見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2007/10/23

なにかが不健全


◇米「勝利宣言」検討と報道 イラクのアルカイダ掃討
10月15日付のワシントン・ポスト紙は、イラク国内で活動する国際テロ組織アルカイダ系武装組織がこの数ヶ月で回復不能な壊滅的打撃を受けたと米軍が分析、ブッシュ政権内で「勝利宣言」を出すことも検討されていると伝えた。
同紙によると、米軍増派とイスラム教スンニ派部族との連携、武装組織幹部の尋問などが効果を発揮。自爆攻撃やシリアからの外国人民兵流入が大幅に減るなど、アルカイダ系組織の能力が今年初めと比べ60〜70%低下したと推定されている。
このため軍幹部の間では、アルカイダに対する「勝利」を宣言すべきだとの意見が台頭。しかし、ファロン中央軍司令官やペトレアス駐留多国籍軍司令官らは慎重な立場で、アルカイダが組織を立て直す能力を過小評価しているとの見方も根強いという。

◇イラク米軍、民間のイラク人女性と子供15人を殺害
イラク駐留米軍は11日、バグダッド北郊でのアルカイダ系武装勢力掃討作戦で、民間人のイラク人女性6人と子供9人の計15人が巻き添えで死亡したと発表した。米民間警備会社ブラックウオーターによる9月の市民17人殺害に続き、イラク国内での米国批判がさらに高まりそうだ。
駐留米軍によると、バグダッドの北約120キロを空爆。逃走した武装勢力を地上部隊が追跡中に銃撃を受け、空爆などで応戦。武装勢力15人のほか、民間人の遺体が見つかったという。(AFP通信10月13日)
◇イスラム教の断食月ラマダン明けの12日、イラクでは前夜の米軍による空爆で女性と子ども15人が死亡するなど、ラマダン明けを祝う祭りを一般市民の血が流されるなかで迎えることとなった。
米軍は11日夕刻にバグダッド北西部で空爆を実施。この爆撃について、シーア派指導者(大アヤトラ)アリ・シスタニ師やスンニ派の有力聖職者団体は非難の声明を出した。空爆により武装勢力の戦闘員19人も死亡した。
米軍当局は空爆により一般市民の犠牲者が出たことを認め、女性や子どもが死亡したことに対し遺憾を表明し、今回の作戦について調査を開始したことを明らかにした。
ラマダン明けの祝祭期間は伝統的に、家族が集まって親せきを訪問したり、ピクニックや休養のため公園に行って過ごしたりする。(AFP通信)
◇米軍発表によると、11日、北部ティクリート近郊で実施した国際テロ組織アルカイダ系武装組織の掃討作戦で死亡したのは、女性6人と子ども9人。また、容疑者2人と女性1人、子ども3人が負傷し、容疑者1人が拘束された。作戦は、武装組織の指導者らがこの地域で会合を開くとの情報に基づいて実施されたという。(CNN10月12日)

◇無実の人を虐殺 イラクとペンタゴンではなにかが不健全
カウンターパンチby Dave Lindorff 15 October 2007

アメリカの陸軍将校が例の空爆でメソポタミアのアルカイダの高い階級のリーダー19人と民間人15人を殺害したと主張するのはおかしくないか?民間人全員が女性(6人)と子ども(9人)だった一方、殺害されたアルカイダメンバー全員が男で、男はみんなアルカイダだった。
ちょっと考えてみてくれ。
これでは女性はアルカイダじゃないってことになる。にもかかわらず、私たちは女性も戦うのを知っている、それに爆弾をからだに巻きつけて自爆するスーサイドボンバーズとして彼女たち自身も吹き飛んでいる。さらにこの女性たちは全員民間人だった。もちろん子どもは子どもだった。
私たちは、無実の傍観者だった男はいなかったと信じるべきなのか?殺されたあの成人男性すべてが「悪人」だったと。
さらに無実の傍観者、女性と子どもがいた。無邪気に傍観している男性はひょいとうまく抜け出せたとでもいうのか、それともかわいそうなあの女性と子どもたちを殺した弾丸と爆弾の破片(生気を失わせるようなマシンガンの雨あられの発射はもちろん、使われた爆弾が破裂と同時に細かく破砕する破片爆弾だったのは確かだ)が、なんかこう魔法でもかけられたみたいに男性をはずしたかだ。
みごとだよ、えっ?
それが当然、私たちの理解力を侮辱する非常識な主張であるのを除いては。
なんといっても、敵の戦士すべてのリストを持つペンタゴンらしくない。実際に生じるのは軍には戦闘後に届く人たちがいることだ、そしてこの死んだ人たち全体に気づく。軍が男たちを見て決めなくてはならないのは、この男たちが戦士なのか民間人かだ。手に銃を持ってるかそばにあるかすればむろん戦士と決め込むかもしれないが、どの男もAK47を持つ国でそれは有効な基準だろうか?それに銃を持ってないとしたら?正直なところあの死んだ男たち19人全員が銃を持ってると思うか?私は疑わしいと思う。この人たちは米軍と爆撃機による攻撃から逃れようとする人たちだ。戦士であろうと普通の市民であろうと、彼らは奇襲攻撃に命からがら逃げていた。仮にそのとき手にする銃がなかったとして、それをつかむために止まるはずがないだろう。
だから米軍はあの戦闘現場に記者たちを自主的に行かせないし、なにがあったか調べさせない。証拠を期待してやきもきしても誰も知らない。(これは軍が仕留めた獲物すべてを「テロリスト」かアルカイダのメンバーと呼ぶ要点に触れていない、はんぱものが戦闘員にしても、テロリストでもアルカイダのメンバーでもないとき、むしろ別の反政府集団か米国を追いやるために戦うだけの別の集団なだけのこと。)
私たちが得ているのが大ウソだというのは私には明白だ。ちょうどヴェトナムで軍隊が死体を数えてヴェトコンが何人殺されたかを報告書に記録したように、イラク(そしてアフガニスタン)で、彼らは男の死体を数えてはそれを敵と呼ぶ。
これに関して誰も軍部に要求しない。政府などの検閲を受けないフリープレス(出版の自由)と呼ばれてきたもので、間違いなく誰も。
数字は簡単に事実として受け入れられ、私たちにうやうやしく報じられる。
真実:イラクでの罪なき人々の虐殺を私たちが指揮していることは、軍の東部戦線キャンペーンでナチがしたどんなこととも同様に、たちが悪い。

▲ Dave Lindorff は「キリングタイム:ムミア・アブ=ジャマール死刑囚監房の真相調査」の著者だ。彼のカウンターパンチのコラム集「This Cant's be Happning!」がCommon Courage Pressから出版される。リンドルフの最新の本はバーバラ・オルシャンスキーとの共著「The Case for Impeachment」