ゲイカップルとサンフランシスコ市の勝利
◇カリフォルニアが同性婚禁止を取り除く
カリフォルニア州最高裁は同姓カップル間の結婚を禁止する州法は違憲だと裁定した。
「家庭関係を形成する権利」は、性別にかかわらず、すべてのカリフォルニア州民に適用されると州最高裁は言った。
同性婚禁止は2000年に有権者によって承認されたが、ゲイの権利を求める活動家やサンフランシスコ市によって異議申し立てられた。
州議会はゲイの結婚を合法化する法案を2度可決したが、アーノルド・シュワルツェネッガー知事がそれらを拒否した。
カリフォルニアの司法制度が判断を下すべき問題だと彼は言った。
7人の判事団のうち4人が、2000年の法令は差別的だと非難した原告に賛成した。
カリフォルニア首席判事ロン・ジョージは意見書の中で、「結婚の意味(指定)を男女間の結合に限定するのは憲法違反であり、法令から削除されねばならない。」と述べた。
・歴史に残る
裁定は法廷の外で同性婚支持者らから喝采で迎えられる。
「心から感謝する。これは歴史に残る日だ」と市の論拠を法廷に示したサンフランシスコ市の検事(代理人)デニス・ヘレナは言った。
「法の下に等しくすべての人に権利を与えることが、たぶんこの日を記憶にとどめておくだろう」と彼は言った。
同性婚を許すのはマサチューセッツ州に続き合衆国で2州目になる。
カリフォルニア最高裁の裁定は、今後全米にきっかけをつくらせる画期的な目標となる。
州は目下、家庭のパートナーとして登録する同姓カップルに男女間の結婚と同じ法律上の権利と責任を提供する。
他にヴァーモントやニュージャージーといった州には同類の市民結合規定(条項)がある。
カリフォルニアの有権者は2000年の住民投票で同性婚の禁止を是認した。法令は「カリフォルニアでは男女間の結婚のみが妥当、もしくは認められる」とはっきり申し立てる。
2004年初めに市長のGavin Newsomが同性婚認可証に権限を持たせて州議会は差別すると主張してから、サンフランシスコはゲイカップルが結婚できる米国で最初の場所となった。
同年8月、市長は彼の権限を踏み越えて何百という結婚を法的に無効にしたとカリフォルニア州最高裁は判断を下した。
最高裁に訴訟を起こすことで、ゲイの権利を守る団体Equality Californiaは、二十数組のゲイカップルとサンフランシスコ市を結託させた。
(BBC NEWS 15 May 2008)
◇米カリフォルニア州最高裁は15日、同性婚を禁じた州法を違憲とする判断を示した。米国で州最高裁が同性婚を法的に認めたのはマサチューセッツ州に次いで二例目。米最大の人口を抱えるカリフォルニア州が「合憲」としたことで、他州の審理や大統領選への影響も予想される。
7裁判官中、4対3と小差で決定された。多数意見に回ったロナルド・ジョージ首席裁判官は「州憲法はすべての州民に等しく基本的な市民権を保障している。誰もが生涯のパートナーと公的に認められた家族を持つ権利がある」とした。
同性婚に反対のシュワルツェネッガー知事は「州最高裁の判断を尊重する」とし「今回の決定を覆すような州憲法の改正は支持しない」とも述べた。
(東京新聞 2008年5月16日)
◇専門家は、今回の判決は米全土に影響すると見ている。米国では、カリフォルニア州、ニュージャージー州、バーモント州が同性愛カップルに夫婦としての法的権利を認める法律を持つものの、これまで同性婚を認めていたのはマサチューセッツ州のみだった。
(AFP通信 2008年5月16日)
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