マンデラのエルダーズ
南アフリカのアパルトヘイト反対運動の指導者として知られるマンデラ前大統領が7月18日、89歳の誕生日を迎えました。マンデラは、英ヴァージングループのリチャード・ブランソン会長と、貧困救済慈善コンサート「ライブエイド」などを主導したロックミュージシャンのピーター・ガブリエルが提案した国際的な人道支援活動に乗り出すそうです。
活動は、国際社会の長老からなる国際会議を設立し、紛争やエイズ、地球温暖化といった問題に取り組む構想。ブランソンとガブリエルは18日夜のマンデラの誕生日祝賀行事に出席する予定です。
祝賀行事は24日まで1週間続き、各国著名人も参加する。クリントン前米大統領は19日、反アパルトヘイト運動で1960年にノーベル平和賞を受賞した故アルバート・ルツーリ元アフリカ民族会議(ANC)議長と、93年に同じ賞を受賞したマンデラに関する展示の開幕に立ち会う。
18日にはケープタウンで行われるサッカーの特別試合に往年のブラジル代表ペレや、カメルーン代表サミュエル・エトーらが出場。22日には毎年恒例の記念講演でアナン前国連事務総長が演壇に立つ。
(CNN 2007年7月18日)
マンデラ、カーター米元大統領らが人道組織「エルダーズ」設立
89歳になったばかりの南アフリカのマンデラ前大統領は18日、ヨハネスブルクで記者会見し、国際的な人道グループ「エルダーズ」を設立すると発表した。「年配者たち」を意味する名前通り、82歳のカーター米元大統領や69歳のアナン前国連事務総長ら経験豊かな大物政治家が名を連ねる。
他のメンバーは、アパルトヘイトに抵抗し続けノーベル平和賞を受賞した75歳のツツ元大主教やバングラデシュのグラミン(農村)銀行総裁の経済学者67歳のムハマド・ユヌスら。ミャンマーの民主化運動指導者62歳のアウン・サン・スー・チーさんの席もあったが、軍事政権による軟禁で空席のままだった。
エルダーズは、数年前、英国のブランソン・バージングループ会長とロック歌手のピーター・ガブリエルが発案し、マンデラに持ちかけた構想。
マンデラは、「不安があるところは勇気を支援し、紛争があるところは合意を育み、絶望があるところには希望を与えるだろう」と意気込みを語った。
ところで、映画「The Human Factor 」でマンデラを演じるのはモーガン・フリーマン。渋いなー。6月22日、フリーマンと、彼が監督ロリー・マクレアリーと設立した映画制作会社Revelations Entertainmentとが明らかにしたもので、タイムやインディペンデント誌などの特派員経験のあるジャーナリスト、ジョン・カーリンが執筆したマンデラ伝記小説「The Human Factor: Nelson Mandela and the Game That Changed the World」を映画化したものでクランクインは2008年。マンデラが大統領を勤めた5年間の公私生活を描いたものになり、マンデラと交流のあるフリーマンが主役を演じるとのことだ。
マンデラは反アパルトヘイトの活動で1964年に国家反逆罪で捕らえられ終身刑になって以降、27年間獄中生活を耐えしのいできたつわものです。時代の流れを読み取った、南アフリカアパルトヘイト体制最後の大統領フレデリック・ウィレム・デクラークの命令により釈放され、彼と共にアパルトヘイトを撤廃させた功績で1993年に2人はノーベル平和賞を受賞することになりました。その後、マンデラは南アフリカ史上初の全人種参加選挙により大統領に就任し1994年から1999年まで大統領を務めたのです。アパルトヘイト撤廃に日本政府の支援協力を求めてマンデラが来日した際、日比谷公園で反アパルトヘイト集会が開催されました。もちろんマンデラも参加。元気な、といっても前日の政府の「ノー」に多少落胆の疲れが見えましたが、アフリカン!プンプンの彼の姿を見ることができました。遠くで見ているだけでも、威厳があって、ドキドキしたのを憶えています。日本政府は時代の流れを読み取ることがとても苦手なようで、よきパートナーになれたものを、まさか彼が大統領になるとは思っていなかったのでしょうか?「ノー」と突き返したこのとき、大きなチャンスを逸したんだと思います。
写真は外国で発行されたマンデラの切手です。どれもいい感じです。3枚だけ紹介します。あとは検索してご覧になってください。一枚目は1999年発行のもの、2枚目はガボンで1996年に発行されたもの、三枚目はベルギーで1999年発行された「20世紀の旅」シリーズの一枚です。
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