見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2020/06/03

息ができない!助けてくれ!




最初の画像はシリア北部のアーティストAziz AsmarとAnis Hamdounによるもの
次のはベルリンのグラフィティ、世界中が怒っています!

トランプ大統領! デモは暴動ではありません。

◇ジョージ・フロイドの死

2020年5月25日、米ミネソタ州ミネアポリスでアフリカ系アメリカ人の男性(彼はラッパーだった)ジョージ・フロイド(George Floyd)が殺害された。白人の警察官デレク・ショーヴァンが8分46秒間にもわたりフロイドの首を膝で押さえつけて死亡させた。(その間、彼の左手はポケットに入れたままだった)フロイドは、「お願いだ!」「息ができない」「ママ」「殺さないでくれ」と懇願し続けた。フロイドの拘束に関わったショーヴァン、トウ・サオ、トーマス・レイン、J・アレクサンダー・クングの4人の警官は警察を解雇され、ショーヴァンは第3級殺人罪などで起訴されている。

警察は当初の声明で、偽札使用の通報を受けて捜査していた警官らがクルマに乗ったフロイドを発見しクルマから出るよう命じたところ、彼が「物理的に抵抗した」と説明していた。ところが、近くのレストランの防犯カメラが記録した画面では彼が逮捕に抵抗する様子は映っていなかった。
これまでのところミネアポリス警察は逮捕にかかわった警官らが身につけていたボディカメラの映像を公開していない。

フロイドが拘束されている様子(膝で首を押しつけられているところ)は一般の人々によってビデオに収められ、ソーシャル・メディアで拡散。警察官の残忍な行為と制度的人種差別(司法や雇用、政治において人種差別が制度化されていること)に反対する声が上がっていった。ブラック・ライヴズ・マター(Black Lives Matter)運動が再び大きなうねりとなったのだ。
これらの動きはインターネット/ソーシャル・メディア上での活動に留まらず、現実のデモに発展している。フロイドの死の翌日、5月26日に始まったミネアポリスでの抗議活動のように一部の群衆が暴徒化したことで暴動と略奪にまで過激化してしまった例もある。デモはNYCやLAなど、100以上の都市に波及したことが報じられている。

人種差別に抗議し、デモに参加するミュージシャンたち

フロイドの死を悼む声、そして警察官の野蛮な行為と人種差別への抗議はもちろん音楽の世界でも広く発せられている。ビヨンセジェイ・Zレディー・ガガアリアナ・グランデチャンス・ザ・ラッパートラヴィス・スコットビリー・アイリッシュ……。数え上げればきりがないが、多くのアーティストと音楽関係者が声を上げ、デモに参加した者も少なくない(テイラー・スウィフトはドナルド・トランプ大統領を直接非難した)。

アーティストや音楽関係者による活動は抗議の表明やデモへの参加だけではない。ブラック・コミュニティーのサポート、あるいは抗議者や抗議活動による逮捕者を支援する寄付運動も行われている。

ラッパーのノーネーム(Noname)は刑事事件の保釈や一時入国保証をサポートする非営利団体Minnesota Freedom Fundへの寄付を呼びかけた。これにはジャネール・モネイやサンダーキャットといった数多くのミュージシャンが賛同して寄付を行ったようだ。

人種差別に対する抗議運動はますます音楽業界で広がっている。その最大のものが、“The Show Must Be Paused”と“Blackout Tuesday”だろう。

The Show Must Go On(ショーを続けなければならない)という常套句をもじった“The Show Must Be Paused(ショーを止めなければならない)”はアトランティック・レコーズの取締役で黒人女性のブリアナ・アギェマンとジャミラ・トーマスが発案したもの。彼女たちは6月2日に音楽産業の業務をストップさせることを提案している。代わりに、黒人コミュニティーをサポートするためには何ができるのかを考えようと呼びかける。6月2日は、“Blackout Tuesday”と呼ばれるようになった。


白人警官に窒息死させられたジョージ・フロイド(46)を巡り、バスケットボール界のキング、レブロン・ジェームズはツイッターで「“Why Doesn’t America Love US!!!!!???? TOO.(なぜアメリカはほんとに俺たちを愛さない!!!!!????)」と投げかけた。

レブロンは2014年7月に警官に首を絞められ同じように「息ができない」という言葉を吐いて亡くなった43歳の黒人男性、エリック・ガーナーの事件が起こった時も、胸に“I can’t breathe(息ができない)”と書かれたTシャツを着てアメリカ社会へメッセージを送った。

フロイド・メイウェザー・ジュニアも、ジョージ・フロイドの葬儀に金銭的援助をするとアナウンスした。

メイウェザー・ジュニアは、自身が初めて世界タイトルを獲得した際の対戦相手であったジェナロ・"チカニート"・ヘルナンデスが2011年6月に45歳で鬼籍に入った時にも、幾ばくかを包んでいる。自らを金の亡者としているが、毎年11月の感謝祭では恵まれない子供たちに七面鳥を配り続ける一面を持っている。

今回、ジョージ・フロイドを死に至らしめた元白人警官、デレク・ショーヴァン(44)は現在、Hennepin郡拘置所に収容されている。

2001年10月より警察官としてのキャリアを重ねてきたショーヴァンは2006年に複数の同僚と共に家庭内暴力の疑いのあるウェイン・レイジェスを追跡中に発砲して、容疑者の命を奪っている。しかし、この件では複数の警官が多数の銃弾を容疑者に向けて発砲しているため、直接の死因が彼の撃った銃弾だったかどうかは解明されていない。2008年にもショーヴァンは暴力被害の通報を受けて現場に駆け付けてバスルームに隠れていた黒人男性の腹を2度撃っている。


