見つけた 犬としあわせ

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2010/05/16

海底油田のリスクと管理



◇オバマ米大統領は14日、メキシコ湾での原油流出事故に関連し「石油会社と採掘の許可を出す当局は10年以上にわたって居心地の良い関係だった」と述べ、米政府機関が監督当局として十分に機能していなかったことを認めた。制度上の不備を踏まえ、サラザール米内務長官に内務省の鉱物資源管理部の改革を指示したことも明らかにした。

米メディアによると、鉱物資源管理部は法律上必要な他の政府機関の許可を得ずに石油会社に採掘を認めていたという。大統領は今回の原油流出には制度上の欠陥があり、改善が必要な対象には「連邦政府も含まれる」と指摘。内務長官は安全・環境に重点を置いた独立した機関の創設の検討に入った。

原油流出事故は4月20日に発生し、14日現在も流出が続いている。沿岸地域では自然環境の破壊に加え、経済的な影響も懸念されており、米政府への批判も出始めている。

(日本経済新聞 2010年5月15日)

◇メキシコ湾の原油流出事故、公聴会で関連企業が非難合戦

米ルイジアナ州沖のメキシコ湾で起きた石油掘削施設(リグ)の爆発による原油流出事故を受け11日に開かれた米議会公聴会で、出席した英BPなど関係企業の幹部らは、事故の責任をめぐり非難の応酬を繰り広げた。

上院エネルギー天然資源委員会の公聴会では、関係企業の幹部が安全対策に関して追求を受け、同委員会のビンガマン委員長は技術的、人的、規制上の過ちが原因との見方を示した。

公聴会は12日も続く予定だが、12日には、原油流出事故の処理と被害者への補償のための資金を確保するためBPの資産を凍結するよう政府に求める活動家団体がデモを計画している。

11日のロンドン市場でBP株は0.67%安で終了、ニューヨーク市場では同社の米国預託証券(ADR)が0.12%下落した。

ギブズ米大統領報道官は、石油掘削施設の爆発から約3週間が過ぎた現在も原油流出が続いていることに対し、オバマ大統領が「ひどくいら立っている」と述べた。

公聴会には、BPアメリカのラマー・マッケイ社長、掘削請負会社のトランスオーシャンのスティーブン・ニューマン最高経営責任者(CEO)、石油サービスのハリバートンの幹部が出席した。

BPアメリカのマッケイ社長は、リグの原油流出防止装置が修正されていたと主張。

これに対してトランスオーシャンのニューマンCEOは、確かに2005年に同装置に修正が加えられたが、それはBPの要請に基づいて行われた、と反論した。

トランスオーシャンはまた、リグ爆発の原因はセメント接着作業にあるとし、リグのセメント接着作業に関与していたハリバートンの責任を指摘した。

(ロイター 2010年5月11日)

写真の赤い色調は油田(石油生産)地帯の集中と日曜までに原油が拡大すると政府が考えるところを示している。グレーラインは誤りの許される余地(誤差)を示す。(CNN 16 May 2010)

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