誰にありがとうなんですか
◇8月4日フランスの報道番組より
http://nieuwsuur.nl/video/261962-geevacueerd-uit-fukushima-en-nu.html
災害時避難場所(郡山)、放射能のため避難している住民たちにインタビュー、災害ゴミ置き場、津波のあと、がれき
番組内に何度か小出裕章の録画が流される
小出裕章:「もし日本の国が自分が決めた法律を守ろうとするなら、はるかに広大な人たちを避難させなければいけません。」
聞き手:「どれくらい? 何キロまで?」
小出裕章:「原子力発電所から円を描くようには汚染は広がっているわけではなくて放射性物質が吹き出してきたときに風に乗って流れている。ですから、何キロまでというふうには言えないのですが、遠いところは100キロ、200キロの彼方までそうなっていますし。」
畑や家屋周辺(4.7マイクロシーベルト)や側溝(8.5)などを線量計で測る
小出裕章:「せめて日本の国が1年間に1ミリシーベルト以上は人々を被ばくさせないと決めた法律があるわけですから、私はそれを守るべきだと思うのですが、日本の政府はその基準を一気に1年間に20ミリシーベルトまで引き上げてしまう... 」
避難しない人に聞く:「チェルノブイリでも住んでいると聞いているし、あまり気にしないで住んでいます 品物は終わり、郵便が来ないのがとにかく不便なので、もう避難しよう」
旗に南相馬市の復興、「ありがとう」とある、「誰にありがとうなんですか?」「みなさんに、支援してくれた方いっぱいいますね」
帰って来た人:「TVの報道などでは集束していると言っている」
南相馬の市役所:「線量的には問題ないです」「将来は世界が注目する町に復興するんではないですか」と櫻井氏は言う 「雨が多いですし、雨によって流されて線量は下がるんですよね... 洗い流されてしまいますからね。」
小出裕章:「とんでもないこと。環境全体が福島原子力発電所の事故で放出された放射能ですでに汚れてしまっている。だから福島の子どもたちが住んでいる土地そのものが汚れているし、食べ物もみんな汚れてるわけですから、子供たちの体が汚れることも避けられないし、オシッコにセシウムが入ってくるということも、もちろん避けられないわけです。そのことによって子供たちは被曝をしているわけで、10年後、20年後、30年後になって、彼らの中にガンで死んでいくという人たちが増えるということじたいはもう避けることができません。」
インタビューする男性が"ありがとう"とある看板に対して「誰に、ありがとうなんですか?」と聞く おじいさんは「みなさんに」と笑顔で応えたが、フランス人には一番わかりにくい感覚なんじゃないだろか 南相馬はふっこうにはほど遠いし 避難生活にメドはぜんぜん付いていない
◇8月6日東京新聞「メトロポリタン」より写真はデイズジャパン最新号(8月号)、店頭で販売中
15年前に小出氏「経済破滅」の大事故を指摘
15年前、当時の京都大学小出裕章氏と国学院大学の菅井益郎教授が「資源・エネルギーの大量消費と現代社会」というテーマで対談した。2人は放射線被ばくの恐ろしさを指摘し、日本でも経済を破滅させるような大事故が起きる危険性を危惧していた。
小出氏:「原子力というのは人類が手を付けるべきはないと思うようになった。チェリノブイリ事故で表に放出された放射能は膨大。広島の原爆に比べ、800発分ぐらいの放射能をばらまいた。」
「被曝の影響は10年、20年経って出る。原発が大事故を起こした時どのくらいの被曝が出るか、日本の国家予算全部を注ぎ込んでも足りない。日本で起きれば日本経済が破滅する。」
「科学技術が今の世代の人間にある意味、豊かさをもたらしたのかも知れないが、一方で人類滅亡の鍵を作っているという、そういう危うい時代でもある。」
菅井氏:「84年六ヶ所村に再処理工場ができると発表されたとき、電気事業連合会の会長(関西電力会長)でしたが、現地を見て、『日本の土地とは思えないくらいで、よく住み着いてこられた。いい地点が本土にも残っていた』といっていた。」
小出氏:「原子炉立地審査指針というのがあるが、そこには、原子炉の周りとにかく非居住区域にしなければいけない。その周りは低人口地帯で、さらに都市から離しなさいと書いてある。もともと過疎地につくれ、というのが原子力の基本的なスタート。」
「大事故はいきなり起こるのではなく、中事故が積み重なってくるうちに起きるというのが技術の鉄則である。その大事故につながる一歩手前の事故が日本でもどんどんたまっている。」
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