7000億ドルでなにを買う
◇CBO(米下院予算局)議長:企業救済は経済を悪化させかねない
下院予算委員会の前で証言するCBO(米議会予算局)議長が、実際に金融危機を悪化させかねないと、ウォール街の企業救済を懐疑的に描写しました。もがく金融会社の資産が目下考える価値より目減りする可能性があることから、企業救済はより広範囲の経済崩壊の引き金になりかねないと議長は証言しました。ワシントンポスト紙とのインタヴューで議長は、「重要な問題は、私たちがそのために金を払って買っているのが何なのか?」だと言いました。
◇ブッシュ政権がウォールストリートのために7000億ドルをせきたてるとき、ラルフ・ネーダーは「なぜ企業救済の必要があるのか?」を口にする
金融業界の7000億ドルの企業救済をすぐにも承認するようブッシュ政権が議会に対し圧力を激化するとき、無党派の大統領候補者で消費者運動擁護者のラルフ・ネーダーからリアクションがありました。ネーダーは、ホワイトハウスの歩み寄りとの民主党の主張を「願望実現」と呼び、そもそも企業救済は必要でないかもしれないと言います。
◇ウォール街で連邦政府の企業救済に反対してデモする人たちの大会
ホワイトハウスでブッシュ大統領が緊急の経済サミット(ペロシ下院議長、マケイン・オバマ両候補を含める会議)を開催していたとき、ウォール街の企業救済に反対するため抗議者たちが国のあちこちで街頭デモを行いました。ニューヨークでは一連のデモが証券取引所近くで起こりました。
抗議者:私たちは支払った、私たちは所有する!私の家ではなくて、ウォール街を抵当流れの処分にしろ!We paid, we own! Foreclose Wall Street…
抗議者:ウォール街の人々は正しいと不正の違いがわかってない。ウソをつくのは不正、盗みは不正だとわかってない。その上、彼らは幾つかの過ちを犯して、私たちにその償いをしろと期待する。
ARUN GUPTA:彼らは重役の報酬を制限することで、ある体制作り(粉飾)で罰するかもしれないが、現実のゴールは、そもそもこの混乱を引き起こした投資銀行、ヘッジファンド、中央銀行に巨額の財源を移すことなのだ。
抗議者:最初はイラク戦争、私たちの後ろポケットから7000億ドル、次はエネルギー事情、私たちがクルマのガソリンタンクで利益を与える一方で記録的なもうけ、そうして3度目はウォール街、すべての優位に立って、さらに7000億ドル期待することによって。
抗議者:私はまさにいまの経済状況を非常に心配していると同時に、何が起きているのか、政治家たちがなんとかしようとしている事態が何なのか理解しようとしている。
抗議者:世界で一番富裕な銀行を企業救済しようだなんてとんでもない。しかもなお、抵当権喪失の危機にある私たち市民を救えるようには思えない。先日の夜のブッシュ大統領の演説で、彼はモーゲージ(抵当証券)メルトダウンのあらゆる理由に言及したが、略奪を目的とするモーゲージ(抵当証券)を貸すことには一度も触れなかった。
アーロン・メイト:今日、この抗議の声を聞いて、あなたはどう思いますか?
ウォール街の投資家:ほら、彼らの論点をすっかり理解はするが、救済することが結局、全体として国にとってさらに悪くなるとは思わない。
ウォール街の投資家:別の解決策を見つけ出せよ。解決策はないってことだ。政府は彼らが購入するものに多くの持分を得るべきだと考えるが、選択肢はない。
アーロン・メイト:とはいえ、それはいまは発議されていません。 あなたは現段階で企業救済を支持しますか?
ウォール街の投資家:議論されてること。いますでに議論されていることをもいでしまえば、国はらせん降下の不況に入ることになるんだよ。
ウォール街の投資家:企業救済は経済にとってすばらしいと考えます、仮に政府が救済しなかったら、大規模な景気下降になるのはわかりきっています。 ウォール街がアメリカ経済の壮大な部分だという意味です。それがもろくも崩れることになったら、そのときは多くのドミノ効果が起こるでしょう。住宅市場は落ち込みます。それが起これば、アメリカ経済全体にとって有害な効果になると私は考えます。
ウォール街の投資家:オーケー、大金のように思えるが、18カ月で全額が返済されることになる。それで彼らは和解している。これらの会社すべてが資金を補充されて財政を立て直さねばならない。まるでアメリカ政府が二度とこの金にお目にかかれないみたいなことではないんだ。長い目で見た経済の点から、AIGのような会社が倒れれば、そのドミノ効果は消費者に直接及ぶことになるんだ。
ウォール街の投資家:もし会社が破産を選ぶなら破産させろってね、個人的には私は企業を信じる人間だ。でも、他のすべての人にまでぽつぽつと伝わっていくものなら、私たちはいったい何が現実の詳細かを知る必要があるだろう。
抗議者:愚かな決定をして会社の株主に巨額の損失を引き起こした証券会社を救済することで、連邦政府にそれほどの金があるのにびっくり仰天です。手頃な住宅建設、公園やヘルスケアのための金はいつだってないと言うのに。
抗議者:金融関係者が勝つとき、彼らだけが勝つ。そして金融関係者が損失を出すとき、納税者が金を失う。そんなのはフェアじゃない。正義ではない。
(以上、デモクラシーナウ!2008年9月25日より)
写真のイラストは9月2日のフィナンシャルタイムズから
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