親権を持つ父親が逮捕される
◇家庭を大切にする男の苦境は日本ではニュースにならない
CNN 30 September 2009
クリストファー・サヴォアの事例は放送とブログ圏域で劇的に長々と繰り出されている。幼い子どもたちの唯一の法的親権を持つアメリカ人男性が、誘拐された子どもたちをなんとか米国に連れ戻そうとしたために日本で投獄された。
だが、あなたが日本人なら、サヴォアのことを耳にしていなかった、なぜなら、その顛末はニュース放送あるいは新聞に載らなかったからだ。
東京をベースとする私たちの最初の電話の中に福岡の地方新聞があった。その新聞は「これはニュースではない」と私たちに伝えた。増大する国際的関心のためにそれを報道するかどうか尋ねたとき、その新聞はにべもなく「ノー」と言った。
その返答が家庭のプライバシーという日本人の考え方を知る手段であり、サヴォアが困難な立場に追い込まれた文化と法的不一致の説明の助けとなる。
住居に侵入することがタブーとみなされるところでは、依然として家庭内暴力と児童虐待のような問題が文化的に内輪の秘密ごとのまま残る。
日本の家族法は、家族に(離婚した両親による)共同親権を認める命令に躊躇する先例に従う。それはむしろ女性に唯一の親権がある文化的規範に従うのを選ぶ。それは多くの場合、父親には子どもたちとのどんな接触も決してないことを意味する。それは米国の裁判所では考えられないことだ、米国の裁判所は共同親権を離婚で当然のこととしてみなす。
この記事で私がインタヴューしているアメリカ人は、日本の古めかしくて堅い法律にびっくり仰天させられると言う。だがこの文化には、それについて議論はない。彼らはそれをニュースとは考えもしない。
(他のCNNの記事から抜粋:この親権争い劇が起きたのがアメリカだったなら、法に背いて子供を連れて逃げた元妻から子供たちを無事奪い返した父親は英雄扱いされただろう。だが、この争いは1万キロ以上も離れた日本の福岡で繰り広げられていて、そこではアメリカの法律は通用しない。そのため父親は未成年者略奪誘拐の容疑で拘束された。そして逆に、アメリカでは子供たちを誘拐した容疑者として手配されている妻が、日本では被害者ということになっている。... また、国際間の離婚紛争に関する1980年のハーグ国際協定に日本は署名してきていないので、子供の連れ去りについても日本の法律とアメリカの法律の整合性がとれていない。日本ではこの問題は民法に基づき、子供の利益を最優先にして解決されるが、外国人の親が親権を守ろうとしてもなかなか成功できていない。「日本はアメリカにとって大事なパートナーであり友好国だが、この点について両国の視点は異なる。離婚と子育てに対する両国の態度は違う。日本では、親による子供誘拐は犯罪と見なされないのだ。」とのアメリカ大使館のコメントを伝えている。)
◇米CNNテレビは29日、テネシー州在住の米国人男性が福岡市内で28日、日本人の元妻が無断で日本に連れ帰った子供2人を奪い返し、米総領事館に駆け込もうとしたところを未成年者略取の容疑で福岡県警に逮捕されたと報じた。
米国では近年、日米の国際結婚の夫婦が離婚した後、日本人親が無断で子供を連れ帰るケースが「拉致事件」として、社会問題となっている。今回も米国内で反響が広がれば、外交問題に発展する可能性がある。
CNNによると、男性は今年1月の離婚後、元妻が夏休みに長男(8)と長女(6)を日本に連れて行くことを禁じる命令を裁判所に申し立てた。裁判所は、夏休み後に米国に戻らなければ、離婚手当や養育費を受ける権利を失うとの条件で日本行きを認めた。
女性は夏休み後、一度はテネシーに戻ったものの、無断で子供を連れて再び日本へ。男性は全面的な親権を得た上で自ら福岡に飛び、登校途中の子供を女性から奪い去った。男性は保護を求めようとした米総領事館の前で、女性の連絡を受けた警察に逮捕されたという。
(時事通信 2009年9月30日)
写真は津波に襲われたアメリカ領サモア、ファガトガのダウンタウン
◇南太平洋のサモア近海で発生したマグニチュード8.0の強い地震と津波による死者数は、当局者によるとこれまでに113人が確認された。
当局者らによると、確認された死者数は、震源地に近いサモア独立国と米領サモアでそれぞれ84人と22人となっている。また、トンガでも少なくとも7人が死亡した。
(AFP 2009年9月30日)
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