見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2010/04/24

オバマがアリゾナ移民法を非難



◇連邦でも州でも間違いなく違法な法案にアリゾナ州知事が署名
人種によるプロファイリングはしないと知事は言う、ではなぜ、警官が見かけで判断する移民と思しき人物を尋問し、引っ捕らえるのを可能にする法案が必要なのか

◇米アリゾナ州議会が人種差別的移民法採択

米アリゾナ州議会の上院は19日、全米の州の中でも最も厳しいものとされる移民法を17対11で採択した。州下院ではすでに採択しており、ジャン・ブリュワー知事(共和党)は5日以内に拒否権を行使するか署名することになっている。メキシコと国境を接する同州では不法移民問題が大きな争点になっており、法案成立の行方に注目が集まっている。

法案では州と警察に対して、「正当な疑い」があれば不法移民かどうかを選別し、合法滞在者であることを証明できる書類を提示できない人物を逮捕できることになっている。具体的には”警察が見掛けから尋問して逮捕することができる”ことから、人権団体は「人種差別的犯罪捜査に利用される」として、反対デモを展開している。

アリゾナ州では最近、メキシコからの不法移民に州の地主が殺害される事件が起き、メキシコからの不法移民の流入、麻薬密輸がらみの犯罪が増加にともなう反移民感情が高まっている。中間選挙という「政治の年」でもあり、保守派は不法移民の取り締まり強化を強く訴える姿勢を強めている。

米国では1000万人以上の不法移民が滞在しているといわれ、移民問題は米国の大きな関心事だが、最近は医療改革法や不況対策問題の陰に隠れていた傾向にある。しかし、アリゾナ州の行方いかんによっては、全米的な争点として広がる可能性がある。

(ワシントンタイムズ 2010年4月21日)

◇オバマ米大統領は23日、不法移民を厳しく取り締まるための米アリゾナ州の移民法案を激しく非難するとともに、同政権はこの法案が連邦法と矛盾しないかどうかを見極めるため調査すると述べた。

(ウオールストリートジャーナル日本版 2010年4月24日)

写真は23日金曜、移民法に署名する共和党のアリゾナ州知事Jan Brewer(CNN.com)
「人種によるプロファイリングは違法です。それはアメリカで違法ですし、間違いなくアリゾナ州では違法」とブリュワー知事は言った。

2010/04/19

バイブルにソルト&ブラックピープル


◇パスタに「塩と挽き立ての黒人(black people)」を用いるレシピによって、オーストラリアの出版社が料理本7000部を再印刷している。

ペンギン・グループ・オーストラリアの出版を指揮するボブ・セッションズは、「パスタバイブル」の校正者はエラーを見つけているべきと認めたが、それは「愚かな間違い」にほかならないと呼んだ。

料理本「パスタバイブル」のイワシとプロシウット(香辛料の効いたイタリアハム)を用いるスペルト・タリアテッレのレシピは、黒コショウ(black pepper)を要求することになっていた。

「どんな種類でもこれが問題になっていることと、誰かがなぜ気を悪くしているかに、私たちは屈辱を感じます」と、記事が印刷された土曜日、彼はシドニーモーニングヘラルドに伝えた。

「もし誰かがこの...ばかげた間違いのことで文句を言うほど狭量であるなら、私たちは喜んで本を交換しますと、書店に言ってきています。」

再印刷はペンギンに2万オーストラリアドル(18,500ドル)を失わせるが、すでに用意する本は、そうすることが「極めて難しい」ために、リコールされないだろうとセッションズは言った。

日曜、ペンギンの営業所では対応はなかった。

(ハフィントンポスト紙 17 April 2010)
http://www.huffingtonpost.com/2010/04/17/ground-black-people-cookb_n_541817.html

◇挽き立ての黒コショウと言うところ、挽き立ての黒人とエラー

シドニー・モーニング・ヘラルド紙によると、ペンギン・ブックス・オーストラリア社が出版した料理本「パスタ・バイブル」の在庫7000冊が廃棄処分のうえ、刷りなおしとなった。

同社のボブ・セッションズ氏は、「このような間違いがあったことは誠に遺憾。苦情は今のところない」と語っている。

掲載されていたレシピのうち150点は、「塩と黒コショウ」が材料に入っていたが、そのうちの1点だけが間違っていた。パソコンのスペルチェックが原因の可能性もあるという。

「もちろん、校正者が気づくべきだったが、料理本の校正は非常に難しい。ミスは許されるべき」とセッションズ氏は語る。

料理本のリコールは難しいが、もしこの「間抜けな間違い」に対してのクレームがあれば、訂正版と取り替える予定だという。

(AFP 2010年4月17日)

2010/04/18

火山灰によるカオス




◇ヨーロッパの空域のほとんどが閉鎖されてきている、アイスランドの火山灰がますます拡大し続けるとき、何百万もの空港で立ち往生する旅行者は、さらなる空の混乱に直面する。

(BBC NEWS 18 April 2010)
写真は火山灰が上空2万フィートに達する予測域と、火山の噴煙

◇空の便 火山灰の猛威 欧州空港閉鎖 1万6000便欠航

アイスランドの火山噴火により火山灰が広がった問題で、欧州の航空交通管制の調整機関「ユーロコントロール」(本部ブリュッセル)は16日午後(日本時間16日夜)、混乱は少なくとも17日午前7時(同17日午後3時)までは続くとの見通しを発表した。
 
オランダやベルギーなど9カ国の全空港が閉鎖されているほか、ドイツ、フランス、オーストリアなど8カ国で主要な空港が閉鎖されており、16日だけで約1万6千便が欠航し、数十万人に影響が出た。

火山灰はアイスランドから風に乗って徐々に南東に流れているが、ユーロコントロールは南欧までは広がらないとの見解を示している。英国北部やアイルランド、ノルウェーなどでは一部の運航を再開した。

英国ではロンドンヒースロー空港など主要空港は閉鎖されており、ブリティッシュ・エアウェイズは1日につき1千万ポンド(約14億3500万円相当)から2千万ポンドの損失が出ると試算している。

英国の航空業界全体では週末までこの状態が続けば、1億ポンド以上の損失が出るとの見通しを示している。

空の便の混乱を受け、英国とヨーロッパ大陸を結ぶ高速鉄道ユーロスターにビジネスや旅行の客が殺到。15日は1万人以上がキャンセル待ちした。航空便に乗れなくなった人は「百年前に戻ったようだ」と嘆いていた。

(東京新聞 2010年4月17日)

■飛行禁止措置国
▽全空域:オーストリア、ベルギー、ボスニアヘルツェゴビナ、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、ドイツ、ハンガリー、アイルランド、ラトビア、ルクセンブルグ、オランダ、ポーランド、スロバキア、スロベニア、スウェーデン、スイス、ウクライナ、UK
▽一部空域:スペイン(マドリード空港は開いているが北欧便はキャンセル。北部7つの空港が一時閉鎖)、ベラルーシ、クロアチア、フランス、イタリー、リトアニア、ノルウェー、セルビア、ルーマニア
(BBCによる)

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