見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2016/03/03

ふたりはソールメイト

◇実際のモデルにイギー・ポップを使う絵画教室

アメリカのロックの伝説的人物イギー・ポップを実際のゲストモデルに使う特別デッサン教室のために、2016年2月21日(日曜)、あらゆる分野から21人のアーティストがニューヨーク・アカデミー・オブ・アーツに集まった。教室の計画を思いついたのはアーティストのジェレミー・デラーでブルックリン美術館によってオーガナイズされる。後に発表される巡回に加えて、教室で創造されたデッサンは2016年秋にブルックリン美術館の展示の一部になる。

活動的なステージの人物と全然対照的にイギー・ポップが異なる種類のステージで入念にヌードでポーズをとった。「実際のモデルを使う絵画教室は人体をつくづく眺める特別な場所。アート教育とアート史の基盤として今でも肉体を理解することが最高の方法」とデラーは言う。「ロックミュージックとアメリカ文化内のその位置を理解することで彼の肉体は中心にある、イギー・ポップが実際のモデルを使う絵画教室の画題なのは私には全くなるほどと思える。彼の肉体は大いに注目されていたし、細部描写を多用し詳細に再現する手法で製作されるべきだ。」

参加しているアーティストはニューヨークの多様なコミュニティを代表する、まちまちの背景を有する年齢19歳から80歳におよび、大学生や大学院生、活動しているアーティスト、そして退職者が含まれる。実際のモデルを使う絵画教室はアーティストでデッサン教授のマイケル・グリマルディによって率いられる。

ロンドンに拠点を置くコンセプチュアル・アーティスト、ジェレミー・デラー(English, born 1966)は大規模なコラボプロジェクトをうまく組み合わせて演出することで知られている。2001年にデラーはイギリスで1年間続く鉱山労働者のストライキの最中、1984年に起こった警察とストライキ中の鉱山労働者との間の激しい対立を再現するために元鉱山労働者や再現社会のメンバーと仕事をした。2009年、スリーMプロジェクトとクリエイティヴ・タイムに製作を頼まれてデラーは2007年バグダッドの爆弾攻撃で破壊されたクルマで合衆国を旅行し、彼らの経験を共有するためにジャーナリスト、イラク人難民、兵士、学者を招待した。彼はアシッドハウスミュージックのブラスバンド演奏、Acid Brass(1997)を含め、幾つかの音楽プロジェクトを創り出している。2004年ターナー賞を受賞したデラーは、2013年の第55回ベネチアビエンナーレでイギリスの代表者となった。

ロックミュージックのパイオニア、イギー・ポップ(American, born James Newell Osterberg, Jr., 1947)は、シンガーソングライター、ミュージシャン、そして俳優。ミシガンで生まれ育ったイギー・ポップは1960年代に演奏を始めた。

fatima.kafele@brooklynmuseum.org
http://www.e-flux.com/announcements/iggy-pop-life-class/
△デヴィッド・ボウイのことをイギー・ポップは「オレの人生の光」と表現している。

イギー・ポップは、70年代中頃に薬物を乱用していた時期にデヴィッド・ボウイが自分をいかに「崩壊」から救ってくれたかについてニューヨークタイムズ紙に話している。「オレたちみんなひどいありさまだったけど、少なくとも、彼はしっかりしていたよ。」

そして、以下のように続ける。「オレに好奇の目を向けてる人はたくさんいたけど、彼だけはオレと完全に同じ目線を持っていてオレがやっていた活動を本当に気に入ってくれて一緒に取り組んでくれた、そしてオレを助け出すというしっかりした心づもりのある人間だった。素晴らしいことをしてくれた。」

「あの頃学んだことは、今でも忘れていない。ビートルズやストーンズや他にもいろいろ、女優や俳優なんか、実力のある人たちにはみんなデヴィッド を通して出会った。オレは彼らを観察した。そしてたまに、少なくとも今も、彼らのような人たちに会うと自分も洗練されていく。」

デヴィッド・ボウイとイギー・ポップは仕事仲間としても有意義な関係を築いており、1976年の「ステーション・トゥ・ステーション」のツアーを一緒にまわっている。1977年にはベルリンで共同生活をしており、ザ・ストゥージズでの活動後にイギー・ポップがソロとして発表した1枚目と2枚目のアルバム、「イディオット」や「ラスト・フォー・ライフ」の制作でもデヴィッド・ボウイの協力を得ている。

また、その頃デヴィッド・ボウイはイギー・ポップのライヴ演奏の際にもキーボードを担当し、イギー・ポップはデヴィッド・ボウイの「ロウ」でバックヴォーカルを務めている。

http://nme-jp.com/news/12416/