見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2022/07/29

日出ずる国の政治と宗教の関係

 


中道右派(保守)として知られるフランス最大の新聞フィガロがちょっとおもしろい報道をしています

安倍晋三殺害の現場警備に関して日本の警視庁トップである中村 格の名前を挙げて、彼はレイプ犯であるジャーナリストの起訴を妨害した人と書いている



◇安倍晋三の暗殺:犯人は元首相によって奨励されたカルト教団への復讐を望んでいた

フィガロ誌 10/07/2022

 

日本の元首相の暗殺は、日出ずる国の政治と宗教の関係について論争を復活させる。


安倍晋三元首相の銃による暗殺から48時間後、日本人は日曜に投票に行き、超現実的な雰囲気の中でほぼ普通の参議院選挙を行った。予想通り、安倍晋三が生涯を通じて追い求めた憲法改正を可能にする十分な票を獲得し、与党はその立場を固めた。


だが、日経が見出しに付けた「陰鬱な勝利(sombre victoire)」の裏で、暴力、特に政治的な暴力がまれなこの国で起きた前例のない行為に与党はショックを受け続けている。犯人像とその動機が浮き彫りになった。孤独でおとなしい元会社員、山上哲也。その日、母親の財産を吸い上げた元首相が推進するカルト教団のトップ(韓鶴子)を狙うはずだったと。


これに国はどよめいた。主要メディアは48時間にわたって事件を再構築するために厖大な人的および物的資源を配置した(全国紙5紙には9,355人の記者がいる)。いつもながら、TVは際立っていた。犯行現場にヘリを飛ばし、再現セットを構成して細部まで分析。特派員はどうでもいい細かな情報を収集するために四方八方に送られた。だが、この努力は骨抜きにされた一つの成果を生み出しただけだった。翌日の日本の主要な日刊紙5紙は「撃たれ死亡」の言葉、フォントサイズとすべて同じ見出しを発行した。


捜査官は、信憑性や妥当性さえも気にせずに印刷する“認定された”記者団に明らかに書き換えられた“供述”を小出しにする。「日本の主流メディアが警察発表を重用するのは否定できない。少なくとも事件の初期段階では。」と日本のマスコミについて論じた書籍“Dernier Empire”の著者、セザール・カステルヴィ(César Castellvi)は言う。


日本の注意深い読者は、安倍元首相が匿名の「宗教団体」に関わっているという「誤解を招く印象を持っていた」(omoikomi思い込み)と犯人が供述したことを読んで驚いている。現在、日本の警視庁は権力(安倍晋三)に近いジャーナリストのレイプ事件の起訴を妨害したことで有名な中村 格が率いている。日曜の夜になっても日本の主流メディアは犯人の標的となった「宗教団体」をまだ名指ししていなかった。だが、これは統一教会(文鮮明の教団、ムーンカルトとも呼ばれる)であり、地元のタブロイド紙、外国メディア、さらには関係する教会によっても明らかにされていた。世界中に300万人の信者を主張するこの統一教会の批判者は、この事件が信者に与える洗脳を批判している。


なぜ?主流メディアは卵の殻の上を歩いているか。伝統的(地元の神道カルトなど)であれ、確立されたもの(創価学会など)であれ、新しいもの(統一教会や成長の家など)であれ、宗教は控えめながらも日本の政治に重要な役割を果たしている。選挙と寄付に忠実な信者を動員する彼らの能力。特に社会的につながる機会が少ない巨大な人口を有する都市で貴重な支持層を集める。


「自民党の多くの議員は政界で代表的な宗教団体と関係がある」とデュイスブルグ・エッセン大学の政治学者、日本の宗教と政治の関係の専門家であるアクセル・クレイン(Axel Klein)は説明する。「他の有権者を敬遠させるので公の場で認めることは決してないが、その関係は現実だし、強力」であると。


公明党は創価学会の分派で何百万人もの信者がいる。「政治と宗教が密接に関係している国は日本だけではない。アメリカと多くの類似点がある」と言う。


日本の主要紙が躊躇していることをまとめて書いている無礼な週刊誌が流通する。「このセクトは安倍晋三を支持した。わたしたちは両者の関係について書くつもりだ」と記者のひとりが請け負った。


https://www.lefigaro.fr/international/assassinat-de-shinzo-abe-le-tueur-voulait-se-venger-d-une-secte-promue-par-l-ex-premier-ministre-20220710