見つけた 犬としあわせ

こころがどきどきするもの見つけたとき、それを作品にしたり、思わずなにかの形にして人に伝えたくなります。 見つけたとき感じたしあわせ感覚がひとしずくでも誰かに伝わったら、ダブルでハッピーです。

2016/02/24

アップルのスタンス

40都市以上のアップルストアとFBI本部の外の抗議者たちがiPhoneのセキュリティを弱めろとの政府の要求を押し戻す
(写真)

「iPhoneのロックを解除せよ」とのFBIの要求をティム・クックCEOが拒否した問題で、ティム・クックが社員にメモを送り、BuzzFeedがそれを入手した。そこには暗号化の議論に関するアップルのスタンスがわかりやすい言葉で書かれている。

FBIはアップルに対し、セキュリティ機能を削除した特殊なiOSを作るよう求めており、それはどんなiPhoneでも解除できる道具、マスターキーを作り出すことになる。それによって「政府の力を拡大するような法的前例になる」と言って、アップルは命令を拒否している。

政府の言い分として、FBI長官ジェームズ・コミーが、「前例を作ろうとか、何らかのメッセージを送ろうということではない」と言っている(2月21日国防ブログLawfare)。「我々はただ、捜査令状でもって、テロリストのパスコードを推測できるチャンスを手に入れたいだけだ。誰かの暗号を解読しようとか、マスターキーを出回らせようとか、そういったことは考えていない。」

▽ティム・クックのメモの翻訳(GIZMODO)より抜粋

私たちは個人としても企業としても、テロリストに対して許容も共感もしません。彼らがサンバーナーディーノで起こした悲惨なテロのような言葉を失うほどの事件を起こすとき、私たちは当局による被害者のための正義追求を助けようと働きます。そしてこの件でも、まさにそうしていたいです。
この事件は1台のスマートフォン、一事件の捜査以上のものになっており、政府からの命令を受け取ったときに声を上げる必要があるとわかっていました。これには、法を順守する数億人のデータの安全性、そしてあらゆる人間の人権を脅かす危険な前例となるかどうかがかかっています。
みなさんご承知の通り、私たちは暗号化によって顧客を保護し、顧客のデータを囲い込んでいます。私たちはあらゆるソフトウェアのリリースにおいてセキュリティを改善すべく努力しています。なぜなら脅威は常により頻繁になってきており、より洗練されていくからです。
政府の命令を支持する人たちの中には、データ保護を2013年9月にリリースしたiOS 7にまで戻すよう求めている人もいます。iOS 8以降、私たちはiPhone自体もユーザーのパスコードなしでは読めないようにデータを暗号化するようになりました。このため、もしiPhoneが紛失したり盗まれても、私たちの個人データや会話、金融や健康の情報も、はるかに安全になりました。私たちはみな、その進歩に関して時計を逆戻りさせることはひどい考えだと知っています。
私たちの仲間である市民のみなさんも、そのことを知っています。先週ずっと私は全米50州の数千の人たちからメッセージを受け取り続け、圧倒的多数の人は強い支持を表明してくれました。ある13歳のアプリデベロッパーは、私たちが「未来の世代すべて」のために立ち上がったことに感謝してくれていました。30歳の退役軍人は「私の自由と同じく常に私のプライバシーを宝だと考えている」と言いました。
社員のみなさんからも多くの声を聞き、その支持にとても感謝しています。
多くの人がまだこの件について疑問を持っており、ぜひその人たちに事実を理解していただきたいと考えています。そこで私たちは、apple.com/customer-letter/answers/に疑問への答えをポストし、この件についてより多くの情報を提供しました。みなさんもぜひ読んでください。
アップルは他でもない米国企業です。政府が保護するはずの自由(freedoms and liberties)を中心とした事件において政府と反対の側にいることが正しいとは感じていません。
私たちの国は常に結束するときに最も強くなってきました。私たちが考える前進するための最善の道は、議会の一部で提案されたように政府が全令状法に基づく要請を引き下げ、委員会または他の諜報や技術、人権に関する専門家のパネルを作り、法執行や国防、プライバシー、個人の自由に対する意味を議論することだと感じています。アップルはそのような取り組みには喜んで参加したいです。
人々はアップルがデータの安全を守るものと信じており、そのデータはあらゆる人の生活の中でますます重要な部分を占めつつあります。みなさんはそのデータを私たちが製品の中に作りこんだ機能によって保護するという素晴らしい仕事をしてくれています。どうもありがとう。

