見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2007/05/31

なぜ世界銀行総裁はいつもアメリカ人なのか


国連の専門機関なのに、どうして世界銀行総裁は常にアメリカ人なのだろうか。
60年も前からの古い暗黙の了解はいったい誰のためにある? 困っている国のためでないことは誰にでもわかる。国際機関がアメリカの世界戦略に組み込まれるままのあり方に、なぜうるさいほどの疑問の声がわかないのだろう。

世界銀行は、第二次大戦後の復興と途上国の開発を目的に、1944年のブレトンウッズ協定で国際通貨基金(IMF)とともに設立が決まった。
世界銀行総裁は、形式上は世銀理事会が選出するが、実際には米政府が選定、推薦した候補を理事会が承認するのが慣例となっている。これは、米国から世銀総裁、欧州から国際通貨基金(IMF)専務理事を選出するという米欧間の暗黙の了解によるものだ。
交際相手の女性厚遇問題で6月末に辞任が決まったウルフォウィッツ総裁の後任についても、すでにブッシュ米大統領が後任リストの作成に入ったと報道されている。こうした選出慣行には、非民主的で、米欧間の人事の裏取引につながるといった批判もある。
スキャンダルによる総裁辞任は前代未聞であり、世銀の信用は著しく傷ついた。後任選びなどの立て直しを通じて、信頼を回復することが急務になった。
ウルフォウィッツ総裁も2年前、米ブッシュ政権から指名された。その前はネオコン(新保守主義)の代表格として国防副長官を務め、イラク戦争を主導した。このためイラク戦争に反対の欧州などから、反発の声も上がった。米国の外交戦略に、世銀の開発政策が組み込まれることへの反発である。
こうした声を意識して、総裁は当初、加盟国の意見を尊重する姿勢を表明し、「貧困解決が使命」とアフリカ支援や災害復興に力を入れた。しかし途中から、かつての側近を次々と総裁顧問に起用したり、汚職追放を掲げて特定途上国への援助を打ち切るなど、強硬路線に転じた。ブッシュ政権がテキサス人脈で固め、援助を外交の道具としてきたのと、よく似ている。就任後に持ち込んだ「米国流」の手法にも加盟国は不満を募らせた。
欧州出身の職員らに批判が再燃し、内部対立が深刻になっていた。そこに「公正」をゆがめるような総裁のスキャンダルが表面化したのだから、不満が辞任要求まで高まったのは当然だ。「後ろ盾」の米国も、最後はかばいきれなくなった。
現行では総裁としての適性を十分審査できない。IMFも含めて、透明性のある選出のあり方を考えるべきではないか。旧戦勝国主導の世銀・IMFは、さまざまな制度疲労が指摘され、改革もまったなしだ。
日本は戦後、電力開発や東海道新幹線の建設などに世銀の資金を借りて復興した。1966年に世銀を「卒業」し、今や米国に次ぐ出資・拠出国である。

ゼーリック前国務副長官を世銀総裁指名へ 米大統領
ブッシュ大統領が、6月末に辞任する世界銀行のウォルフォウィッツ総裁の後任に、ロバート・ゼーリック前国務副長官(53)を指名する見通しとなった。米メディアが政権高官の話として一斉に報じた。大統領は30日にもゼーリック氏の指名を発表、世銀理事会での承認を経て決定する。
ゼーリック氏はブッシュ大統領の外交ブレーンのひとり。政権1期目の2001年から米通商代表部(USTR)代表を務め、世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハラウンド)に関与。2005年に国務副長官就任後は、対中外交を重視し、中国は国際社会で大国としての責任を果たすべきという「ステークホルダー(利害共有者)論」を提唱した。
昨年6月に辞任後、米投資銀行大手ゴールドマン・サックスに転身した。
(5月30日CNNニュース、時事通信など複数のメディアが報じたもの)

ブッシュ氏は後継には米国人がふさわしいとの考えを示していた。歴代の世銀総裁は全員、最大出資国の米国から出ている。今回の人選では、諸外国や米国内からも、国籍にとらわれるべきではないとの声があがっていた。
(5月30日ロイター通信)

世界銀行はIMFの経済政策(構造調整プログラム)を具体的に実行するための機関だ。その結果、世界中の開発途上国の経済を破壊してきた。途上国の国内産業は壊滅し、外国資本と多国籍企業に占領された。電力や水道といった公共事業さえ外国資本に占領されはじめている。農業も破壊され、食糧の自給はできなくなり、輸入や援助に頼るようになった。教育、医療はなきに等しいレベルに落ちた。世界の何十億という人々が貧困と飢餓の縁に追いやられた。
途上国の悲惨な現況は、世界銀行とIMFがもたらしたものだ。世界銀行やIMFがしてきたことは、人類に対する犯罪行為以外の何ものでもない。
(こういう意見もある。)

世界銀行とIMFの両機関は、実質的にアメリカ政府がコントロールしている。加盟国の中で実質的な拒否権を持っているのは唯一アメリカだけだからだ。両機関の本部は、ワシントンDCにある。

上の写真は、京都平安神宮の鳥居です。おもわず見上げて、おがみたくなる、昨今の世界事情です。周囲にウツの人間が増えているという話を聞きますが、当然といえば当然だな、と思います。普通というのがあるとすれば、その軸は大きくウツに傾いているのではないでしょうか。アメリカ人に日本人ほどウツが多くないというのは、宗教のせいなんでしょう。ブッシュがぶれないというのも、彼を大統領に選んだ「神」のせいだと思います。