見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2008/04/20

中国人の逆襲



2月にプーチン大統領が離婚していたことと、6月の祝日にロシアの新体操の元女王アンナ・カバエワと結婚というスクープを流したロシアの新聞が休刊になった。
今回の選挙で返り咲いたメディア王ベルルスコーニ(首相になるのは間違いない)は、イタリアでのプーチンとの共同会見でそれについて質問した記者に対しマシンガンを発射するポーズでやり返した。新聞が「誤報」の責任を取って一時休刊したとの報道があるが、いまのロシアでプーチン関連で誤報を流せるようなメディアはないだろうと思う。いや、あり得ない。
ところで、このアンナ・カバエワについて占星術的には「極端から極端へ、目に見えない力に左右される」と書かれている。
彼女の経歴を見ると、シドニー五輪で金メダル候補だったのがフープのミスで銅メダル。栄養補助食品の成分でドーピング違反になり出場停止。アテネ五輪で金メダル。引退、復帰、二度目の引退、そして現在の下院議員となっている。以下、ニュースからーー。

◇ロシアのプーチン大統領(55)が離婚し、元新体操世界女王のアンナ・カバエワ(24)と再婚すると報じたロシア紙が18日、一時休刊となった。大統領が「事実無根」と完全否定した直後だった。過去、反大統領キャンペーンを張った女性記者が殺害されたこともあるだけに、今回の事態はさまざまな憶測を呼びそうだ。
このロシア紙は日刊の「モスコフスキー・コレスポンデント(モスクワ通信)」。妻子持ちの大統領が再婚するというスクープを報じてから1週間後、大統領の完全否定からわずか数時間後に電撃休刊が決まった。
「報道は事実無根。性的妄想を抱いて他人の生活に鼻を突っ込むような人物は許せない」
大統領は18日、滞在先のイタリアでベルルスコーニ前首相との会談後、再婚報道を否定。不快感をあらわにしていた。その直後、同紙を発行するメディア企業は一時休刊を発表した。
企業側は「報道には根拠がなかった」とスクープを撤回し謝罪する一方、「休刊決定に関しては、いかなる政治的背景もない」と強調した。同紙のウェブサイトは同日夜、突如閉鎖され、編集長は解任された。
大統領は、1983年に結婚した元スッチーのリュドミラ夫人(50)との間に2女をもうけている。しかし同紙は11日付で、大統領のパスポートにはすでに出身地サンクトペテルブルク市の登録局の離婚印が押されていると指摘。カバエワと6月15日ごろに再婚すると伝えていた。
カバエワは現在、与党「統一ロシア」所属の下院議員。党首は、プーチン氏が大統領を退任する5月7日以降に就任する運びになっている。
同紙のオーナーは、企業家のアレクサンドル・レベジェフ氏。今年3月に米経済誌フォーブスが発表した「世界の長者番付」で358位に付け、資産31億ドル(約3176億円)を誇る大富豪だ。
・今回の電撃休刊の背景には、いったい何があるのか。
ロシアの事情に詳しい青山学院大名誉教授の寺谷弘壬氏(70)=国際比較研究所所長=は、レベジェフ氏が大統領と同じ旧ソ連国家保安委員会(KGB)の出身で、同紙はクレムリン寄りと説明。「大統領ににらまれると怖い。KGBの力で抹殺されることがあるからだ」と指摘した上で、「一時休刊は自らの生き残り戦術で、ほとぼりが冷めるまでの一時的なエクスキューズ(言い訳)」と推測している。
・女性記者射殺や毒殺事件も
プーチン政権が、欧米などから「報道の自由への抑圧」と指弾された事件がある。同政権を厳しく批判していた女性ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤが2006年10月、モスクワの自宅アパートで射殺体で見つかった件だ。捜査は難航している。この事件の情報を収集、ロシア政府の関与を追及していたアレクサンドル・リトビネンコ氏(元ロシア連邦保安局中佐)も06年11月、亡命先のロンドンで毒殺されている。
(サンスポ2008年4月20日)

◇同紙編集部はロイター通信に対し「新聞の所有者に近い人からの圧力」があることを認めた上で謝罪するつもりはないとしていたが、18日には「報道には根拠がなかった」と謝罪する文書を掲載し、ウェブサイトも閉鎖された。
(日経新聞2008年4月19日)

◇ロシアのプーチン大統領がアテネ五輪の新体操金メダリストで下院議員のアンナ・カバエワと再婚すると報じた同国日刊紙モスコフスキー・コレスポンデントが18日、一時休刊を表明。政権の圧力も含め、さまざまな憶測を呼んでいる。
同紙は政治的背景には言及していないが、ロイター通信によると、編集スタッフの一人は「われわれは(大統領の再婚について)情報を得て、報道した」「(記事をめぐり同紙の)経営者と関連する人物から圧力があった」と説明した。
インタファクス通信によると、同紙を経営する企業側は、休刊は資金的な問題と説明。大統領は18日に報道を全面否定した。
(東京新聞2008年4月20日)

写真は、パリでの聖火リレー妨害などで中国各地で広がっているフランスに対する抗議行動のひとつ。19日、中国で80店舗展開するフランスの大手スーパー、カルフールに向かって学生ら約2000人がデモ行進。フランス製品のボイコットを要求しチベット独立を糾弾するため、幾つかの都市で抗議者たちが集まっている。またカルフールに買い物客を入れないため店の前に大型トラック(ダンプ)で妨害してもいる。
4月9日CNNの番組でJack Caffertyが中国についてディスカッションするなかで、「あの国の製品はジャンク(がらくた)」と言い、中国は「ならず者と殺し屋の集団」と言及したことで、中国政府ばかりか米国内の中国人の抗議行動が過熱した。北京オリンピックを前にして世界のあちこちで中国人のナショナリズムが高まりつつある。以下、共同通信のニュースからーー。

◇チベット情勢をめぐって中国政府を非難する報道機関や、北京五輪の開会式不参加を検討する欧州各国政府に対して反発する欧州在住の中国人が19日、中国側の立場を主張するための抗議活動をパリやロンドンなどで一斉に行った。
欧州の「偏向報道」に抗議するとともに、北京五輪の成功を訴えるのが目的。6日にロンドンで、7日にパリでそれぞれ実施された聖火リレーは中国政府の責任を追及する抗議行動によって大混乱した。非難の矢面に立たされた中国人らが反論の機会を求めた形だ。
中国人は、パリでは中心部のレピュブリック広場、ロンドンでは首相官邸前に集結。また中国紙、環球時報(電子版)によると、ベルリンでも連邦議会前で抗議行動を実施。主催者はインターネットを通じて在留中国人に参加を呼び掛けた。
(東京新聞2008年4月19日)