ティム

http://www.gizmodo.jp/2016/02/cook_on_iphonelock.html
http://gizmodo.com/tim-cook-wants-a-government-commission-to-settle-the-ip-1760534758

2016/02/22

43年の独房監禁状態

◇43年独房監禁状態の後、アルバート・ウッドフォックスが刑務所から釈放される
広く拷問として糾弾される監禁形態で40年以上の後にアメリカの最も長く持続する独房監禁状態の囚人がルイジアナで釈放される

43年間、ほとんど間断なく6×9フィートの独房に隔離して拘留されたアルバート・ウッドフォックスがルイジアナの刑務所から解放された。

常に無実だとはっきり言った1972年の看守殺しの結果として孤独にしておかれたウッドフォックスはWest Feliciana教区収容所から解放されることで金曜69歳の誕生日を祝った。それは苦痛を伴う喜びだった:自由を奪われた人はついに広く拷問として糾弾される監禁形態を逃れた、そしてそれは40年以上の間、彼からあらゆる意味を持った人間の接触を剥奪した。

とてつもなく長い間、ウッドフォックスは1日のうち23時間を独房におかれた。残り1時間、彼は独房から出て運動場(囲いをされた小さなコンクリートの領域)に行くのを許されたが、足かせで拘束され、おまけにそこでひとりにしておかれた。

昨年11月、連邦第五巡回控訴院裁判官ジェームズ・デニスはウッドフォックスの監禁状況をことばで述べた。「妥当な有罪判決なしにウッドフォックスは彼の人生の厖大な大部分を圧倒的な寂しさの窮屈な独房の中で、ほとんど目覚めている時間のすべてを過ごした」と彼は言った。

弁護団によって発表される声明でウッドフォックスは、いつ何時もアメリカの囚人8万人が分離して拘束されるのに遭遇する独房監禁のむちに反対するキャンペーンに新発見の自由を用いると言った。「今は独房監禁の野蛮な使用を終わらせることにすべての努力を振り向けることができるし、自由な世界で、ほらその問題に関してオレの務めを続ける。」

1972年の殺害で彼に三度目の裁判を受けさせるとの脅しを取り下げることにルイジアナ州が同意したあと、囚人の釈放が成立した。次にはウッドフォックスも、故殺や強盗というより軽いほうの容疑に対して争いをまったく嘆願しなかった。

「争わない」訴えは罪を認めることではない、そしてウッドフォックスは主要な殺人容疑について無罪だと引き続いて述べる。「次の裁判で無実を証明することが待ち遠しかったが、健康と年齢への懸念が今この訴訟を解決させて、軽い方の容疑に対し争わない訴えで釈放を手に入れさせた」と彼は言った。

ウッドフォックスはいわゆる「アンゴラ3」のひとりだった。3人の囚人は最初はルイジアナの悪名高いアンゴラ刑務所に拘留される、そしてブラックパンサー運動に同意して1970年代に施設内で人種差別に反対する運動をした。彼の支援者らは、彼の政治活動への復讐として1972年ブレント・ミラー看守殺害ではめられ、罪に陥れられたと主張した。

彼の殺人の有罪判決は二度覆された、無能な弁護提示を受けたとの根拠で1992年に一度、彼を起訴した大陪審を設定することでの人種差別を理由に2008年にもう一度。その後、殺害の重要証人の全員が亡くなっている事実にもかかわらず、昨年ルイジアナは彼に3度目の裁判を経験させると発表した。目撃者がないのはそのような再審を形式だけのいんちき裁判にするとウッドフォックスの弁護団は論じた。

アンゴラ3の二人の盟友はすでに釈放されている。ロバート・キングは異なる有罪判決が覆されたあと2001年に解放された、ほぼ30年を独房監禁状態で過ごしたハーマン・ウォレスは2013年に亡くなる二日前にやっと刑務所から出るのを許された。

