの最も貴重な人権である自由だ。

https://znetwork.org/ja/znetarticle/アサンジの裏切り者たち/