キング牧師夫妻の“抱擁”

 

◇マーティン・ルーサー・キングJr.博士と妻のコレッタ・スコット・キングから受け継いだものを称える計画のボストンの記念碑は結果として公開直後に激しい反発が起こった。

高さ２０フィート、幅４０フィートの“抱擁”の像は１月１３日金曜にボストン・コモンで除幕式が行われた。そこは１９６５年４月２３日にキング牧師が２万２０００人の群衆を前に演説を行ったところだ。この像はキング牧師が１９６４年にノーベル平和賞を受賞した後、彼と妻が抱き合っているところをとらえた写真にインスパイアーされたものだった。

ブルックリンを拠点に活動するコンセプチュアル・アーティスト、ハンク・ウイリス・トーマスによってデザインされたアート作品は抱き合っている２人の腕だけにスポットをあてており、頭がない、これがオンラインで批判や嘲笑を起こさせている。醜悪だ、ぞっとする、あるいは無礼だと記述する人もいれば、模倣を投稿して性行為に似ていると言う人もいた。

オークランドのコミュニティ・オーガナイザー、スコット・キングの従兄弟のセネカ・スコットはその像は彼の家族を侮辱しているとCNNに語った。

彼は前にCompact Magazineが発行したエッセイの中でそれは“ひとりよがりのメタル・オマージュ（masturbatory metal homag）” と表現した。

「あらゆる角度から見ることができるとして、おそらく２人が抱き合っているとしても、腕は４本です。ずんぐりしたものがペニスのように見えるという、他の人たちが固執するひどく趣味の悪いものは頭がないことではありません。あれはジョークです」とスコットはCNNに語った。

だが、月曜にマーチン・ルーサー・キング３世は彼の両親のラブストーリーと２人のパートナーシップを表現する像を見ることができて感謝していると述べた。この記念碑について否定的な意見を抱く人々はいるが、彼は気に入ったとCNNのドン・レモンにに語った。

「それは人々をうまくまとめて和解させる大表現だと思います」とキングは述べた。「アーティストはすばらしい仕事をしたと思います。わたしは満足しています。ええ、それはわたしの母と父のそっくりの像ではありませんが人々をうまくまとめて和解させるすごいものを表現しています。」

「そしてものすごい意見の不一致があるこの時、この時代、わたしたちをうまくまとめて和解させることについて語るシンボルをわたしたちは必要としています」と彼は付け加えた。

CNNは、“抱擁”への反応についてアーティストのトーマスにコメントを求めた。彼のニュースレターの中で、この作品はキングとスコット・キングの記念碑であるだけでなく、「それが持つ愛とパワーの記念碑」だと今月初めにトーマスは述べた。

この記念碑の建設を支持する人種および経済上の正義を求める非営利団体、エンブレイス・ボストンの代表は批判についてコメントするのを拒否し、キング３世のコメントに従った。

「“抱擁”は、キング夫妻が支持した人種および経済上の正義の価値について訪れた人々がよく考えるきっかけになることを意図したものです」と非営利団体はそのウエブサイトで記念碑について述べた。

https://edition.cnn.com/2023/01/16/us/mlk-coretta-embrace-memorial-boston-mocked-reaj/index.html#:~:text=The%2020%2Dfoot%20tall%2C%2040,Nobel%20Peace%20Prize%20in%201964.

下記は激しい反発について報じるTVのあるアングルからの画像