慣例との関係を絶つ
◇エルサルバドルの旧マルクス主義の反抗的な党の指導者、左翼マウリシオ・フネスが大統領選に勝利した
中米エルサルバドルで15日実施された大統領選は、17年前に反政府武力闘争を行っていた旧左翼ゲリラ連合組織ファラブンド・マルティ民族解放戦線(FMLN)のマウリシオ・フネス氏の勝利が確実となった。
選挙管理委員会によると、フネス氏の得票率は51.12%で、右派与党・民族主義共和同盟(ARENA)のロドリゴ・アビラ氏の48.87%を上回った。開票率は84%。
フネス氏は選挙事務所で喜びに沸く支持者らに対し、「今夜はわたしの人生で最高の夜であり、エルサルバドル最大の希望の夜だ」と語った。一方、20年にわたって政権を維持してきたARENA幹部は、今回の選挙の敗北を認めた。
FMLNは1980年代後半、米国が支援する軍事独裁政権に対抗するため、左翼ゲリラ5組織を統括する集団として設立された。92年に政府と和平合意を結び、合法政党となった。
(CNN 2009年3月16日)
写真は、日曜エルサルバドルの大統領選で投票する前に自分の投票用紙を見せるFMLNのマウリシオ・フネス(CNN 15 March 2009)
フネスは戦闘員ではなかった初のFMLNのリーダー(BBC 16 March 2009)
18年前のエルサルバドルの内戦終結以降、すべての大統領選でARENA(アメリカが肩入れ)が勝利してきた。今回の選挙でも、フネスが勝つようなことになれば、アメリカに住むエルサルバドル出身者は移民の身分と本国への送金権を失うことになると、アメリカの共和党下院議員2人、アリゾナ州選出トレント・フランクスとインディアナ州選出ダン・ハートンが脅迫めいた発言をしている。
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