「すべての証拠がくずされた犯罪のためにルイジアナがこれだけ長いあいだ彼をひとりの状態にしておく論理的理由がなかった」とキングはガーディアン紙に話した。

「ブラックパンサーのイデオロギーとの戦争として、そしてまた絶えず間違っていたと見られたくなかったから、連中はそれをやった。」

そのような待遇の数日後にさえ、独房監禁によって囚人に引き起こされるひどい結果について科学者たちは前からずっと警告してきた、そして国連を含む幾つかの国際組織がそれを拷問の形態として禁じられることを求めた。最高裁判事アンソニー・ケネディもまたその慣例について自由に意見を言い、不安、パニック、引きこもり、幻覚、自傷(自分の手足を切るなど)、自殺したい衝動に駆られる考えや行為を含む、長い隔離の副作用を一言する。

ウッドフォックスの弁護士ジョージ・ケンダルは、依頼人の数十年もの長い隔離は弁明の余地のないものだったと言った。「アルバートは独房監禁状態に40数年という度を超えた容赦のない罰を生き延びた、ひとえに彼の驚くべき強靭さとすばらしい性格のゆえだ。この冷酷な慣例は止めなければならない。国のあちこちで管轄する数が増大している時にルイジアナ更生局が独房監禁の使用を改善して大いに制限することを私たちは願っている。」

ずっと彼の解放のために運動したアムネスティ・インターナショナルUSAは、「ルイジアナ州が彼に課した、冷酷で人間にふさわしくない自尊心を傷つけるような独房監禁を、何も真に埋め合わせません。しかし、このおそきに失したある程度の正義は、彼が人生の半分以上のあいだ探し求めていた重要なもの」だと言った。

2014年、絶えずひとりでいることからこみ上げる不安をウッドフォックスはブロガーに説明した。「泣き叫びだしたら止まらなくなるのがこわい」と彼は言った。

「赤ん坊に変わって胎児型姿勢で丸くなり、残りの人生のあいだ毎日毎日そこで横たわることになるのがこわい。自分のからだを攻撃するようになるのがこわい、もうこれ以上耐えられないとき他の囚人たちがやるのを見た具合に、たぶん睾丸を切り落として桟から投げる。」

「あんたが自分に命じて割り当てるTVも趣味も雑誌も他のどんなおもちゃも、あんたが自分で騒ぎを起こして続けさせるこの地獄の悪夢を決して減らすことができない。」


ウッドフォックスの釈放は、金曜のホワイトハウスの報道関係者へのブリーフィングで持ち出された。ホワイトハウスのジョシュ・アーネスト報道官は以下のように述べた。「独房監禁状態での長引く施設収容は、個人の精神衛生に長期の衰弱させる影響を及ぼしかねないと科学者は私たちに明言する。刑事司法制度における私たちの究極のゴールが、刑に服して社会に対する罪を償ったあと彼らにセカンドチャンスを与えることなら、要するに私たちは彼らを役に立たなくさせている。」

先月、すべての連邦刑務所で青少年に独房監禁を禁ずるため、バラク・オバマは大統領執行権を行使した。彼はまたアメリカにおける独房の使用に再検討を依頼した。

http://www.theguardian.com/us-news/2016/feb/19/albert-woodfox-released-louisiana-jail-43-years-solitary-confinement

2016/02/20

聖戦主義者のアカデミー


◇5年後、リビアはイスラム聖戦主義者のアカデミーになっている

◇シリアへの湾岸の介入が世界大戦の危険を冒すとロシアが警告
Daily Star 11 February 2016

ドイツ、ミュンヘン:シリアの反乱軍を支援するために軍隊を派遣する湾岸諸国によるどのような動きも「新たな世界大戦」の危険を冒すことになると木曜、モスクワが警告した。また外相は、ミュンヘンに集まったときシリアにとってまったく明快である停戦を申し込んだとも言って、「新たな世界大戦」を警告しながら、四苦八苦している和平交渉の復活を望む。

一方、イスラム諸国で「テロ」と戦う新たなサウジ主導の連合体が初の政府による公表された会合のために来月王国に集まるとサウジ情報筋は言った。

モスクワが負かす手助けをしている反乱軍の一部を支援する王国が、ISISに対するアメリカの奮闘を助けるため地上軍を派遣するとの考えを広めた数日後、この進展が出てきた。

