豚インフル オバマは大丈夫!
◇メキシコのカルデロン大統領は25日、同国での豚インフルエンザ(swine flu)の発生に伴い非常事態を宣言した。これにより同大統領は検疫の実施を命じたり、公共の行事を中止することができる。
同国当局は首都メキシコ市とメヒコ州のすべての学校を閉鎖。政府は同地域の大半の公共活動を停止した。
メキシコで最初の症例が見られたのは4月13日で、オバマ米大統領はメキシコ市を16日に訪問していた。メキシコ紙レフォルマによると、オバマ大統領はメキシコ市の人類学博物館で、著名な考古学者フィリペ・ソリス氏の歓迎を受けたが、ソリス氏は翌日インフルエンザに似た症状で死亡した。同紙はソリス氏が豚インフルに感染していたかどうかは確認していない。
(Bloomberg.co.jp 2009年4月26日)
◇米国中部カンザス州の保健環境省は25日、同州で大人2人が豚インフルエンザに感染したことを確認したと発表した。
メキシコと米カリフォルニア、テキサス両州で確認されたものと同じH1N1型豚インフルエンザウイルスに感染していたという。1人はすでに回復したが、もう1人の症状はまだ続いている。また1人は最近メキシコに旅行していた。
米国ではカリフォルニア州で6人、テキサス州で2人の感染者が確認されていたため、米国の感染者は10人になった。
・ニューヨークでは学生数十人に体調の異常
一方、ニューヨーク市の保健当局者は25日、クイーンズ地区の私立の中等学校St. Francis Preparatory Schoolの学生8〜9人に豚インフルエンザに似た症状が出たことを明らかにした。
学生数十人が23日にインフルエンザに似た症状を訴えたため、ニューヨーク市保健当局は検査を命じた。結果は26日以降にわかる見込み。米連邦政府は国内の感染者が増える恐れがあるとして警戒を強めている。
(AFP 2009年4月26日)
◇米国とメキシコで感染が確認された豚インフルエンザ。まだ、報告されていないが、すでに日本にも感染者がいる可能性は否定できない。どのような症状で、どう対処すればいいのか。
米疾病対策センター(CDC)によれば「通常のインフルエンザと似た、熱、せき、のどの痛みなどが典型的症状」。これまでの報告例からすると、症状については「中度から重度」と幅がある。
ただ、タミフルやリレンザといった抗ウイルス薬が効果的で「初期に処方されれば、短期で回復する」という。
感染から発症までは「2日から3日」が一般的で「長ければ5日から一週間」。高熱が特徴で、急な発熱で体温が38度ぐらいまで上がったら、医療機関で診断を受ける必要がある。「放置しておくと症状は悪化して、肺炎などにつながる可能性もある。せきで別の人に感染する危険性も高い」とされる。
米国では2005年から09年1月までに12例の感染が報告され、死亡例はなかった。しかし、過去には1976年と88年にそれぞれ1人ずつの死亡例があり、重篤化の恐れもある。
豚インフルエンザの感染は▽豚から人▽人から人、の2通りある。豚肉を食べて感染することはない。今回、見つかったのはA型インフルエンザウイルス(H1N1型)で、米国の感染者は豚と接触がなく「人から人感染」とされている。
メキシコと米国で同一のウイルスが見つかった。だが、米国では症状が比較的軽度な一方、メキシコでは感染者約1300人で死者約81人と重症例が多い。死者に20歳代から40歳代の若い世代が多かったことも特徴で、その理由はわかっていない。
(東京新聞 2009年4月26日)
○主なインフルエンザの流行・発生
・1918〜19 スペインかぜ 死者4000万人
・1957〜58 アジアかぜ 死者 200万人以上
・1968〜69 香港かぜ 死者 100万人以上
・1977 ソ連かぜ
・1997〜 H5N1型 鳥インフルエンザのヒト感染
死者 257人
(インドネシア115人、ベトナム55人、中国25人)
(読売新聞 2009年4月26日)
写真のメキシコのブルーのマスクは手術用マスク
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