◇常軌を逸したモンスターが地球を歩きまわる
この3つの国が現実の悪のトロイカというそのわけ
ICH June 28, 2019 by Philip Giraldi
わたしたちの中にモンスターがいる。“言いなりにならない”外国政府にどのように振る舞うべきか悟らせるためにどこかの場所を新たに侵略するかまたは別な方法で苦しめるかいずれかのアメリカの計画をわたしは毎日読んで知る。先週それはイランだったけれど来週それはまた同じようにやすやすとレバノン、シリア、またはベネズエラでありえた。もしくはロシアまたは中国、たとえアメリカの兵士、海軍軍人、海兵隊員が彼らの国境を見守っても見守らなくても、どちらも“脅威”とみなされている。たとえ実際だれによっても脅かされないとしてもあらゆるところを脅威とみなす点でことによるとアメリカ合衆国は世界の歴史において無類の国である。
まさにたびたび、彼らにそうする力があるから無防備なアラブ人に打撃を加えるイスラエル人による新たに始まる残虐行為について人は知る。この前の金曜日ガザで学生たちが“平和イエス、戦争ノー”ポエトリー祭を催していたからといってユダヤ人国家の警察が占領地エルサレムのパレスチナ人孤児院学校に押し寄せて閉鎖する間、イスラエル兵士が武器を持たないデモ参加者4人を銃撃して殺害し300人以上を負傷させた。イスラエルの公認するカリキュラム(履修課程)に平和はない。
そして次には、野蛮なふるまいの集団的な見せびらかしとしておおっぴらに37人の“反体制派”の首を切り落とすサウジアラビア人、そしてまた不運なジャーナリストを殺害し手足をばらばらにしたサウジアラビア人がいる。しかも、イエメンにおける爆撃と何十万もの罪なき一般市民を意図的に餓死させたことを忘れないようにしよう。
それはまったくアメリカの国家安全保障担当補佐官ジョン・ボルトンによって偏愛される表現、悪のトロイカだ、ボルトンはそれをキューバ、ベネズエラ、ニカラグアにあてがっていたけれども、すべての“社会主義”国家は目下、ワシントンの“攻撃対象者リスト”に載っている。アメリカ人、サウジ人、イスラエル人は、たとえ彼ら自身の考えでは“ひときわすぐれる(別格)”、“神によって選ばれる”または“メッカとメディナの守護者”であるために特権を授けられるとしても、残りの世界の見るところでは常軌を逸したモンスターになっている。3つの国すべてが、彼らの弾圧的でしばしば違法なふるまいがどういうわけか完全に合法的であるとの虚構を支える権利(資格)という悪辣な感覚を共有する。
確かにすべてのアメリカ人またはサウジ人、イスラエル人が個人としてモンスターというわけではない。多くはそれぞれの政府がしていることに愕然とするしかるべき人々だ。サウジ市民は専制政治下に暮らしており政府について言うことはほとんどないが、少しばかり全体主義(一党独裁)でないイスラエルでは侮りがたいが分断された平和運動があり、アメリカ合衆国では増大する反戦機運がある。アメリカの苦痛の種は、911後の戦闘がもっと深刻に国を出口のない終わりのない戦争に巻き込むだけだったという感覚によって駆りたてられる。残念ながら、アメリカの反戦活動家は指導者がいなくて支離滅裂で誰かが進み出て責任を引き受けるのを待つと同時にイスラエルの平和運動にはいまだかつてどのような事実上の力もない。
目下の外交政策の論争は中東でのワシントンの次の手がどうなるかを中心として集中する。意思決定には必然的にアメリカとその“親しい同盟国”イスラエルとサウジアラビアが関係する。そのことにきっと誰も驚きはしないだろう。土壇場で行動をキャンセルする前、ドナルド・トランプ大統領がイランに対して攻撃を命じたことは明瞭であると同時にそれが正確にどうやって尽きたかは不明瞭なままだ。大統領自身によって奨励されるひとつの理論はその攻撃が不釣り合いなものだということ、一般の認めるところでは非常に高価な監視無人機と引き換えにおそらく何百人ものイランの軍人を殺すことになる。イラン人を殺害することはイランによる即時エスカレーションを約束した、それには大統領の計算法にも加えられたかもしれない要素、ペルシャ湾岸地域の内外で高い価値のある標的を攻撃する意志と能力の両方がある。