これはロシアのメドベージェフ首相により批判された、彼はドイツの日刊紙Handelsblattに「彼らが永続する戦争を本当に望むのか?についてアメリカと我々アラブのパートナーはしっかりと考えないといけない」と話した。アメリカのジョン・ケリー国務長官との会談に着席したとき、ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相は「まったく明確である停戦を我々は提案した」と述べた。

モスクワはその停戦が3月1日だけに実施されるとの報告書を確認するのを拒んだ、そして30万人が包囲下に置かれる可能性があると国連が述べる攻撃にもう3週間与えた。ロシアが2月1日に始めて以来、アレッポに対する砲撃が500人を殺害していると監視団は言う。

ドイツの都市ミュンヘンでの安全保障会議は列強に進行中の会談への支持を調整させるはずだった、だがその代わりにそれを復活させるための必死の勧誘になった。

アメリカのジョン・ケリー国務長官は「絶対的な」シリアの即時停戦を必要としたと西側外交官がロイターに話した。しかしながら、モスクワは来月着手からやっと始まる休戦を提案し、かつてシリア最大の都市だったアレッポを奪還するためダマスカスの盟友どもにさらに18日を与える。西側の大国は、少なくとも救援のために包囲された地域にもっと出入りできることでおそらく合意すると希望をもって言葉で言い表している。

だが、西側上級外交官は「この会議は永久に続く危険覚悟で敢行しており、成果はきわめて小さいようだ」と悲劇的展望を要約する。

会議に先立ってケリーと会ったラブロフは、モスクワは停戦のための提案を提示しており他の大国からの返答を待っていると述べた。だが、西側当局はモスクワがワシントンが求める爆撃の即時停止を受け入れるとは思っていない。

「重苦しい会話」になると思っているとケリーは述べた。「ある点でちょうどよい時に人道的道筋や停戦の問題について前進したいのはもちろんだ」とケリーは言った。

ロシアは、アレッポ奪還と長いあいだ反乱軍が占拠する地域の生命線であるトルコ国境を封じること、この2つの主要目的をダマスカスが成し遂げるまで政府の進捗への支援を止めそうもないとの見方で広くみられる。

それは実質上ここまで戦争の最も決定的な勝利に等しく、25万人を殺害し1100万人を祖国から追いたてた反乱軍の5年間の戦闘のゴール、武力によってアサドを排除するとの彼らの望みを、おそらく絶つだろう。

「ゴールはアレッポをすっかり解放すること、そうして北のトルコとの国境を封じること」だとモスクワの戦略的トレンド研究センターの責任者イヴァン・コノヴァーロフは言って、ロシア政府の見解を説明する。「攻撃は止められてはなりません、それは敗北に等しいことになる。」

ワシントンはISIS戦闘員に対する米空軍の軍事行動を主導しているが、シリア内戦の西部の主戦場に介入する要求に抵抗してきている。そこでは政府がほとんど他の反政府グループと戦っている。

それがロシア人に戦闘の活躍舞台を任せておく、ロシアは、トルコやアラブ諸国や西側諸国によって支持されるおびただしい数の反乱グループに反対してアサドを支援する。

一団となるサウジ主導の新たな連合体がどんな働きをするかについて詳細が不明のままであり、そのような連合体を運営するための基盤がまだないと西側外交官は述べた。

「現在、彼らが3月末に会うことは公認です」と日付は示さずにサウジ情報筋は言った。

当初発表された34カ国から増えて現在連合には35カ国が加盟すると情報筋は付け加えた。

サウジによって以前に挙げられた加盟国は、アフリカの小さな国コモロからトルコのような中東の主要大国の範囲にわたる。同盟国は情報を共有し、狂暴化したイデオロギーと戦い、必要なら部隊を展開すると、サウジアラビアは述べた。

王国は、18ヶ月以上の間、シリア東部とイラク北部でISISを爆撃しているアメリカ主導の連合の加盟国である。

△この記事は2016年2月12日付印刷版デイリースター紙のページ1に出た。

http://www.dailystar.com.lb/News/Middle-East/2016/Feb-12/336852-russia-warns-gulf-intervention-in-syria-risks-world-war.ashx
http://www.informationclearinghouse.info/article44188.htm


2016/02/12

過激なサウジ

サウジの治安部隊はまるでISISの兄弟のよう.....

