見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの、見つけたとき、 それを作品にしたり、思わずなにかの形にして、人に 伝えたくなります。 見つけたとき感じた、しあわせ感覚が、ひとしずくでも 誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

May 17, 2016

この喪失のでかさ

◇プリンスはアメリカの黒人男性がどうあるべきかですべてのルールを破る
ガーディアン紙 22 April 2016

プリンスはボクが矛盾した行為と感じるあらゆる側面を象徴したので嫌悪感を与えたにもかかわらずボクを悩殺した。彼を見ていらいらしても、ボクは目をそらすことができなかった。彼がナシで済ませたようだったあらゆるルールを手放すことをボクが受け入れるようになったとして、それはどういう重要性をもつのか?

また、性の考え方をくまなく解体する間、男性とはどういう意味であるかの概念を拡大したという点でプリンスは一見矛盾のような人だった。プリンスはマイケル・ジャクソンのように去勢されないと同時にロサンジェルス近くに現れるラップでよくある過度の男らしさともまったく調和しない一種の黒人の男らしさをなしていたようだった。

プリンスが性的に果たしたことについてほとんど心配しなかったとしても彼が人種的に果たしたことにボクは完全にたまげた。学校で「白人のふりをしている」と非難されるのをボクは恐れた、けれども、怒れる黒人男性と分類されることが危険であるのも承知していた。それゆえにワーナーブラザーズにうせろと告げて、頬に「slave(奴隷)」と書き、昔プリンスとして知られたアーティストになってプリンスが名前をシンボルに変えたとき、ボクは彼にたまげて全く身震いした。

ボクの父は大声でずばずばものを言う黒人だったが、その成果を上げるのに必須の富を持っていなかった。出世した黒人は富をくれた法人組織に対してオプラ・ウィンフリーと同じくらい感謝することになっているとボクは見始めていた。だが、野球選手カート・フラッドのように、「いい給料をとっている奴隷であってもやはり奴隷」と彼が言ったのは有名な話だ、プリンスは職業に従事する黒人アーティストの搾取について進んで話したし誰であれ人の思うつぼにはまる、または人に感謝して行うことを拒否した。シンボル、男性と女性のアイコンを融和させたものに決めることでジャーナリストは彼の古い名前を活字体で書くことすらできないということになった。振り返ってみると、それは2要素からなる重苦しい性の支配体制下で生きることまたは優位な力の支配を甘受することを誰かが拒否するのをボクが経験して知った最初だった。

大学でボクのクラスメートの大部分が白人だったとき、プリンスがたびたび彼らの黒人アメリカとのつながりだったことにボクは気づいた。ホモでない白人オタク(ボクは90年代後半に映画学校に行った)にはプリンスが好きであることで黒人ぽさをよくわかっていると主張できた。

昼間、ボクはアメリカ映画における黒人の解釈的な歴史、「Toms、Bucks、Mulattoes、Mammies and Coons」の作者、ドナルド・ボーゲルとクラスを受け持っていた、それはマスメディアにおける黒人を代表するのに用いられる5つの主たる原型の解体に一歩を踏み出す方法をボクに教えた。プリンスはこれらの原型に一致しなかった、特に性的志向を明確に認める点で、それにまたスタジオに公然と逆らう際に相手の機嫌を取るための感謝に満ちた言行の道化を演じることを派手に拒否したせいで。

ホモでない白人の映画オタク少年の多くがかなりのゲイであるように思えた感情でプリンスにほれていた。黒人、白人、ゲイ、ストレート、男性、女性、ボクが知る誰でもがプリンスと寝たがるかまたは彼になりたがる、または両方のようだった。

大学時代にボクがプリンスを聴くことで最高にここちよい記憶は夜遅く9分のタイトルソングで締めくくるパープルレインのアルバムを聴くことだった。完全に美しいパープルレインのシングルは惑星間の空間に行って戻るようなプリンスの壮大なギターリフで終わる。だがフルバージョンではパープルレインは現実の世界に戻らない。代わりに、宇宙に、交響曲のようなオーケストレーションに陥る。そしてプリンスの最も重要な曲かもしれないものをオーケストラの状態に組み立てる。ボクの騒々しい大学時代でそれは最高に美しいこと、最高に安全で幸せと感じてボクはパープルレインの最もやさしい流れを奏でるバイオリンに合わせていつの間にか寝てしまうんだと思う。

近年、長いこと自分がゲイだと考えたあとボクはプリンスのレコードを買い出した。これを書くために、1999、Parade、Controversy、For You、Around the World in a Dayと5枚のアルバムを手に入れた。この国で黒人であるとはどういう結果を生ずるか、ふるまい方を他の皆に教えようとする白人男性と合致しない性的志向や性的表現を持つとはどういう結果を生ずるか、容易にはカテゴライズされない明確な形のない美しくてまだ珍しいことと同等の価値を持つとはどういう結果を生じるかで、プリンスはとってもボクの理解力を越えていた。

http://www.theguardian.com/music/2016/apr/21/prince-broke-expectations-black-american-men-musical-genius-performances?CMP=twt_gu

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