見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2011/06/07

大腸菌と失業と原発ビジネス


◇E. coli(大腸菌)の発生

汚染されたサラダ野菜に関連づけられるE.coli(大腸菌)勃発はドイツ、スウェーデン、および他の国々で、少くとも22人の死亡者と何百もの感染をもたらしてきている。

EUの健康委員会は、目下のところ大腸菌の発生は地理的にドイツ北部に限定されており、ヨーロッパ全体のコントロールを必要としないと述べている。

最新の集中はハンブルク南、ユルツェンのドイツ農場のもやしに集まっている。けれども、農場から採取された40点のサンプルの最初の23点は陰性だった。

流行が、通常は糞便または糞便細菌を介して伝染する腸管大腸菌(出血性)の菌株かどうかに関して、火曜日のある報告が疑問を投げかける。

△E. coli (Escherichia coli )大腸菌とは何ぞや?

E. coliは大腸菌(Escherichia coli)の略。ヒトや他の動物の腸内にいる細菌の類型だ。

ほとんどの菌株は無害だが、なかにはヒトに症状をもたらしうる毒素を引き起こす可能性がある。

ヒトが被りうる病気の苛酷さはかなり異なるが、大腸菌の種類によっては重度のけいれんや下痢を引き起こす。

先の発生はO157菌株に結びつけられてきているが、今回はなにか違うように思われる。

細菌の表面の"マーカー(しるしとなるもの)"を探す初期テストでは、それがO104菌株であることを示した、世界保健機構がまれだと言ったO104は、以前人間に検分されていたが、発生では一度も検分されていない。

英国での発症例は合計11件。
3人が致命的となりうるHUS(溶血性尿毒症シンドローム)の合併症を発現している。
全員がドイツでの感染を拾ったものらしい。UKではヒトからヒトへ大腸菌が感染している証拠はないとHPAは述べた。

写真は大腸菌、致命的となりうる毒素を生む

(引用元:BBC News 7 June 2011)
http://www.bbc.co.uk/news/world-europe-13677348


アメリカの目下の失業率は大恐慌の間よりいっそう悪い事態だと

◇悪いのは心得ている、けれども、金曜に公表された最新の米失業率報告書は1930年代以来われわれアメリカ人が最悪の不況状態であるのを証明する。

この国の全失業者の45.1パーセント、およそ620万のアメリカ人が6カ月余り仕事のない状態にある、これは世界大恐慌の間より高い割合だ...

(引用元:alternet by Julianne Escobedo Shepherd)

http://www.alternet.org/newsandviews/article/607187/unemployment_now_worse_than_during_great_depression
以下は、現代ビジネスよりNYタイムズ紙の記事の翻訳

◇原発依存を助長する日本の文化

島根原発(鹿島)が40年以上前にこの地に計画されたとき、この田舎の港町は激しく抵抗し、原発を経営する予定であった中国電力は、ほとんどその事業計画を捨てるところだった。怒った漁民は、何世代にもわたって魚と海藻を漁獲してきた場所を守ると誓った。

20年後、中国電力が3番目の原子炉の設置、拡張を検討したとき、鹿島は再び素早い行動に出た。地元の漁協に促され、町議会は賛成15、反対2で、40億ドル(3200億円)の原子炉を建設するよう要請を出した。

鹿島町のような逆転は日本ではよくある話で、これは、現在までの日本のゆるぎない原子力の追求と、54の原子炉がある周辺の町に広範な草の根の反対運動が存在しないことの説明に役立つ。3月11日、地震と津波が福島第一原子力発電所で原子力危機を生んだあとにも、これは当てはまる。この地震が起こりやすい国が、いったい原発の安全を十分に担保しているのか、という深刻な質問をこの危機は提起したが、今までのところ、この危機的状況は小さな反応しか生みだしてはいないのだ。

鹿島町の話が暗示するように、日本政府は本質的に、手厚い交付金や保証金や仕事をばらまくことで地域からの支持や少なくとも黙認を買うことができた。経済産業省によると、2009年度だけで東京は11億5000万ドル(9兆2000億円)を発電所を持つ地域の公共事業に投じた。専門家によるとその金の大部分は原子力発電所の近くの町や村に流れる。

そしてそれは氷山の一角にすぎない。大量の交付金、資産税、所得税からの収入、個人補償、原発企業から来ると広く信じられている地元の金庫への"匿名"の寄付すらあると専門家は言う。

現金の流れの大部分は政府交付金の洗練された制度である電源三法の所産で、これは日本の原発環境を形づくり、公共事業を戦後もっとも手強い政治派閥形成に利用した、当時の権力者 田中角栄首相が1974年に作った法律だ。

電源三法は、日本のすべての電力消費者にガス・電気・水道料金の一部として原発を立地する町や村に流しこむ税金を支払うことを命じた。原子力産業を規制し交付金を監督する経済産業省の官僚は、これら交付金に地元がどれほど依存するようになったかの詳しい説明を拒否した。

政治専門家は、交付金が原発の受け入れを促すだけでなく、時がたつにつれてその拡大をも促すと言う。交付金は設備や原子炉が稼働し始めるとすぐに最大年額を過ぎ、減少していくように設計されている。

「多くの場合、人口減少で税を課せる人口が少ない町は、喉から手が出るほど金がほしくなってきます」と、電源三法を研究したパーデュー大学の政治学者ダニエル・アルドリッチが言う。

原子炉の寿命と共に交付金が減り続けると、自治体は新しい原子炉建設を受け入れる圧力にさらされる。アルドリッチが言う。「地元自治体は最初の原子炉から得た金の使いっぷりに馴染み、そして2番目、3番目、4番目、5番目の原子炉が同じ金の使い方を続けさせるのです」

福島大学の清水教授によると、福島第1原発と近くにある福島第2原発は直接間接に1万1000人の人々を双葉町を含む自治体で雇用した。これはおよそ2世帯から一人の割合になる。1974年以降、福島県の自治体は発電所に33億ドル(2640億円)の交付金を受けていて、その大部分が二基の原発施設向けであると清水教授は言う。

主に1970年代に受け取ったこれら巨大な交付金にもかかわらず、双葉町は最近予算問題に悩み始めた。鹿島同様、原発関連の財産税などの他の収入といっしょに交付金が漸減した。2007年までに双葉町は日本でもっとも財政的に問題を抱える町の一つとなり、ほとんど破産状態となった。町の職員は、景気のいい交付金で建てられた公共施設の維持コストと気前のいい交付金がいつまでも続くと信じた貧弱な経営を非難した。

1988年から2006年まで福島県知事をつとめ、原子力産業の批判者となった佐藤栄左久氏によると、最初の原子炉が稼働して30年目の今、双葉町は町長の俸給すら支払えないのだという。

双葉町の財政危機の解決法は、日本政府と東電と福島第1の経営者に新たに原発2基の建設を頼むことであった。その結果、福島第1の原発は合計8基となった。その要請で双葉町は直ちに新たな交付金を得ることになった。

「"麻薬"という表現がいいかどうかはともかく」と佐藤氏が言う。「一回やったらもう絶対に2回目がほしくなるんです」

(引用元:現在ビジネス 2011年6月7日)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/7514