◇サウジが民主主義賛成の抗議者を処刑するわずか数日前、アメリカはサウジアラビアへの多額の軍事契約を承認した
Reader Supported News 04 January 2016 by Paul Gottinger

サウジアラビアが4人の民主主義に賛成する抗議者を含む47人の大量処刑を実行するわずか数日前、アメリカはサウジ政府への数千万ドルの軍事契約を承認した。契約には、Raytheonのパトリオットミサイル関連装置2400万ドル、Advanced ElectronicsのF15戦闘機電子部品更新1200万ドル、ボーイングのレーザー誘導地対空兵器システム完成の数千万ドルが入る。

ペンタゴンは、非暴力の4人のシーア派抗議者の処刑3日前に契約を発表した。大部分の処刑はISISが偏愛する処刑と同じやり方の斬首の慣例で実行された。

武器契約はアメリカ政府が国内外で一様に人権侵害に従事するサウジ政府への武装継続に注意を引いた。イエメンでの戦争について最近のサウジアラビアに対する戦争犯罪の申し立てにもかかわらず、数十億ドルの武器でアメリカはサウジの兵器を補充し続ける。

その結果、アムネスティ・インターナショナルは武器取引条約に違反したとしてアメリカを非難した。武器が一般市民に対して使われるとの情報があるときはいつでも条約は武器販売を禁じる。赤十字国際委員会はサウジ主導の連合軍がイエメンで病院を攻撃した100の申し立てを詳細に記録報道した。

今週初めに処刑された人たちの中に長老ニムル・アル・ニムル(Nimr al-Nimr)がいて、彼は世界中のシーア派イスラム教徒には有名だった。アル・ニムルは、サウジアラビアのシーア派地域における2011年アラブの春の抗議の指導者だった。彼の処刑はイランを含む複数の国で抗議を誘発し、イランでは抗議者がサウジ大使館を燃え立たせた。大使館の燃焼に答えてサウジアラビアがイランとの外交関係を断絶した。

アル・ニムルは「平和的な抗議だけを支持し、政府に対する暴力的な抵抗はすべて避けた」と人権擁護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは報告した。ウィキリークスによって公開されるアメリカの電信でアル・ニムルは平和と正義のような「アメリカの理念」への支持をはっきり述べた。彼はまた、暴力の行いは「シーア派の教義の精神にあからさまに矛盾」し、結果として彼自身のようなシーア派イスラム教徒は「アメリカにとり天性の盟友だ」とも言った。

死と向かい合う他の3人の抗議者は逮捕当時ティーンエイジャーだった。この青年たちはサウジアラビアのアラブの春の間、平和的な民主主義賛成の抗議に参加した。けれども、国をすっかり支配する王族に挑む可能性のある民主化運動をこわがってサウジアラビアは抗議者をテロリズムの罪で訴えた。

処刑された3人の青年は、逮捕当時ちょうど18歳だったAli al-Ribh、逮捕当時19歳だったMohammad Shioukh、そしてMohammad Suweimal、彼についてはほとんどわかっていない。

この3人の処刑された抗議者に加え、逮捕時に未成年だった他の3人の若い抗議者が死刑を宣告されて処刑を待っている。3人は、シェイク・アル・ニムルの甥で17歳で逮捕されたアリ・アル・ニムル、逮捕時に17歳だったDawoud al-Marhoon、そして15歳だったAbdullah al-Zaherである。

処刑を待っているかまたは最近処刑されたこれらの青年の多くが拘留される間に拷問された。このうちだれかが公正な裁判を受けたなんてことはありそうもない。

被告にとって公正な裁判を受けがたくするサウジアラビアの刑事司法制度の長年にわたる法の適正の過程(正当な法の手続きまたは法によらなければ個人の権利・自由は奪われないとすること)違反を、ヒューマン・ライツ・ウォッチは証拠書類で証明した。

Reader Supported Newsは、1月1日の息子の処刑の前にAli al-Ribhの母親と話した。 刑務所にいる間に息子が身体的拷問と精神的拷問の両方を経験したと母親は言った。それは息子にウソの告白を強要するのに使われた。

