見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2010/05/29

ハローアゲン バンクシー

今年サンダンスで話題だったバンクシー映画の冒頭です
イスラエル政府がパレスチナの土地に違法に建設した分離壁に、風船の束を持った少女が壁を越える「自由」とタイトルされた絵を描いたのは有名ですが、彼が分離壁のグラフィティをなんとか残そうとしているときイスラエル防衛軍から掃射されたそうです



◇パレスチナ・ファイヤド首相のアメリカ頼み戦略

by ウリ・アヴネリ 10 April 2010

・イスラエルの譲歩を前提にした和平案

ファイヤド・パレスチナ自治政府首相の戦略はただひとつ。そして、それだけにしがみついている。ファイヤド自身にも、パレスチナ社会にも、それは危険な賭けである。

彼は、パレスチナ民族の目的は「米国との協力による非暴力の手段で達成できる」としている。彼の計画は、「パレスチナ民族機構」を作り、活発な経済基盤を作って、2011年末までにパレスチナ国家建設宣言をする、というものだ。

これは、ダヴィド・ベングリオン指導下のシオニズム運動の戦略を思い出させるもので、実際ファイヤドも、「既成事実を作る」という、シオニストがよく使った言葉を使ってきた。

彼の計画は、米国がパレスチナ国を承認し、イスラエルに以前からの和平条件(2国並存。手直し程度の領土交換を含むが、1967年当時の国境の復活、東エルサレムをパレスチナ国家の首都とすること、領土交換に含まれていない入植地すべての解体、象徴的な数の難民のイスラエル領またはパレス チナ領への帰還)をのませるとの前提に基づいている。わかりやすい戦略だが、問題はたくさんある。

問題1:パレスチナは本当に米国を信頼してよいのか?

内政問題で勝利したオバマは、自信を得て、前記の条件を入れた和平案を両当事者にのませるつもりのようである。和平案は米の国益に沿った戦略で、米軍指導部も支持している、と最近明らかにした。だが、まだ決定的な「バトル」は始まっていない。米政界の強力な2つのロビー、「軍事ロビー」対「親イスラエルロビー」、「ホワイトハウス」対「議会」のバトルである。ファイヤドの賭けは、オバマ大統領がデービッド・ペトレイアス陸軍大将の支援を得て、このバトルに勝つことを前提としている。

問題2:占領下で、未来の国家となる「パレスチナ機構」を作ることは可能か?

今のところ順調に見える。西岸地区は少し活況を見せている。ただし、それは一部の階層だけの話だ。ネタニヤフ政権が、「経済和平」政策でそれを支えているからだ。
だが、この基盤は非常にもろい。占領当局は、その気になればすべてを一撃で崩すことができる。オスロ合意(1993年)以降の和平雰囲気の中でパレスチナが作り上げてきたものは、2002年5月の「防衛の壁作戦」で、あっという間にすべて破壊されてしまった。パレスチナ自治政府本部も官公庁も、すべて無残に破壊された。今度もイスラエル政府がその気になれば、ファイヤドの官僚機構も西岸地区の企業も、一晩で消失してしまうだろう。
ファイヤドは、米の安全ネットを当てにしている。確かに、2002年にシャロンがブッシュ政権のもとでやったことを、2010年、ネタニヤフがオバマ政権のもとでやるとは考えにくい。以前と違って、「デイトンの軍隊」がパレスチナに存在するからだ。
米軍のケイス・デイトン中将が、パレスチナ自治政府の保安部隊を訓練している。もうそれは、「保安部隊」というより、「正規軍」のようなものになっている(領土の日のデモの時、ヘルメットとカーキの軍服姿のパレスチナ自治政府保安部隊が丘の上に配置されていて、イスラエル軍は下の方に配置されていた。そこは、オスロ合意でイスラエル軍が統治すると決められたC地区だった。どちらも米軍用車両を使っていた)。そうはいっても、ファイヤドが、「自分の戦略と、占領協力との違いはほとんどないので、占領抵抗は不可能」と思っているのは確かだ。

(People's News 2010年5月28日)