トランプの攻撃取り消しは、イスラエルとサウジのイランが懲らしめられるというよりトーンを落とした繰り言の要求に加えて、ただちにワシントンのいつものネオコン・チキンホーク(いばりちらすタカ派)連中から怒りの叫び声を引き起こした。とはいえ、イスラエルとサウジはまた大規模なイランの報復が両国に激しく打撃を加えることを心配している。両国はワシントンの非常に強力な戦略軍備がすぐに決定的にイランをノックアウトするのに成功することを望んでいるが、どちらも完全にホワイトハウスを信頼しないことを学んで知っていた。
人でなしどもを鎮めるために大統領は政府の意思決定が少しも変わっていないのに間違いなくイランの人々を痛めつけるイランに対する“すごい”新たな一括制裁を提出した。さらに、一斉に発せられるネオコンの声によって噴出する騒ぎを静めるために積極的なふりをするもうひとつの試み、イラン軍とインフラの標的へのアメリカのサイバー攻撃に関連づける顛末のリークもあった。
ここちよくない在職であるように見えるという事実にもかかわらず、なにか妙な理由によりドナルド・トランプは2020年に再選される大統領であることを望む。すぐ終わる上できの戦争は彼の二期目のチャンスを強化する、それはおそらくポンペオが約束したことだろうが、ただちに決め手とならないどのような軍事行動も彼の見通しに損害を与える、あるいはいわば致命的なダメージを負わされるも同然だ。トランプは明らかにフォックスニュースの解説者タッカー・カールソンによってとりなしを受けた、カールソンは攻撃を取り消すと決める直前、トランプにその現実を説明したかもしれない。まあ一応言わせてもらえれば(その真価はわからないけれども)、タッカーはえり抜きの戦争、民主主義を確立することや、世界的な自由主義の風潮について懐疑的な政治的右派から出てくる大いに尊敬される批評家だ。
来たるべき年の間中ずっとアメリカのすべての外交政策は2020年大統領選にとって重大となる一定の支持者(地盤)に媚びるために立案される。ユダヤ人票ともっと重要なカネを稼ぐために人はイスラエルときわめて残忍な凶悪犯ベンジャミン・ネタニヤフ首相に認められるいっそう多くの譲歩をあてにできる。週末にジョン・ボルトンはすでにイスラエルにいたしペンスはトランプ2020年の遊説に乗り出す週に前もってオーランドの会議で話したとき感情あふれるばかりにイスラエルをほめたたえた、それゆえゲームはすでに進行中である。シェルドン・アデルソン(Sheldon Adelson)のようなユダヤ人寡頭制支配者が何百億ドルもの金をどんなふうに政治家に寄付するかは観察するのにおもしろいプロセスだ、そうして政治家もまた返礼に数百億ドルを生んだユダヤ人の州の納税者に与える。汚職政治家を賄賂で抱き込む(買収する)ことは、今日のアメリカで人が繁栄を確かなものにできる(もうけることができる)最高の投資のひとつだ。
トランプは軍産複合体(MIC)の重要な選挙区を幸せにする数十億ドルに値する武器をサウジ人に売りたいのでサウジアラビアもまた優しく扱う。そしてアメリカを偉大にするために彼がいかに妥協しないでいられるか観衆に示すためにイランとベネズエラに“最大の圧力”を振るい続ける。とはいっても、不幸な犠牲者の誰かが反撃して彼を戸惑わせようとする場合に備えてできる限りではあるが戦争を避ける。
イランとの戦争は当面は保留となっているが、集団のホワイトハウスの記憶の寿命はほんの3日か4日の傾向があるので、来週もう一度番組を受信してください。来週までには、わたしたちアメリカ人はモンゴルと戦争しているかもしれない。
△フィリップ・ジラルディ(Philip Giraldi)は博士、National Interest評議会の常務理事。テロ事件に従事してヨーロッパと中東と海外で20年過ごした元CIA事件部門担当官で軍情報部士官。彼はシカゴ大学から優等で学士号をもち、ロンドン大学から近代史の博士号と文学博士号をもつ。
http://www.informationclearinghouse.info/51836.htm