「すべて告訴は立証も証拠もない状態です」とアリの母は言った。「全部が不当な宗派にからんだ事件、それにほかなりません。」

「息子には常に自由と平等に大変な愛情がありました。サウジアラビアのシーア派コミュニティに対する不正と差別が深く彼に影響を及ぼしました」と彼女は言った。アリの母によると、アリはひとりぼっちで拘留され、拷問されてる間に鼻を折られ、頭、手足、背中に危害を受けたあと、治療を断られた。彼はまた睡眠剥奪にあわせられ、十分な食事も受けなかった。

この4人のシーア派抗議者の処刑は広まった非難をうけた。アムネスティ・インターナショナルはこの処刑をサウジアラビアの「徹底的な人権無視」の証拠となるものと説明した。

アムネスティ・インターナショナル中東・北アフリカ計画の責任者、フィリップ・ルーサーは、サウジ政府が「恨みの片を付けて反体制派を壊滅させるのに反テロの名でもって死刑を使っている」ことをシェイク・アル・ニムルの処刑が示すと述べた。

ヒューマンライツ・ファーストのブライアン・ドーリーはサウジアラビアに対するワシントンの支持を批判した。「2015年は不当な裁判後に20年で最多数の少なくとも157の処刑に遭遇した、そしてまた政府の非暴力批判者に対する永続する弾圧と、サウジの違反がつのることへのワシントンの抑えた反応は単に抑圧を可能にするだけだ」と彼は書いた。

これらの処刑にはすでに広範囲の政治的影響力があったし、中東をさらに不安定にするかもしれない。これは、スンニ派イスラム教徒にISISを支持することを余儀なくさせる宗派の緊張を最小にすることが望ましいとアメリカが期待するイラクでの問題であるらしい。

シェイク・アル・ニムルの処刑は「もっと多くの破壊に導くだけ」だとイラクのアル・アバディ首相は述べた。彼は続けた、「人権侵害は… 地域の人民の安全、安定性、社会の骨組みへのしっぺ返しを誘う」と彼は続けた。

処刑された人々の家族にとって、より広い政治的副産物は家族を失う痛みを高めるだけかもしれない。

アリの母は私に言った。「アリはサウジアラビアのシーア派に対する不正の認識を高めたいと思いました。不当に犯罪で訴えられた穏やかな抗議者それぞれについて世界に知って欲しいと思いました。アリはすべての抑圧された人びとのために公然と戦うこと、そしてまた彼に賛成するだれでも自由な人びとがいればと願いました、そうすれば私たちだれでもが自由と民主主義の勝利を手にすることができます。」

「アリの希望の心意気と彼の愛は私たちに強さを与えてくれましたが、いま彼のことを考えるとき、私には痛みしか感じません」とアリの母は締めくくった。

△Paul Gottinger:中東と武器産業に集中させるRSNの常勤記者。
ツイッター@paulgottinger 経由で彼には連絡が取れる。

http://readersupportednews.org/news-section2/318-66/34426-focus-us-approved-millions-in-military-contracts-to-saudi-arabia-just-days-before-saudis-executed-pro-democracy-protesters

◇ISISと戦うためシリアに地上部隊を送るとサウジアラビアが申し出る

おそらくトルコと協調してもしかすると数千の特殊部隊が配備されると、サウジ情報筋はガーディアン紙に話した

サウジアラビアはISと戦うためにシリアに地上軍を派遣することを初めて申し出ると、2月4日、サウジ国防省が述べた。

「反ISIS連合がシリアで実行することに同意するかもしれないどのような地上作戦にもサウジ王国は参加する準備ができている」とアルアラビアTVニュースとのインタビューの間に軍スポークスマンAhmed al-Asiri准将は述べた。

サウジ情報筋は、おそらくトルコと協調してもしかすると数千の特殊部隊が配備されるとガーディアン紙に話した。

両国はシリア大統領バシャル・アル・アサド除去に積極的に関与して、ダマスカスへのさらなる軍事圧力なしに危機の政治的解決の見通しに容易ならぬ疑いを抱いた。数週間前、サウジアラビアとトルコは軍の調整部隊を準備した。

特にサウジラビア人の戦略的ライバル、イランとの核協定をめぐって、ますます緊迫したアメリカとの関係にもかかわらず、テロと戦うことで王国の準備を証明するため、いっそう多くの事をするのを王国は切望している。サウジアラビアはここ数カ月、繰り返しISISによって標的にされており、また狂暴な過激主義者を培養するものとしてよく非難される。