△音楽業界では現地時間6月2日、“Black Out Tuesday”というストライキを決行し、抗議を表明する動きが出ている。

このストライキにはソニーミュージックやユニバーサルミュージックグループ、キャピトルレコードなどの大手レーベルレコード会社やビルボードなどの音楽関連会社が参加を表明。

2日はビジネスを中断し、黒人差別撤廃のためにそれぞれができることを実行するよう呼びかけている。

ロックバンドのレディオヘッドは、YouTubeチャンネルで公開していたMVなどの動画を全て非公開にした。プロフィールページには#TheShowMustBePausedの画像が掲載されている。

また、Instagramでは、#TheShowMustBePausedや#BlackOutTuesdayのハッシュタグとともに一面まっ黒の画像を投稿する人が続出。多くの人がそれぞれのかたちで黒人への不当な暴力や差別への反対を表明している。


◇大多数は平和的―米抗議デモ

抗議デモの本当の目的が奪われているようだ―。米中西部ミネソタ州で黒人男性が白人警官に首を圧迫され、その後死亡した事件を機に全米に広がった人種差別や警察の暴力への抗議デモ。暴徒化した一部の集団による放火や略奪が注目されているが、実際にはデモ参加者の大多数は平和的だ。参加者は暴動とは一線を画しつつ、デモ隊に力を行使する警官への怒りも募らせている。

デモが連日行われているニューヨーク市ブルックリンの屋内競技場バークレイズ・センター周辺では5月31日、ショーウインドウが割れた店や略奪対策として窓ガラスに板を張る店があり、混乱の爪痕が残っていた。集まった数千人のデモ隊はこの日、同センターの周囲を練り歩き、手を挙げ、「撃たないで」と叫びながら行進した。

近くを通る車両はクラクションを鳴らして連帯を示し、沿道の住宅の窓やベランダからは住民の声援が上がる。暴動とは無縁のような光景だ。しかし、時折一部が警官とにらみ合いになり、ペットボトルが警官隊に投げられると、参加者からは「やめて」という声も漏れた。

ニューヨーク市では連日複数の場所でデモが行われている。夜になると過激化する傾向があり、30日夜には350人近くが拘束され、警官30人以上が負傷した。31日夜も放火が起きている。米メディアによると、これまでに高級ブランドのシャネルの店舗なども略奪の標的になった。教師の黒人女性(23)は「暴徒化する人は抗議者ではなく、この機会を利用して暴力を振るいたいだけ。(黒人の命も大切と訴える)抗議デモの本当の目的が奪われているように感じる」と語った。

一方、ブルックリンで30日に行われたデモでデモ隊と対峙していた警察車両が群衆に突っ込む動画が拡散。デブラシオ市長は「数百人のデモ隊が自分に向かって集まってきたらどう思うか想像してほしい」と擁護したが、さらなる不信感を生んでいる。

インド系女性(34)は「警察は平和なデモ隊に車で突入した」と主張し、「テロ」と非難した。白人女性(30)は「警察は処罰を受けることなく暴力的でないデモ参加者をたたき、催涙ガスを発射している。そうなったら抵抗する人もいる」と指摘。「暴力というけど、私たちは武装した警官と違って段ボールしか持っていない」と語り、威圧的な警官に問題があると訴えた。


△「君たちの怒りはボクの怒りの半分にも満たない。」
白人警官によって殺されたジョージ・フロイドの弟テレンス・フロイドが米国内で暴徒化した市民たちに向かって声を上げた。

“自分のコミュニティをめちゃくちゃにしないで”

みんなが怒るのはわかる。君たちの怒りはボクの怒りの半分にも満たないと思う。ものを壊したり、地域社会を壊したり、みんな何をしているんだ!

他の手段を使おう!そうだ!他の手段を使おう!ボクらの声には力がないと思われている。
投票しよう!自分を教育するんだ。自分に教え込むんだ。誰に投票するか決めるんだ。ボクたちはたくさんいる。
ジョージ、ジョージ・フロイド ありがとう。

◇「もう黙っていられない」
「我が国の市民は敵ではないし、敵にしてはならない」
(マイケル・マレン第17代アメリカ統合参謀本部議長がアトランティック誌に寄稿)


これはディストピア映画のシーンか、それとも今夜のわたしたちの国の首都のシーンなのか?
はい、ワシントンの一コマです。
△ビリー・アイリッシュ、白人警官によって黒人が殺害された事件を受けてメッセージを投稿

18歳のビリー・アイリッシュは現地時間5月30日にインスタグラムでなぜ黒人の命が大切ななのか、「理解してもらえる唯一の方法」だとして子供を例にして説明している。

ビリー・アイリッシュはアナロジーを使って「すべての人々の命が大切だ」という議論とは別だとしている。「これはあなたについてのことじゃない」と彼女は白人の人々について語っている。「あなたは必要としていないし、あなたは危険にもさらされていない」

「好きであろうとなかろうと、あなたは特権を得ている。白人であるだけでこの社会は特権を与えている。あなたは貧しいかもしれない。あなたは大変からもしれない。でも、自覚している以上にあなたの肌の色は特権を与えているの」

「すべての人々の命が大切というなら、なぜ黒人は黒人だからと殺害されなければならないの? なぜ白人は他の人種が与えられていない機会を得ているの?」

「無実な人の殺害に抗議することで黒人の人々が『サグ』と呼ばれることはなんで問題ないの? なぜかわかる? 白人だからよ。特権よ」

ビリー・アイリッシュは投稿に「#justiceforgeorgefloyd(ジョージ・フロイドに正義を)」というタグを付けている。