グアンタナモ、僕たちが見た真実
マイケル・ウィンターボトムとマット・ホワイトクロスによる、2006年ベルリン国際映画祭で銀熊賞(監督賞)を受賞した衝撃の作品「グアンタナモ、僕たちが見た真実」を見たけれど、アメリカの政治家はこれを見てどう思っただろう。聞いてみたいものだ。
ウィンターボトム監督はこの映画を「グアンタナモ基地の閉鎖を願って製作した」と語っている。今もまだ、この収容施設が存在し、アルカイダともテロリストともジハードともなんの関係もない、映画で描かれる3人のただもう行動のタイミングと運の悪い青年同様にもてなされるテロリスト容疑者とか呼ばれる人たちがいることがどうにもオソロシイ。
映画の中に挿入される実際のニュース映像でブッシュがトレードマークのニタリ顔でグアンタナモに拘留されてる「彼らは殺人者だ」と大ボラ吹いてるが、恥ずかしくないのだろうか。国防のトップであるラムズフェルドに至っては捕虜の扱いについて「ジュネーブ条約のほぼ適用範囲」とこれまたすぐバレる大ウソこいている。
こういう邪悪さ、ずるさ、に立ち会っているわたしたちは、DVDレンタルでもいいから絶対に見るべきだよ。世論調査によれば、ここにきてやっと!アメリカ国民の大多数がブッシュ政権にあきれかえり、共和・民主両党と議会にも不信感をあらわにしている。
◇グアンタナモ基地
キューバ東部の116km² におよぶ基地の敷地は、アメリカが約100年前に締結した条約で半永久的に借用しているもの。キューバ政府は返還を求めている。国交のない国の領内にあるため、アメリカの法律も国際法も適用されない。アフガニスタン侵攻以降に捕らえた、テロリスト容疑者約500人が収容されており、そのほとんどが司法手続きを経ず拘束されていると言われる。米国は拘束者を「捕虜でも犯罪者でもない敵性戦闘員」と位置づけ、捕虜に適用されるべきジュネーブ条約を適用せず、独自に裁判にかけることができるという法を軍事委員会で決定した。国連人権委員会は収容者が虐待されていると指摘。閉鎖を求めているが、アメリカはこれを拒否している。
上の写真は、オーストラリアの裁判「パインギャップの4人」関連で、5月29日の裁判初日に裁判所前に到着した4人、ジム、ドナ、ブライアン、アデルです。
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