見つけた 犬としあわせ

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2009/08/25

マイケルのミルク



◇検死官の予備調査結果:マイケルはプロポフォールをやりぎた

裁判所記録によると、マイケル・ジャクソンが死んだとき、彼の血液には致死量の麻酔薬プロポフォールがあった。

写真は、全身麻酔薬として静脈(点滴で)から投薬されるジェネリック名プロポフォールで知られるディプリバン

(CNN NEWS 25 August 2009)

◇6月25日に急死した歌手マイケル・ジャクソンの死因について、ロサンゼルス郡検視当局は毒物検査の結果、強力な麻酔剤プロポフォール(商品名ディプリバン)の過剰投与だとの判断を示した。24日にテキサス州ヒューストンで公表された捜査令状および報告書で明らかになった。

AP通信は捜査当局者の発言として、検視当局がジャクソンの死を殺人と位置づけたと伝えた。検視当局はこの報道について何もコメントしていない。

捜査令状は32ページで、ジャクソンの専属医コンラッド・マーレー医師が、不眠症を訴えるジャクソンに死までの6週間、毎晩プロポフォール50ミリグラムを静脈注射していたと供述したことが明らかにされている。ジャクソンが依存症に陥ることを懸念したマーレー医師は、プロポフォールを他の薬品と併用して投与。6月22日に投与されたのは、プロポフォールと催眠鎮静剤のアティバン、ベルセドだった。23日はアティバンとベルセドのみ。死亡当日の25日は22日とほぼ同じ薬品の組み合わせだったものの、アティバンとベルセドが効かなかった。

マーレー医師がロサンゼルス警察に供述したところによると、25日午前1時に同医師はバリウム10ミリグラム、午前2時にアティバン2ミリグラムをジャクソンに注射。午前3時にベルセド2ミリグラム、午前5時にアティバン2ミリグラム、午前7時半には血中酸素濃度を計測しながらベルセド2ミリグラムを投与した。

午前10時40分頃、マーレー医師はジャクソンからの度重なる求めに応じてプロポフォール25ミリグラムを投与し、ジャクソンはようやく眠りに就いた。同医師はジャクソンの様子をそばで観察していたが約10分後にトイレに行くため席を外した。約2分間後に戻ってくるとジャクソンの呼吸は停止しており、同医師はジャクソンに人工呼吸を施したものの、効果は表れなかった。このため同医師は午前11時18分から午後12時5分まで、当局に3回通報した。

報告書がジャクソンの遺体搬送先であるカリフォルニア大学医療センターのスタッフの発言として明らかにしたところによると、マーレー医師はジャクソンに、アトリバンの効果を打ち消すフルマゼニルを投与したことを認めたとされる。

マーレー医師は、ジャクソンにプロポフォールを投与したのは自身が最初ではなく、ドイツ在住の医師2人も投与していたと主張。ジャクソンが白い液体状のプロポフォールを「ミルク」と呼んでいたことも明らかにした。

遺族の弁護士は、ジャクソンの治療義務をめぐる重大な違反があらためて確認されたとコメント。また、遺族の関係者は声明で「正義が果たされることを望む」と述べ、検視当局や検察当局、警察を全面的に信頼する姿勢を表明した。

(CNN 2009年8月25日)