Ozawa destruction
◇小沢一郎の問題が日本の政治に与える影響について米国の主要紙が注目している。ウォールストリートジャーナルは18日、「国会の予算審議が遅れるかもしれない」と報じ、景気の二番底につながる可能性を指摘。ニューヨークタイムズは20日、「官僚機構の一部である東京地検特捜部が政治主導を目指す民主党に報復した」との見方を紹介した。(日本経済新聞より抜粋)
で、以下は、そのニューヨークタイムズ紙の記事
上の写真は1月22日のハイチの記事から
◇指導者らが守旧勢力によってガタガタと揺らぐほど日本は失速
ニューヨークタイムズ紙 20 January 2010
by マーティン・ファックラー
建設会社からの多額の現金、うさんくさい土地取引、有力なボスの身代わりとして広くみなされるしかめっ面の秘書の深夜の逮捕など、あまりにもたくさん見すぎてきた典型的な政治スキャンダルのうわべの飾りすべてがそれにはあった。
だが、政権党の親玉、小沢一郎による可能性のある資金上の違反への進展する捜査はまた、非常に異なる理由で日本にブレーキをかけてきた。国の生意気な新しい改革主義者の指導者たちと、戦後体制の最も有力な既成権力機構のひとつ、検察庁とのあいだのおおっぴらな戦いに変わってきてきる。
ここで時代が変わるしるしとして、膠着状態が、小沢氏の他にも腐敗した財界のリーダーや政治家のムチとして長いこと声援されたエリート捜査官、東京地検特捜部の巨大な独断的裁量権限に異常な批判のほとばしりをもたらしてきている。
なお、検察が他の何かになってやしないか、国家のごてごてした現状と、昨年夏に長い間政権党の自由民主党(自民党)を選挙で破った後、小沢氏の民主党があとについて来させる(政治主導)と断言してきた、主として弁明責任がない有力な官僚支配の第一位の擁護者になってきてやしないかに関しても、問題になってきている。
「このスキャンダルは日本の民主主義を危険に投じてきている」と名城大学で社会政策を教える元検察官の郷原信夫は言った。「これは挑戦者、この場合は選挙で選ばれた指導者たちから我が身を守るための官僚機構の報復です。」
民主党の歴史的勝利の立役者だった熟練してるが闇将軍の小沢氏の元秘書2人と民主党衆院議員を検察が逮捕した週末に最新の進展が伝わった。それは、鳩山由紀夫新首相の未報告の政治資金への先月の捜査を含め、巣立ちしたばかりの政府への国民の支援の活力を奪ってきた民主党指導者への検察による一連の捜査の最新のものである。しかしながら、過去に告発された多くの政治家のように、おとなしく言われるがまま謝罪を提供する代わりに、民主党は反撃している。東京の党大会で小沢氏は、検察との「全面対決」を求めた。
「このようなやり方でことを行うのを私たちはまったく容認できません」と彼は言った。「もし彼らが罰を受けずに済むのなら、日本の民主主義にとり前途は暗澹たるものです。」
ここで多くにとってさらにショッキングなのは、検察に対し政治指導力を行使する権限を持つ首相として、鳩山氏が言葉で述べる小沢氏への支援だった(第二次世界大戦以降、ただ一人の首相がこの指揮権を発動しただけだ)。
新聞の報道によると、「私は彼を信じます。どうぞ(検察と)戦ってください」と鳩山氏は言った。
鳩山氏は後に捜査に影響を及ぼすものではないと断言した、それが激しい国民の反発を招くのはほぼ間違いないだろうと政治専門家は言う。それでも、法務省の付属物、検察庁のというのが説得力のある部分の官僚機構を制御するとの民主党の約束のせいで、検察が民主党に対する根深い復讐を行っているとの学者や一部ニュースメディアのなかに広がる批判を、彼の党の抵抗が元気づける手助けをしてきている。
内部の身内に寛大さを示す一方、日本の戦後既成権力機構に対する挑戦者をきびしく罰する検察によって処罰が選抜して計り分けられると判断することを酷評するとき、郷原氏や他の批判者らは、自民党の派閥スタイルの政治の達人である小沢氏をそれほど擁護するわけではない。
もっと初期の別途の資金集めの不正捜査が昨年の決着を付ける国政選挙の前夜に民主党の党首を小沢氏に辞任させて以来、これらの疑惑が持ち上がってきている。同じ会社、西松建設から金をもらっているとして名指しされた自民党衆院議員らを追求するのを辞退しながら、検察が、まったく小沢氏ひとりに焦点を合わせたことに批判者たちは注目した。
そうして二番目のスキャンダルが訪れる、それは約一カ月前に起こった。小沢氏への繰り返されるこれらの取り調べを、ある政治専門家らは、検察が日本の既成の権力組織のためのいわゆる免疫システムとしてふるまっており、突然、政権党の財布のひもを全部近く握ることで過度の権力をつのらせていると彼らが危ぶむ政治家に逆らうふるまいになる徴候として説明する。
他には、自民党時代から小沢氏の師である田中角栄元首相の70年代の検察の逮捕にさかのぼる確執を説明する、そして検察にもっと指導力を発揮するよう首相に求めた党の特別委員会を彼が昨年創設した後、小沢氏はおそらく優勢になろうとしていると検察が危ぶむと言う。
「小沢が日本を彼個人に属する帝国に変えようとしているかもしれないと検察は危ぶむ」と慶応大学政治学者の小林義明は言った。
その討議は、異常なおおっぴらの綿密な捜査を日本の2600人の検察官に集束させていた。彼らは米国や他の西側民主国家の司法システムのどれとも異なった拘束力だ。いつ誰を調査するかを選ぶのみならず、告発を正式に提出する前に何週間ものあいだ容疑者を逮捕して拘留する権利が検察庁にはある。事実上、警察や法務大臣、裁判官の能力までも彼らに与えることで、全部をかねていた。
検察官は昔から日本のきびしい司法試験に合格した若い法科の学生の最良部分から集められる。記者やカメラマンの報道陣を通り過ぎて決然と進んでいく黒いスーツ姿の無表情の検察官の一行に加えて、彼らは、数分前に手入れを内報される容疑者の事務所や家へのあわただしい手入れで知られている。
さらに、検察は主流のニュースメディア放送局との親しい関係を享受するとメディア専門家は言う。それが小沢氏への捜査について広く肯定的な報道となっていた。
東京の土地にその金を投資することで隠蔽しようとしたと検察が考える新興の4億円の詳細でニュース報道は検察からのリークに基づく予想通りの話のパターンにならう。まさに予想通り、このネガティブ報道が世論を反小沢氏に変えてきている、ほとんどの人がこの金の出所を彼は適正に説明してきてないと言う。
憤慨した民主党は、報道を動かすため検察がリークを濫用するのを調査するため、衆院議員のチームを組織することで逆襲すると言明してきている。
「このスキャンダルは、いかにこの新政権が波風を立てているかを示す」と元検察官の郷原氏は言った、「だがまた、いかに旧体制が抵抗(反撃)しているかも示す。」
(メールマガジンで配信済み)
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