イエメンでの戦争の反乱軍Houthiへの最近の進展がサウジアラビアをシリアでの配備に軍隊を使える状態にさせていると軍スポークスマンのAhmed al-Asiri准将は示唆した。結論はおそらく来週ブリュッセルで開催されるNATOサミットで決定される。

「 Daesh(ISIS)と戦うために然るべき所に置かれる現行の骨折りに対して欲求不満がある」とサウジ分析解説者Mohammed Alyahyaは言った。

「ますます反乱軍のほかにシリアの地上部隊のどれもISISと戦う気がないようだ。罪のないシリアの人命の犠牲に関係なく、バシャル・アル・アサドに政権を握らせておくというひとつの紛れもないゴールを有するアサド政権、イラン、ロシア、そしてヒズボラは、バシャル・アル・アサドの敵と戦うことに余念が無い。」

http://www.theguardian.com/world/2016/feb/04/saudi-arabia-ground-troops-syria-fight-isis
上の写真は2015年9月、軍事パレードに参加するサウジ治安部隊

サウジなど湾岸諸国がシリアに軍隊を派遣すれば世界戦争になるとプーチンのロシアは言う 


2016/02/07

急を要する劣悪状況

◇難民に対するヨーロッパの姿勢が硬化するとき、無人機の一続きの場面がシリアの都市ホムスの荒廃を明らかにする

内戦から5年、シリアの大部分がほとんど完全に瓦礫化している

ヨーロッパのあちこちで難民に対する態度や政策が冷淡になるとき、シリア人が逃れ去っている徹底的な荒廃状態を暴露するビデオが出現した。この国の5年の内戦の結果を詳細に明らかにする無人機の場面は、以前のシリア第3の都市ホムスが破壊された建物の大量の瓦礫の山に帰しているのを示す。

かつて65万人以上の生まれ故郷だった都市の徹底的な荒廃状態をビデオが映しだすのに、交戦状態の終結を目指す和平会談はいらただしく不毛のままである。

誰が交渉に出席し誰が出席してはならないかをめぐる意見の衝突が、国の全人口の半数以上にあたる1100万人以上がそこから逃げ去るのを容認した戦争で次第になった絶え間のない損傷に影を落とした。

ビデオはロシア国営TVのカメラマン、アレキサンダー・プシン(Alexander Pushin)によって撮られた。

彼の無人機のシリアからの場面がこの国へのロシア軍の関与をはかどらせようともくろむプロパガンダと評されると同時に、それが暴露する荒廃の驚くべきスケールはもちろん問うまでもない。

ヨーロッパのわりあい安全な避難場所に達しようとして亡くなった9人のニュースが出た折りしも、難民反対の感情が欧州大陸の全域で高まっているようだ。

デンマークは難民の金銀宝石類の貴重品押収を容認する法律を最近導入した、それはナチス・ドイツによるユダヤ人の扱いに類似を示した。

スウェーデンは昨年スカンジナビアの国に保護を求めた8万人からの申請を却下、おまけにフィンランドもまた2015年に受け取った3万2000人の申請のうち2万人を追い払うつもりだ。

ドイツのメルケル首相が最近、戦闘がひとたび終結したらシリア難民は中東に戻るものと思われると発表した、そしてイギリスのキャメロン首相がカレーのジャングルのむさくるしさでの難民の暮らし方を「移住者の群れ」として退けた。

2011年に始まる進行中のシリアの戦闘は、イスラム教徒の一団ISISや連合した民兵を含め、多数の異なる競争する徒党と引き換えに、ロシアによって手助けされるアサド政権を据える。

過去5年の間に廃墟化したホムスやダマスカスや他のシリアの都市の疑いなく急を要する劣悪状況にもかかわらず、一度は難民を歓迎すると思われたとても協調的な欧州大陸の言い回しはもはや見えてこない。

http://www.independent.co.uk/news/world/middle-east/drone-footage-reveals-devastation-of-homs-in-syria-as-europes-stance-towards-refugees-hardens-a6849311.html
こんなところで暮らすって!? ここに残るも、船で欧州大陸を目指すも、命がけ