浜に打ち上げられたアオウミガメの子ども
6月4日、キューバにあるグアンタナモ米海軍基地で、テロに関与したとの容疑で収容されている外国人2人の罪状認否が行われ、軍事裁判判事が罪状を取り下げました。米国がグアンタナモ基地で外国人容疑者を裁くことへの疑問が新たに浮上しています。
以下、CNN、AP、ロイター通信より
罪状が取り下げられたのは、アルカイダのオサマ・ビンラディン容疑者の運転手兼護衛とみられていたイエメン出身のサリム・アフメド・ハムダン容疑者と、アフガニスタンで手投げ弾で米兵を死亡させたとの疑いが持たれていたカナダ国籍のオマル・カディル容疑者。理由は、米議会が昨年可決し、ブッシュ米大統領が承認した軍事裁判新法に基き、裁判権を確立できなかったためとされる。
新法は「不法な敵性戦闘員」のみを軍事裁判で裁くと規定している。しかしカディル容疑者とハムダン容疑者の場合、敵性戦闘員と断定されたものの、起訴に必要不可欠な「不法」認定はなかった。
同基地に収容されている約380人についても「不法」認定はなく、仮に2人と同様に罪状が取り下げられた場合、新法に基く軍事裁判手続き全体を揺るがしかねない。ブッシュ政権側は状況解明に乗り出している。
だからといって2人が解放されて自分の人生に戻れるわけではないのです。カディル容疑者とハムダン容疑者の釈放は今のところ予定されていないとのことですから。容疑者とはいえ、まだ380人もの人々がグアンタナモのああいうコンディションのなかにいるかと思うとゾッとします。こういうことが許されるアメリカから、限りなく遠く距離を置きたいものです。
昨日、ズドンと肚(ガッツ)に響く映画を作るので一目置いているアントワン・フークアの新作「シューター」を見てきました。「共和党も民主党も関係ない、金持ちか貧者かなのだよ」と言ったセネターの言葉、最近実際にアフリカがらみの賄賂(汚職)で逮捕された黒人議員がいましたが、企業への配慮、お先棒を担ぐことで、アフリカではなにをやっているかわかったものじゃないという監督の考えがよく反映されていて、興味深い映画でした。
もうひとつ、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港の燃料タンクとガスパイプラインの爆破テロを企てたとされる4人の容疑者のうちの1人は、航空写真を得る手段として「Google Earth」を利用して、より詳細なJFKの画像を得るように指示したということなんですが。
確かに詳細な航空画像を提供する情報源としてGoogle Earthは飛び抜けています。でも、これの恩恵を受けるのはなにもテロリストと呼ばれる人たちばかりではありません。それに、商業用の高解像度人工衛星や世界中のあらゆる国の航空画像がさまざまな情報源から広く提供されているのが現実です。画像を収集して配布する企業や政府機関のセキュリティ問題に対する意識の低さにも問題があります。
写真はジョン・F・ケネディ国際空港(The Smoking Gunより)
おまけ:今朝散歩に行った海で50センチほどのウミガメらしきカメが上がっているのを発見しました。うちのサンバは周囲をくんくんやって臭いで観察です。
平塚博物館で市民研究員をしている隣人に携帯で教えると、彼女、すっ飛んできました。
館長にすぐ電話して、カメの解剖に目のない不思議な研究家にも連絡を済ませます。館長は飛んできたそうだったとのことです。たったいまその研究家から威勢のいい連絡が入りました。「いま解剖を終えました。アオウミガメのオスの子どもでした。海藻をたくさん食べていて栄養状態はよかったですよ。レポートを博物館のほうに提出しておきます。ありがとうございました。」
こういうのってなんだか元気が出るね。
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