見つけた 犬としあわせ

ニュースのファンジン、世界のニュースのサンプリング。 一枚のCDを聴くように一枚のコラージュを眺めるようにこれを体験して欲しい。

2007/12/08

イーノのビジュアルミュージック




常になにをしているかが気になるアーティスト、ブライアン・イーノが、今年6月29日から7月1日にかけて米サンフランシスコでデジタルアート展「77 Million Paintings」を行った。北米では初めての開催。
常に変わり続ける作品のイメージ自体は「77 Million Paintings」のサイトで見ることができる。それにはコンセプトの説明を語るイーノ自身の音声も含まれる。
この映像と音楽はスクリーンの後ろにずらりと並んだ膨大な数のデスクトップ型マッキントッシュによって制御されている。
このようなデジタルアートを生み出すためにイーノは様々な色のデジタルスライドを多数作成し、そのスライドをランダムに重ね合わせながら色や光のパターンを常に変化させ表示するための特別なソフトウェアを開発した。
また同様のアプリケーションでイーノ自身が作ったり収集した様々な環境音をBGMとしてランダムに演奏されるようにした。スライドのビジュアルは壁に投影されるか、一列に並んだフラットなスクリーン型モニターに映し出される。
「77 Million Paintings」とは、ランダムに選ばれた各要素が同時に再生されることによって相乗効果が生まれその結果として生み出される無限にも思えるイメージと音との設定の組み合わせ数を表している。イーノはこれらの作品を「ビジュアルミュージック」と呼んでいる。
彼はユーザーのデスクトップ上でこの作品を再現するソフトのDVD販売も行っている。

写真は、2006年イタリアのベネチアで披露されたインスタレーションの様子。ウェブサイトから作品集も購入できる。
http://www.77millionpaintings.com/

ハーシーのミント「Pacs」


チョコレートの米ハーシー社はクラックコカインによく似せて作ったキャンディの販売の見直しをすべきかもしれない。こいつは麻薬捜査官によって本物と間違われている。フィラデルフィアのフォックス系列の新聞にはこうある。

◇その砂糖キャンディはあまりにも本物に似すぎてると警官らは言う
「フィラデルフィア警察のウイリアム・ブラックバーン警部は彼の経歴の大部分を麻薬専門でやってきており、この袋は本物だと思ったと言う。」

袋入りの繊細な白い粉末として提供されるアイスブリーカーズ「Pacs」ミントは、あっぱれなほど愚かなRedux Beverages の飲み物「コカインエネルギードリンク」へのハーシー社の応酬だ。2007年5月「コカイン」という名のコカインエネルギードリンクがアメリカのFDA食品医薬品局から警告を受けた。ストリートドラッグの代用との宣伝が違法だとの判断からだ。Redux Beverages 社は「コカインエネルギードリンク」を回収し、商品名を「No Name」に変えて販売を再開した。EUでは「コカインエネルギードリンク」のまま、売られているらしい。生来のこの種のマーケティングにある論争をおびき寄せる無節操な動機に基づく行為はすぐに色あせてあきられるものだ。若者ども、せいぜい楽しめるうちに楽しむことだ!

もうひとつ笑える話。
アフガニスタンで反汚職活動に取り組む政府機関の局長 Izzatullah Wasifi は、かつてラスベガスでドラッグの売人をやっていた。以下、イギリスのガーディアン紙から抜粋ーー。

◇今から20年前、米国の警察がラスベガスのホテル「Caesars Palace」の一室で、アフガニスタンから出稼ぎに来ていた若者を逮捕した。
自称「ミスターE」と名乗るこのアフガニスタン人は、おとり捜査官にヘロイン一袋を売りつけようとして逮捕された。裁判で検察側はヘロインが200万ドル相当の量だったと説明している。
このアフガニスタン人は仮釈放されるまでの期間3年8カ月をネバダ州の刑務所で過ごした。ホテルの廊下で見張り役をした彼の妻も、執行猶予付きの実刑判決を受けている。
さて、この「ミスターE」こと Izzatullah Wasifi は現在、アフガニスタン政府で汚職対策に取り組む主要機関の局長を務めている。
若気の過ちだったと大して悪びれもせずに、「あの頃は私には蜜月期間だった。若者というのはいろいろなことをするものだ」と、Wasifi 氏はカブールにある質素な事務所で行なわれた取材に対して応えた。
「いろいろなこと、というのはギャンブルやドラッグのことですか」と聞くと、鼻の下に指をあてドラッグを吸い込むようなしぐさをした。「それに女の子。あのころの私はまさにラスベガスボーイだったよ」
アメリカンドリームはすでに過去のものだと言ったのは誰だっけ?
最近発表された国連と世界銀行(ここも腐敗しているが)の報告によると、アフガニスタン政府には麻薬関連の汚職が横行している。アフガニスタンは世界のヘロインの実に93%を生産している。

写真は、ハーシーのキャンディの記事が掲載されていたWiredNewsにあった写真。パウダー状のキャンディは本物そっくりに見えますが、どんな薫りがするんでしょう?歯茎にこすりつけると元気がでるとか?エネルギードリンクのほうを試してみたい。EU ではそのまま売っているってよ!

2007/12/02

オバマがハーレムにやってきた


11月29日、民主党の大統領候補バラク・オバマがハーレムのアポロ劇場にやってきた。本人は気が進まないだろうが、票と選挙資金は集めねばならない。
半分黒人の血(父親がケニア出身)が混じっているからと言って、ハーレムの地は手強い。圧倒的に民主党支持のハーレムで、なんといっても人気だったのが125丁目にオフィスを構えるクリントン元大統領。そしてヒラリーはといえば、すでにアポロ劇場での演説を終え、支援と選挙資金を獲得済みだ。
オバマがハーレムのアポロ劇場に来るとなると、来年早々の予備選に向けて劣勢が伝えられる支持と資金の挽回に必死なんだろう。
では地元ハーレムの反応はどんなものか。ハーレムの声を拾ってみる。

◇実はこのアポロ劇場でのオバマの演説会、完全にメディア向けのイベント+資金集め。彼の政策に耳を傾けてもらいたかったからか、ちょっと前にワシントンスクエアでやったときには無料だったのが、ハーレムではチケット代金50ドルを取る。キャパ 1500人で75000ドルだ。
◇「ヒラリーの演説は無料だったけど、オバマの演説は聴くだけで50ドルかかるのか?」
◇「おもだったハーレムの著名人や政治家はすでにヒラリーの応援についているようだけど、他に誰がお金を出して応援する?」
◇オバマのチケットは完売。とはいえ当日、アポロには予想通り白人が目立った。そしてハーレムの顔役政治家たちの公式なサポート宣言も得られなかった。

写真の人物はハーレムのピカソと呼ばれるフランコ・ザ・グレイト。1970年代~80年代、ドラッグや犯罪で荒廃したハーレムのストリート、元気を取り戻せ!と重く降ろされた店のシャッターにパワフルな色とタッチの黒人の絵を描き始めたいわばグラフィティアーティスト。彼がいま描いている後ろの看板は、アポロ劇場での演説会用にオバマ側から依頼されたものだそうだ。