ブラッド・ピットの頬が触れた
「アモーレスペロス」と「21グラム」を作った監督、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥの映画「バベル」を見た。日本人には菊池凛子の演技で、その他の世界ではブラッド・ピットとケイト・ブランシェットの競演で、話題を呼んでいる。
さすがイニャリトゥ監督だ。911以後のアメリカの病的なまでの恐怖のありようが、いろいろに招く悲劇的情況を描いている。
アメリカ人観光客を乗せたバスが、父親がオオカミを殺すために買った銃が言われる通りの長い距離まで射抜くことができるものか、試していたまだ少年の兄弟の標的になったにすぎなかった事件が、いまの世界の恐怖を反映してアメリカ人観光客を狙ったテロの可能性があるとしたモロッコ政府とアメリカ政府間の政治的思惑により、救急車一台呼べない情況が続くこともそうだが、たまたま弾が当たってしまった妻と心が通わなくなっていた夫の子どもたちを留守宅の米国で預かるメキシコ人ベビーシッター(家政婦)、アメリアおばさんの人生が気になった。
不法就労者とはいえ、彼女のアメリカでの16年間が夜の国境検問所で一瞬にして吹っ飛んでしまうのだ。どういえばいいのだろう。物理的にはともかく、今後彼女は生きることにどうやって前向きになればいいというのか。もしかして、そもそもアメリカ人夫婦の子どもたちを乗せて国境を越えざるをえなかった理由の、息子の結婚式での昔の男友達とのちょっとした情事が生き甲斐になるとでも言うのか。まったく理不尽な展開だったが、日常的によくある話には違いない。もちろん、モロッコでアメリカ人観光客が銃撃されたという物語の核となるニュース(テロ攻撃だ!という恐怖)があって、アメリカ・メキシコ間国境の検問が警戒を呼ぶことになったんだが。
物語の発端である銃の持ち主としてひとりの日本人男性が浮上し、その父親(役所広司)と娘(菊池凛子)との物語が交錯するのだが、この親子の住んでいる湾岸の高層マンションからの眺めには自殺を呼ぶような誘惑がある(男の自殺した妻は銃で頭を撃ったのだ)。そこの空気は、マイケル・マンの95年の作品「ヒート」でデ・ニーロが女性を誘惑する場面に使われたときのものによく似ていた。
ところでブラッド・ピットですが、出演場面が少ない、物足りない、とどこかに書いてありましたが、どうして存在感は十分でしたよ。
この映画のブラッド・ピットとはちょっと違っていましたが、最近、体調を壊して苦しかったときに、夢に彼が出てきたんです。そっと頬に彼の顔が触れました。
うわー、やったー!こんな夢が見れるなんて夢にも思わなかった!これ以後、体調が戻りました。これほんと!です。
いやーそれよりなにより、若くもないのに、こういう夢がまだ見れることにびっくり。うれしかったなー。
ということで、写真はブラッド・ピットです。かっこいいでしょー、最高です。
クリックすると彼を拡大して見ることができますよ。
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