ギリシャが燃えている
山火事と酷暑で、ギリシャが燃えています。
◇6月から連日40°以上の記録的酷暑が続く中、山火事が続発しているギリシャ南部のペロポネソス半島で23、24の両日、大規模な火災が2件相次いで発生、AFP通信によると、逃げ遅れた観光客ら少なくとも計16人が死亡した。
半島西部のイリア県ザチャロ一帯では24日午後、火が急速に燃え広がり、消防隊員3人を含む10人が死亡。当局者は「世にも恐ろしい光景だ。クルマの中で火に巻かれている人を見た」と地元テレビ局に語った。
一方、半島南端の観光名所マニでも、23日からの火災で、ホテル付近に取り残された人ら6人の死亡が確認された。
また25日、首都アテネ中心部から約10キロ東方のイミトス山付近でも出火、強風にあおられて火の手が市街地近くまで迫っているが、死者は出ていない。
(時事通信2007年8月25日)
◇アテネからの報道によると、ギリシャ各地で24日から25日にかけて起きた山火事の死者は、同日夜までに計47人に上った。依然、連絡のつかない集落があり、死者はさらに増える可能性が高いという。
ギリシャでは来月16日に総選挙が予定されているが、英BBC放送は「選挙は延期せざるを得ないだろう」とする複数の政治評論家の見方を伝えた。政党の選挙運動は事実上、中断しているといい、総選挙に大きな影響が出そうだ。
政府関係の建物は25日、半旗を掲げ、プロサッカーの試合はすべて中止された。
捜査当局は火事の多くが放火とみており、消防庁報道官によると、南部アレオポリで6人が死亡した火事に関し、65歳の男性が25日、放火と殺人容疑で逮捕された。動機などは不明。
(共同通信2007年8月26日)
実はこの山火事、6月の時点で相当の猛威をふるっており、EUに支援を要請しています。2ヵ月以上も燃え続けていることになり、たとえ鎮火しても、美しいパルニサ山など、景観でも環境でも、すっかり変わってしまうでしょう。
以下、EU委員会の報告よりーー。
◇6月27日夕方、山火事に苦しむギリシャから市民保護の支援要請があり、ただちに、イタリア、フランス、ポルトガルが消火飛行機を送る支援を始めた。
山火事および野火は、中央ギリシャ、西ギリシャ、テッサリア、アッティカ、ペロポネソス各地方で120カ所におよび、乾燥した空気と強風により拡大したものである。
◇7月18日夕方、山火事に苦しむギリシャから市民保護の支援要請があり、ただちに、フランスが消防飛行艇を送る支援を始めた。
ギリシャが消火支援を要請したのは、6月27日、7月5日に続いて3度目となる。
キプロスなど他のEU諸国の中にも、山火事に見舞われている国々がある。
(欧州委員会環境総局)
ギリシャ国内では大変なことになっています。
◇アテネ近郊で緑深く、人々の休日のピクニックの場として、また山頂にはアテネ唯一のカジノ「モン・パルナス」そしてケーブルカーもある、パルニサ山。
アテネ市が属するアッティカ県で最も高いこの山で先週水曜日山火事が発生し、いまだ火の勢いは止まるところを知らず、大問題となっている。
(山の下にはアテネ市近郊の閑静な住宅地キフィシアがあり、夜も燃えさかる火の手はかなり接近している。)
ギリシャ国内でも有数の森林地帯がいま消失の危機に瀕しているとあって、事は単なる山火事でなく、ギリシャ政界をも巻き込む騒動に発展。
火事の多くが放火!だと報道にはありますが、どういうことなのか。
◇南欧では、放火して森林を更地にし住宅を不法に建築する例が少なくない。今回の山火事ではすでに3人が放火の疑いで取り調べを受けている。
(共同通信)
写真は25日、首都アテネの南西約320キロの村で燃え続ける山火事
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