見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2007/07/14

250人が犠牲になったろう城事件



イスラマバードの女子マドラサ(神学校)で起きた立てこもり事件について、13日東京新聞の取材に応じたパキスタン最高裁弁護士協会のムニール・マリク会長は、軍の「情報機関が仕組んだ」との見方を示した。また彼は、今秋の大統領選に向けて「政治混乱が起きる可能性がある」ことも指摘した。
マリク氏は、3月にムシャラフ大統領から解任請求を受けたチョードリー最高裁長官を弁護している。解任請求の是非は最高裁が審理中で近く結論が出る見通しだ。
立てこもり事件について、マリク氏は「国民の関心を過激派に向けるため、軍の情報機関(ISI)が仕組んだに違いない。ISIは最高裁長官の家の中に何があるかまで知っていたほど。モスク内の武器を知らないはずがない」と指摘した。
さらに「今回の事件で大統領は、過激派対策での存在感を国際社会に再認識させたかもしれない。だが、大統領への国内支持が増したかは疑問だ」と述べた。
ムシャラフ大統領再任の可能性については「力を使えば再任できる。力を使わなければ再任できない。大統領はすでに道徳的権威を失っている。陸軍参謀長を辞めれば、与党議員は5分で野党にくら替えするだろう」と語った。
「今後2カ月間に、有権者名簿の改訂をめぐって政治的な混乱が起きる可能性がある。電力や飲料水の不足も深刻で国民の不満もくすぶっている。政権の危機は続くだろう」との見通しを示した。
(東京新聞7月14日朝刊)
パキスタンの首都イスラマバードの過激派モスク(神学校のこと)立てこもり事件について、ムシャラフ大統領は12日夜のテレビ演説で、「女子学生や子どもを救うために対話による解決に努力した」と述べ、事件をめぐる政府批判に反論した。
地元メディアは、政府の対応遅れや情報操作の疑いを指摘しているが、大統領は「社会を欺いていると言われた」と自らその批判に言及。「過激派の挑発にもかかわらず、最大限の自制を示して対話による解決を試みた」と繰り返し、モスク側の責任を強調した。
また大統領は、6月に起きた神学生による中国人拉致事件について「恥ずべき事件だ」と指摘。中国の胡錦濤国家主席から中国人の身の安全を保証するよう直接電話で要請されたことも明らかにした。
パキスタンでは12日、北西部スワト地区やアフガニスタン国境に近い北ワジリスタン地区で、爆弾テロや自爆攻撃が相次ぎ、計8人が死亡した。イスラム過激派によるモスク制圧作戦への報復の可能性がある。
(東京新聞7月13日夕刊)
パキスタン・イスラマバードのモスクろう城事件で、強行突入した軍部隊と神学生側との戦闘状況の全容が明らかになった。学生は寄宿舎の小部屋内に布団やレンガを積み上げて防戦するものの、武器を持っていなかったとみられ、閃光弾や催涙弾などであぶり出されると次々と投降。学生側の戦闘能力は軍と比べようもなかった。
(毎日新聞7月11日)

写真はイスラマバード中心部の「赤いモスク」鎮圧作戦を終え、現場を引き揚げるパキスタン軍特殊部隊。この作戦で武装勢力や学生らの死者は150〜250人に達する見通し(AFP=時事)。続いて、武装神学生らによるろう城事件の舞台となり、報道陣に公開されたイスラマバードの女子マドラサ(AFP=時事)。